鳥獣被害対策マガジン
「ジビエ肉をもっと日常に」~若草hutte&co-ba miyazaki 店長・山師 今西 正...
宮崎県宮崎市の中心部にある若草通商店街は、アパレルショップやレストラン、雑貨屋など、それぞれ独自の魅力が光る個店が立ち並ぶ場所である。そのメインストリートから北側の脇道に入って少し行くと、どことなく「山」の雰囲気を感じるカフェが見つかる。 そのカフェの名前は「若草hutte(ヒュッテ) & co-ba miyazaki」。 軒先には薪が積んであり、「美郷ジビエ」と書かれたのぼりが立っている。夕食時を少し過ぎた時間の店内を覗くと、友人との会話を楽しむ女性、コーヒーを飲んでほっと一息ついている男性、レジ前で持ち帰り用のスイーツを選ぶ女性、皆それぞれの時間を楽しんでいる様子が伺える。 (▲写真(上)):若草hutte & co-ba miyazaki外観。若草通りの脇には、車が通れない細い路地があり、そこを進むと穴場的なお店が多く見つかる。 店内に入ってカウンター席に座る。そして、注文したコーヒーを待ちながらお店の様子を眺めてみる。木を基調とした造りの店内は暖かな光にゆったりとした雰囲気。お酒を注文する人もおり、どうやら今はバータイムのようだ。決して騒がしくはなく、少し飲んだ後の2軒目に友人や同僚とゆっくりと語らいたいときにも使えそうである。 (▲写真(上)):店内は落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間が流れる。ランチタイムは11時半~14時半、カフェタイム10時~23時半、バータイム17時~23時半。 出てきたコーヒーを飲みながら、ふと外にある「美郷ジビエ」と書かれたのぼりが気になり、マスターに尋ねてみる。 「お店のランチメニューやbarのおつまみ、イベントメニュー等で宮崎産のジビエ肉を出しています。初めてジビエを召し上がった方にも『臭くない。クセが無い。おいしい。』と好評です。特に鹿肉はヘルシーで、女性のお客様が多く注文されます。鉄分豊富で低カロリーなので、糖質制限されているお客様が注文することも最近は多いですね。」 気さくなマスターは私の問いかけに丁寧に答えてくれる。聞くと、家は宮崎県美郷町で林業を営まれており、マスターの肩書は山師。林業に従事する傍ら、シカやイノシシによる被害が多いことを目の当たりにしてきたという。 (▲写真(上)):店舗を切り盛りするのは、パーマが特徴の山師・今西 正さん。 店舗をオープンしたのは2017年8月11日「山の日」。ジビエや椎茸、野菜などの山の恵みを店舗で提供し、「山と街をつなぐ場所」としてHUTTEを運営してきた。 近年の鳥獣害の増加を受け、全国で捕獲されるシカやイノシシの数は大幅に増加している。 猟期だけでなく年間を通して有害駆除による捕獲が行われているケースも多い。 環境省の直近の発表によると、平成29年度のニホンジカ捕獲数は601,200頭、イノシシの捕獲数は545,400頭、合計で1,146,600頭に達している。 これだけの数の捕獲が行われているのだから、それらの肉がもっと多く流通しても良いはずだが、実際には一般消費者の食卓にあがる機会はそうそうない。ハンターの場合は、狩猟によって捕獲した獲物の肉を有効活用することが多いものの、それ以外のケースでは、ほとんどが廃棄物として焼却・埋設処分されているのが現状なのである。 (▲写真(上)):レジ前には持ち帰り・お土産用のジビエ商品や、山師ならではの椎茸、ケーキや大福などのスイーツなども展開している。 最近でこそ、ジビエ肉としてメディア等で取り上げられるようになってはきたものの、一般消費者にとっては馴染みが薄く、まだまだ取り扱う店舗は少ない。そもそも店舗で使うジビエ肉は、基準を満たした加工施設で製造されたものでなければならないが、各地の獣肉処理の仕組みはまだまだ整備の途上であり、安定供給にはほど遠い。 「僕は猟師ではありませんが、店舗で提供するメニューを通じて、多くの人にジビエ肉の魅力を知ってもらうことはできると思い、ジビエメニューはお店を始めてから毎日出しています。使用する肉は、宮崎県内の加工施設から仕入れる高品質のものです。これらの肉を当たり前に食べてもらうようにならないと、現状は変わりません。」と今西さんは語る。 (▲写真(上)):HUTTEには様々な人が集まる。もちろんカフェ利用の人も多いが、仕事終わりにコワーキングスペースで勉強利用する人、イベントを主催して情報発信する人など、使い方は人それぞれ。当然、美味いジビエを求めてやってくる人も。 また、山と街をつなぐ場所というコンセプトのもと、カフェの2階3階はコワーキングスペース※となっている。仕事スペースとしての利用だけでなく、商品の展示発表会やセミナー、ワークショップなど、各種イベントにも利用され、様々な人が交流する場となっている。それらの交流から新たな価値が生まれる手助けをすることを目指しているそうだ。 ※コワーキングスペース:おもに同一の団体ではない人たちが、仕事を行うスペースを共有している空間のこと。 (▲写真(上)):2階のコワーキングスペース。冷暖房やプリンター、Wi-fi完備。貸し切りで講演会や各種イベントに利用されることも多い。3階はプレミアムスペースで、契約者のみが利用できる。 特に地方ではシャッター商店街が増え続けている現状がある。そういった中で、独自の魅力を持ち、あらたな価値を発信できるHUTTEのようなお店が商店街の中に増えることで、地域の活性化につなげることができるのではないだろうか。...
「ジビエ肉をもっと日常に」~若草hutte&co-ba miyazaki 店長・山師 今西 正...
宮崎県宮崎市の中心部にある若草通商店街は、アパレルショップやレストラン、雑貨屋など、それぞれ独自の魅力が光る個店が立ち並ぶ場所である。そのメインストリートから北側の脇道に入って少し行くと、どことなく「山」の雰囲気を感じるカフェが見つかる。 そのカフェの名前は「若草hutte(ヒュッテ) & co-ba miyazaki」。 軒先には薪が積んであり、「美郷ジビエ」と書かれたのぼりが立っている。夕食時を少し過ぎた時間の店内を覗くと、友人との会話を楽しむ女性、コーヒーを飲んでほっと一息ついている男性、レジ前で持ち帰り用のスイーツを選ぶ女性、皆それぞれの時間を楽しんでいる様子が伺える。 (▲写真(上)):若草hutte & co-ba miyazaki外観。若草通りの脇には、車が通れない細い路地があり、そこを進むと穴場的なお店が多く見つかる。 店内に入ってカウンター席に座る。そして、注文したコーヒーを待ちながらお店の様子を眺めてみる。木を基調とした造りの店内は暖かな光にゆったりとした雰囲気。お酒を注文する人もおり、どうやら今はバータイムのようだ。決して騒がしくはなく、少し飲んだ後の2軒目に友人や同僚とゆっくりと語らいたいときにも使えそうである。 (▲写真(上)):店内は落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間が流れる。ランチタイムは11時半~14時半、カフェタイム10時~23時半、バータイム17時~23時半。 出てきたコーヒーを飲みながら、ふと外にある「美郷ジビエ」と書かれたのぼりが気になり、マスターに尋ねてみる。 「お店のランチメニューやbarのおつまみ、イベントメニュー等で宮崎産のジビエ肉を出しています。初めてジビエを召し上がった方にも『臭くない。クセが無い。おいしい。』と好評です。特に鹿肉はヘルシーで、女性のお客様が多く注文されます。鉄分豊富で低カロリーなので、糖質制限されているお客様が注文することも最近は多いですね。」 気さくなマスターは私の問いかけに丁寧に答えてくれる。聞くと、家は宮崎県美郷町で林業を営まれており、マスターの肩書は山師。林業に従事する傍ら、シカやイノシシによる被害が多いことを目の当たりにしてきたという。 (▲写真(上)):店舗を切り盛りするのは、パーマが特徴の山師・今西 正さん。 店舗をオープンしたのは2017年8月11日「山の日」。ジビエや椎茸、野菜などの山の恵みを店舗で提供し、「山と街をつなぐ場所」としてHUTTEを運営してきた。 近年の鳥獣害の増加を受け、全国で捕獲されるシカやイノシシの数は大幅に増加している。 猟期だけでなく年間を通して有害駆除による捕獲が行われているケースも多い。 環境省の直近の発表によると、平成29年度のニホンジカ捕獲数は601,200頭、イノシシの捕獲数は545,400頭、合計で1,146,600頭に達している。 これだけの数の捕獲が行われているのだから、それらの肉がもっと多く流通しても良いはずだが、実際には一般消費者の食卓にあがる機会はそうそうない。ハンターの場合は、狩猟によって捕獲した獲物の肉を有効活用することが多いものの、それ以外のケースでは、ほとんどが廃棄物として焼却・埋設処分されているのが現状なのである。 (▲写真(上)):レジ前には持ち帰り・お土産用のジビエ商品や、山師ならではの椎茸、ケーキや大福などのスイーツなども展開している。 最近でこそ、ジビエ肉としてメディア等で取り上げられるようになってはきたものの、一般消費者にとっては馴染みが薄く、まだまだ取り扱う店舗は少ない。そもそも店舗で使うジビエ肉は、基準を満たした加工施設で製造されたものでなければならないが、各地の獣肉処理の仕組みはまだまだ整備の途上であり、安定供給にはほど遠い。 「僕は猟師ではありませんが、店舗で提供するメニューを通じて、多くの人にジビエ肉の魅力を知ってもらうことはできると思い、ジビエメニューはお店を始めてから毎日出しています。使用する肉は、宮崎県内の加工施設から仕入れる高品質のものです。これらの肉を当たり前に食べてもらうようにならないと、現状は変わりません。」と今西さんは語る。 (▲写真(上)):HUTTEには様々な人が集まる。もちろんカフェ利用の人も多いが、仕事終わりにコワーキングスペースで勉強利用する人、イベントを主催して情報発信する人など、使い方は人それぞれ。当然、美味いジビエを求めてやってくる人も。 また、山と街をつなぐ場所というコンセプトのもと、カフェの2階3階はコワーキングスペース※となっている。仕事スペースとしての利用だけでなく、商品の展示発表会やセミナー、ワークショップなど、各種イベントにも利用され、様々な人が交流する場となっている。それらの交流から新たな価値が生まれる手助けをすることを目指しているそうだ。 ※コワーキングスペース:おもに同一の団体ではない人たちが、仕事を行うスペースを共有している空間のこと。 (▲写真(上)):2階のコワーキングスペース。冷暖房やプリンター、Wi-fi完備。貸し切りで講演会や各種イベントに利用されることも多い。3階はプレミアムスペースで、契約者のみが利用できる。 特に地方ではシャッター商店街が増え続けている現状がある。そういった中で、独自の魅力を持ち、あらたな価値を発信できるHUTTEのようなお店が商店街の中に増えることで、地域の活性化につなげることができるのではないだろうか。...
