電気柵は害獣による被害の軽減を期待できるアイテムのひとつです。しかし、電気柵を設置しても害獣による農作物の被害が減らずに困っている人もいるのではないでしょうか。 そこで本記事では電気柵の仕組みを解説するとともに、害獣対策に効果的な電気柵の設置方法や選び方も紹介します。害獣による被害を出さないために、まずは電気柵の仕組みをしっかりと理解しましょう。 目次 1そもそも電気柵とは? 1電気柵の主な用途 2電気柵の構成 3電気柵の種類と特徴 2電気柵の仕組み 3電気柵の効果的な設置方法 1必要な道具を用意する 2設置の準備をする 3支柱と柵を設置する 4本体とアースを設置する 5電圧テストを行う 4電気柵を安全に使用する方法 1漏電遮断器を設置する 2電気柵専用の本器を使用する 3開閉器を設置する 4危険表示板を設置する 5電気柵の選び方 1土地の広さにあわせて選ぶ 2設置場所と使用時間にあわせて選ぶ 3対策したい害獣の種類にあわせて選ぶ 6まとめ|電気柵の仕組みを理解して、効果的に獣害対策しよう そもそも電気柵とは? ここでは電気柵の基本情報を解説します。はじめて電気柵を使用する人のなかには電気柵に関する前提知識がなく、手探りで導入を進めている人もいるでしょう。 電気柵の主な用途や構成要素といった基本情報を紹介しますので、効果的な電気柵の導入にぜひ役立ててください。 電気柵の主な用途 日本における電気柵の主な用途は、害獣対策と家畜管理の2つです。イノシシ・シカ・ハクビシン・アライグマなど、農作物を狙う害獣から畑を守るために使用したり、牛・馬・羊などの家畜が管轄エリアの外に出ないようにするために使用したりします。 一方で、海外では野生動物を保護する用途や、住宅への不法侵入に対する防犯対策の用途で電気柵を使用する場合もあります。例えば、ウガンダでは、野生動物の保護区域周辺に電気柵を設置し、住宅地域や農耕地への侵入防止に役立てられています。 ただし、日本では害獣対策や家畜の管理以外の用途で電気柵を使用することは禁止されているため注意しましょう。不適切な使用は安全上の問題を引き起こすだけでなく、動物へ不必要な危害を加えることにもなりかねません。適切な管理と運用を心がけましょう。 電気柵の構成要素 電気柵は電線や支柱、アースなどのパーツで構成されています。主な電気柵のパーツと用途は以下のとおりです。 パーツ 用途 電源 ・電気柵を動かすための動力源 ・設置場所や環境に応じて乾電池やバッテリー、家庭用AC電源などが使用される 電線(柵線) ・動物が触れると電気ショックが流れる線のこと...