鳥獣被害対策マガジン
アライグマ箱罠と捕獲のコツ、その他捕獲グッズのご紹介
目次 1アライグマの捕獲におすすめの箱罠 1折り畳みタイプ 2頑強タイプ 2箱罠でアライグマを捕獲するコツ 1設置場所の選定 2箱罠の設置 3餌による誘引 4箱罠の見回り 5捕獲した場合の対応 3箱罠以外の捕獲器 特定外来生物であるアライグマの分布は日本国内でどんどん広がっており、農業被害や家屋への浸入は日常的に聞かれるようになってきています。 農作物被害は年間3憶円を超える規模に達しており、生息分布の広がりが止まらないという背景もあることから、多くの地域で「箱罠」を使った積極的な捕獲が進められています。 また、被害の深刻さと速やかな対応が望まれることから、捕獲に必要な制限を解除している地域もあります(例:茨城県・・・小型の箱罠に限り、狩猟免許が無い人でも捕獲可能。捕獲の許可も不要で、年間を通して捕獲可)。 アライグマは春から夏ごろに2 ~6 頭の子を出産するので、夏は被害が最も増えるシーズンです。今回は、アライグマの捕獲に適した箱罠や捕獲のコツ、箱罠以外の捕獲用品を紹介したいと思います。 アライグマの捕獲におすすめの箱罠 アライグマは頭胴長(体長)が40 ~~60センチメートル、体高20~30cmほどです。アライグマに限らず、このサイズの獣を捕獲する場合はおもに箱罠が用いられます。使用する箱罠はイノシシやシカの捕獲に用いるような大型サイズのものではなく、奥行は80センチ程度で、幅と高さが30センチ程度の小型タイプが多く使われます。当店でご用意しているアライグマ用の箱罠は以下の2タイプです。 折り畳みタイプ 折り畳まれた状態から広げて、補強用の棒を差し込めば組立完了というお手軽なタイプです。アライグマの原産である北米においても、アライグマを捕獲する際は同様の箱罠が広く用いられています。 箱罠の内部には踏み板が設置されており、踏み板と扉の金具が金属棒によって連結されている構造になっています。獣が箱罠の内部に入って踏み板を踏むと、扉が閉まって開かなくなる仕組みになっています(踏み板式)。 ※吊り餌方式の罠も見受けられますが、固形の餌でないと仕掛けることができないため、当店では踏み板式を採用しています。 サイズは以下の3タイプがあり、アライグマの捕獲であればミディアムサイズもしくはビッグサイズがお勧めです。 スモールサイズ 奥行:66cm×幅:23cm×高さ:26cm 対象例:ノネコ、ヌートリア、アナグマ、ノウサギ、ミンク、イタチ(オス)など ミディアムサイズ 奥行:79cm×幅:28cm×高さ:33cm...
アライグマ箱罠と捕獲のコツ、その他捕獲グッズのご紹介
目次 1アライグマの捕獲におすすめの箱罠 1折り畳みタイプ 2頑強タイプ 2箱罠でアライグマを捕獲するコツ 1設置場所の選定 2箱罠の設置 3餌による誘引 4箱罠の見回り 5捕獲した場合の対応 3箱罠以外の捕獲器 特定外来生物であるアライグマの分布は日本国内でどんどん広がっており、農業被害や家屋への浸入は日常的に聞かれるようになってきています。 農作物被害は年間3憶円を超える規模に達しており、生息分布の広がりが止まらないという背景もあることから、多くの地域で「箱罠」を使った積極的な捕獲が進められています。 また、被害の深刻さと速やかな対応が望まれることから、捕獲に必要な制限を解除している地域もあります(例:茨城県・・・小型の箱罠に限り、狩猟免許が無い人でも捕獲可能。捕獲の許可も不要で、年間を通して捕獲可)。 アライグマは春から夏ごろに2 ~6 頭の子を出産するので、夏は被害が最も増えるシーズンです。今回は、アライグマの捕獲に適した箱罠や捕獲のコツ、箱罠以外の捕獲用品を紹介したいと思います。 アライグマの捕獲におすすめの箱罠 アライグマは頭胴長(体長)が40 ~~60センチメートル、体高20~30cmほどです。アライグマに限らず、このサイズの獣を捕獲する場合はおもに箱罠が用いられます。使用する箱罠はイノシシやシカの捕獲に用いるような大型サイズのものではなく、奥行は80センチ程度で、幅と高さが30センチ程度の小型タイプが多く使われます。当店でご用意しているアライグマ用の箱罠は以下の2タイプです。 折り畳みタイプ 折り畳まれた状態から広げて、補強用の棒を差し込めば組立完了というお手軽なタイプです。アライグマの原産である北米においても、アライグマを捕獲する際は同様の箱罠が広く用いられています。 