イノシシ・シカ・アライグマ・ハクビシン対策!特許取得済み・忌避シートのご紹介
近年の鳥獣被害は非常に多岐にわたり、深刻なケースも多く見られます。時間をかけて丹精こめて作った作物が、獣に荒らされ食べられてしまう・・・。また、ゴルフ場の芝を掘られたり、中には高速道路での獣との接触事故など人命にかかわるケースもあります。 その被害を食い止めるために、大変な苦労をされている方も多くいらっしゃいます。人間の生活エリアに獣が近づかないようできれば良いのですが、簡単な方法はなかなか無いもの。そこで、この記事では柵などに装着することで簡単に防獣対策ができる、忌避シートを紹介します。 忌避シートの特徴 一番の特徴は、イノシシやシカ、ハクビシン、アライグマなどが嫌う臭い(カプサイシン・カレー・シナモン・ハーブ等20種類)を独自の比率で調合した特殊シートであることです。以下の動画をご覧いただくと、その忌避効果が顕著にお分かりになるかと思います。 電気柵や牧柵をはじめ、果樹や屋根裏など、場所を選ばずお手軽に設置できます。他にも、例えば獣が局所的に侵入する場合はその箇所に集中して吊るすなど、それぞれの状況に応じて工夫することができます。 単体での利用はもちろんですが、他の防獣対策と併用して利用するとより効果的です。 対象となる獣ごとにタイプが選べるようになっており、例えばイノシシ用は青色となります。 青色にしている点にも理由があり、イノシシは青色は区別できるものの、赤色や灰色は区別できないためです。またシートの揺れによって視覚的に警戒させるような工夫もなされており、それぞれの獣の特性に応じた調整がされていることも、特徴の一つです。 忌避シートの設置事例 忌避シートは、鳥獣被害の忌避資材に該当するため、鳥獣被害防止交付金の対象になります。また、全国の高速道路やJR、市町村、ゴルフ場に導入実績があり、高い評価を得ています(過去にテレビ番組でも取り上げられました)。 NEXCO西日本 高速道路においてシカやイノシシによる事故予防のために導入。ネットにイノシシ用とシカ用の両方を設置。 JR西日本 路線へのイノシシ侵入防止のため導入。 一般家屋 田畑へのイノシシ・シカ侵入防止のため導入。 仕様と設置方法 それぞれの獣タイプごとに色が異なります。※イノシシタイプとイノブタタイプで分かれています。 【タイプA】イノシシ用・・・色は青色。長さ9.5cm×50cm 【タイプB】イノブタ用(鈴つき)・・・色は紫色。長さ9.5cm×50cm 【タイプC】シカ用・・・色は赤色。長さ9.5cm×100cm 【タイプD】アライグマ/ハクビシン・・・色は赤色。9.5cm×10cm(屋内用)、9.5cm×50cm(屋外用) イノシシとイノブタは1メートル以内、シカは1.5メートル以内の間隔で設置します。取り付け高さの目安は、イノシシやイノブタが60cm~70cm、シカが110cm~120cmとなります(個体の大きさに応じて調整してください)。 また、地面から10cm~30cm離れて設定されていることが理想です。 商品には取付用のバンドが付属しており、柵やネット、ロープ等にしっかりと固定します。また、屋内用の場合は、巣がある場所に畳一畳あたり1枚を目安においてください。 ★豆知識:イノシシとイノブタの違い イノシシを食肉として利用する目的で、イノシシとブタを交配させたのがイノブタです。サイズはイノブタの方が大きいと言われます。またイノシシの繁殖期は1年1度だけであるのに対し、イノブタは年中繁殖できるため繁殖力が旺盛という違いがありますが、見た目で判断することは困難な場合が多いです。 イノシシ用の禁忌シートで効果が見られない場合は、イノブタ用をお試しください。 使用した感想 ◆「使用したところは被害にあいませんでした。手軽に簡単に取り付けられるのも良いと思います。」...
イノシシ・シカ・アライグマ・ハクビシン対策!特許取得済み・忌避シートのご紹介
近年の鳥獣被害は非常に多岐にわたり、深刻なケースも多く見られます。時間をかけて丹精こめて作った作物が、獣に荒らされ食べられてしまう・・・。また、ゴルフ場の芝を掘られたり、中には高速道路での獣との接触事故など人命にかかわるケースもあります。 その被害を食い止めるために、大変な苦労をされている方も多くいらっしゃいます。人間の生活エリアに獣が近づかないようできれば良いのですが、簡単な方法はなかなか無いもの。そこで、この記事では柵などに装着することで簡単に防獣対策ができる、忌避シートを紹介します。 忌避シートの特徴 一番の特徴は、イノシシやシカ、ハクビシン、アライグマなどが嫌う臭い(カプサイシン・カレー・シナモン・ハーブ等20種類)を独自の比率で調合した特殊シートであることです。以下の動画をご覧いただくと、その忌避効果が顕著にお分かりになるかと思います。 電気柵や牧柵をはじめ、果樹や屋根裏など、場所を選ばずお手軽に設置できます。他にも、例えば獣が局所的に侵入する場合はその箇所に集中して吊るすなど、それぞれの状況に応じて工夫することができます。 単体での利用はもちろんですが、他の防獣対策と併用して利用するとより効果的です。 対象となる獣ごとにタイプが選べるようになっており、例えばイノシシ用は青色となります。 青色にしている点にも理由があり、イノシシは青色は区別できるものの、赤色や灰色は区別できないためです。またシートの揺れによって視覚的に警戒させるような工夫もなされており、それぞれの獣の特性に応じた調整がされていることも、特徴の一つです。 忌避シートの設置事例 忌避シートは、鳥獣被害の忌避資材に該当するため、鳥獣被害防止交付金の対象になります。また、全国の高速道路やJR、市町村、ゴルフ場に導入実績があり、高い評価を得ています(過去にテレビ番組でも取り上げられました)。 NEXCO西日本 高速道路においてシカやイノシシによる事故予防のために導入。ネットにイノシシ用とシカ用の両方を設置。 JR西日本 路線へのイノシシ侵入防止のため導入。 一般家屋 田畑へのイノシシ・シカ侵入防止のため導入。 仕様と設置方法 それぞれの獣タイプごとに色が異なります。※イノシシタイプとイノブタタイプで分かれています。 【タイプA】イノシシ用・・・色は青色。長さ9.5cm×50cm 【タイプB】イノブタ用(鈴つき)・・・色は紫色。長さ9.5cm×50cm 【タイプC】シカ用・・・色は赤色。長さ9.5cm×100cm 【タイプD】アライグマ/ハクビシン・・・色は赤色。9.5cm×10cm(屋内用)、9.5cm×50cm(屋外用) イノシシとイノブタは1メートル以内、シカは1.5メートル以内の間隔で設置します。取り付け高さの目安は、イノシシやイノブタが60cm~70cm、シカが110cm~120cmとなります(個体の大きさに応じて調整してください)。 また、地面から10cm~30cm離れて設定されていることが理想です。 商品には取付用のバンドが付属しており、柵やネット、ロープ等にしっかりと固定します。また、屋内用の場合は、巣がある場所に畳一畳あたり1枚を目安においてください。 ★豆知識:イノシシとイノブタの違い イノシシを食肉として利用する目的で、イノシシとブタを交配させたのがイノブタです。サイズはイノブタの方が大きいと言われます。またイノシシの繁殖期は1年1度だけであるのに対し、イノブタは年中繁殖できるため繁殖力が旺盛という違いがありますが、見た目で判断することは困難な場合が多いです。 イノシシ用の禁忌シートで効果が見られない場合は、イノブタ用をお試しください。 使用した感想 ◆「使用したところは被害にあいませんでした。手軽に簡単に取り付けられるのも良いと思います。」...
