鳥獣被害対策マガジン
ハクビシンの捕獲・駆除について
頭から鼻にかけて白いラインが通っていることが特徴のハクビシン(白鼻芯)ですが、農作物や人間の生活環境に対して様々な被害を与えることがあります(参考記事:ハクビシン対策について)。 環境省の調査によると、平成30年度のハクビシンによる農作物被害金額は全国で約4億円(前年度より1500万円減少)となっており、おもな対策として有害駆除・捕獲が実施されています。中には被害が深刻化している地域もあり、駆除・捕獲をサポートするための対応を始める自治体も出てきています。 たとえば栃木県宇都宮市では、市が貸し出ししている罠で住民がハクビシンを捕獲した場合、無償で回収処分する対応を本年度から始めました(これまでは捕獲者が処分費用を負担)。同市の2019年度のハクビシン捕獲数が過去最高の166匹、農業被害額は約1千万円、また市街地での住宅被害も増えていたことが背景です。 ハクビシンを捕獲・駆除するために必要なこと ハクビシンをはじめとする野生鳥獣は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」(鳥獣保護法)で保護されており、許可なく捕獲することはできません。 ハクビシンを捕獲する場合も、事前に役所への捕獲許可の申請が必要となります。違法な捕獲は罰則の対象となりますので、まずは役所の担当課に問合せましょう。 ※ハクビシンは狩猟対象鳥獣に該当しますので、狩猟期間中(11月15日~2月15日)は狩猟に必要な要件を満たしていれば役所での捕獲許可は不要です。 一般的な流れ 以下は、捕獲許可申請手続きの一般的な流れになります。 ①捕獲許可申請 各自治体によってそれぞれ指定されている申請書があるので、そちらに必要事項を記入し、窓口に提出します。 捕獲には基本的に箱罠をもちいるため、わな猟免許が必要になります。なお、自宅敷地内で害獣による被害防止が目的とする場合などに限り、狩猟免許が不要な場合もありますので、役所に問合せる際にその点も併せて確認しておきましょう。 ※箱罠については、こちらの記事も参照ください。 ②審査 申請された内容を役所が確認し、捕獲が必要かどうかが審査されます。わな猟免許をもっている方が申請した場合は、前年度に狩猟者登録があったか、狩猟災害共済等に加入しているか、過去に鳥獣関係法令に違反していないか等が確認される場合もあります。 ③許可証交付 申請者に捕獲許可証が交付されます。申請から許可まで時間がかかることもあるため、被害が見られたら早めに申請しておくと良いでしょう。 ④捕獲の実施 捕獲許可の期間が定められていますので、その期間内に捕獲作業を実施します。なお、捕獲したハクビシンは別の場所に放獣せず、申請者が責任をもって処分しなければならない場合がほとんどです。 ⑤捕獲結果報告 捕獲許可証を役所に返却する際に、捕獲結果の報告が求められます。 自治体のサポート 上記で紹介した宇都宮市のように、自治体によって様々なサポートがありますので、必要に応じて是非活用してみましょう。いくつかを以下に紹介しますので、ご参考ください。※詳細は、各自治体窓口にお問合せください。 専門業者による箱罠設置:東京都板橋区 以下の全てに該当する場合、区が委託した専門業者が箱わなの設置を行います。 ・被害のある建造物の所有者または管理者の方からの依頼であること。 ・事前調査や箱わな設置・回収時の立ち会いができること。 ・毎日の箱わなの見回りが可能であること。 ・箱わなに入れるエサの準備・必要に応じて交換ができること。 ・捕獲された場合は、速やかに板橋区や専門業者に連絡できること。...
ハクビシンの捕獲・駆除について
頭から鼻にかけて白いラインが通っていることが特徴のハクビシン(白鼻芯)ですが、農作物や人間の生活環境に対して様々な被害を与えることがあります(参考記事:ハクビシン対策について)。 環境省の調査によると、平成30年度のハクビシンによる農作物被害金額は全国で約4億円(前年度より1500万円減少)となっており、おもな対策として有害駆除・捕獲が実施されています。中には被害が深刻化している地域もあり、駆除・捕獲をサポートするための対応を始める自治体も出てきています。 たとえば栃木県宇都宮市では、市が貸し出ししている罠で住民がハクビシンを捕獲した場合、無償で回収処分する対応を本年度から始めました(これまでは捕獲者が処分費用を負担)。同市の2019年度のハクビシン捕獲数が過去最高の166匹、農業被害額は約1千万円、また市街地での住宅被害も増えていたことが背景です。 ハクビシンを捕獲・駆除するために必要なこと ハクビシンをはじめとする野生鳥獣は「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」(鳥獣保護法)で保護されており、許可なく捕獲することはできません。 ハクビシンを捕獲する場合も、事前に役所への捕獲許可の申請が必要となります。違法な捕獲は罰則の対象となりますので、まずは役所の担当課に問合せましょう。 ※ハクビシンは狩猟対象鳥獣に該当しますので、狩猟期間中(11月15日~2月15日)は狩猟に必要な要件を満たしていれば役所での捕獲許可は不要です。 一般的な流れ 以下は、捕獲許可申請手続きの一般的な流れになります。 ①捕獲許可申請 各自治体によってそれぞれ指定されている申請書があるので、そちらに必要事項を記入し、窓口に提出します。 捕獲には基本的に箱罠をもちいるため、わな猟免許が必要になります。なお、自宅敷地内で害獣による被害防止が目的とする場合などに限り、狩猟免許が不要な場合もありますので、役所に問合せる際にその点も併せて確認しておきましょう。 ※箱罠については、こちらの記事も参照ください。 ②審査 申請された内容を役所が確認し、捕獲が必要かどうかが審査されます。わな猟免許をもっている方が申請した場合は、前年度に狩猟者登録があったか、狩猟災害共済等に加入しているか、過去に鳥獣関係法令に違反していないか等が確認される場合もあります。 ③許可証交付 申請者に捕獲許可証が交付されます。申請から許可まで時間がかかることもあるため、被害が見られたら早めに申請しておくと良いでしょう。 ④捕獲の実施 捕獲許可の期間が定められていますので、その期間内に捕獲作業を実施します。なお、捕獲したハクビシンは別の場所に放獣せず、申請者が責任をもって処分しなければならない場合がほとんどです。 ⑤捕獲結果報告 捕獲許可証を役所に返却する際に、捕獲結果の報告が求められます。 自治体のサポート 上記で紹介した宇都宮市のように、自治体によって様々なサポートがありますので、必要に応じて是非活用してみましょう。いくつかを以下に紹介しますので、ご参考ください。※詳細は、各自治体窓口にお問合せください。 専門業者による箱罠設置:東京都板橋区 以下の全てに該当する場合、区が委託した専門業者が箱わなの設置を行います。 ・被害のある建造物の所有者または管理者の方からの依頼であること。 ・事前調査や箱わな設置・回収時の立ち会いができること。 ・毎日の箱わなの見回りが可能であること。 ・箱わなに入れるエサの準備・必要に応じて交換ができること。 ・捕獲された場合は、速やかに板橋区や専門業者に連絡できること。...
野良猫侵入対策の決定版。簡単設置で効果絶大「ニャンガード」をご紹介
自宅等に猫が侵入して糞をしたり、花壇を荒らしたり車を傷つけられたり。野良猫の多い地域に住んでいると、特にこういった被害に悩む人は多いと思います。しかしながら、保健所を含む公的機関は、猫の駆除や捕獲はできません。 そのため、被害を軽減させるためには、自分で猫よけ対策をするしかありません。 ホームセンターやネットショップでも様々な猫よけ対策品が売られていますが、物理的に追い払う方法としてもっともシンプルかつ有効なのが「猫避けマット(剣山)」です。 どんな商品でも良いというわけではありません。 100円ショップ等にもとげとげ(剣山)のついた猫避けマットが売られていますが、とげとげが弱く効果が出ない場合も散見されます。また、最初のうちは猫避けマットに猫が戸惑って効果が見られても、猫たちが学習してだんだん慣れてきて効果が薄まることもあります。 【#猫】#ネコ #ねこ寝室前の扉をガリガリしないようにネコ避けマットを設置フツーーーーーに踏んで歩くし、むしろ遊ぶし上に寝転ぶし、これほんとに嫌がるネコいるの!?www普通は何?踏むと痛いの? pic.twitter.com/nyOIZcI5wI — 教祖・馬っち (@uma_cchi) June 15, 2020 また雨や風などで自然にシートが劣化したり、取れてしまう可能性もあります。設置しにくい場所に頑張って取り付けたのに、やり直しとなると大変です。 猫避けマットを選ぶポイント コスト面を重視したいのはもちろんですが、「せっかく設置したのに効果が無かった」となると本末転倒です。きちんと機能する確実な商品を選びたいところですが、そのためには以下の3項目を満たしている商品を選ぶ必要があります。 ポイント1:猫がマットの上を歩けないような構造の剣山であること ポイント2:屋外耐候性能がしっかりしている ポイント3:いろんな場所に対応し、簡単に設置できる おすすめ商品。高品質国産 猫よけマット「ニャンガード」 上記3つのポイントを満たしている猫避けマットとして、「ニャンガード」をご紹介します。安心の日本製で、厳選した素材を使用することで、屋外耐候年数は10年以上。剣山が長いため、猫避け効果は抜群。かつ、柔軟で安全なオールプラスチック製剣山なので、安全性と効果を両立しています。 ハサミで簡単にカット・設置できる 猫避けマットは、様々な場所に敷く場合があります。塀の上や花壇の周り、室外機の上など。ニャンガードは、場所にあわせて枝切りバサミなどで簡単にカットできます。カット後は、猫が足場にする場所に並べて設置するだけのお手軽さです。難しい工事は不要、専用止め金具で簡単・確実に取り付け可能です。湾曲した場所にも取り付けられます。 基本的にメンテナンスは不要で、専用止め金具を使用すれば設置後も本体の着脱が可能です。また、ソフトで軽いプラスチック製ですので、ヒトにも猫にも安全な設計になっています。猫だけでなく、ハトやカラスよけとして、また防犯対策にも使えます。 以下は実際に使った感想の一部です。 「使いやすいです。柔らかいので、人に当たっても大丈夫。猫が来なくなりました。」 「効果絶大。つけて三ヶ月ほど経ちますが、メンテナンスは一度も必要なく緩くもなっていません。」 「鳩対策にも使えます。糞害に悩まされていたのが嘘のように来なくなりました。丸い手すりでもビニール紐で括りつける形で取り付けられます。」 商品ラインナップ...
野良猫侵入対策の決定版。簡単設置で効果絶大「ニャンガード」をご紹介
自宅等に猫が侵入して糞をしたり、花壇を荒らしたり車を傷つけられたり。野良猫の多い地域に住んでいると、特にこういった被害に悩む人は多いと思います。しかしながら、保健所を含む公的機関は、猫の駆除や捕獲はできません。 そのため、被害を軽減させるためには、自分で猫よけ対策をするしかありません。 ホームセンターやネットショップでも様々な猫よけ対策品が売られていますが、物理的に追い払う方法としてもっともシンプルかつ有効なのが「猫避けマット(剣山)」です。 どんな商品でも良いというわけではありません。 100円ショップ等にもとげとげ(剣山)のついた猫避けマットが売られていますが、とげとげが弱く効果が出ない場合も散見されます。また、最初のうちは猫避けマットに猫が戸惑って効果が見られても、猫たちが学習してだんだん慣れてきて効果が薄まることもあります。 【#猫】#ネコ #ねこ寝室前の扉をガリガリしないようにネコ避けマットを設置フツーーーーーに踏んで歩くし、むしろ遊ぶし上に寝転ぶし、これほんとに嫌がるネコいるの!?www普通は何?踏むと痛いの? pic.twitter.com/nyOIZcI5wI — 教祖・馬っち (@uma_cchi) June 15, 2020 また雨や風などで自然にシートが劣化したり、取れてしまう可能性もあります。設置しにくい場所に頑張って取り付けたのに、やり直しとなると大変です。 猫避けマットを選ぶポイント コスト面を重視したいのはもちろんですが、「せっかく設置したのに効果が無かった」となると本末転倒です。きちんと機能する確実な商品を選びたいところですが、そのためには以下の3項目を満たしている商品を選ぶ必要があります。 ポイント1:猫がマットの上を歩けないような構造の剣山であること ポイント2:屋外耐候性能がしっかりしている ポイント3:いろんな場所に対応し、簡単に設置できる おすすめ商品。高品質国産 猫よけマット「ニャンガード」 上記3つのポイントを満たしている猫避けマットとして、「ニャンガード」をご紹介します。安心の日本製で、厳選した素材を使用することで、屋外耐候年数は10年以上。剣山が長いため、猫避け効果は抜群。かつ、柔軟で安全なオールプラスチック製剣山なので、安全性と効果を両立しています。 ハサミで簡単にカット・設置できる 猫避けマットは、様々な場所に敷く場合があります。塀の上や花壇の周り、室外機の上など。ニャンガードは、場所にあわせて枝切りバサミなどで簡単にカットできます。カット後は、猫が足場にする場所に並べて設置するだけのお手軽さです。難しい工事は不要、専用止め金具で簡単・確実に取り付け可能です。湾曲した場所にも取り付けられます。 基本的にメンテナンスは不要で、専用止め金具を使用すれば設置後も本体の着脱が可能です。また、ソフトで軽いプラスチック製ですので、ヒトにも猫にも安全な設計になっています。猫だけでなく、ハトやカラスよけとして、また防犯対策にも使えます。 以下は実際に使った感想の一部です。 「使いやすいです。柔らかいので、人に当たっても大丈夫。猫が来なくなりました。」 「効果絶大。つけて三ヶ月ほど経ちますが、メンテナンスは一度も必要なく緩くもなっていません。」 「鳩対策にも使えます。糞害に悩まされていたのが嘘のように来なくなりました。丸い手すりでもビニール紐で括りつける形で取り付けられます。」 商品ラインナップ...