箱罠の内部には踏み板が設置されており、踏み板と扉の金具が金属棒によって連結されている構造になっています。獣が箱罠の内部に入って踏み板を踏むと、扉が閉まって開かなくなる仕組みになっています(踏み板式)。 ※吊り餌方式の罠も見受けられますが、固形の餌でないと仕掛けることができないため、当店では踏み板式を採用しています。 サイズは以下の3タイプがあり、アライグマの捕獲であればミディアムサイズもしくはビッグサイズがお勧めです。 スモールサイズ 奥行:66cm×幅:23cm×高さ:26cm 対象例:ノネコ、ヌートリア、アナグマ、ノウサギ、ミンク、イタチ(オス)など ミディアムサイズ 奥行:79cm×幅:28cm×高さ:33cm...
アライグマの生態・対策・駆除について
目次 1アライグマを駆除しなければならない3つの理由 1理由1.経済的な被害が深刻なため 2理由2.感染症を媒介するリスクがある 3理由3.日本の生態系へ影響を与えてしまう 2アライグマの対策や駆除方法について 1アライグマを見かけたら 2餌付けは絶対にしない 3捕獲による対策 4許可なしでの捕獲は法律違反。まずは自治体に相談 3アライグマの特徴や生態 1生息地や分布 2特徴や生態 4まとめ こどものアライグマは非常に愛くるしく、テレビアニメの影響もあり非常に人気があります。しかしアライグマは本来日本には生息しない外来種。見た目とは異なり気性は荒く、農業被害や人への危害、感染症をもたらす可能性もあることから、対策や駆除を行わなければなりません。 今回は、アライグマ被害に頭を悩ませる方に向けて、対策や駆除の方法、生態について解説します。被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。 アライグマを駆除しなければならない3つの理由 まずは、アライグマを害獣として駆除されなければならない理由から見ていきましょう。理由は大きく3つ挙げられます。 理由1.経済的な被害が深刻なため 1つ目の理由は、経済的な被害が深刻なためです。 農林水産長の報告によると、アライグマによる農作物への被害は2003年時点で1億2,600万程度でしたが、年々近畿地方や北海道を中心に被害が急増。2016年には農業被害額が約3億3千万円と3倍以上の増加を見せるなど、その後も増加傾向が続いています。 アライグマは雑食性のため、被害の対象となる作物は様々ですが、特にトウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴなどの野菜・果樹や、家畜飼料などの被害が深刻です。また、畜産業・養殖業では、被害牧草のロールやパックの破壊。乳牛の乳首を噛み切る、鶏を食べるなどの畜産業被害、養魚場での魚の捕食といった漁業被害も報告されています。 これに加えて、家屋や文化財への被害も問題となっています。ハクビシンやアライグマが民家・社寺などへ侵入し、天井裏での糞尿や、建造物や美術工芸品を傷つけたりすることが報告されています。アライグマが営巣を目的として建物を探査する時や、建造物への侵入する時、建造物での営巣および住着時に被害が発生します。平等院鳳凰堂や清水寺で爪痕が見つかるなど、文化財への被害も報告されています。 参照文献:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル」 理由2.感染症を媒介するリスクがある 2つ目は、感染症を媒介するリスクがあるということです。 アライグマはヒトにも重篤な症状を与える感染症を引き起こすことがあります。最も重篤なリスクとして考えられるのはヒトとアライグマの共通感染症。 これまで日本国内で確認されていなかったアライグマ糞線虫などの寄生虫が、野生のアライグマから発見されていることから、他にも国内に存在しなかった新たな共通感染症をアライグマが持ち込む可能性が高いといえます。また、野生化したアライグマからは、日本脳炎ウイルス、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌、タヌキ回虫など、以前から国内に存在する共通感染症がしばしば確認されています。 これ以外にも、日本ではヒトでの発症例がないアライグマ回虫症や、1957年以降動物での発生がない狂犬病など、重篤な感染症の媒介動物となるリスクも考えられ、十分な対策を講じておくことが必要です。 以下では代表的なアライグマの感染症について解説しています。...