抜群のコスパと捕獲効率!!ファーレ旭式 囲い罠
囲い罠は、囲い状の構造物の中に入った野生動物を閉じ込めて捕獲する罠のことを指します。そのタイプは、以下の2つがあります。 A・・・常設を前提とした大がかりなタイプ。大掛かりなものも多く、総周囲長が300mを超える場合も。 B・・・一見箱罠ですが、天面が半分以上開放されている移動可のタイプ。 ファーレ旭式の囲い罠は後者Bのほうで、一般的な箱罠と使い勝手は変わりません。 箱罠と同様、餌を使って罠の内部に獲物を誘因し、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 >>箱罠タイプの紹介ページはこちらをクリック。 仕様・値段 箱罠シリーズと同様、ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。 製造国:日本 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m(忍び返し部分を含めると、高さ1.3m) 重量:総重量約120kg 錆止め塗装一回塗り 片扉タイプ ※落とし扉が片側一つだけのタイプ 両扉タイプ ※落とし扉が両側二つのタイプ ※購入はオンラインショップからどうぞ。 捕獲率が高い理由 まず、以下の2つの写真を見比べてみてください。 一つ目は、通常の箱罠を獣の視点から見た写真です。 そして、二つ目は囲い罠を獣の視点から見た写真です。 天面が解放されているため、後者の囲い罠のほうが圧迫感が少ないと感じませんか? この違いが、捕獲率の高さの理由です。箱罠・囲い罠による捕獲は、いかにターゲットの警戒心を弱めて罠の内部に誘い込むかが重要です。 囲い罠の製造を始めた経緯 農林業に従事する方にとって、狩猟許可などの手間や負担はなるべく無くしたいもの。 囲い罠は、条件を満たせば免許が不要という背景があり、イノシシによる食害に悩む農家の方の要望に応える形で開発に着手しました。 結果、囲い罠1基で一度に5頭も捕獲できるなど、通常の箱罠と比べると、どうも捕獲率が高いことに気づいたのです。 イノシシの場合、長年人間の手から逃れてきた大物は警戒心が非常に強く、捕獲の難易度も上がりますが、天面が開放されていると大物も捕獲しやすい傾向があるようです。 ファーレ旭式 囲い罠の特徴 まず、分解組み立て式なので、持ち運びが楽で、自動車が入り込めない場所でもパーツごとに運んで組立・設置が可能という特徴があります。 天面の柵の上部は忍び返し構造になっています。この忍び返しは、上部30センチを、イノシシのいる側に(罠の内側)に向けて20~30度、角度をつけたものです。獣の目線(低い目線)から見ると、折り曲げた柵の上部が覆いかぶさるようになるため、実際よりも柵の高さを高く感じさせる効果があります。 そのため、捕獲した獣が柵を飛び越えないようにできるというわけです。...
抜群のコスパと捕獲効率!!ファーレ旭式 囲い罠
囲い罠は、囲い状の構造物の中に入った野生動物を閉じ込めて捕獲する罠のことを指します。そのタイプは、以下の2つがあります。 A・・・常設を前提とした大がかりなタイプ。大掛かりなものも多く、総周囲長が300mを超える場合も。 B・・・一見箱罠ですが、天面が半分以上開放されている移動可のタイプ。 ファーレ旭式の囲い罠は後者Bのほうで、一般的な箱罠と使い勝手は変わりません。 箱罠と同様、餌を使って罠の内部に獲物を誘因し、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 >>箱罠タイプの紹介ページはこちらをクリック。 仕様・値段 箱罠シリーズと同様、ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。 製造国:日本 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m(忍び返し部分を含めると、高さ1.3m) 重量:総重量約120kg 錆止め塗装一回塗り 片扉タイプ ※落とし扉が片側一つだけのタイプ 両扉タイプ ※落とし扉が両側二つのタイプ ※購入はオンラインショップからどうぞ。 捕獲率が高い理由 まず、以下の2つの写真を見比べてみてください。 一つ目は、通常の箱罠を獣の視点から見た写真です。 そして、二つ目は囲い罠を獣の視点から見た写真です。 天面が解放されているため、後者の囲い罠のほうが圧迫感が少ないと感じませんか? この違いが、捕獲率の高さの理由です。箱罠・囲い罠による捕獲は、いかにターゲットの警戒心を弱めて罠の内部に誘い込むかが重要です。 囲い罠の製造を始めた経緯 農林業に従事する方にとって、狩猟許可などの手間や負担はなるべく無くしたいもの。 囲い罠は、条件を満たせば免許が不要という背景があり、イノシシによる食害に悩む農家の方の要望に応える形で開発に着手しました。 結果、囲い罠1基で一度に5頭も捕獲できるなど、通常の箱罠と比べると、どうも捕獲率が高いことに気づいたのです。 イノシシの場合、長年人間の手から逃れてきた大物は警戒心が非常に強く、捕獲の難易度も上がりますが、天面が開放されていると大物も捕獲しやすい傾向があるようです。 ファーレ旭式 囲い罠の特徴 まず、分解組み立て式なので、持ち運びが楽で、自動車が入り込めない場所でもパーツごとに運んで組立・設置が可能という特徴があります。 天面の柵の上部は忍び返し構造になっています。この忍び返しは、上部30センチを、イノシシのいる側に(罠の内側)に向けて20~30度、角度をつけたものです。獣の目線(低い目線)から見ると、折り曲げた柵の上部が覆いかぶさるようになるため、実際よりも柵の高さを高く感じさせる効果があります。 そのため、捕獲した獣が柵を飛び越えないようにできるというわけです。...
「大きな猪を仕留めてみたい」~ 若き猟師にインタビュー 黒田勇気さん(宮崎県)
宮崎県北部の自然豊かな山あいの集落、美郷町南郷。面積の約9割が山林というこの地域。 過疎化で若者が町から離れていく一方、この地域に残り、山の恩恵を身近に感じながら生活している若者もいます。 美郷町で林業に従事している黒田勇気さん(23歳)もその一人。苗木の植栽や下草の刈払作業などを行い木の成長を手助けする「造林」が本業ですが、休日などには狩猟も行っています。 大人になったら猟に行くのが当たり前だと思っていた ー狩猟は何歳のときに始めたんですか? 猟銃の免許をとったのが20歳のときなので、そのときからですかね。 写真:猟師である父親の背中を見て育ち、幼い頃から狩猟は生活の一部であった。狩猟もごく自然な流れで始めた。 ーなぜ狩りをしようと思ったんですか? 父も狩りをしていて、それを幼い頃から見ていたので、自分も狩猟免許が取れる年齢になったら猟銃の免許を取らないといけない、そして猟をしないといけないんだろうなと、当たり前のように思っていました。 なので、20歳になったらごく自然な流れで始めていましたね。 ーお父様の狩りをする姿をこれまでに見たことがあると思いますが、逆に嫌だとは思わなかったんですか? 確かに、子どものときはいろいろ手伝わされたりして、よだきい(面倒くさい)としか思わなかったですけど、うーん、なんでしょうね。鉄砲が撃ってみたかったんですよね。父が持っている鉄砲がかっこよくて、子どもの頃から鉄砲のおもちゃで真似ごとみたいなことはしてましたね。 ーでは、猟銃の免許を取得して、一番最初に行った狩りのことは覚えていますか? 覚えてます。そのときは、確か鹿を仕留めたと思います。 鹿が2頭出てきて、狙って撃って当たらなかったんですけど、その鹿が父のところに行って、1頭は父が仕留めて、俺の近くに戻ってきた1頭をようやく仕留めました。 ー初めて自分が撃った弾で獲物を仕留めたとき、どんな心境でした? 足が震えましたね、興奮して(笑) 痩せてたけど、結構大きかったんですよ。それは自分でさばきました。 ーさばくのも自分でやるんですね。さばき方はどうやって身につけたんですか? 子どもの頃から見てましたし、狩りをする前から手伝っていたので自然と覚えました。 (▲写真):慣れた手つきで獲れたイノシシの毛抜きをする黒田さん。子どもの頃から何度もやってきた作業だ。 ー年間、どのくらい狩りに行くんですか? 仕事もありますし、子どももまだ小さいので、月に2回くらいですかね。最近はあまり行けてないですね。 (▲写真):獲れた獲物は余すことなく。自分で獲った獲物を自分で捌き、山の恵みに感謝すると共に、美味しくいただく。 スリルやドキドキ感が狩りの醍醐味 ―今までの狩りで一番思い出に残るシーンを教えてください。 去年ですかね。民家の庭先で猪と猟犬がけんかしていて、それを仕留めたときが一番印象に残ってますね。犬がある程度猪を弱らせていたので自分に向かってくることはなかったんですが、猪がすぐそばにいたので恐かったです。だからこそ仕留めたときはすごく嬉しかったですね。 ー一方で、嫌だったシーンはありますか? 狩りの途中で雨が降り出したので、もう今日はやめようってことになって、山の中に入った猟犬を探しに行ったんですよ。 犬探しだけなので鉄砲を持たずに山に入ったんですけど、そしたらちょうど探していた犬と猪が一対一でやり合っていて、急いで鉄砲を取りに行って戻ったらもう猪はいなくなってて、犬はやられていて…。...