年間300頭の捕獲事例も!ファーレ旭式くくり罠の紹介
くくり罠は、獲物が通りそうな獣道に仕掛け、獲物が足で罠を踏み込んだ際に仕掛けが作動し、文字通り足を「くくる」ことによって捕獲する罠です。 利点としては、箱罠などに比べて、小型・軽量のため設置と撤去が簡単で安価であることが挙げられます。 宮崎県にイノシシ・シカ合わせて年間300頭をくくり罠で捕えたことがあるという達人がおり、その達人が使う罠はどのようなものか聞いたところ、ファーレ旭式を使っているとのことでした。 百聞は一見に如かず、まずは動画にてその性能をご確認ください。イノシシ・シカ両方に対応します。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 ファーレ旭式くくり罠の特徴 くくり罠は自作される方も多いですが、ファーレ旭式のくくり罠の製作は専用の機械が必要で、誰でも簡単には作ることができない構造になっています。 また、独自の製造ノウハウにより、他のくくり罠よりもコストパフォーマンスに優れています(10%税込みで¥6,110。購入はこちらのページから>>)。 商品の構成 ファーレ旭式のくくり罠は、「A.踏み板セット」と「B.スプリングセット」の2つで構成されます。 A.踏み板(落とし板)セット カットした塩ビ管と、木製の踏み板にガイドレール(くくりワイヤーの輪を巻くための金属の輪)が付属したものがセットになっています。獲物が踏み板を踏み落とすと、ワイヤロープがスプリングの力で締まる構造です。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その1:荷重の調整が可能 地面の中に設置する塩ビ管には爪楊枝が6本まで刺せるようになっています。この爪楊枝の上に踏み板を乗せるのですが、刺す爪楊枝の本数に応じて踏み込み荷重の調整ができます。 爪楊枝の本数が少なければ、踏込荷重が軽くても踏み板が落ちて罠が作動します。逆に、本数が多ければ、踏込荷重が重めでないと踏み抜けなくなります。大体、4本で70kgほどの体重の獣に対応します。 過信はできませんが、本数の調節によって、猟犬が誤って踏み板に乗っても落ちないような細工もできます。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その2:豊富なサイズ展開 罠の大きさは、 S:短径12cm×長径18cm M:短径16cm×長径20cm L:短径18cm×長径22cm の3サイズ展開。ニーズや規制状況に合わせてお選びいただけます。 径が大きいほうが踏み抜く確率は増えますが、径が小さいほうがピンポイントで狙えるため使いやすいという声もあります。 ※罠の直径(短径)が12cmを超えるくくり罠は基本的に使用が禁止されていますが、知事判断で緩和されます。都道府県によってルールが異なるので、詳しくは各自治体にお問合せください。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その3:設置が簡単 上の動画の収録時間はノーカットで一分弱。わずかな時間で設置完了です。実際には、これに加えて穴を掘ったりする時間がかかりますが、初心者でも簡単に設置することができます。罠の設置に時間がかからないということは、人の痕跡が残りにくくなるということなので、当然捕獲率もアップします。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その4:安全装置付き...
年間300頭の捕獲事例も!ファーレ旭式くくり罠の紹介
くくり罠は、獲物が通りそうな獣道に仕掛け、獲物が足で罠を踏み込んだ際に仕掛けが作動し、文字通り足を「くくる」ことによって捕獲する罠です。 利点としては、箱罠などに比べて、小型・軽量のため設置と撤去が簡単で安価であることが挙げられます。 宮崎県にイノシシ・シカ合わせて年間300頭をくくり罠で捕えたことがあるという達人がおり、その達人が使う罠はどのようなものか聞いたところ、ファーレ旭式を使っているとのことでした。 百聞は一見に如かず、まずは動画にてその性能をご確認ください。イノシシ・シカ両方に対応します。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 ファーレ旭式くくり罠の特徴 くくり罠は自作される方も多いですが、ファーレ旭式のくくり罠の製作は専用の機械が必要で、誰でも簡単には作ることができない構造になっています。 また、独自の製造ノウハウにより、他のくくり罠よりもコストパフォーマンスに優れています(10%税込みで¥6,110。購入はこちらのページから>>)。 商品の構成 ファーレ旭式のくくり罠は、「A.踏み板セット」と「B.スプリングセット」の2つで構成されます。 A.踏み板(落とし板)セット カットした塩ビ管と、木製の踏み板にガイドレール(くくりワイヤーの輪を巻くための金属の輪)が付属したものがセットになっています。獲物が踏み板を踏み落とすと、ワイヤロープがスプリングの力で締まる構造です。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その1:荷重の調整が可能 地面の中に設置する塩ビ管には爪楊枝が6本まで刺せるようになっています。この爪楊枝の上に踏み板を乗せるのですが、刺す爪楊枝の本数に応じて踏み込み荷重の調整ができます。 爪楊枝の本数が少なければ、踏込荷重が軽くても踏み板が落ちて罠が作動します。逆に、本数が多ければ、踏込荷重が重めでないと踏み抜けなくなります。大体、4本で70kgほどの体重の獣に対応します。 過信はできませんが、本数の調節によって、猟犬が誤って踏み板に乗っても落ちないような細工もできます。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その2:豊富なサイズ展開 罠の大きさは、 S:短径12cm×長径18cm M:短径16cm×長径20cm L:短径18cm×長径22cm の3サイズ展開。ニーズや規制状況に合わせてお選びいただけます。 径が大きいほうが踏み抜く確率は増えますが、径が小さいほうがピンポイントで狙えるため使いやすいという声もあります。 ※罠の直径(短径)が12cmを超えるくくり罠は基本的に使用が禁止されていますが、知事判断で緩和されます。都道府県によってルールが異なるので、詳しくは各自治体にお問合せください。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その3:設置が簡単 上の動画の収録時間はノーカットで一分弱。わずかな時間で設置完了です。実際には、これに加えて穴を掘ったりする時間がかかりますが、初心者でも簡単に設置することができます。罠の設置に時間がかからないということは、人の痕跡が残りにくくなるということなので、当然捕獲率もアップします。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その4:安全装置付き...
コスパ抜群の箱罠!!ファーレ旭式箱罠
箱罠とは、野生動物を捕獲する場合に用いられる箱状の罠のことです。餌を使って箱の中に獲物を引き寄せて、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 商品も色々なものがありますが、いくつかの猟友会や自治体から「安くて良く獲れる箱罠がある」と評判の箱罠があります。 その名は「ファーレ旭式 箱罠」。これまで多くの金属加工を手掛けてきており、幼い頃から狩猟に慣れ親しんできたベテランのハンター兼エンジニアが設計した箱罠です。 まずは、ファーレ旭式箱罠のトリガーの発動シーンをご覧ください。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 仕様・値段 ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。150キロのイノシシを捕獲した実績もあります。分解式で、各パネルをワイヤークリップで固定します。 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m 重量:扉15~35kg前後、総重量約120kg 塗装:錆止め塗装一回塗り(グレー) ※ワイヤークリップの六角ナットを締めるための工具と、蹴り糸のみお客様にてご準備いただければ、すぐに仕掛けることができます。 ※購入はオンラインショップからでも承っております。サル、キョン、アライグマ、アナグマ等、体の小さい獣に対応した箱罠も取り揃えています。 ファーレ旭式箱罠の特徴 まず、ファーレ旭式と他の箱罠との違いを説明します。 安全性・耐久性 最も特徴的なのは、異形鉄筋全溶接で強度が抜群という点です。この価格帯の箱罠は、強度の劣るワイヤーメッシュを使っていたり、金属の溶接が甘かったりするので、耐久性を考えるとあまりお勧めしないのですが、ファーレ旭式は違う。力の強い獲物が暴れても耐えられる異形鉄筋に、しっかりとした全溶接が施されています。 側壁の鉄筋が細いものや、溶接がしっかりしていない場合、耐用期間が短くなります。野生の獣の力は想像以上に強いです。 安全性の観点からも、罠の耐久性は是非比較・チェックしていただきたいポイントです。非常に力の強いイノシシが何百回もぶつかることを想像してみてください。壊れかけのわなでの捕獲は、深刻な事故を引き起こす恐れがあり、非常に危険です。 ※以下は参考動画。なおファーレ旭式ではありません▼ 計算され尽くした構造 販売開始は約10年前、これまでのシリーズ累計販売台数10,000台以上です。デビュー以降、日々改良・改善を加えていき、この構造に到達しました。 経験に裏打ちされた絶妙な網目の設計や、害獣の特性を考慮した補強も加えられており、過酷な猟の環境に十分耐えうる仕様になっています。 そして、10年たった今でも、日々研究やユーザーからのフィードバックを得て改善を続けています。※そのため、予告なく細かい仕様が変わることがあります。 上の写真は、落とし扉ストッパー(誤落下防止の安全装置)、下の写真は工場にある製造装置の一部。 市町村や猟友会への納入も九州から北海道まで、数多くあります。知り合いの方が購入したファーレ旭式箱罠を見て、「これは、良くできた箱罠だ。」ということでご自身も購入されたという声を多くいただきます。 驚きのコストパフォーマンス 箱罠を選ぶとき、コスト面でどうしてもジレンマが出てしまいます。既製品は製造元のノウハウがしっかり詰まっているので、捕獲効率も高いのですが、結構お値段がします。 特に、鹿・イノシシ対策にも安心して使えるスペックとなると、既製品は10万円を超えてきます。 じゃあ、既製品は高いから自作で、という手もあるのですが、罠製作のノウハウや溶接技術がないと、結構ハードルは高い。材料費や消耗品、溶接機レンタルなどの費用もかかりますから。 自作で獲れず、試行錯誤してたら、結局既製品買ったほうが早かった、なんて事も。...
コスパ抜群の箱罠!!ファーレ旭式箱罠
箱罠とは、野生動物を捕獲する場合に用いられる箱状の罠のことです。餌を使って箱の中に獲物を引き寄せて、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 商品も色々なものがありますが、いくつかの猟友会や自治体から「安くて良く獲れる箱罠がある」と評判の箱罠があります。 その名は「ファーレ旭式 箱罠」。これまで多くの金属加工を手掛けてきており、幼い頃から狩猟に慣れ親しんできたベテランのハンター兼エンジニアが設計した箱罠です。 まずは、ファーレ旭式箱罠のトリガーの発動シーンをご覧ください。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 仕様・値段 ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。150キロのイノシシを捕獲した実績もあります。分解式で、各パネルをワイヤークリップで固定します。 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m 重量:扉15~35kg前後、総重量約120kg 塗装:錆止め塗装一回塗り(グレー) ※ワイヤークリップの六角ナットを締めるための工具と、蹴り糸のみお客様にてご準備いただければ、すぐに仕掛けることができます。 ※購入はオンラインショップからでも承っております。サル、キョン、アライグマ、アナグマ等、体の小さい獣に対応した箱罠も取り揃えています。 ファーレ旭式箱罠の特徴 まず、ファーレ旭式と他の箱罠との違いを説明します。 安全性・耐久性 最も特徴的なのは、異形鉄筋全溶接で強度が抜群という点です。この価格帯の箱罠は、強度の劣るワイヤーメッシュを使っていたり、金属の溶接が甘かったりするので、耐久性を考えるとあまりお勧めしないのですが、ファーレ旭式は違う。力の強い獲物が暴れても耐えられる異形鉄筋に、しっかりとした全溶接が施されています。 側壁の鉄筋が細いものや、溶接がしっかりしていない場合、耐用期間が短くなります。野生の獣の力は想像以上に強いです。 安全性の観点からも、罠の耐久性は是非比較・チェックしていただきたいポイントです。非常に力の強いイノシシが何百回もぶつかることを想像してみてください。壊れかけのわなでの捕獲は、深刻な事故を引き起こす恐れがあり、非常に危険です。 ※以下は参考動画。なおファーレ旭式ではありません▼ 計算され尽くした構造 販売開始は約10年前、これまでのシリーズ累計販売台数10,000台以上です。デビュー以降、日々改良・改善を加えていき、この構造に到達しました。 経験に裏打ちされた絶妙な網目の設計や、害獣の特性を考慮した補強も加えられており、過酷な猟の環境に十分耐えうる仕様になっています。 そして、10年たった今でも、日々研究やユーザーからのフィードバックを得て改善を続けています。※そのため、予告なく細かい仕様が変わることがあります。 上の写真は、落とし扉ストッパー(誤落下防止の安全装置)、下の写真は工場にある製造装置の一部。 市町村や猟友会への納入も九州から北海道まで、数多くあります。知り合いの方が購入したファーレ旭式箱罠を見て、「これは、良くできた箱罠だ。」ということでご自身も購入されたという声を多くいただきます。 驚きのコストパフォーマンス 箱罠を選ぶとき、コスト面でどうしてもジレンマが出てしまいます。既製品は製造元のノウハウがしっかり詰まっているので、捕獲効率も高いのですが、結構お値段がします。 特に、鹿・イノシシ対策にも安心して使えるスペックとなると、既製品は10万円を超えてきます。 じゃあ、既製品は高いから自作で、という手もあるのですが、罠製作のノウハウや溶接技術がないと、結構ハードルは高い。材料費や消耗品、溶接機レンタルなどの費用もかかりますから。 自作で獲れず、試行錯誤してたら、結局既製品買ったほうが早かった、なんて事も。...