アライグマの生態・対策・駆除について
目次 1アライグマを駆除しなければならない3つの理由 1理由1.経済的な被害が深刻なため 2理由2.感染症を媒介するリスクがある 3理由3.日本の生態系へ影響を与えてしまう 2アライグマの対策や駆除方法について 1アライグマを見かけたら 2餌付けは絶対にしない 3捕獲による対策 4許可なしでの捕獲は法律違反。まずは自治体に相談 3アライグマの特徴や生態 1生息地や分布 2特徴や生態 4まとめ こどものアライグマは非常に愛くるしく、テレビアニメの影響もあり非常に人気があります。しかしアライグマは本来日本には生息しない外来種。見た目とは異なり気性は荒く、農業被害や人への危害、感染症をもたらす可能性もあることから、対策や駆除を行わなければなりません。 今回は、アライグマ被害に頭を悩ませる方に向けて、対策や駆除の方法、生態について解説します。被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。 アライグマを駆除しなければならない3つの理由 まずは、アライグマを害獣として駆除されなければならない理由から見ていきましょう。理由は大きく3つ挙げられます。 理由1.経済的な被害が深刻なため 1つ目の理由は、経済的な被害が深刻なためです。 農林水産長の報告によると、アライグマによる農作物への被害は2003年時点で1億2,600万程度でしたが、年々近畿地方や北海道を中心に被害が急増。2016年には農業被害額が約3億3千万円と3倍以上の増加を見せるなど、その後も増加傾向が続いています。 アライグマは雑食性のため、被害の対象となる作物は様々ですが、特にトウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴなどの野菜・果樹や、家畜飼料などの被害が深刻です。また、畜産業・養殖業では、被害牧草のロールやパックの破壊。乳牛の乳首を噛み切る、鶏を食べるなどの畜産業被害、養魚場での魚の捕食といった漁業被害も報告されています。 これに加えて、家屋や文化財への被害も問題となっています。ハクビシンやアライグマが民家・社寺などへ侵入し、天井裏での糞尿や、建造物や美術工芸品を傷つけたりすることが報告されています。アライグマが営巣を目的として建物を探査する時や、建造物への侵入する時、建造物での営巣および住着時に被害が発生します。平等院鳳凰堂や清水寺で爪痕が見つかるなど、文化財への被害も報告されています。 参照文献:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル」 理由2.感染症を媒介するリスクがある 2つ目は、感染症を媒介するリスクがあるということです。 アライグマはヒトにも重篤な症状を与える感染症を引き起こすことがあります。最も重篤なリスクとして考えられるのはヒトとアライグマの共通感染症。 これまで日本国内で確認されていなかったアライグマ糞線虫などの寄生虫が、野生のアライグマから発見されていることから、他にも国内に存在しなかった新たな共通感染症をアライグマが持ち込む可能性が高いといえます。また、野生化したアライグマからは、日本脳炎ウイルス、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌、タヌキ回虫など、以前から国内に存在する共通感染症がしばしば確認されています。 これ以外にも、日本ではヒトでの発症例がないアライグマ回虫症や、1957年以降動物での発生がない狂犬病など、重篤な感染症の媒介動物となるリスクも考えられ、十分な対策を講じておくことが必要です。 以下では代表的なアライグマの感染症について解説しています。...