「大きな猪を仕留めてみたい」~ 若き猟師にインタビュー 黒田勇気さん(宮崎県)
宮崎県北部の自然豊かな山あいの集落、美郷町南郷。面積の約9割が山林というこの地域。 過疎化で若者が町から離れていく一方、この地域に残り、山の恩恵を身近に感じながら生活している若者もいます。 美郷町で林業に従事している黒田勇気さん(23歳)もその一人。苗木の植栽や下草の刈払作業などを行い木の成長を手助けする「造林」が本業ですが、休日などには狩猟も行っています。 大人になったら猟に行くのが当たり前だと思っていた ー狩猟は何歳のときに始めたんですか? 猟銃の免許をとったのが20歳のときなので、そのときからですかね。 写真:猟師である父親の背中を見て育ち、幼い頃から狩猟は生活の一部であった。狩猟もごく自然な流れで始めた。 ーなぜ狩りをしようと思ったんですか? 父も狩りをしていて、それを幼い頃から見ていたので、自分も狩猟免許が取れる年齢になったら猟銃の免許を取らないといけない、そして猟をしないといけないんだろうなと、当たり前のように思っていました。 なので、20歳になったらごく自然な流れで始めていましたね。 ーお父様の狩りをする姿をこれまでに見たことがあると思いますが、逆に嫌だとは思わなかったんですか? 確かに、子どものときはいろいろ手伝わされたりして、よだきい(面倒くさい)としか思わなかったですけど、うーん、なんでしょうね。鉄砲が撃ってみたかったんですよね。父が持っている鉄砲がかっこよくて、子どもの頃から鉄砲のおもちゃで真似ごとみたいなことはしてましたね。 ーでは、猟銃の免許を取得して、一番最初に行った狩りのことは覚えていますか? 覚えてます。そのときは、確か鹿を仕留めたと思います。 鹿が2頭出てきて、狙って撃って当たらなかったんですけど、その鹿が父のところに行って、1頭は父が仕留めて、俺の近くに戻ってきた1頭をようやく仕留めました。 ー初めて自分が撃った弾で獲物を仕留めたとき、どんな心境でした? 足が震えましたね、興奮して(笑) 痩せてたけど、結構大きかったんですよ。それは自分でさばきました。 ーさばくのも自分でやるんですね。さばき方はどうやって身につけたんですか? 子どもの頃から見てましたし、狩りをする前から手伝っていたので自然と覚えました。 (▲写真):慣れた手つきで獲れたイノシシの毛抜きをする黒田さん。子どもの頃から何度もやってきた作業だ。 ー年間、どのくらい狩りに行くんですか? 仕事もありますし、子どももまだ小さいので、月に2回くらいですかね。最近はあまり行けてないですね。 (▲写真):獲れた獲物は余すことなく。自分で獲った獲物を自分で捌き、山の恵みに感謝すると共に、美味しくいただく。 スリルやドキドキ感が狩りの醍醐味 ―今までの狩りで一番思い出に残るシーンを教えてください。 去年ですかね。民家の庭先で猪と猟犬がけんかしていて、それを仕留めたときが一番印象に残ってますね。犬がある程度猪を弱らせていたので自分に向かってくることはなかったんですが、猪がすぐそばにいたので恐かったです。だからこそ仕留めたときはすごく嬉しかったですね。 ー一方で、嫌だったシーンはありますか? 狩りの途中で雨が降り出したので、もう今日はやめようってことになって、山の中に入った猟犬を探しに行ったんですよ。 犬探しだけなので鉄砲を持たずに山に入ったんですけど、そしたらちょうど探していた犬と猪が一対一でやり合っていて、急いで鉄砲を取りに行って戻ったらもう猪はいなくなってて、犬はやられていて…。...
猟が身近にあった生活―猟師の娘からみた狩猟文化
宮崎県北部の山間部で生まれ育った私には、狩猟はとても身近な文化。父も祖父も林業の傍ら、狩猟の時期は猟に出かけていました。 とにかく狩りが好き。今でも狩猟時期に実家へ帰ると、「昨日獲った猪は丸々肥えとった」とか「今日は犬が(猪に)切られた」など、狩りに特段興味もない私に延々と狩りの話をしてきます(笑) 猟師がいる家庭に育った人間であればおそらく同じような経験をしていると思いますが、30余年生きてきた私が経験した、猟にまつわるお話です。 狩猟を身近なものとして子ども時代を過ごした執筆者からみた狩猟文化の一端として読んでいただければ幸いです。 猟の相棒「猟犬」 狩りをする上で猟犬はなくてはならない存在。私の家にも猟犬が十数匹いました。小屋から脱走する犬を捕まえたり、犬のエサを運んだり、子犬と遊んだり…。 とても大事にしている犬が猪にやられたときなどは、子どもながらに涙したことを覚えています。また、猟がない時期は犬を軽トラに乗せて、父と山へ犬の運動に出かけることも。 舗装していないガタガタ道を軽トラで登っていき、そこで犬を降ろして、家までの道中を軽トラの後ろについて走らせるといった感じです。 たくさんの猟師が集まる時期 狩猟期間の11月15日から2月15日の間、私の家には多くの人が集まって来ていました。猟で仕留めた猪や鹿をさばき、獲物の収穫を山の神様に感謝するためです。 自宅に人がたくさん集まるのは子どもながらに嬉しい反面、やれ皿を持ってこいだの、まな板を持ってこいだのと、いろいろと手伝わされるのはとても嫌だった記憶があります(笑) いろりを囲んでその日の獲物を味わいながら、狩りの様子を語り合う猟師たち。 収穫があった日にはほぼ必ずと言っていいほど見られた光景です。今は高齢化も進んで狩りをする人も減り、大勢で集まって猟をする機会も少なくなりましたが、私が子どもの頃の狩猟時期は、とても賑わいがあって活気あふれる大好きな時間でした。 獲物の解体 猪や鹿の解体は子どもの頃からよく見ていました。 猪はお湯をかけて毛を剃り、さばき台の上に乗せていくつかの包丁を使い分けてさばいていました。 まだ死んだ猪の体には湯気が出るほどあたたかさが残っており、内蔵を取り出す瞬間は気持ち悪いと思いながらも、その体の作りや手つきを興味深く観察していたのを覚えています。 また、先の細い包丁や大きめのカッターナイフであばら骨を手際よく身から剥がしていく作業は、見ていて楽しかったです。 鹿の解体は、首の部分にロープを引っ掛けて吊るし、ナイフを使って皮を剥いでいきます。鹿の解体についてはなんとなく苦手で、独特な血の匂いと、皮を剥いだ後の鹿の異様な姿がその要因になってるのだと思います。 とっておきの料理 猪肉や鹿肉などはお店にも売られているため、食べたことがある方もいらっしゃると思いますが、猟師のいる家庭では肉以外の部位も食べます。猪の骨は大きな鍋で、骨から肉が離れるようになるまで炊きます。 骨にかぶりついてそこに付いた肉を一生懸命食べていた幼少期を今でも思い出します。鹿の骨は塩コショウをつけて炭火で焼いて食べていました。 それから、猪は内臓やあかふく(肺)も食べます。 内臓はきれいな水で何度も何度も洗って処理をしたものを味噌で煮込みます。家畜の豚などと違って、どんぐりなど木の実を食べている猪はアクがよく出るため、丁寧に処理する必要があるそうです。 肺は砂糖醤油で甘辛く炒め煮のような調理法で食べます。肺はふわふわ、気管はコリコリとした食感で、濃いめの味付けが一度食べたら忘れられない味と食感です。 「当たり前じゃない」ことは、じつは当たり前 猟師の家庭に育った私にとっては、おそらく普通の人には当たり前でないことが当たり前でした。殺生してそれを家でさばいて食べるという行為は一見残虐ですが、スーパーに売っている鳥や豚や鶏も、自分が見ていないだけで誰かが同じことをして私たちの口に入っているのです。 途中の過程を見ていないだけで、その行為は当たり前のこと。そんなことに気づかせてくれたのも、猟師の家庭に育ったからこそだと思っています。父や祖父、そして故郷に感謝です。 獣害対策 おすすめ商品...