【イノシシ捕獲】空ハジキ(から弾き)を減らすための、くくり罠テクニック。
くくり罠を使って獣を捕獲するにあたり、2つのハードルがあります。 まず1つ目のハードルは、獣にしっかりとくくり罠を踏んでもらうこと。 獣の足の運びを予想して、踏み込むであろう位置にピンポイントでくくり罠を埋めるわけですが、初心者のうちはどこに埋めれば良いのか読み取れません(参考記事:くくり罠の成果を上げるためのコツ)。 獣の動きが読めるようになって、板を踏ませられるようになってくると、2つ目のハードルとして「空ハジキ」が見られるようになります。 「空ハジキ」とは、くくり罠が作動したにも関わらず捕獲できないことです。仕掛けた側からすると「ちゃんと踏ませることができたのに、なぜ?」となりますが、工夫によって空ハジキを減らすことは可能です。 今回は、空ハジキを減らすための、くくり罠テクニックについて説明します。 空ハジキの要因 くくり罠を使った捕獲においては、空ハジキはどうしても起こるものです。空ハジキが起こる要因はさまざまですが、考えられる要因はできる限り対策しておくことが重要になります。 代表的な要因と対策を以下に紹介します。 要因1:罠の動作は正常だが、逃げられているケース 特にターゲットがイノシシの場合は、他の動物に比べて俊敏かつ警戒心が高いです。そのため、空ハジキも他の動物と比べると多くなってしまいます。 イノシシは足場が不安定と感じると、サッと足を引っ込めます。 しっかりと踏み込んでもらうためには、仕掛けた際にガタつきが出ないように工夫する必要があります。台座があるタイプの場合、設置の際に台座がグラグラしないように気を付けます。台座をセットして上から手で押さえた際に、台座が沈んだり動いたりしないようにすることが大切です。台座を杭や板などでガッチリ固定されている方もいらっしゃいます。 また、穴を掘るタイプのくくり罠の場合は、踏み板の下の穴は出来るだけ深い方が望ましいです。 動作荷重が軽すぎる場合も空ハジキが起こる要因になります。ターゲットがしっかりと踏み込んだ場合に罠が動作するよう、動作荷重をテスト・調整しておくと良いでしょう。イノシシであれば、20kg以下では作動しないような荷重調整とすることが多いです。 使用する罠の構造にもよりますが、竹串や爪楊枝は色々な調整に使えるのでおススメです。 ★跳ね上げ式くくり罠の場合のワンポイントアドバイス 以下の図のように、獣道(オレンジの線)に対してアームが横側に上がるようにし、かつ くくり金具がアームの付け根(蝶番)近くになるようにして配置すると、空弾きが少なくなる傾向があります。 アームが獣道の前後に上がるようになる設置方法は、獣の脚が邪魔になり、空弾きの原因になりやすいようです。 ターゲットとなる獣がよく通っているであろう道を探し、その通い道をよくチェックして、どのような足の運びをしているか予測したうえで設置場所を決めます。よく観察すると、右足と左足をどの位置に置くか読めるようになります。 後ろ足にワイヤーが掛かった場合は足が切れたり、ワイヤーが切れたりしやすいので、前足を狙いましょう。また、シカやイノシシの脚は、先端に主蹄、かかとの位置に副蹄が付いており、ワイヤーがそのどちらかの上部を括ることができれば、ワイヤーは抜けにくくなります。 要因2:罠は正常だが、うまく作動していない 踏み板の端のほうを踏まれた場合、荷重のバランスが偏るため正常に動作しなかったり逃げられたりしやすくなります。そのため、踏み板の中央部を踏ませる確率を高くする工夫が必要です。 障害物(木の枝や石など)で周囲の部分を踏みにくいようにして、踏み板の中央部を踏ませるように誘導すると良いでしょう。 カモフラージュの土や葉っぱが多すぎると、罠の動作が阻害される場合もあります。また、くくり罠の周りの土が崩れやすい場所だと、崩れて作動不良となることもあるため、できるだけ崩れにくい場所に仕掛けるようにします。 やむを得ない場合には、設置の際に周囲の土を固めて、獣が踏んでもくくり罠の周りが崩れにくいようにしておくこともあります。 罠が凍結してしまい不作動となったり、雨で土が重くなってしまい作動が遅くなったりするケースもあります。 作動不良の要因となるものができるだけ少ない場所を選んで設置することも重要です。 要因3:仕掛けに起因して、うまく動作していない...
【イノシシ捕獲】空ハジキ(から弾き)を減らすための、くくり罠テクニック。
くくり罠を使って獣を捕獲するにあたり、2つのハードルがあります。 まず1つ目のハードルは、獣にしっかりとくくり罠を踏んでもらうこと。 獣の足の運びを予想して、踏み込むであろう位置にピンポイントでくくり罠を埋めるわけですが、初心者のうちはどこに埋めれば良いのか読み取れません(参考記事:くくり罠の成果を上げるためのコツ)。 獣の動きが読めるようになって、板を踏ませられるようになってくると、2つ目のハードルとして「空ハジキ」が見られるようになります。 「空ハジキ」とは、くくり罠が作動したにも関わらず捕獲できないことです。仕掛けた側からすると「ちゃんと踏ませることができたのに、なぜ?」となりますが、工夫によって空ハジキを減らすことは可能です。 今回は、空ハジキを減らすための、くくり罠テクニックについて説明します。 空ハジキの要因 くくり罠を使った捕獲においては、空ハジキはどうしても起こるものです。空ハジキが起こる要因はさまざまですが、考えられる要因はできる限り対策しておくことが重要になります。 代表的な要因と対策を以下に紹介します。 要因1:罠の動作は正常だが、逃げられているケース 特にターゲットがイノシシの場合は、他の動物に比べて俊敏かつ警戒心が高いです。そのため、空ハジキも他の動物と比べると多くなってしまいます。 イノシシは足場が不安定と感じると、サッと足を引っ込めます。 しっかりと踏み込んでもらうためには、仕掛けた際にガタつきが出ないように工夫する必要があります。台座があるタイプの場合、設置の際に台座がグラグラしないように気を付けます。台座をセットして上から手で押さえた際に、台座が沈んだり動いたりしないようにすることが大切です。台座を杭や板などでガッチリ固定されている方もいらっしゃいます。 また、穴を掘るタイプのくくり罠の場合は、踏み板の下の穴は出来るだけ深い方が望ましいです。 動作荷重が軽すぎる場合も空ハジキが起こる要因になります。ターゲットがしっかりと踏み込んだ場合に罠が動作するよう、動作荷重をテスト・調整しておくと良いでしょう。イノシシであれば、20kg以下では作動しないような荷重調整とすることが多いです。 使用する罠の構造にもよりますが、竹串や爪楊枝は色々な調整に使えるのでおススメです。 ★跳ね上げ式くくり罠の場合のワンポイントアドバイス 以下の図のように、獣道(オレンジの線)に対してアームが横側に上がるようにし、かつ くくり金具がアームの付け根(蝶番)近くになるようにして配置すると、空弾きが少なくなる傾向があります。 アームが獣道の前後に上がるようになる設置方法は、獣の脚が邪魔になり、空弾きの原因になりやすいようです。 ターゲットとなる獣がよく通っているであろう道を探し、その通い道をよくチェックして、どのような足の運びをしているか予測したうえで設置場所を決めます。よく観察すると、右足と左足をどの位置に置くか読めるようになります。 後ろ足にワイヤーが掛かった場合は足が切れたり、ワイヤーが切れたりしやすいので、前足を狙いましょう。また、シカやイノシシの脚は、先端に主蹄、かかとの位置に副蹄が付いており、ワイヤーがそのどちらかの上部を括ることができれば、ワイヤーは抜けにくくなります。 要因2:罠は正常だが、うまく作動していない 踏み板の端のほうを踏まれた場合、荷重のバランスが偏るため正常に動作しなかったり逃げられたりしやすくなります。そのため、踏み板の中央部を踏ませる確率を高くする工夫が必要です。 障害物(木の枝や石など)で周囲の部分を踏みにくいようにして、踏み板の中央部を踏ませるように誘導すると良いでしょう。 カモフラージュの土や葉っぱが多すぎると、罠の動作が阻害される場合もあります。また、くくり罠の周りの土が崩れやすい場所だと、崩れて作動不良となることもあるため、できるだけ崩れにくい場所に仕掛けるようにします。 やむを得ない場合には、設置の際に周囲の土を固めて、獣が踏んでもくくり罠の周りが崩れにくいようにしておくこともあります。 罠が凍結してしまい不作動となったり、雨で土が重くなってしまい作動が遅くなったりするケースもあります。 作動不良の要因となるものができるだけ少ない場所を選んで設置することも重要です。 要因3:仕掛けに起因して、うまく動作していない...
糞害に悩まされる前に。ソーラーパネルの鳩対策
昨今、屋根に太陽光パネルを設置した建物が多く見られるようになりましたが、屋根と太陽光パネルのあいだの隙間は鳥達にとって格好の巣作り場所です。カラス、スズメ、セキレイ、ムクドリなど様々な鳥が住み着き、糞や鳴き声による騒音等の被害につながります。 中でも、もっとも被害の相談が多いのが、鳩です。鳩の羽、糞、巣材などが電気系統の内部に入り込むと故障の原因になりますし、太陽光パネル表面が糞で汚れると発電効率も下がります。 せっかくの新築なのに屋根の上は毎日糞だらけ、鳴き声もうるさく、鳩に怯える毎日という深刻なケースもあります。 なぜソーラーパネルに鳩が? 鳩(ドバト)が巣作りの場所として好むのは、天敵である猫・蛇・カラス・タカ等が襲ってこない高所。マンションのベランダ、屋上の室外機、梁の下等に鳩が住み着いているのを見かけたことがある人も多いでしょう。 こうした場所は外敵から襲われにくく、雛にエサを運搬するためにアクセスしやすいという理由から、格好の巣作りの場所に選ばれます。 その中でも、鳩にとって最も優良立地といえるのが、屋根に設置された太陽光パネルの下です。 まず、屋根の上なのでには滅多に人間が来ない。また水場となる雨桶や餌場がすぐ近くにある。何より、太陽光パネルが外敵や雨風からのシールドの役割になる。鳩にとって最高に生活しやすい快適な場所というわけです。 さらに、厄介なのが彼らの「帰巣本能」。巣がある場所に帰ろうとする執着が非常に強いのです。巣を撤去したとしても必ず元巣があった場所に帰ろうとし、早くて2週間長い場合は1ヶ月以上この行動を繰り返します(諦めると別の場所に巣を作ってその場所への帰巣本能が生まれるため、元巣のあった場所には帰らなくなります)。 また、鳩被害のある家の近隣は、同じく鳩被害が発生しやすい傾向があります。鳩たちは快適な場所を探すのがとても得意です。太陽光パネルの隙間の快適空間から何らかの理由で追い出された場合は、そこから近所の太陽光パネルの隙間を優先的に探します。 このことにより、鳩被害がある太陽光パネルのご近所には、同じような被害のある場所が点在していることが多いのです。 鳩にとっての優良物件には、鳩がどんどん集まってきます。鳩の数に比例して加速度的に被害が進行します。 知っておきたいソーラーパネルの鳩対策 上記の鳩の習性を知ったうえで、重要なポイントは、住み着かせないということ。 一旦住み着かれてしまうと、帰巣本能によって鳩がその場所に執着するため、簡単には鳩対策ができなくなります。 オーナー様が被害を認識しだしたころには、既にパネルの裏側で鳥たちが巣を作っていたり、ヒナ鳥がいたりすることが多いです。そうなる前のタイミングで、できることならこれから新規でパネルを設置するというタイミングで、対策をしておくことが望ましいです。 また、糞や羽根の掃除や巣の撤去などには大変な労力がかかります。対策が遅れると、パネルを全て取り外して、対策しなければいけないのでコストが非常に高くなります。 鳩が卵を産んでしまうと事態はさらに深刻になります。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」の対象となるため、卵やヒナのいる巣を無許可で撤去することは法律違反となります。 こうなってしまうと、巣立ちを待つか自治体に許可を得た上で巣を撤去し、その後で巣を作りづらい環境にする方法しかありません。 では、太陽光パネルに鳩が住み着かないようにするにはどうすれば良いか。それは鳩が隙間に侵入できなくするよう、物理的にブロックすることです。 それ以外の方法は、効果が一時的であったり全く効果が無かったりするため、無駄な労力やコストがかかってしまいます。 また、物理的にブロックするとしても、安価な鳥よけネットはおすすめしません。 「とにかく安く済ませたい」という相談をいただくことも多いですし、コストを気にするのは至極当然だと思います。しかしながら、経年劣化等によってネットが破れ、そこから侵入されて巣を作られてしまったり、酷い場合では破れた箇所から侵入した鳥が出られなくなって、そのまま死んでしまうという事案もあります。 重要なのは以下の3項目。これを満たすことが結局、長い目で見ても費用が安くつくと思われます。 1:耐久性が信頼できる物理的な侵入防止策を選ぶ 2:きちんとした工事で1を設置する 3:できるだけ早期に対策しておく イノホイのおすすめ侵入防止策:専用特殊フェンス イノホイがおすすめするのは、太陽光パネルの鳩よけ・営巣対策として特別に開発された専用特殊フェンスです。 おススメポイントその1:高耐久のオールステンレス...
糞害に悩まされる前に。ソーラーパネルの鳩対策
昨今、屋根に太陽光パネルを設置した建物が多く見られるようになりましたが、屋根と太陽光パネルのあいだの隙間は鳥達にとって格好の巣作り場所です。カラス、スズメ、セキレイ、ムクドリなど様々な鳥が住み着き、糞や鳴き声による騒音等の被害につながります。 中でも、もっとも被害の相談が多いのが、鳩です。鳩の羽、糞、巣材などが電気系統の内部に入り込むと故障の原因になりますし、太陽光パネル表面が糞で汚れると発電効率も下がります。 せっかくの新築なのに屋根の上は毎日糞だらけ、鳴き声もうるさく、鳩に怯える毎日という深刻なケースもあります。 なぜソーラーパネルに鳩が? 鳩(ドバト)が巣作りの場所として好むのは、天敵である猫・蛇・カラス・タカ等が襲ってこない高所。マンションのベランダ、屋上の室外機、梁の下等に鳩が住み着いているのを見かけたことがある人も多いでしょう。 こうした場所は外敵から襲われにくく、雛にエサを運搬するためにアクセスしやすいという理由から、格好の巣作りの場所に選ばれます。 その中でも、鳩にとって最も優良立地といえるのが、屋根に設置された太陽光パネルの下です。 まず、屋根の上なのでには滅多に人間が来ない。また水場となる雨桶や餌場がすぐ近くにある。何より、太陽光パネルが外敵や雨風からのシールドの役割になる。鳩にとって最高に生活しやすい快適な場所というわけです。 さらに、厄介なのが彼らの「帰巣本能」。巣がある場所に帰ろうとする執着が非常に強いのです。巣を撤去したとしても必ず元巣があった場所に帰ろうとし、早くて2週間長い場合は1ヶ月以上この行動を繰り返します(諦めると別の場所に巣を作ってその場所への帰巣本能が生まれるため、元巣のあった場所には帰らなくなります)。 また、鳩被害のある家の近隣は、同じく鳩被害が発生しやすい傾向があります。鳩たちは快適な場所を探すのがとても得意です。太陽光パネルの隙間の快適空間から何らかの理由で追い出された場合は、そこから近所の太陽光パネルの隙間を優先的に探します。 このことにより、鳩被害がある太陽光パネルのご近所には、同じような被害のある場所が点在していることが多いのです。 鳩にとっての優良物件には、鳩がどんどん集まってきます。鳩の数に比例して加速度的に被害が進行します。 知っておきたいソーラーパネルの鳩対策 上記の鳩の習性を知ったうえで、重要なポイントは、住み着かせないということ。 一旦住み着かれてしまうと、帰巣本能によって鳩がその場所に執着するため、簡単には鳩対策ができなくなります。 オーナー様が被害を認識しだしたころには、既にパネルの裏側で鳥たちが巣を作っていたり、ヒナ鳥がいたりすることが多いです。そうなる前のタイミングで、できることならこれから新規でパネルを設置するというタイミングで、対策をしておくことが望ましいです。 また、糞や羽根の掃除や巣の撤去などには大変な労力がかかります。対策が遅れると、パネルを全て取り外して、対策しなければいけないのでコストが非常に高くなります。 鳩が卵を産んでしまうと事態はさらに深刻になります。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」の対象となるため、卵やヒナのいる巣を無許可で撤去することは法律違反となります。 こうなってしまうと、巣立ちを待つか自治体に許可を得た上で巣を撤去し、その後で巣を作りづらい環境にする方法しかありません。 では、太陽光パネルに鳩が住み着かないようにするにはどうすれば良いか。それは鳩が隙間に侵入できなくするよう、物理的にブロックすることです。 それ以外の方法は、効果が一時的であったり全く効果が無かったりするため、無駄な労力やコストがかかってしまいます。 また、物理的にブロックするとしても、安価な鳥よけネットはおすすめしません。 「とにかく安く済ませたい」という相談をいただくことも多いですし、コストを気にするのは至極当然だと思います。しかしながら、経年劣化等によってネットが破れ、そこから侵入されて巣を作られてしまったり、酷い場合では破れた箇所から侵入した鳥が出られなくなって、そのまま死んでしまうという事案もあります。 重要なのは以下の3項目。これを満たすことが結局、長い目で見ても費用が安くつくと思われます。 1:耐久性が信頼できる物理的な侵入防止策を選ぶ 2:きちんとした工事で1を設置する 3:できるだけ早期に対策しておく イノホイのおすすめ侵入防止策:専用特殊フェンス イノホイがおすすめするのは、太陽光パネルの鳩よけ・営巣対策として特別に開発された専用特殊フェンスです。 おススメポイントその1:高耐久のオールステンレス...
ハトやカラスの鳥害に負けない。どんな対策が効果ある?
鳥(ハト、カラス、ムクドリ等)によって人間が受ける被害のことを、「鳥害」といいます。鳥の種類によって鳥害の内容に違いはありますが、近年では都市部における糞害などが主な問題となっています。今回は、その対策についてお話します。 知っておきたい鳥害内容 鳥害は大きく分けて4タイプ。 1:鳴き声・羽・糞などによって不快な感覚を受ける 2:資産や器具・商品などが、汚されたり損傷を受けたりする 3:景観が損なわれる 4:衛生・健康被害が挙げられます。 「共同住宅に住んでいますが、鳩にベランダを糞だらけにされました・・・」 「オフィスの上の階のベランダに鳩が巣を作っている。鳴き声がうるさいし、悪臭がすごい・・・」 「工場にある倉庫の天井に鳩が住み着き、車両や商品、機械などへの糞の被害に悩まされています・・・」 「マンションの廊下や駐車場、公園や駅前の広場といった場所で、ハトの糞をよく見かけます。景観も汚いですし、感染症が心配です。」 鳥は行動範囲が広いうえ、特にカラスや鳩は学習能力が高く対策は難しいとされます。また帰巣本能によって必ず元巣があった場所に帰ろうとする等、しつこい性質もあります。そのため、一時的に被害が減ったとしても、後で元に戻る場合があります。 適切な鳥害対策とは 対策としては、1:防除、2:生息環境の管理、3:個体数管理が重要な3原則になります。 鳥害を受けないための防除 対策を立てて予防することを防除と言いますが、いくつかの種類があります。 防除策A 鳥の嗅覚や聴覚を利用した忌避 防鳥効果★★☆☆☆(2.0)コスト低 設置箇所付近への飛来を抑制するために、忌避剤・薬品・粘着シート等を設置する方法です。設置が簡単でお手軽という点がメリットです。 一方で、場所によっては全く効かない または持続が短い、雨(水)に弱い、設置場所周辺が汚れてしまうという点がデメリットになります。また、飛来してきて欲しくない範囲が広い場合には向きません。 他にも超音波・磁石を利用した忌避グッズがありますが、そもそも鳩やカラスなどの鳥の聴覚は人間と大差はなく、超音波自体に鳥の忌避効果はありません。磁石についても、鳥は主に視覚に頼って活動しているため磁石の意味は無いと思われます。 なお鳥の執着心がまだ強くない初期段階において、超音波・磁石による忌避効果というよりは、鳥が飛来して留まろうとした時に邪魔になって効果が出る可能性があります。 ディストレスコール(忌避声)による追い払いは、過去にムクドリ問題で各地の地方自治体が採用していました。結果、追い払いは可能だがすぐに慣れて戻ってきてしまうことが多く見られました。 また、大きな音が必要で、ディストレスコール自体の騒音が問題となることもありました。 防除策B 防鳥剣山 防鳥効果★★★★☆(4.0)コスト中 設置箇所への飛来を防ぐために、最も一般的な方法です。網やネットに比べて設置が楽であり、実績も多く安定した効果が期待できます。 現在いろいろなタイプの商品が販売されていますが、価格も品質も様々。商品によっては、「剣山の上に普通に鳩が乗ってきた」等そもそも効果が出なかったり、「尖っているので危ない」「見た目が痛々しい・・・」など予想しなかったデメリットが出てしまう場合があります。 価格だけでなく、品質や性能、購入者の声をよく調べたうえで商品を選定すると良いでしょう。 イノホイがオススメするのは、こちらの樹脂製防鳥剣山です。 1型:鳥が来る前の予防対策に最適...
ハトやカラスの鳥害に負けない。どんな対策が効果ある?
鳥(ハト、カラス、ムクドリ等)によって人間が受ける被害のことを、「鳥害」といいます。鳥の種類によって鳥害の内容に違いはありますが、近年では都市部における糞害などが主な問題となっています。今回は、その対策についてお話します。 知っておきたい鳥害内容 鳥害は大きく分けて4タイプ。 1:鳴き声・羽・糞などによって不快な感覚を受ける 2:資産や器具・商品などが、汚されたり損傷を受けたりする 3:景観が損なわれる 4:衛生・健康被害が挙げられます。 「共同住宅に住んでいますが、鳩にベランダを糞だらけにされました・・・」 「オフィスの上の階のベランダに鳩が巣を作っている。鳴き声がうるさいし、悪臭がすごい・・・」 「工場にある倉庫の天井に鳩が住み着き、車両や商品、機械などへの糞の被害に悩まされています・・・」 「マンションの廊下や駐車場、公園や駅前の広場といった場所で、ハトの糞をよく見かけます。景観も汚いですし、感染症が心配です。」 鳥は行動範囲が広いうえ、特にカラスや鳩は学習能力が高く対策は難しいとされます。また帰巣本能によって必ず元巣があった場所に帰ろうとする等、しつこい性質もあります。そのため、一時的に被害が減ったとしても、後で元に戻る場合があります。 適切な鳥害対策とは 対策としては、1:防除、2:生息環境の管理、3:個体数管理が重要な3原則になります。 鳥害を受けないための防除 対策を立てて予防することを防除と言いますが、いくつかの種類があります。 防除策A 鳥の嗅覚や聴覚を利用した忌避 防鳥効果★★☆☆☆(2.0)コスト低 設置箇所付近への飛来を抑制するために、忌避剤・薬品・粘着シート等を設置する方法です。設置が簡単でお手軽という点がメリットです。 一方で、場所によっては全く効かない または持続が短い、雨(水)に弱い、設置場所周辺が汚れてしまうという点がデメリットになります。また、飛来してきて欲しくない範囲が広い場合には向きません。 他にも超音波・磁石を利用した忌避グッズがありますが、そもそも鳩やカラスなどの鳥の聴覚は人間と大差はなく、超音波自体に鳥の忌避効果はありません。磁石についても、鳥は主に視覚に頼って活動しているため磁石の意味は無いと思われます。 なお鳥の執着心がまだ強くない初期段階において、超音波・磁石による忌避効果というよりは、鳥が飛来して留まろうとした時に邪魔になって効果が出る可能性があります。 ディストレスコール(忌避声)による追い払いは、過去にムクドリ問題で各地の地方自治体が採用していました。結果、追い払いは可能だがすぐに慣れて戻ってきてしまうことが多く見られました。 また、大きな音が必要で、ディストレスコール自体の騒音が問題となることもありました。 防除策B 防鳥剣山 防鳥効果★★★★☆(4.0)コスト中 設置箇所への飛来を防ぐために、最も一般的な方法です。網やネットに比べて設置が楽であり、実績も多く安定した効果が期待できます。 現在いろいろなタイプの商品が販売されていますが、価格も品質も様々。商品によっては、「剣山の上に普通に鳩が乗ってきた」等そもそも効果が出なかったり、「尖っているので危ない」「見た目が痛々しい・・・」など予想しなかったデメリットが出てしまう場合があります。 価格だけでなく、品質や性能、購入者の声をよく調べたうえで商品を選定すると良いでしょう。 イノホイがオススメするのは、こちらの樹脂製防鳥剣山です。 1型:鳥が来る前の予防対策に最適...
ネズミ被害に困った!種類や習性を知って、適切な対策を。
目次 1ネズミの種類と習性 1クマネズミ 2ドブネズミ 3ハツカネズミ 4スーパーラット 2どのような被害がもたらされるのか 1物的被害 2健康被害 3精神的被害 3ネズミ対策の種類 4物理的防除方法 1粘着シート 2箱罠(かご) 3毒えさ(殺鼠剤) 人間の生活圏に住み着くペット以外の動物のうち、身近なものとしてネズミが挙げられます。古くから人間の生活にさまざまな被害を与えてきたネズミですが、公衆衛生が格段に向上した現代においても、大都市のビル内部など都市の環境に巧みに適応して増加し、問題を引き起こしています。 最近では、新型コロナ感染拡大の影響を受けて多くの飲食店が休業となった結果、ネズミの被害が目立つようになったというニュースも。 東京都のネズミ類の相談件数を見ると、平成20年以降徐々に合計相談件数は減少傾向であるものの、未だ6000件以上の被害相談が寄せられています。近年の傾向としては、繁華街で増加したネズミが生息範囲を周辺の住宅街に広げており、繁華街の店舗だけでなく近隣の住民にもさまざまな被害を与えています。 また、高齢者世帯での被害が多くなっていることも近年みられる傾向の一つです。高齢者は加齢に伴って身体機能が低下してくるため、自力でのネズミ駆除が困難となります。家屋へのネズミ侵入を放置してしまい、被害が深刻化しても自力での解決が困難な状況となっているケースが散見されます。 ネズミの種類と習性 人間に被害をもたらす代表的なねずみは「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種類です。それぞれの特徴をご紹介します。 クマネズミ 体長は15~20cmほど。ねずみの種類が分かっている相談のうち、ほとんどがクマネズミによるものです。種類の見分けがつかない場合は、クマネズミとして対処すると良いでしょう。 クマネズミは、高いところに登るのが得意です。戦後、高層ビルの発達にともない、気密性(保温性)が高く安全なビルの中で、垂直移動を得意とするクマネズミがごみ置き場の廃棄物や厨房の厨芥などを餌にして増加したと考えられています。 その後、繁華街の再開発工事が頻繁に行われるようになった1990年代に、取り壊される建物やその周辺から逃げて近隣の住宅地に移動したために、住宅街におけるクマネズミの被害が増えたと言われています。 クマネズミは警戒心が強く学習能力が高いことも特徴です。ドブネズミやハツカネズミは、比較的簡単に毒えさや罠にかかってくれますが、警戒心が強く賢いクマネズミにおいては難易度があがります。 クマネズミの尾長は15~26センチほどで、尻尾が頭胴長と同じかやや長い傾向があります。一方で、ドブネズミは、尾長が頭胴長よりやや短い傾向があります。耳は比較的大きく前に倒すと目が隠れるほどですが、一方でドブネズミは耳が比較的小さく、前に倒しても目に達しません。 腹部は黄褐色で尾は黒いです。泳ぎは苦手で、天井や屋根裏で見られるケースが多いです。 何でも食べますが、穀物や果実など植物質を好み、動物の肉や魚介類はあまり好まない傾向があります。昼間でも活動しますが、都会では主に夜行性です。 ドブネズミ...