猟が身近にあった生活―猟師の娘からみた狩猟文化
宮崎県北部の山間部で生まれ育った私には、狩猟はとても身近な文化。父も祖父も林業の傍ら、狩猟の時期は猟に出かけていました。 とにかく狩りが好き。今でも狩猟時期に実家へ帰ると、「昨日獲った猪は丸々肥えとった」とか「今日は犬が(猪に)切られた」など、狩りに特段興味もない私に延々と狩りの話をしてきます(笑) 猟師がいる家庭に育った人間であればおそらく同じような経験をしていると思いますが、30余年生きてきた私が経験した、猟にまつわるお話です。 狩猟を身近なものとして子ども時代を過ごした執筆者からみた狩猟文化の一端として読んでいただければ幸いです。 猟の相棒「猟犬」 狩りをする上で猟犬はなくてはならない存在。私の家にも猟犬が十数匹いました。小屋から脱走する犬を捕まえたり、犬のエサを運んだり、子犬と遊んだり…。 とても大事にしている犬が猪にやられたときなどは、子どもながらに涙したことを覚えています。また、猟がない時期は犬を軽トラに乗せて、父と山へ犬の運動に出かけることも。 舗装していないガタガタ道を軽トラで登っていき、そこで犬を降ろして、家までの道中を軽トラの後ろについて走らせるといった感じです。 たくさんの猟師が集まる時期 狩猟期間の11月15日から2月15日の間、私の家には多くの人が集まって来ていました。猟で仕留めた猪や鹿をさばき、獲物の収穫を山の神様に感謝するためです。 自宅に人がたくさん集まるのは子どもながらに嬉しい反面、やれ皿を持ってこいだの、まな板を持ってこいだのと、いろいろと手伝わされるのはとても嫌だった記憶があります(笑) いろりを囲んでその日の獲物を味わいながら、狩りの様子を語り合う猟師たち。 収穫があった日にはほぼ必ずと言っていいほど見られた光景です。今は高齢化も進んで狩りをする人も減り、大勢で集まって猟をする機会も少なくなりましたが、私が子どもの頃の狩猟時期は、とても賑わいがあって活気あふれる大好きな時間でした。 獲物の解体 猪や鹿の解体は子どもの頃からよく見ていました。 猪はお湯をかけて毛を剃り、さばき台の上に乗せていくつかの包丁を使い分けてさばいていました。 まだ死んだ猪の体には湯気が出るほどあたたかさが残っており、内蔵を取り出す瞬間は気持ち悪いと思いながらも、その体の作りや手つきを興味深く観察していたのを覚えています。 また、先の細い包丁や大きめのカッターナイフであばら骨を手際よく身から剥がしていく作業は、見ていて楽しかったです。 鹿の解体は、首の部分にロープを引っ掛けて吊るし、ナイフを使って皮を剥いでいきます。鹿の解体についてはなんとなく苦手で、独特な血の匂いと、皮を剥いだ後の鹿の異様な姿がその要因になってるのだと思います。 とっておきの料理 猪肉や鹿肉などはお店にも売られているため、食べたことがある方もいらっしゃると思いますが、猟師のいる家庭では肉以外の部位も食べます。猪の骨は大きな鍋で、骨から肉が離れるようになるまで炊きます。 骨にかぶりついてそこに付いた肉を一生懸命食べていた幼少期を今でも思い出します。鹿の骨は塩コショウをつけて炭火で焼いて食べていました。 それから、猪は内臓やあかふく(肺)も食べます。 内臓はきれいな水で何度も何度も洗って処理をしたものを味噌で煮込みます。家畜の豚などと違って、どんぐりなど木の実を食べている猪はアクがよく出るため、丁寧に処理する必要があるそうです。 肺は砂糖醤油で甘辛く炒め煮のような調理法で食べます。肺はふわふわ、気管はコリコリとした食感で、濃いめの味付けが一度食べたら忘れられない味と食感です。 「当たり前じゃない」ことは、じつは当たり前 猟師の家庭に育った私にとっては、おそらく普通の人には当たり前でないことが当たり前でした。殺生してそれを家でさばいて食べるという行為は一見残虐ですが、スーパーに売っている鳥や豚や鶏も、自分が見ていないだけで誰かが同じことをして私たちの口に入っているのです。 途中の過程を見ていないだけで、その行為は当たり前のこと。そんなことに気づかせてくれたのも、猟師の家庭に育ったからこそだと思っています。父や祖父、そして故郷に感謝です。 獣害対策 おすすめ商品...
イノシシ捕獲~箱罠の設置・見回りをしよう
目次 1箱罠の設置について 1設置場所の選定 2設置の際のワンポイントアドバイス 2設置後の見回り 3もし獲物がかかっていたら 4箱罠の設置例 檻でできた箱の中に、餌を使ってイノシシを誘因し、獲物が箱の内部に入ると扉が「ガシャン!」と閉まる。箱罠は、イノシシ捕獲方法として王道です。この記事では、箱罠の設置や見回りについて説明します。 箱罠を用意したはよいが、その後どうしたらよいか分からない場合や、いまいち獲れない場合の参考としていただけますと幸いです。 箱罠の設置について 設置場所の選定 設置の前に、場所決めをします。置く場所によって、捕獲率は大きく変わります。 また箱罠は一度設置すると移動が大変なので、設置場所の選定は非常に重要です。 箱罠が不安定な場合、餌を食べに箱罠に入ろうとした獣が警戒してしまいます。 また箱罠が傾いたりしていると、罠の作動が悪くなったりします。設置場所としては、極力グラグラしないような平らな場所を選んで設置しましょう。 また、獣道を見つけた場合、その周辺の葉っぱなどに泥が付着していれば、近くにぬた場(イノシシが水浴びをする場所)があると思われます。 他にも足跡や糞、食痕などイノシシの痕跡が多く見られる場所に箱罠を置くと良いでしょう。 設置の際のワンポイントアドバイス イノシシは、足場に違和感があると、その部分は避けて通ります。しかし、箱罠は構造上床面の檻によって足場が凸凹になっており、イノシシからすると違和感だらけです。 そのため、箱罠の床面の金属が見えないよう土で覆います。罠の入り口の段差も、できる限り無くするよう土で覆い、罠の入り口から内部まで自然な形で地面が続くようにすると良いでしょう。 参考記事:箱罠の仕掛け方について 設置が終わったら、住所・氏名・許可者・許可年月日・許可番号・捕獲目的・許可有効期限(狩猟の場合は狩猟者登録年度や登録番号等)を明記した標識を箱罠本体に装着し、有害鳥獣捕獲許可や狩猟者登録があることを明示しておきます。 また、誤って一般の人が箱罠に近づかないように、周囲に罠の設置を知らせる看板を設置しておきます。 設置後の見回り 箱罠を設置したら、餌付けによってイノシシを罠まで誘因しますが、餌を撒いたらそのまま放置するのではなく、一定頻度で見回りすることが大切です。1日1回は必ず見回りをしましょう。 幼獣(ウリ坊)のうちは警戒心が弱いため、比較的すぐに箱罠の内部に入って餌を食べるようになります。一方で、成獣が箱罠に入るには時間がかかります。幼獣が悠々と罠の内部で餌を食べていても、脇にいる成獣は罠の手前の方で警戒し、なかなか奥に入ろうとしません。 そのため、成獣を捕えるには十分に餌付けをして、箱罠に対する警戒心を解く必要があります。 最初は箱罠の外側にも餌を撒き、餌の食いつきを観察しましょう。見回りの際に食べられた痕跡を見て、獣の動きを予測し、徐々に罠の中に誘導するよう餌の撒き方を変えていきます。 イノシシが箱罠内の奥まで入ってこないうちは、扉が落ちない状態にしておく必要があります。十分に警戒が解ける前に扉を落とした結果として成獣を取り逃がしてしまうと、その個体は箱罠に対する警戒心が非常に強くなり、捕獲が難しくなるためです。 トレイルカメラを使えば、無人の状態での箱罠周辺の様子が観察でき、獣の動きを把握することができますのでおススメです。>>トレイルカメラについて。...