ネズミ被害に困った!種類や習性を知って、適切な対策を。
目次 1ネズミの種類と習性 1クマネズミ 2ドブネズミ 3ハツカネズミ 4スーパーラット 2どのような被害がもたらされるのか 1物的被害 2健康被害 3精神的被害 3ネズミ対策の種類 4物理的防除方法 1粘着シート 2箱罠(かご) 3毒えさ(殺鼠剤) 人間の生活圏に住み着くペット以外の動物のうち、身近なものとしてネズミが挙げられます。古くから人間の生活にさまざまな被害を与えてきたネズミですが、公衆衛生が格段に向上した現代においても、大都市のビル内部など都市の環境に巧みに適応して増加し、問題を引き起こしています。 最近では、新型コロナ感染拡大の影響を受けて多くの飲食店が休業となった結果、ネズミの被害が目立つようになったというニュースも。 東京都のネズミ類の相談件数を見ると、平成20年以降徐々に合計相談件数は減少傾向であるものの、未だ6000件以上の被害相談が寄せられています。近年の傾向としては、繁華街で増加したネズミが生息範囲を周辺の住宅街に広げており、繁華街の店舗だけでなく近隣の住民にもさまざまな被害を与えています。 また、高齢者世帯での被害が多くなっていることも近年みられる傾向の一つです。高齢者は加齢に伴って身体機能が低下してくるため、自力でのネズミ駆除が困難となります。家屋へのネズミ侵入を放置してしまい、被害が深刻化しても自力での解決が困難な状況となっているケースが散見されます。 ネズミの種類と習性 人間に被害をもたらす代表的なねずみは「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」の3種類です。それぞれの特徴をご紹介します。 クマネズミ 体長は15~20cmほど。ねずみの種類が分かっている相談のうち、ほとんどがクマネズミによるものです。種類の見分けがつかない場合は、クマネズミとして対処すると良いでしょう。 クマネズミは、高いところに登るのが得意です。戦後、高層ビルの発達にともない、気密性(保温性)が高く安全なビルの中で、垂直移動を得意とするクマネズミがごみ置き場の廃棄物や厨房の厨芥などを餌にして増加したと考えられています。 その後、繁華街の再開発工事が頻繁に行われるようになった1990年代に、取り壊される建物やその周辺から逃げて近隣の住宅地に移動したために、住宅街におけるクマネズミの被害が増えたと言われています。 クマネズミは警戒心が強く学習能力が高いことも特徴です。ドブネズミやハツカネズミは、比較的簡単に毒えさや罠にかかってくれますが、警戒心が強く賢いクマネズミにおいては難易度があがります。 クマネズミの尾長は15~26センチほどで、尻尾が頭胴長と同じかやや長い傾向があります。一方で、ドブネズミは、尾長が頭胴長よりやや短い傾向があります。耳は比較的大きく前に倒すと目が隠れるほどですが、一方でドブネズミは耳が比較的小さく、前に倒しても目に達しません。 腹部は黄褐色で尾は黒いです。泳ぎは苦手で、天井や屋根裏で見られるケースが多いです。 何でも食べますが、穀物や果実など植物質を好み、動物の肉や魚介類はあまり好まない傾向があります。昼間でも活動しますが、都会では主に夜行性です。 ドブネズミ...
200kg超えのイノシシを捕獲!巨大イノシシを仕留めたハンター・吉澤崇幸さんにインタビュー
2019年11月17日、神奈川県清川村煤ケ谷で巨大イノシシを仕留めたという一報がイノホイに入ってきました。 今回は、その巨大イノシシを仕留めた神奈川県在住の吉澤崇幸さんに、狩猟を始めたきっかけや、巨大イノシシを仕留めた際の様子などについてお話をお聞きしました。 ハンター塾をきっかけに狩猟の道へ ー狩猟はいつから、何がきっかけで始められたのですか? 吉澤さん:2014年に神奈川県で行われたハンター塾に参加したのがきっかけです。 もともと猟に興味はあったんですが、猟銃を使う狩猟はなんとなく敷居が高く、周りに猟をしている人もいなかったため、始めるきっかけを探していました。 そこで、神奈川県猟友会が企画する「ハンター塾」というハンター養成講座の第1回目が行われるというのをたまたま耳にして、幼馴染の同級生と参加したんです。 ハンター塾では、狩猟や猟銃の免許の取得方法、それに伴う手続きなど、狩猟を始めるまでの手順などを教えてもらいました。 せっかくの機会だし、時間はかかるけど自分にもできそうだなと思ったので、ハンター塾を受講した後、すぐに猟銃の免許を取得しました。 ただ、猟銃の免許を取得しても、周りに猟をしている人が誰もいなかったんで、どうやって猟を始めればいいのかわからず、神奈川県猟友会に電話で相談するところから始めました。 そして、稲田支部の会長さんがたまたま近所に住んでいることがわかり、紹介していただいて、仲間に入れていただきました。なので、猟自体を始めたのは5年くらい前からですね。 猟のグループって、特に大物猟は危険が伴うので、新参者を入れてくれるとこって少ないんですよ。だから射撃会に参加したり猟関連の会に参加したりして名前覚えてもらうことから始めなきゃだめだよっていうのも言われました。 千葉の猟もたまたま声をかけてもらって行ってますけど、声をかけてもらえなかったらそこも参加していなかった。そういう伝手みたいなのがないと、免許だけ取ったってなかなか猟に出ることはできないんです。 (▲写真の説明):普段はイノシシ猟を中心に狩りをしており、車で1時間半から2時間くらいで行ける範囲で活動を行っている。 ー普段はどの地域で、何人くらいで猟をされているのですか? 吉澤さん:神奈川、千葉、山梨で狩猟許可をもらっていて、イノシシ猟を中心に狩りをしているため、メインの猟場は千葉県木更津周辺です。車で1時間半から2時間くらいで行ける範囲の猟場でやっています。 基本的にイノシシを狙っているのですが、神奈川の猟区に入るときはシカが多いので、シカも出たら獲ります。 イノシシを獲りたいんですけど、イノシシだけを狙うのはなかなか難しいため、シカを10頭獲るよりイノシシを1頭獲りたいなっていう人が多いんです(笑) 特に神奈川の場合はイノシシよりシカが多く、逆に千葉はシカよりイノシシが多いため、千葉をメインに行くことが多いですね。 あと、千葉での猟と神奈川での猟はグループが違います。 神奈川でやるときは基本的にはグループ猟なので、大人数で巻き狩りをやりますが、千葉は人が集まらなくても、1人、2人でもやりますね。 (▲写真の説明):大物相手でもハンターをしっかりサポートする猟犬たち。 ー神奈川のグループ猟は何人くらいでされているのですか? 吉澤さん:神奈川って特殊な地域で、猟区がいくつかあり、猟区設定者の定める猟区管理規定により管理されています。 基本的には所属するグループがあるんですけど、あまり少ない人数だとグループ猟(巻き狩り)になりません。 最近は高齢化などの影響もあり猟をする人が減っているので、場所に応じていくつかのグループが共同で猟をしていましたが、今では1つのグループになって猟をしている感じですね。 猟期のときは、基本毎週土日に猟に行っています。平日はそれぞれ仕事をしているので、ほかのメンバーとかも予定が合いません。 年齢層的には下は20代から上は80代。うちのグループはやっと少しずつ若い人たちが入ってきて、それまでは自分が一番下くらいな感じでした。 その20代のメンバーは、ベテランのハンターがたまたま猟友会の狩猟の申し込みのときに見かけて声をかけて連れてきました(笑) 猟をしたいって自ら志願してくる人はなかなかいないので、勧誘活動しないと若い人は入ってこないですね。...
200kg超えのイノシシを捕獲!巨大イノシシを仕留めたハンター・吉澤崇幸さんにインタビュー
2019年11月17日、神奈川県清川村煤ケ谷で巨大イノシシを仕留めたという一報がイノホイに入ってきました。 今回は、その巨大イノシシを仕留めた神奈川県在住の吉澤崇幸さんに、狩猟を始めたきっかけや、巨大イノシシを仕留めた際の様子などについてお話をお聞きしました。 ハンター塾をきっかけに狩猟の道へ ー狩猟はいつから、何がきっかけで始められたのですか? 吉澤さん:2014年に神奈川県で行われたハンター塾に参加したのがきっかけです。 もともと猟に興味はあったんですが、猟銃を使う狩猟はなんとなく敷居が高く、周りに猟をしている人もいなかったため、始めるきっかけを探していました。 そこで、神奈川県猟友会が企画する「ハンター塾」というハンター養成講座の第1回目が行われるというのをたまたま耳にして、幼馴染の同級生と参加したんです。 ハンター塾では、狩猟や猟銃の免許の取得方法、それに伴う手続きなど、狩猟を始めるまでの手順などを教えてもらいました。 せっかくの機会だし、時間はかかるけど自分にもできそうだなと思ったので、ハンター塾を受講した後、すぐに猟銃の免許を取得しました。 ただ、猟銃の免許を取得しても、周りに猟をしている人が誰もいなかったんで、どうやって猟を始めればいいのかわからず、神奈川県猟友会に電話で相談するところから始めました。 そして、稲田支部の会長さんがたまたま近所に住んでいることがわかり、紹介していただいて、仲間に入れていただきました。なので、猟自体を始めたのは5年くらい前からですね。 猟のグループって、特に大物猟は危険が伴うので、新参者を入れてくれるとこって少ないんですよ。だから射撃会に参加したり猟関連の会に参加したりして名前覚えてもらうことから始めなきゃだめだよっていうのも言われました。 千葉の猟もたまたま声をかけてもらって行ってますけど、声をかけてもらえなかったらそこも参加していなかった。そういう伝手みたいなのがないと、免許だけ取ったってなかなか猟に出ることはできないんです。 (▲写真の説明):普段はイノシシ猟を中心に狩りをしており、車で1時間半から2時間くらいで行ける範囲で活動を行っている。 ー普段はどの地域で、何人くらいで猟をされているのですか? 吉澤さん:神奈川、千葉、山梨で狩猟許可をもらっていて、イノシシ猟を中心に狩りをしているため、メインの猟場は千葉県木更津周辺です。車で1時間半から2時間くらいで行ける範囲の猟場でやっています。 基本的にイノシシを狙っているのですが、神奈川の猟区に入るときはシカが多いので、シカも出たら獲ります。 イノシシを獲りたいんですけど、イノシシだけを狙うのはなかなか難しいため、シカを10頭獲るよりイノシシを1頭獲りたいなっていう人が多いんです(笑) 特に神奈川の場合はイノシシよりシカが多く、逆に千葉はシカよりイノシシが多いため、千葉をメインに行くことが多いですね。 あと、千葉での猟と神奈川での猟はグループが違います。 神奈川でやるときは基本的にはグループ猟なので、大人数で巻き狩りをやりますが、千葉は人が集まらなくても、1人、2人でもやりますね。 (▲写真の説明):大物相手でもハンターをしっかりサポートする猟犬たち。 ー神奈川のグループ猟は何人くらいでされているのですか? 吉澤さん:神奈川って特殊な地域で、猟区がいくつかあり、猟区設定者の定める猟区管理規定により管理されています。 基本的には所属するグループがあるんですけど、あまり少ない人数だとグループ猟(巻き狩り)になりません。 最近は高齢化などの影響もあり猟をする人が減っているので、場所に応じていくつかのグループが共同で猟をしていましたが、今では1つのグループになって猟をしている感じですね。 猟期のときは、基本毎週土日に猟に行っています。平日はそれぞれ仕事をしているので、ほかのメンバーとかも予定が合いません。 年齢層的には下は20代から上は80代。うちのグループはやっと少しずつ若い人たちが入ってきて、それまでは自分が一番下くらいな感じでした。 その20代のメンバーは、ベテランのハンターがたまたま猟友会の狩猟の申し込みのときに見かけて声をかけて連れてきました(笑) 猟をしたいって自ら志願してくる人はなかなかいないので、勧誘活動しないと若い人は入ってこないですね。...
ジビエの認知度向上と地域の雇用創出を目指す「美郷ジビエ工房」
宮崎県北部に位置する美郷町。人口約4800人、山林が約90%を占める自然豊かな町です。古くから狩猟文化が根付き、鳥獣と人間が上手に共存してきました。 しかし現在、人口減少や高齢化が進み、里山の利用や維持管理が難しくなるとともに、深刻な鳥獣被害に悩まされています。 今年4月、鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可(以下、鳥獣捕獲許可という)で捕獲したイノシシやシカの食肉としての新たな活用を図るため、美郷町ジビエ振興協議会を発足、県の補助金を活用し、南郷地区に「美郷ジビエ工房」を設立しました。 今回は、美郷町における鳥獣害の実態やジビエの活用法などについて、美郷町役場 農林振興課の小林雅朗さんと森本早美さんにお話を伺いました。 多くの関係者の思いが詰まった施設建設 ー「美郷ジビエ工房」とはどんな施設ですか? 森本さん 美郷町内で捕獲されたイノシシ、シカを精肉加工する施設です。この施設では、解体から精肉加工までを行っています。 施設は美郷町南郷の水清谷地区にあり、今年4月から稼働しています。 ー施設を作ったきっかけ、目的を教えてください。 小林さん 構想としては、もうずいぶん前からありました。 これまでは、イノシシやシカの肉は一部の方が個人間で楽しむ食材でした。しかしながら、それだと世の中に広くジビエの存在を知ってもらうことが難しく、普及は進まないだろうと考えていました。 また、鳥獣捕獲許可などで捕獲したイノシシやシカはほとんどが埋却処理されていたため、有害鳥獣を資源として有効活用する方法を模索していました。 そこで学校給食でのジビエ料理の提供やスーパーなどでの販売を視野に入れた、加工処理施設建設の計画が立ち上がりました。 施設建設が実現するまでには長い年月を要しましたが、賛同してくださる方のご協力も得てようやく稼働するまでに至りました。 深刻な鳥獣被害の実態 ー鳥獣被害の状況を教えてください。 森本さん 美郷町での昨年度の被害額は1192万円でした。鳥獣捕獲許可で捕獲した数はイノシシが1126頭、シカが1210頭。そのうち、イノシシ421頭、シカ850頭がこの南郷地区で捕獲されています。町内でも南郷地区は特に被害が深刻なんです。 小林さん 被害額といっても、自宅で消費するような出荷を目的としていない農作物は、被害が大きくても被害額として現れていない部分もあります。 また、ある地域の町有林は植林するたびに新芽がシカの食害に遭い、もう30年くらい木が育っていない状態です。 ーこの施設ではどのような流れで作業が行われるのですか? 森本さん この施設で扱えるのは、町内の猟師が捕獲した後、すぐに血抜きし、2時間以内に持ち込まれたシカ、イノシシのみです。 荷受室・解体室で個体をきれいに洗浄、剥皮、そして解体します。 その後、加工室にて枝肉をロースやモモなど部位ごとに分け真空パック処理し、冷凍保存します。 シカに関しては年中加工していますが、イノシシは狩猟延長期間の11月1日〜3月15日のみ加工し、6月頃まで販売しており、町内外の飲食店や宿泊施設など、主に業者向けに販売しています。 鮮度や衛生面・食の安全面は牛や豚などの家畜よりもかなり厳しく管理していますし、良い肉質を保つための工夫も行っています。 「ジビエで町全体を盛り上げたい」 ー今後の戦略・目標を教えてください。 小林さん 今は精肉加工までしか行っていませんが、いずれは一次処理から食品加工まで行い、ジビエを使ったメニューを学校給食などでも出せるといいなと思っています。 また、県内のほかの地域ではシカカレーやジャーキーなどジビエ加工品が出ていますが、新たな加工品の開発にも力を入れていきたいです。そうすることで、美郷町内で新たな雇用を生み出すことにつながると考えています。...
ジビエの認知度向上と地域の雇用創出を目指す「美郷ジビエ工房」
宮崎県北部に位置する美郷町。人口約4800人、山林が約90%を占める自然豊かな町です。古くから狩猟文化が根付き、鳥獣と人間が上手に共存してきました。 しかし現在、人口減少や高齢化が進み、里山の利用や維持管理が難しくなるとともに、深刻な鳥獣被害に悩まされています。 今年4月、鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可(以下、鳥獣捕獲許可という)で捕獲したイノシシやシカの食肉としての新たな活用を図るため、美郷町ジビエ振興協議会を発足、県の補助金を活用し、南郷地区に「美郷ジビエ工房」を設立しました。 今回は、美郷町における鳥獣害の実態やジビエの活用法などについて、美郷町役場 農林振興課の小林雅朗さんと森本早美さんにお話を伺いました。 多くの関係者の思いが詰まった施設建設 ー「美郷ジビエ工房」とはどんな施設ですか? 森本さん 美郷町内で捕獲されたイノシシ、シカを精肉加工する施設です。この施設では、解体から精肉加工までを行っています。 施設は美郷町南郷の水清谷地区にあり、今年4月から稼働しています。 ー施設を作ったきっかけ、目的を教えてください。 小林さん 構想としては、もうずいぶん前からありました。 これまでは、イノシシやシカの肉は一部の方が個人間で楽しむ食材でした。しかしながら、それだと世の中に広くジビエの存在を知ってもらうことが難しく、普及は進まないだろうと考えていました。 また、鳥獣捕獲許可などで捕獲したイノシシやシカはほとんどが埋却処理されていたため、有害鳥獣を資源として有効活用する方法を模索していました。 そこで学校給食でのジビエ料理の提供やスーパーなどでの販売を視野に入れた、加工処理施設建設の計画が立ち上がりました。 施設建設が実現するまでには長い年月を要しましたが、賛同してくださる方のご協力も得てようやく稼働するまでに至りました。 深刻な鳥獣被害の実態 ー鳥獣被害の状況を教えてください。 森本さん 美郷町での昨年度の被害額は1192万円でした。鳥獣捕獲許可で捕獲した数はイノシシが1126頭、シカが1210頭。そのうち、イノシシ421頭、シカ850頭がこの南郷地区で捕獲されています。町内でも南郷地区は特に被害が深刻なんです。 小林さん 被害額といっても、自宅で消費するような出荷を目的としていない農作物は、被害が大きくても被害額として現れていない部分もあります。 また、ある地域の町有林は植林するたびに新芽がシカの食害に遭い、もう30年くらい木が育っていない状態です。 ーこの施設ではどのような流れで作業が行われるのですか? 森本さん この施設で扱えるのは、町内の猟師が捕獲した後、すぐに血抜きし、2時間以内に持ち込まれたシカ、イノシシのみです。 荷受室・解体室で個体をきれいに洗浄、剥皮、そして解体します。 その後、加工室にて枝肉をロースやモモなど部位ごとに分け真空パック処理し、冷凍保存します。 シカに関しては年中加工していますが、イノシシは狩猟延長期間の11月1日〜3月15日のみ加工し、6月頃まで販売しており、町内外の飲食店や宿泊施設など、主に業者向けに販売しています。 鮮度や衛生面・食の安全面は牛や豚などの家畜よりもかなり厳しく管理していますし、良い肉質を保つための工夫も行っています。 「ジビエで町全体を盛り上げたい」 ー今後の戦略・目標を教えてください。 小林さん 今は精肉加工までしか行っていませんが、いずれは一次処理から食品加工まで行い、ジビエを使ったメニューを学校給食などでも出せるといいなと思っています。 また、県内のほかの地域ではシカカレーやジャーキーなどジビエ加工品が出ていますが、新たな加工品の開発にも力を入れていきたいです。そうすることで、美郷町内で新たな雇用を生み出すことにつながると考えています。...
野生動物管理業界の方、必見!イベントやお役立ちサイトのご紹介
本気の獣害対策を知りたい方へ。けもの塾2019 初級編・中級編・現場技術編などプログラム盛りだくさん!現場の熱い実践者たちが、リアルな実体験による「学び」や「コツ」を提供します。 以下に該当する方には、特におすすめのイベントです。 ◆地域で獣害に関するソーシャルビジネスを始めたい人 ◆野生動物に関わる仕事がしたい人 ◆退職後の地域貢献をしたい人 初級編 テーマ:獣害対策で食っていく入門道場 日 時:2019年10/24(木)~10/27(日) 場 所:佐賀県三養基郡上峰町 定 員:30名(先着順) 研修負担金:50,000円(別途宿泊費:30,000円程度3泊8食) 内 容:各獣類の生態講義(イノシシ、シカ、サル、アライグマ)、鳥獣害対策理論、防除手法(電気柵)、捕獲手法(くくり罠等)、集落環境診断、法規法令講義。 自治体担当者編 テーマ:地域にあった獣害対策の進め方~効果的施策立案法~ 日 時:2020年1/11(土)~1/12(日) 場 所:東京学院ビル本館3F教室(東京都千代田区神田三崎町3-6-15) 定 員:50名(先着順) 研修負担金:20,000円(内訳 研修費15,000円+テキスト代5,000円) 詳細は、こちらのパンフレットをご覧ください。 ※鳥獣被害防止総合対策交付金事業の補助対象科目「研修」でお申込みいただけます。 獣害対策・野生動物管理業界専門のキャリアイベント「ふるけもジョブ活2019」...
野生動物管理業界の方、必見!イベントやお役立ちサイトのご紹介
本気の獣害対策を知りたい方へ。けもの塾2019 初級編・中級編・現場技術編などプログラム盛りだくさん!現場の熱い実践者たちが、リアルな実体験による「学び」や「コツ」を提供します。 以下に該当する方には、特におすすめのイベントです。 ◆地域で獣害に関するソーシャルビジネスを始めたい人 ◆野生動物に関わる仕事がしたい人 ◆退職後の地域貢献をしたい人 初級編 テーマ:獣害対策で食っていく入門道場 日 時:2019年10/24(木)~10/27(日) 場 所:佐賀県三養基郡上峰町 定 員:30名(先着順) 研修負担金:50,000円(別途宿泊費:30,000円程度3泊8食) 内 容:各獣類の生態講義(イノシシ、シカ、サル、アライグマ)、鳥獣害対策理論、防除手法(電気柵)、捕獲手法(くくり罠等)、集落環境診断、法規法令講義。 自治体担当者編 テーマ:地域にあった獣害対策の進め方~効果的施策立案法~ 日 時:2020年1/11(土)~1/12(日) 場 所:東京学院ビル本館3F教室(東京都千代田区神田三崎町3-6-15) 定 員:50名(先着順) 研修負担金:20,000円(内訳 研修費15,000円+テキスト代5,000円) 詳細は、こちらのパンフレットをご覧ください。 ※鳥獣被害防止総合対策交付金事業の補助対象科目「研修」でお申込みいただけます。 獣害対策・野生動物管理業界専門のキャリアイベント「ふるけもジョブ活2019」...
アライグマの生態・対策・駆除について
目次 1アライグマを駆除しなければならない3つの理由 1理由1.経済的な被害が深刻なため 2理由2.感染症を媒介するリスクがある 3理由3.日本の生態系へ影響を与えてしまう 2アライグマの対策や駆除方法について 1アライグマを見かけたら 2餌付けは絶対にしない 3捕獲による対策 4許可なしでの捕獲は法律違反。まずは自治体に相談 3アライグマの特徴や生態 1生息地や分布 2特徴や生態 4まとめ こどものアライグマは非常に愛くるしく、テレビアニメの影響もあり非常に人気があります。しかしアライグマは本来日本には生息しない外来種。見た目とは異なり気性は荒く、農業被害や人への危害、感染症をもたらす可能性もあることから、対策や駆除を行わなければなりません。 今回は、アライグマ被害に頭を悩ませる方に向けて、対策や駆除の方法、生態について解説します。被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。 アライグマを駆除しなければならない3つの理由 まずは、アライグマを害獣として駆除されなければならない理由から見ていきましょう。理由は大きく3つ挙げられます。 理由1.経済的な被害が深刻なため 1つ目の理由は、経済的な被害が深刻なためです。 農林水産長の報告によると、アライグマによる農作物への被害は2003年時点で1億2,600万程度でしたが、年々近畿地方や北海道を中心に被害が急増。2016年には農業被害額が約3億3千万円と3倍以上の増加を見せるなど、その後も増加傾向が続いています。 アライグマは雑食性のため、被害の対象となる作物は様々ですが、特にトウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴなどの野菜・果樹や、家畜飼料などの被害が深刻です。また、畜産業・養殖業では、被害牧草のロールやパックの破壊。乳牛の乳首を噛み切る、鶏を食べるなどの畜産業被害、養魚場での魚の捕食といった漁業被害も報告されています。 これに加えて、家屋や文化財への被害も問題となっています。ハクビシンやアライグマが民家・社寺などへ侵入し、天井裏での糞尿や、建造物や美術工芸品を傷つけたりすることが報告されています。アライグマが営巣を目的として建物を探査する時や、建造物への侵入する時、建造物での営巣および住着時に被害が発生します。平等院鳳凰堂や清水寺で爪痕が見つかるなど、文化財への被害も報告されています。 参照文献:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル」 理由2.感染症を媒介するリスクがある 2つ目は、感染症を媒介するリスクがあるということです。 アライグマはヒトにも重篤な症状を与える感染症を引き起こすことがあります。最も重篤なリスクとして考えられるのはヒトとアライグマの共通感染症。 これまで日本国内で確認されていなかったアライグマ糞線虫などの寄生虫が、野生のアライグマから発見されていることから、他にも国内に存在しなかった新たな共通感染症をアライグマが持ち込む可能性が高いといえます。また、野生化したアライグマからは、日本脳炎ウイルス、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌、タヌキ回虫など、以前から国内に存在する共通感染症がしばしば確認されています。 これ以外にも、日本ではヒトでの発症例がないアライグマ回虫症や、1957年以降動物での発生がない狂犬病など、重篤な感染症の媒介動物となるリスクも考えられ、十分な対策を講じておくことが必要です。 以下では代表的なアライグマの感染症について解説しています。...