イノシシ捕獲~箱罠の設置・見回りをしよう
目次 1箱罠の設置について 1設置場所の選定 2設置の際のワンポイントアドバイス 2設置後の見回り 3もし獲物がかかっていたら 4箱罠の設置例 檻でできた箱の中に、餌を使ってイノシシを誘因し、獲物が箱の内部に入ると扉が「ガシャン!」と閉まる。箱罠は、イノシシ捕獲方法として王道です。この記事では、箱罠の設置や見回りについて説明します。 箱罠を用意したはよいが、その後どうしたらよいか分からない場合や、いまいち獲れない場合の参考としていただけますと幸いです。 箱罠の設置について 設置場所の選定 設置の前に、場所決めをします。置く場所によって、捕獲率は大きく変わります。 また箱罠は一度設置すると移動が大変なので、設置場所の選定は非常に重要です。 箱罠が不安定な場合、餌を食べに箱罠に入ろうとした獣が警戒してしまいます。 また箱罠が傾いたりしていると、罠の作動が悪くなったりします。設置場所としては、極力グラグラしないような平らな場所を選んで設置しましょう。 また、獣道を見つけた場合、その周辺の葉っぱなどに泥が付着していれば、近くにぬた場(イノシシが水浴びをする場所)があると思われます。 他にも足跡や糞、食痕などイノシシの痕跡が多く見られる場所に箱罠を置くと良いでしょう。 設置の際のワンポイントアドバイス イノシシは、足場に違和感があると、その部分は避けて通ります。しかし、箱罠は構造上床面の檻によって足場が凸凹になっており、イノシシからすると違和感だらけです。 そのため、箱罠の床面の金属が見えないよう土で覆います。罠の入り口の段差も、できる限り無くするよう土で覆い、罠の入り口から内部まで自然な形で地面が続くようにすると良いでしょう。 参考記事:箱罠の仕掛け方について 設置が終わったら、住所・氏名・許可者・許可年月日・許可番号・捕獲目的・許可有効期限(狩猟の場合は狩猟者登録年度や登録番号等)を明記した標識を箱罠本体に装着し、有害鳥獣捕獲許可や狩猟者登録があることを明示しておきます。 また、誤って一般の人が箱罠に近づかないように、周囲に罠の設置を知らせる看板を設置しておきます。 設置後の見回り 箱罠を設置したら、餌付けによってイノシシを罠まで誘因しますが、餌を撒いたらそのまま放置するのではなく、一定頻度で見回りすることが大切です。1日1回は必ず見回りをしましょう。 幼獣(ウリ坊)のうちは警戒心が弱いため、比較的すぐに箱罠の内部に入って餌を食べるようになります。一方で、成獣が箱罠に入るには時間がかかります。幼獣が悠々と罠の内部で餌を食べていても、脇にいる成獣は罠の手前の方で警戒し、なかなか奥に入ろうとしません。 そのため、成獣を捕えるには十分に餌付けをして、箱罠に対する警戒心を解く必要があります。 最初は箱罠の外側にも餌を撒き、餌の食いつきを観察しましょう。見回りの際に食べられた痕跡を見て、獣の動きを予測し、徐々に罠の中に誘導するよう餌の撒き方を変えていきます。 イノシシが箱罠内の奥まで入ってこないうちは、扉が落ちない状態にしておく必要があります。十分に警戒が解ける前に扉を落とした結果として成獣を取り逃がしてしまうと、その個体は箱罠に対する警戒心が非常に強くなり、捕獲が難しくなるためです。 トレイルカメラを使えば、無人の状態での箱罠周辺の様子が観察でき、獣の動きを把握することができますのでおススメです。>>トレイルカメラについて。...
絶品ジビエ!鹿肉料理レシピ~高級編。
ジビエとは、フランス語のgibierをカタカナ読みにしたもので、ハンターが狩猟によって捕獲した野生鳥獣(souvage:ソバージュ)を食材として利用することを指します。 中世ヨーロッパでは、上流貴族が嗜みとして狩りを行い、領地で獲った鳥獣の肉を食していました。そのため、特にフランス料理界でジビエ肉は古くから高級食材として重宝され、特別な料理に使われてきました。 ヨーロッパの高級食材店に行くと、精肉売場のショーケースには家畜肉と一緒にジビエ肉が並んでいたりします。野ウサギ(lièvre:リエヴル)、マガモ(colvert:コルヴェル)、キジ(faisan:フザン)、イノシシ(sanglier:サングリエ)などがありますが、中でも王様は鹿(chevreuil:シュヴルイユ)です。 鹿肉は他の肉と比べて脂質が少なく、高たんぱく低カロリー、鉄分やミネラルが豊富であることが特徴です。高級フレンチコースのメインとして使われることも多く、一流シェフが様々なテクニックや趣向を凝らします。 鹿肉の赤ワイン&チョコレートソース ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)氏は、スコットランド出身の3つ星シェフです。ヨーロッパでとても人気のあるシェフで、英国ロンドンにある3つのレストランで、合計7つのミシュランの星を持ちます。 こちらの動画では、ゴードン・ラムゼイ氏が鹿肉の赤ワイン&チョコレートソースについて説明しています。 まず、オリーブオイルとバターで鹿肉の表面を焼いたのち、水分を逃さないためにバターを包んでいる紙で鹿肉を包み、オーブンで加熱します。 その間に、パンチェッタ(豚のバラ肉)、エシャロットとニンニク、挽いた黒コショウ、タイム(肉料理の風味づけに使われるハーブ)を軽く炒め、赤ワインを加えます。チキンブイヨンを加え、酢とダークチョコレートで仕上げをすると、赤ワイン&チョコレートソースの出来上がり。 赤ワインとチョコレートという一見変わった組み合わせのソースですが、フランス料理では肉料理を引き立てるためによく使われるものです。ゴードン・ラムゼイ氏は、スパイスやハーブの風味を調和させて肉の臭みを消し、苦みと甘みのバランスによって主役となる鹿肉の味を存分に引き立てるよう仕上げています。 鹿の鞍下肉にカボチャ、シャントレル、葉野菜を添えて 鹿肉も部位によって味や特徴が異なりますが、鞍下肉は牛肉でいうところのフィレにあたり、ロースのモモよりの部分です。とても柔らかく、フランス料理では極上部位とされます。 こちらの動画では、英国出身ミシュラン2つ星シェフ、ミシェル・ルー(Michel Roux Jr.)氏が鹿の鞍下肉を料理しています。ローストした鞍下肉に、秋の味覚としてカボチャ、シャントレル(アンズタケ)、クルミ、トレビスなどが添えられます。 アンズタケは日本ではあまり知られてないキノコですが、海外では食用キノコとして重宝されており、鹿肉を使った伝統料理に多く登場します。フランスでは「ジロール」や「シャントレル」と呼ばれ、アンズの香りがします。身近で採れるきのこであることから、高級なトリュフとは異なり庶民的なキノコとして広く親しまれています。 トレビスはヨーロッパ原産の赤紫色をした野菜で、見た目は紫キャベツに似ています。別名赤チコリと呼ばれ、苦みが特徴的。少量使うだけで映える食材です。 ミシェル・ルー氏は、これらの野菜とフルーティーで柔らかい鹿肉をマッチさせて、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味のバランスが取れるよう仕上げています。 鹿肉と野菜・果物のなべ焼き 以下の動画は、フランスのベルサイユ宮殿入場口のすぐそばにある人気店Ore - Ducasse au château de Versaillesのシェフ、Stephane Duchiron氏による鹿肉と野菜・果物のなべ焼き(キャセロール)です。 キャセロールはフランスで古くから伝わる伝統料理で、野菜などを調味料と共にとろ火で煮込んだものです。乾燥させた鹿肉のフィレをローストし、キャベツやニンジン、キノコ、洋ナシや玉ねぎなどのキャセロールを添えています。 肉と果物を一緒に食すことに抵抗がある方もいるかもしれませんが、果実は鹿肉のポテンシャルを最大限に引き出すと言われるほど相性が良いです。旬の野菜や果物を、おいしくいただけるレシピです。...