アライグマの生態・対策・駆除について
目次 1アライグマを駆除しなければならない3つの理由 1理由1.経済的な被害が深刻なため 2理由2.感染症を媒介するリスクがある 3理由3.日本の生態系へ影響を与えてしまう 2アライグマの対策や駆除方法について 1アライグマを見かけたら 2餌付けは絶対にしない 3捕獲による対策 4許可なしでの捕獲は法律違反。まずは自治体に相談 3アライグマの特徴や生態 1生息地や分布 2特徴や生態 4まとめ こどものアライグマは非常に愛くるしく、テレビアニメの影響もあり非常に人気があります。しかしアライグマは本来日本には生息しない外来種。見た目とは異なり気性は荒く、農業被害や人への危害、感染症をもたらす可能性もあることから、対策や駆除を行わなければなりません。 今回は、アライグマ被害に頭を悩ませる方に向けて、対策や駆除の方法、生態について解説します。被害にお困りの方はぜひ参考にしてください。 アライグマを駆除しなければならない3つの理由 まずは、アライグマを害獣として駆除されなければならない理由から見ていきましょう。理由は大きく3つ挙げられます。 理由1.経済的な被害が深刻なため 1つ目の理由は、経済的な被害が深刻なためです。 農林水産長の報告によると、アライグマによる農作物への被害は2003年時点で1億2,600万程度でしたが、年々近畿地方や北海道を中心に被害が急増。2016年には農業被害額が約3億3千万円と3倍以上の増加を見せるなど、その後も増加傾向が続いています。 アライグマは雑食性のため、被害の対象となる作物は様々ですが、特にトウモロコシ、メロン、スイカ、イチゴなどの野菜・果樹や、家畜飼料などの被害が深刻です。また、畜産業・養殖業では、被害牧草のロールやパックの破壊。乳牛の乳首を噛み切る、鶏を食べるなどの畜産業被害、養魚場での魚の捕食といった漁業被害も報告されています。 これに加えて、家屋や文化財への被害も問題となっています。ハクビシンやアライグマが民家・社寺などへ侵入し、天井裏での糞尿や、建造物や美術工芸品を傷つけたりすることが報告されています。アライグマが営巣を目的として建物を探査する時や、建造物への侵入する時、建造物での営巣および住着時に被害が発生します。平等院鳳凰堂や清水寺で爪痕が見つかるなど、文化財への被害も報告されています。 参照文献:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル」 理由2.感染症を媒介するリスクがある 2つ目は、感染症を媒介するリスクがあるということです。 アライグマはヒトにも重篤な症状を与える感染症を引き起こすことがあります。最も重篤なリスクとして考えられるのはヒトとアライグマの共通感染症。 これまで日本国内で確認されていなかったアライグマ糞線虫などの寄生虫が、野生のアライグマから発見されていることから、他にも国内に存在しなかった新たな共通感染症をアライグマが持ち込む可能性が高いといえます。また、野生化したアライグマからは、日本脳炎ウイルス、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌、タヌキ回虫など、以前から国内に存在する共通感染症がしばしば確認されています。 これ以外にも、日本ではヒトでの発症例がないアライグマ回虫症や、1957年以降動物での発生がない狂犬病など、重篤な感染症の媒介動物となるリスクも考えられ、十分な対策を講じておくことが必要です。 以下では代表的なアライグマの感染症について解説しています。...
箱罠の仕掛けテクニック
目次 1まずは状況・行動観察から 2警戒の程度を推し量る 3警戒を弱める工夫をする 1箱罠の底面には土を被せ、網を見えなくする 2両扉の場合、最初は両方の扉を開けておく 3撒き餌の劣化防止のために、箱罠の上にコンパネ等をかぶせる 4仕掛け応用例 獲物が罠に対してスレていない(学習していない)場合は、罠を使って多く捕獲できるチャンスです。しかしイノシシは他の動物に比べて警戒心が強く、神経質。そして学習能力も高いため、明らかに自然のものではない箱罠を使用する場合にかかりやすいのは、スレていない子イノシシが中心となります。 特に、スレたイノシシが多いエリアでは、箱罠を設置したが一ヵ月近く何もない、というケースも多くあります。この記事では、そのようなシチュエーションにおいても箱罠で捕獲するにはどうしたら良いか、考察してみます。 まずは状況・行動観察から 体重が50キロを超えてくるようなイノシシは、罠や人間について色々と学習しているため、箱罠に入りにくくなる傾向があります。 罠の状態を目で見て、獲物がどのような行動をしているか推測することも大切ですが、「確かに居る痕跡があるのに、なんで箱罠に入らない?」となった場合は、人間の目が無いときにどのような彼らが行動をしているか、トレイルカメラを使って録画してみることも一つの手です。 トレイルカメラをセットすることにより、昼間でも罠付近に人間がいない時間や、夜間のイノシシの姿を確認することができますし、イノシシ以外の動物の行動を見ることができたり、ワナや掛かったイノシシの盗難を検挙できたりすることができます(カメラを仕掛けた位置はカモフラージュして、見つけにくくすると良いでしょう。大抵のトレイルカメラは迷彩柄などになっており、野外で目立たない色になっています)。 警戒の程度を推し量る トレイルカメラで撮影された映像を見ると、様々なヒントを得ることができます。 例えば、上のトレイルカメラ映像では、多くの子イノシシと、メスの成獣イノシシが数匹写っていますが、設置間もない箱罠のようで、警戒して中には入らない状況です。 カメラの映像を見ながら、イノシシの警戒の程度を推し量り、「先に子イノシシを獲ると、成獣が学習してしまって捕獲まで相当な時間がかかりそうだな・・・まずは成獣狙いで、しばらく根気比べで成獣の警戒心をじっくり解こう」など作戦を立てることができます。 警戒を弱める工夫をする 箱罠による捕獲をする場合、イノシシの警戒心を解いて罠に近づけさせることが最初のステップになりますので、彼らが慣れて中に入るようになるまでは罠の扉が落ちないようロックしておきます。 日々見回りをして様々なサインを読み取ることが重要です。そして、罠の奥までイノシシが入り、エサを頻繁に食べるようになるのを待つわけです。 細かいテクニックは人によって様々ですが、代表的なものをいくつか紹介します。 1. 箱罠の底面には土を被せ、網を見えなくする 以下の動画の箱罠は、何年も移動させることなく設置しているものですが、毎年しっかり捕獲できています。設置の際に、底面に土を被せ、網を見えなくしたのですが、月日が経ち、周りの自然と一体化しています。このような箱罠は捕獲率が高い傾向にあります。 2. 両扉の場合、最初は両方の扉を開けておく 両扉タイプの箱罠の場合、最初は両方の扉を開けておくと、警戒心が解けて箱罠の中の餌を食べるようになるまでの期間が短い傾向にあります。箱罠の中の餌を食べるようになったら、片方の扉を閉じてトリガーを作動させるようにしておくとよいでしょう。 3. 撒き餌の劣化防止のために、箱罠の上にコンパネ等をかぶせる 雨が降ったりして餌が流れてしまうと、せっかくの慣らしがまた一からやり直しになったりする場合もあります。罠の内部に餌を置く場合、箱罠の上にコンパネなどをおいておくと、カラス等が餌を見つけて荒らすことを防げたり、雨が降っても餌が濡れないようにできます。 仕掛け応用例 下記のような応用ができるため、蹴り糸方式の箱罠がおすすめです。蹴り糸は、丈夫で見えにくいヒモが良いです。皆さま様々な工夫をされています。...
箱罠の仕掛けテクニック
目次 1まずは状況・行動観察から 2警戒の程度を推し量る 3警戒を弱める工夫をする 1箱罠の底面には土を被せ、網を見えなくする 2両扉の場合、最初は両方の扉を開けておく 3撒き餌の劣化防止のために、箱罠の上にコンパネ等をかぶせる 4仕掛け応用例 獲物が罠に対してスレていない(学習していない)場合は、罠を使って多く捕獲できるチャンスです。しかしイノシシは他の動物に比べて警戒心が強く、神経質。そして学習能力も高いため、明らかに自然のものではない箱罠を使用する場合にかかりやすいのは、スレていない子イノシシが中心となります。 特に、スレたイノシシが多いエリアでは、箱罠を設置したが一ヵ月近く何もない、というケースも多くあります。この記事では、そのようなシチュエーションにおいても箱罠で捕獲するにはどうしたら良いか、考察してみます。 まずは状況・行動観察から 体重が50キロを超えてくるようなイノシシは、罠や人間について色々と学習しているため、箱罠に入りにくくなる傾向があります。 罠の状態を目で見て、獲物がどのような行動をしているか推測することも大切ですが、「確かに居る痕跡があるのに、なんで箱罠に入らない?」となった場合は、人間の目が無いときにどのような彼らが行動をしているか、トレイルカメラを使って録画してみることも一つの手です。 トレイルカメラをセットすることにより、昼間でも罠付近に人間がいない時間や、夜間のイノシシの姿を確認することができますし、イノシシ以外の動物の行動を見ることができたり、ワナや掛かったイノシシの盗難を検挙できたりすることができます(カメラを仕掛けた位置はカモフラージュして、見つけにくくすると良いでしょう。大抵のトレイルカメラは迷彩柄などになっており、野外で目立たない色になっています)。 警戒の程度を推し量る トレイルカメラで撮影された映像を見ると、様々なヒントを得ることができます。 例えば、上のトレイルカメラ映像では、多くの子イノシシと、メスの成獣イノシシが数匹写っていますが、設置間もない箱罠のようで、警戒して中には入らない状況です。 カメラの映像を見ながら、イノシシの警戒の程度を推し量り、「先に子イノシシを獲ると、成獣が学習してしまって捕獲まで相当な時間がかかりそうだな・・・まずは成獣狙いで、しばらく根気比べで成獣の警戒心をじっくり解こう」など作戦を立てることができます。 警戒を弱める工夫をする 箱罠による捕獲をする場合、イノシシの警戒心を解いて罠に近づけさせることが最初のステップになりますので、彼らが慣れて中に入るようになるまでは罠の扉が落ちないようロックしておきます。 日々見回りをして様々なサインを読み取ることが重要です。そして、罠の奥までイノシシが入り、エサを頻繁に食べるようになるのを待つわけです。 細かいテクニックは人によって様々ですが、代表的なものをいくつか紹介します。 1. 箱罠の底面には土を被せ、網を見えなくする 以下の動画の箱罠は、何年も移動させることなく設置しているものですが、毎年しっかり捕獲できています。設置の際に、底面に土を被せ、網を見えなくしたのですが、月日が経ち、周りの自然と一体化しています。このような箱罠は捕獲率が高い傾向にあります。 2. 両扉の場合、最初は両方の扉を開けておく 両扉タイプの箱罠の場合、最初は両方の扉を開けておくと、警戒心が解けて箱罠の中の餌を食べるようになるまでの期間が短い傾向にあります。箱罠の中の餌を食べるようになったら、片方の扉を閉じてトリガーを作動させるようにしておくとよいでしょう。 3. 撒き餌の劣化防止のために、箱罠の上にコンパネ等をかぶせる 雨が降ったりして餌が流れてしまうと、せっかくの慣らしがまた一からやり直しになったりする場合もあります。罠の内部に餌を置く場合、箱罠の上にコンパネなどをおいておくと、カラス等が餌を見つけて荒らすことを防げたり、雨が降っても餌が濡れないようにできます。 仕掛け応用例 下記のような応用ができるため、蹴り糸方式の箱罠がおすすめです。蹴り糸は、丈夫で見えにくいヒモが良いです。皆さま様々な工夫をされています。...
野生動物との共存を目指す鳥獣害対策のプロ集団|株式会社うぃるこ/山本麻希さん
新潟県のほぼ中心部に位置する長岡市に2018年5月、長岡技術科学大学発のソーシャルベンチャー企業として、鳥獣獣害対策専門のコンサルティングを行う「株式会社うぃるこ」が設立されました。 今回は、その代表を務める山本麻希さんにお話を伺いました。 株式会社うぃるこ 代表取締役 山本麻希さん 長岡技術科学大学准教授、理学博士。野生動物の生態学が専門。 ー鳥獣害対策専門のコンサルティングを行う会社を立ち上げた経緯を教えてください。 獣害対策に関する取り組み自体は、長岡技術科学大学の教員となった11年前から行っております。 当時、新潟県は猿の被害が多く、野生動物の生態学が専門だった私に声がかかり、農水省のアドバイザーや環境審議員として県からの依頼を受けて、獣害対策の講演会などを実施していました。 年間80回くらいの講演を行っていたのですが、一人での活動に限界を感じ始めていたころ、新潟大学や国際自然環境アウトドア専門学校などで野生動物の生態学を専門とする教員や学生さんも加わり、組織的に獣害対策に取り組んでいくために、2011年に任意団体(現 NPO法人新潟ワイルドライフリサーチ)を設立しました。 団体にしたことで、研修会なども継続的に実施できるようになり、獣害対策も行えるようになってきたため、県も獣害対策にきちんと予算をとってくれるようになりました。また、きちんとした専門家に指導してほしいという行政も現れるようになりました。 一方で、岐阜や山梨、千葉など全国には少ない人数で、NPOや小さい会社で苦労しながら獣害対策事業を行っている団体がたくさんありましたので、全国の獣害対策の民間業者が協力して「一般社団法人ふるさとけものネットワーク」という全国で初めての獣害対策の業界団体を立ち上げ、獣害対策の専門家を育てる「けもの塾」を運営するなど、さまざまな活動をしてきました。 新潟ワイルドライフリサーチはその後法人資格を取得し、きちんと収益をあげられる団体になってきたのですが、私は国立大学の教員ということもあり、ボランティアでやっているような状態。私がいなくてもきちんと仕事が回せるくらいの会社の規模にすることで、若い人材が獣害対策支援を生業としてきちんと生活していける会社づくりをしていきたいと考えるようになりました。 そこで、長岡技術科学大学がベンチャー企業立ち上げを推進していることもあり、きちんと経営指導・投資を受けて株式会社を立ち上げることになりました。その結果、同大学初のソーシャルベンチャー企業として、昨年5月に株式会社うぃるこを設立しました。 ー山本さん自身が獣害対策に取り組み始めたきっかけは? 結婚を期に新潟に移住し、6年間、高校の教師をしていましたが、教師を辞めて、獣害対策の専門家の道に進むきっかけとなった出来事が、2006年に新潟県で起きたクマの大量出没でした。 1年に1000件以上のクマの出没事件があり、そのうち500頭以上が殺されたという事実を目の当たりにしたのです。 その対応に関して疑問を感じ、クマの管理状況を調べてみると、きちんとした管理計画もないまま出てきたクマが処分されているという状況でした。 人間と動物が共存するためには、野生動物の生態を知っている専門家がきちんと管理し、正しい獣害対策をやらないと、ただ殺しているだけでは解決しないと考えるようになりました。 例えば、クマは縄張りがないため、出てきたクマを殺しても別のクマが来るだけで、根本的な解決にはなりません。 だからクマを寄せつけている原因(エサなど)をきちんと把握し、電気柵などを設置してその原因となるものに寄せ付けないような対策を集落ごとにしていかなければ、最後の一頭になるまで延々と熊は降りてきてしまいます。 サルに関しては、猟銃等で撃つと群れが分裂し、かえって管理がしにくくなります。 このように動物はそれぞれ生態が異なるため、その動物にあった対策ができるよう、専門家がきちんと啓発をして、正しい獣害対策を行っていくことが大切です。私は一般の人にわかりやすい言葉で獣害対策の正しい知識について説明するのが有識者の務めなんじゃないかと思うのです。 ー 実際にうぃるこではどういった流れで仕事をしているのですか? 獣害対策は基本的に市町村単位で行われていますが、獣害対策の専門家というのは行政担当者にはいません。そこでまず私たちが一番力を入れているのは、異動してきたばかりの県や市町村の新規行政担当者向けに行う初任研修です。年4回、野生動物の生態や調査、被害対策や利活用など最低限の獣害対策の基礎知識を教える研修を行っています。 行政担当者の方にある程度野生動物に関する知識を身につけていただいたうえで、それぞれ被害を出している動物も作っている作物も環境もすべて市町村ごとに異なりますので、被害状況に応じた対策に適切な予算が組めるよう、科学的データに基づいて各市町村の状況に合わせた対策を提案しています。 そして、それぞれの対策事業をプロとして私たちが業務委託を受け、行政と地元住民の方や猟友会の方々の間に入って技術を教える活動をしています。 具体的には、野生動物の生態調査やデータ分析業務、捕獲や防除柵の設置や集落の環境整備に関する実習や勉強会など、獣害対策に関わる事業はすべて行います。...
野生動物との共存を目指す鳥獣害対策のプロ集団|株式会社うぃるこ/山本麻希さん
新潟県のほぼ中心部に位置する長岡市に2018年5月、長岡技術科学大学発のソーシャルベンチャー企業として、鳥獣獣害対策専門のコンサルティングを行う「株式会社うぃるこ」が設立されました。 今回は、その代表を務める山本麻希さんにお話を伺いました。 株式会社うぃるこ 代表取締役 山本麻希さん 長岡技術科学大学准教授、理学博士。野生動物の生態学が専門。 ー鳥獣害対策専門のコンサルティングを行う会社を立ち上げた経緯を教えてください。 獣害対策に関する取り組み自体は、長岡技術科学大学の教員となった11年前から行っております。 当時、新潟県は猿の被害が多く、野生動物の生態学が専門だった私に声がかかり、農水省のアドバイザーや環境審議員として県からの依頼を受けて、獣害対策の講演会などを実施していました。 年間80回くらいの講演を行っていたのですが、一人での活動に限界を感じ始めていたころ、新潟大学や国際自然環境アウトドア専門学校などで野生動物の生態学を専門とする教員や学生さんも加わり、組織的に獣害対策に取り組んでいくために、2011年に任意団体(現 NPO法人新潟ワイルドライフリサーチ)を設立しました。 団体にしたことで、研修会なども継続的に実施できるようになり、獣害対策も行えるようになってきたため、県も獣害対策にきちんと予算をとってくれるようになりました。また、きちんとした専門家に指導してほしいという行政も現れるようになりました。 一方で、岐阜や山梨、千葉など全国には少ない人数で、NPOや小さい会社で苦労しながら獣害対策事業を行っている団体がたくさんありましたので、全国の獣害対策の民間業者が協力して「一般社団法人ふるさとけものネットワーク」という全国で初めての獣害対策の業界団体を立ち上げ、獣害対策の専門家を育てる「けもの塾」を運営するなど、さまざまな活動をしてきました。 新潟ワイルドライフリサーチはその後法人資格を取得し、きちんと収益をあげられる団体になってきたのですが、私は国立大学の教員ということもあり、ボランティアでやっているような状態。私がいなくてもきちんと仕事が回せるくらいの会社の規模にすることで、若い人材が獣害対策支援を生業としてきちんと生活していける会社づくりをしていきたいと考えるようになりました。 そこで、長岡技術科学大学がベンチャー企業立ち上げを推進していることもあり、きちんと経営指導・投資を受けて株式会社を立ち上げることになりました。その結果、同大学初のソーシャルベンチャー企業として、昨年5月に株式会社うぃるこを設立しました。 ー山本さん自身が獣害対策に取り組み始めたきっかけは? 結婚を期に新潟に移住し、6年間、高校の教師をしていましたが、教師を辞めて、獣害対策の専門家の道に進むきっかけとなった出来事が、2006年に新潟県で起きたクマの大量出没でした。 1年に1000件以上のクマの出没事件があり、そのうち500頭以上が殺されたという事実を目の当たりにしたのです。 その対応に関して疑問を感じ、クマの管理状況を調べてみると、きちんとした管理計画もないまま出てきたクマが処分されているという状況でした。 人間と動物が共存するためには、野生動物の生態を知っている専門家がきちんと管理し、正しい獣害対策をやらないと、ただ殺しているだけでは解決しないと考えるようになりました。 例えば、クマは縄張りがないため、出てきたクマを殺しても別のクマが来るだけで、根本的な解決にはなりません。 だからクマを寄せつけている原因(エサなど)をきちんと把握し、電気柵などを設置してその原因となるものに寄せ付けないような対策を集落ごとにしていかなければ、最後の一頭になるまで延々と熊は降りてきてしまいます。 サルに関しては、猟銃等で撃つと群れが分裂し、かえって管理がしにくくなります。 このように動物はそれぞれ生態が異なるため、その動物にあった対策ができるよう、専門家がきちんと啓発をして、正しい獣害対策を行っていくことが大切です。私は一般の人にわかりやすい言葉で獣害対策の正しい知識について説明するのが有識者の務めなんじゃないかと思うのです。 ー 実際にうぃるこではどういった流れで仕事をしているのですか? 獣害対策は基本的に市町村単位で行われていますが、獣害対策の専門家というのは行政担当者にはいません。そこでまず私たちが一番力を入れているのは、異動してきたばかりの県や市町村の新規行政担当者向けに行う初任研修です。年4回、野生動物の生態や調査、被害対策や利活用など最低限の獣害対策の基礎知識を教える研修を行っています。 行政担当者の方にある程度野生動物に関する知識を身につけていただいたうえで、それぞれ被害を出している動物も作っている作物も環境もすべて市町村ごとに異なりますので、被害状況に応じた対策に適切な予算が組めるよう、科学的データに基づいて各市町村の状況に合わせた対策を提案しています。 そして、それぞれの対策事業をプロとして私たちが業務委託を受け、行政と地元住民の方や猟友会の方々の間に入って技術を教える活動をしています。 具体的には、野生動物の生態調査やデータ分析業務、捕獲や防除柵の設置や集落の環境整備に関する実習や勉強会など、獣害対策に関わる事業はすべて行います。...
くくり罠の構成部品・パーツについて
目次 1ワイヤー 2スリーブ(クランプ管) 3バネ 1押しバネ 2引きバネ 3松葉式(ねじりバネ) 4より戻し 5くくり金具&締め付け防止金具 6ワイヤー止め 7シャックル 8踏み板 くくり罠とは、獲物の体を括る(くくる)ことによって捕獲する罠のことです。括る部位によって、「胴くくり(胴ではなく首をくくる場合もあります)」と「足くくり」に分かれます。このうち、多くの人が使っているのが「足くくり」です。 足くくり罠は、仕掛けておいた罠が作動した瞬間にワイヤーが締まり、足首を拘束する仕組みになっています。予め張っておいた蹴り糸に獲物が触れると作動する「蹴り糸タイプ」、地面に仕掛けておいた踏み板を獲物が踏むと作動する「踏み板タイプ」に大別されますが、この記事では、「踏み板タイプ」の構成部品について説明します。 ※胴くくりの場合、罠の大きさの規制に引っかかること、構造上事故が起こるリスクが高いこと、捕獲した獲物は短時間で欝血死してしまうことから、足くくりを選択するケースが多いです。 ワイヤー くくり罠に使用できるワイヤーの太さは、法令により4mm以上と規定されています。たった1mm太さが違うだけでも、くくり罠の作動の早さは大きく変わります。ワイヤー径が細いほうが作動が早く、獲物の脚をくくる確率が上がりますので、捕獲率は高くなります。一方で、径が細いほうがワイヤーは切れやすくなります。 当然、4ミリ系よりも5ミリのほうが、5ミリより6ミリのほうが丈夫さは大きく上回ります。 特に、傾斜がある場所で後ろ足を括っていた場合、獲物の体重と勢いでワイヤーが切れてしまうケースもあります。人間が思うよりも野生の力は強大です。安全のため、ワイヤーは都度交換されることをお勧めします。 なお、くくり罠に主に使用されるワイヤーは、複数の素線の束を組み合わせた構造の「ワイヤロープ」と呼ばれるものです。ロープ径だけではなく、素線の数と配置によって柔軟性や耐性が変化します。柔らかいワイヤーを選択すると作動のスピードが上がりますが、ねじれやすいので大物獣がかかると切れやすくなる傾向があります。 スリーブ(クランプ管) ワイヤロープのロック止め(加締め)に使用します。ワイヤー径に応じたサイズを選んで使用します。なお加締め作業は、アームスエージャー等の専用工具が必需になります。 バネ くくり罠が作動するための動力となるのがバネです。バネの性能によって罠の作動が大きく左右されます。押しバネ、引きバネ、松葉式バネ(ねじりバネ)等のタイプがあります。バネの力が強いと作動も早くなりますが、設置に難儀したり、意図せぬ作動によって怪我をする場合もあるので注意が必要です。 押しバネ 圧縮したバネが元に戻る力を使ってワイヤーを締めるタイプです。塩ビ管等にバネを押し込むことで圧縮させます。安価で構造もシンプルであるため、製作や設置が簡単であるという点が長所です。初心者から上級者まで、幅広く採用されているタイプになります。 引きバネ 押しバネとは逆で、引っ張られたバネが元に戻る力を使ってワイヤーを締めます。 松葉式(ねじりバネ) 中心部がねじられてコイル形状になっており、それによる弾性力によって端末部(腕)が元に戻ろうとする力を使ってワイヤーを締めるタイプです。締め上げのスピードが速く捕獲率が高い事や、押しバネや引きバネと比べると強度がある点が長所として挙げられます。一方で、意図せぬ作動によって失明等の重篤な怪我をするケースも散見され、罠の扱いに慣れた中~上級者向けのバネといえます。...
くくり罠の構成部品・パーツについて
目次 1ワイヤー 2スリーブ(クランプ管) 3バネ 1押しバネ 2引きバネ 3松葉式(ねじりバネ) 4より戻し 5くくり金具&締め付け防止金具 6ワイヤー止め 7シャックル 8踏み板 くくり罠とは、獲物の体を括る(くくる)ことによって捕獲する罠のことです。括る部位によって、「胴くくり(胴ではなく首をくくる場合もあります)」と「足くくり」に分かれます。このうち、多くの人が使っているのが「足くくり」です。 足くくり罠は、仕掛けておいた罠が作動した瞬間にワイヤーが締まり、足首を拘束する仕組みになっています。予め張っておいた蹴り糸に獲物が触れると作動する「蹴り糸タイプ」、地面に仕掛けておいた踏み板を獲物が踏むと作動する「踏み板タイプ」に大別されますが、この記事では、「踏み板タイプ」の構成部品について説明します。 ※胴くくりの場合、罠の大きさの規制に引っかかること、構造上事故が起こるリスクが高いこと、捕獲した獲物は短時間で欝血死してしまうことから、足くくりを選択するケースが多いです。 ワイヤー くくり罠に使用できるワイヤーの太さは、法令により4mm以上と規定されています。たった1mm太さが違うだけでも、くくり罠の作動の早さは大きく変わります。ワイヤー径が細いほうが作動が早く、獲物の脚をくくる確率が上がりますので、捕獲率は高くなります。一方で、径が細いほうがワイヤーは切れやすくなります。 当然、4ミリ系よりも5ミリのほうが、5ミリより6ミリのほうが丈夫さは大きく上回ります。 特に、傾斜がある場所で後ろ足を括っていた場合、獲物の体重と勢いでワイヤーが切れてしまうケースもあります。人間が思うよりも野生の力は強大です。安全のため、ワイヤーは都度交換されることをお勧めします。 なお、くくり罠に主に使用されるワイヤーは、複数の素線の束を組み合わせた構造の「ワイヤロープ」と呼ばれるものです。ロープ径だけではなく、素線の数と配置によって柔軟性や耐性が変化します。柔らかいワイヤーを選択すると作動のスピードが上がりますが、ねじれやすいので大物獣がかかると切れやすくなる傾向があります。 スリーブ(クランプ管) ワイヤロープのロック止め(加締め)に使用します。ワイヤー径に応じたサイズを選んで使用します。なお加締め作業は、アームスエージャー等の専用工具が必需になります。 バネ くくり罠が作動するための動力となるのがバネです。バネの性能によって罠の作動が大きく左右されます。押しバネ、引きバネ、松葉式バネ(ねじりバネ)等のタイプがあります。バネの力が強いと作動も早くなりますが、設置に難儀したり、意図せぬ作動によって怪我をする場合もあるので注意が必要です。 押しバネ 圧縮したバネが元に戻る力を使ってワイヤーを締めるタイプです。塩ビ管等にバネを押し込むことで圧縮させます。安価で構造もシンプルであるため、製作や設置が簡単であるという点が長所です。初心者から上級者まで、幅広く採用されているタイプになります。 引きバネ 押しバネとは逆で、引っ張られたバネが元に戻る力を使ってワイヤーを締めます。 松葉式(ねじりバネ) 中心部がねじられてコイル形状になっており、それによる弾性力によって端末部(腕)が元に戻ろうとする力を使ってワイヤーを締めるタイプです。締め上げのスピードが速く捕獲率が高い事や、押しバネや引きバネと比べると強度がある点が長所として挙げられます。一方で、意図せぬ作動によって失明等の重篤な怪我をするケースも散見され、罠の扱いに慣れた中~上級者向けのバネといえます。...