絶品ジビエ!鹿肉料理レシピ~高級編。
ジビエとは、フランス語のgibierをカタカナ読みにしたもので、ハンターが狩猟によって捕獲した野生鳥獣(souvage:ソバージュ)を食材として利用することを指します。 中世ヨーロッパでは、上流貴族が嗜みとして狩りを行い、領地で獲った鳥獣の肉を食していました。そのため、特にフランス料理界でジビエ肉は古くから高級食材として重宝され、特別な料理に使われてきました。 ヨーロッパの高級食材店に行くと、精肉売場のショーケースには家畜肉と一緒にジビエ肉が並んでいたりします。野ウサギ(lièvre:リエヴル)、マガモ(colvert:コルヴェル)、キジ(faisan:フザン)、イノシシ(sanglier:サングリエ)などがありますが、中でも王様は鹿(chevreuil:シュヴルイユ)です。 鹿肉は他の肉と比べて脂質が少なく、高たんぱく低カロリー、鉄分やミネラルが豊富であることが特徴です。高級フレンチコースのメインとして使われることも多く、一流シェフが様々なテクニックや趣向を凝らします。 鹿肉の赤ワイン&チョコレートソース ゴードン・ラムゼイ(Gordon Ramsay)氏は、スコットランド出身の3つ星シェフです。ヨーロッパでとても人気のあるシェフで、英国ロンドンにある3つのレストランで、合計7つのミシュランの星を持ちます。 こちらの動画では、ゴードン・ラムゼイ氏が鹿肉の赤ワイン&チョコレートソースについて説明しています。 まず、オリーブオイルとバターで鹿肉の表面を焼いたのち、水分を逃さないためにバターを包んでいる紙で鹿肉を包み、オーブンで加熱します。 その間に、パンチェッタ(豚のバラ肉)、エシャロットとニンニク、挽いた黒コショウ、タイム(肉料理の風味づけに使われるハーブ)を軽く炒め、赤ワインを加えます。チキンブイヨンを加え、酢とダークチョコレートで仕上げをすると、赤ワイン&チョコレートソースの出来上がり。 赤ワインとチョコレートという一見変わった組み合わせのソースですが、フランス料理では肉料理を引き立てるためによく使われるものです。ゴードン・ラムゼイ氏は、スパイスやハーブの風味を調和させて肉の臭みを消し、苦みと甘みのバランスによって主役となる鹿肉の味を存分に引き立てるよう仕上げています。 鹿の鞍下肉にカボチャ、シャントレル、葉野菜を添えて 鹿肉も部位によって味や特徴が異なりますが、鞍下肉は牛肉でいうところのフィレにあたり、ロースのモモよりの部分です。とても柔らかく、フランス料理では極上部位とされます。 こちらの動画では、英国出身ミシュラン2つ星シェフ、ミシェル・ルー(Michel Roux Jr.)氏が鹿の鞍下肉を料理しています。ローストした鞍下肉に、秋の味覚としてカボチャ、シャントレル(アンズタケ)、クルミ、トレビスなどが添えられます。 アンズタケは日本ではあまり知られてないキノコですが、海外では食用キノコとして重宝されており、鹿肉を使った伝統料理に多く登場します。フランスでは「ジロール」や「シャントレル」と呼ばれ、アンズの香りがします。身近で採れるきのこであることから、高級なトリュフとは異なり庶民的なキノコとして広く親しまれています。 トレビスはヨーロッパ原産の赤紫色をした野菜で、見た目は紫キャベツに似ています。別名赤チコリと呼ばれ、苦みが特徴的。少量使うだけで映える食材です。 ミシェル・ルー氏は、これらの野菜とフルーティーで柔らかい鹿肉をマッチさせて、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味のバランスが取れるよう仕上げています。 鹿肉と野菜・果物のなべ焼き 以下の動画は、フランスのベルサイユ宮殿入場口のすぐそばにある人気店Ore - Ducasse au château de Versaillesのシェフ、Stephane Duchiron氏による鹿肉と野菜・果物のなべ焼き(キャセロール)です。 キャセロールはフランスで古くから伝わる伝統料理で、野菜などを調味料と共にとろ火で煮込んだものです。乾燥させた鹿肉のフィレをローストし、キャベツやニンジン、キノコ、洋ナシや玉ねぎなどのキャセロールを添えています。 肉と果物を一緒に食すことに抵抗がある方もいるかもしれませんが、果実は鹿肉のポテンシャルを最大限に引き出すと言われるほど相性が良いです。旬の野菜や果物を、おいしくいただけるレシピです。...
狩猟の現場で使える。おすすめヘッドライト
あっという間に今年も10月が終わろうとしており、冬が近づくとともに日が暮れるのもどんどん早くなってきています。猟期に入ると、さらに日の入りの早さを実感することになるでしょう。 街灯のない山道で日が落ちると、足元が見えないほど深い暗闇に包まれます。特に、慣れない山道の場合は、滑落・転倒・道迷いの危険性が増しますし、何より真っ暗な山は本能的に恐怖を感じます。そのため、山に入るときは必ず照明を携帯することをお勧めします。 照明の携帯をおすすめする理由 銃猟を実施できる時間は日の出から日没までと限られており、日の出や日の入り近くの時間で、辺りが暗い状態での活動も多くあります。また、わな猟においては、基本的には設置した罠の見回りを毎日するため、昼間に別の仕事がある人は特に、辺りが暗い時間帯での活動が多くなるでしょう。仮に明るいうちに活動する予定だったとしても、不意のトラブル等によって、予定が大幅に遅れる可能性も考えると、照明を持っておくに越したことはないでしょう。 では、照明なら何でも良いのかというと、ペンタイプやランタンなどの手が塞がるタイプの照明はおすすめしません。もちろん、これらのタイプを携帯しておくのは良いのですが、おすすめなのは手の塞がらない「ヘッドライト(ヘッドランプ)」です。 なぜなら、暗くなってきている中で獲物を運んだり、急な斜面を降りたり、足場がわるい場所を歩く際に、手が塞がることは致命的だからです。また、わな猟においては、暗い中で手元を照らしながら両手で作業するシチュエーションが多々あります。暗い場所で獲物を解体する場合を考えても、やはり必要となるのはヘッドライトです。 ヘッドライトを選ぶ基準 現在多くのヘッドライトが市販されていますが、機能や性能はまちまち。とにかく明るければよいというわけではなく、電池の持ちや、装着時の着け心地、防水性能など、狩猟というシチュエーションに合った性能をもつ商品を選びたいところです。 明るさ(ルーメン:lm) まずチェックしたいのは明るさ。ヘッドランプの明るさはルーメン(lm)という単位が一般的です。ある面を通過する光の明るさを表す物理量を光束といいますが、光源から全ての方向に発される光束(全光束)の強さをルーメンで表します。大抵の照明は、パッケージや通販の商品詳細にルーメン値が表示されています。 最大○○lmといった表記がされているのですが、同じルーメン値でもメーカーごとにばらつきがあります。実際に使ってみると、ルーメン表記が低い商品のほうが明るかった、という場合もあるので、異なるメーカーの商品で比較する場合は参考までとしておくとよいでしょう。 ちなみに、自転車での夜間走行中に10メートル先の状況が確認できる明るさは、300ルーメン以上といわれます。山の中は街灯もなく、移動速度も自転車ほどは無いので、300ルーメンもあればかなり明るく感じるでしょう。最大300ルーメンで、明るさを切り替えられるものであれば、問題ありません。また、手元を照らすワイドビームと、より遠くまで届くスポットビームの両方が照射できるモデルがおすすめです。 なお最近では、内蔵されたセンサーによって適度な光量に自動で調節するモデルも出ており、明るさ調整のためにライト本体を触れなくても良いので、解体作業など手が汚れる作業の際などに役に立ちます。 照射時間(電池寿命)と電池タイプ 明るさの次に重要なチェックポイントは、照射時間(電池寿命)です。出力が高いと、当然電池の消耗は多くなり、照射時間は短くなります。照射時間(電池寿命)を表す指標は、商品詳細ページなどに「◯◯時間(h)」という形で記載されていますが、前述の明るさと同様、同じ公称値でも実際はメーカーごとにばらつきがあります。 そのため、照射時間(電池寿命)が長いものを選ぶに越したことはないのですが、どちらかというと電池の予備が使えることを重視されると良いでしょう。どこでも手に入りやすい単三または単四のアルカリ電池を使用するタイプが多いですが、スマホ用のモバイルバッテリーが使えるリチウムイオンバッテリータイプもあります。 着け心地 着け心地に関わるスペックのうち、特に注意したい数値は重量です。頭につけるものですので、数十グラムの違いだけでもやけに重く感じたりします。また、前後の重量バランスも重要です。バランスが悪いと、頭を動かしているうちにライト位置がずれてきます。だからといってベルトをきつくすると、圧迫感があって気になってしまします。 買ったときからヘッドバンドの締め付け具合が悪くずれやすいものもあるので、購入前にネット等で評判をできる限りチェックしておきましょう。amazon等では、商品の詳細でカスタマーレビューが見れますので便利です。 防水性 ヘッドライトは電子機器であるため、天候が悪い中での作業がありうるのであれば、防水性能があるかどうかはチェックしておきたいところ。バッテリーや乾電池は湿気が苦手で、濡れたまましばらく放置しておくと液漏れを起こしてしまいます。また、錆によって通電箇所の接触が悪くなる場合もあります。 そもそも、雨の日は出猟しないという選択肢もありますが、不測の天候の変化に備えたり、水辺での作業がある場合は、防水性能は高いに越したことはありません。 ヘッドラントの防水性能を表すのは、IPコードという防水性能の国際規格による指標です。商品詳細ページ等に「IPX〇」と記載されており、〇部分にあたる数字が大きいほど防水性能に優れているということを示します。なお、X部分にあたる数字は防塵性能を表し、大きいほど防塵性に優れているということを示します。 防水の等級は0~8の段階、防塵の等級は0~6があります(防水性能については、以下の表を参考にしてください)。 基準 防水性能の目安 IPX4 あらゆる方向からの散水に対する保護 IPX5 水の噴流に対する保護...
狩猟の現場で使える。おすすめヘッドライト
あっという間に今年も10月が終わろうとしており、冬が近づくとともに日が暮れるのもどんどん早くなってきています。猟期に入ると、さらに日の入りの早さを実感することになるでしょう。 街灯のない山道で日が落ちると、足元が見えないほど深い暗闇に包まれます。特に、慣れない山道の場合は、滑落・転倒・道迷いの危険性が増しますし、何より真っ暗な山は本能的に恐怖を感じます。そのため、山に入るときは必ず照明を携帯することをお勧めします。 照明の携帯をおすすめする理由 銃猟を実施できる時間は日の出から日没までと限られており、日の出や日の入り近くの時間で、辺りが暗い状態での活動も多くあります。また、わな猟においては、基本的には設置した罠の見回りを毎日するため、昼間に別の仕事がある人は特に、辺りが暗い時間帯での活動が多くなるでしょう。仮に明るいうちに活動する予定だったとしても、不意のトラブル等によって、予定が大幅に遅れる可能性も考えると、照明を持っておくに越したことはないでしょう。 では、照明なら何でも良いのかというと、ペンタイプやランタンなどの手が塞がるタイプの照明はおすすめしません。もちろん、これらのタイプを携帯しておくのは良いのですが、おすすめなのは手の塞がらない「ヘッドライト(ヘッドランプ)」です。 なぜなら、暗くなってきている中で獲物を運んだり、急な斜面を降りたり、足場がわるい場所を歩く際に、手が塞がることは致命的だからです。また、わな猟においては、暗い中で手元を照らしながら両手で作業するシチュエーションが多々あります。暗い場所で獲物を解体する場合を考えても、やはり必要となるのはヘッドライトです。 ヘッドライトを選ぶ基準 現在多くのヘッドライトが市販されていますが、機能や性能はまちまち。とにかく明るければよいというわけではなく、電池の持ちや、装着時の着け心地、防水性能など、狩猟というシチュエーションに合った性能をもつ商品を選びたいところです。 明るさ(ルーメン:lm) まずチェックしたいのは明るさ。ヘッドランプの明るさはルーメン(lm)という単位が一般的です。ある面を通過する光の明るさを表す物理量を光束といいますが、光源から全ての方向に発される光束(全光束)の強さをルーメンで表します。大抵の照明は、パッケージや通販の商品詳細にルーメン値が表示されています。 最大○○lmといった表記がされているのですが、同じルーメン値でもメーカーごとにばらつきがあります。実際に使ってみると、ルーメン表記が低い商品のほうが明るかった、という場合もあるので、異なるメーカーの商品で比較する場合は参考までとしておくとよいでしょう。 ちなみに、自転車での夜間走行中に10メートル先の状況が確認できる明るさは、300ルーメン以上といわれます。山の中は街灯もなく、移動速度も自転車ほどは無いので、300ルーメンもあればかなり明るく感じるでしょう。最大300ルーメンで、明るさを切り替えられるものであれば、問題ありません。また、手元を照らすワイドビームと、より遠くまで届くスポットビームの両方が照射できるモデルがおすすめです。 なお最近では、内蔵されたセンサーによって適度な光量に自動で調節するモデルも出ており、明るさ調整のためにライト本体を触れなくても良いので、解体作業など手が汚れる作業の際などに役に立ちます。 照射時間(電池寿命)と電池タイプ 明るさの次に重要なチェックポイントは、照射時間(電池寿命)です。出力が高いと、当然電池の消耗は多くなり、照射時間は短くなります。照射時間(電池寿命)を表す指標は、商品詳細ページなどに「◯◯時間(h)」という形で記載されていますが、前述の明るさと同様、同じ公称値でも実際はメーカーごとにばらつきがあります。 そのため、照射時間(電池寿命)が長いものを選ぶに越したことはないのですが、どちらかというと電池の予備が使えることを重視されると良いでしょう。どこでも手に入りやすい単三または単四のアルカリ電池を使用するタイプが多いですが、スマホ用のモバイルバッテリーが使えるリチウムイオンバッテリータイプもあります。 着け心地 着け心地に関わるスペックのうち、特に注意したい数値は重量です。頭につけるものですので、数十グラムの違いだけでもやけに重く感じたりします。また、前後の重量バランスも重要です。バランスが悪いと、頭を動かしているうちにライト位置がずれてきます。だからといってベルトをきつくすると、圧迫感があって気になってしまします。 買ったときからヘッドバンドの締め付け具合が悪くずれやすいものもあるので、購入前にネット等で評判をできる限りチェックしておきましょう。amazon等では、商品の詳細でカスタマーレビューが見れますので便利です。 防水性 ヘッドライトは電子機器であるため、天候が悪い中での作業がありうるのであれば、防水性能があるかどうかはチェックしておきたいところ。バッテリーや乾電池は湿気が苦手で、濡れたまましばらく放置しておくと液漏れを起こしてしまいます。また、錆によって通電箇所の接触が悪くなる場合もあります。 そもそも、雨の日は出猟しないという選択肢もありますが、不測の天候の変化に備えたり、水辺での作業がある場合は、防水性能は高いに越したことはありません。 ヘッドラントの防水性能を表すのは、IPコードという防水性能の国際規格による指標です。商品詳細ページ等に「IPX〇」と記載されており、〇部分にあたる数字が大きいほど防水性能に優れているということを示します。なお、X部分にあたる数字は防塵性能を表し、大きいほど防塵性に優れているということを示します。 防水の等級は0~8の段階、防塵の等級は0~6があります(防水性能については、以下の表を参考にしてください)。 基準 防水性能の目安 IPX4 あらゆる方向からの散水に対する保護 IPX5 水の噴流に対する保護...
わな猟に必要な装備・道具とは
狩猟と聞いて、真っ先にイメージするのは、銃をつかった猟かと思います。しかしながら、狩猟の種類には装薬銃・空気銃を使った銃猟のほかに、網を使った「網猟」や、罠を使う「わな猟(罠猟)」などがあります。 そのうち、わな猟は、厳しい審査や管理が必要となる銃猟よりも手軽に始められ、銃猟に比べると猟具もそろえやすく、さらに近年のジビエ人気の流れとも相まって、獲った獲物の食肉活用に向いた猟であることから、近年注目を浴びるようになってきている猟法です。 しかしながら、わな猟は決して簡単なものではありません。獣が残した痕跡から獲物の動きを読み取ったり、仕掛けやメンテナンスの知識、止め刺しの技術など、必要とされるスキルは多岐にわたりますし、装備や道具についても罠さえ準備しておけばよいというものではありません。 この記事では、わな猟に必要な装備・道具について説明します。 わな猟の種類 わな猟の歴史は古く、旧石器時代の落とし穴猟、落石を用いた罠など、ある意味力業ともいえる方法に始まり、その後金属をつかった「とらばさみ」など機械仕掛けの罠に発展し、さらに時代を重ねるにつれ、現在ではICT(情報通信技術)を使った罠まで登場しています。 ※とらばさみの使用は、現在では禁止されています。 技術の進歩した現在においても、わな猟の主流になるのは「箱罠」と「くくり罠」です。これらは、効率的に獣を捕獲するための確立された方法といえます。 銃との違いは、殺傷能力の有無。罠自体に殺傷能力はありません。そのため、捕獲した獲物を絶命させる「止め刺し」のテクニックが必要になります。また、必要に応じて、獲物を解体することも予め考慮しておく必要があります。 ※参考記事: ・捕獲獣(イノシシ・シカ等)の止めさしについて ・シカの解体・捌き方【※閲覧注意】 ・イノシシの解体・捌き方【※閲覧注意】 箱罠とは 箱状もしくは檻状となっているものに入口がついており、餌で獣を誘因して、獲物が中に入ると入口が閉まって捕獲する罠のことです。 獲った獲物の動きを制限することができるので、止め刺しの安全性が高いこと、餌を使って罠の内部に強く誘因するため、獣に関する知識が少なくても捕獲が可能であることなどが長所です。 ※参考記事:箱罠について詳しく知りたい くくり罠とは 金属製のワイヤーロープでできた輪っか(スネア)を獣の通り道に設置し、獲物の体の一部を縛り上げて捕獲する罠を指します。 箱罠にくらべると安価で、小型で軽量なので複数の場所に仕掛けやすい点や、餌付けが不要な点などが長所として挙げられます。獣の習性や動きを読んで罠を設置するため、箱罠よりも捕獲の難易度は上がります。 わな猟に必要な装備・道具 前置きが長くなってしまいましたが、ここからわな猟に必要な装備・道具について説明します。 まずは服装から 服装は一番好みが分かれるところですが、猟銃による誤射の可能性がある場所で活動する場合は、オレンジ色などの明るい色のものを一番外側に着ておくことをお勧めします。 虫刺されや日焼け、怪我防止の観点から長袖は必須です。 道なき道を進む場合は、なるべく頑丈なものを選ぶとよいでしょう。また、猟期の始まったころは、まだ暖かい日も多いかと思いますが、そのような日でもなるべく防寒着は用意しておきましょう。汗をかいても体を冷やさないように、肌着は速乾性のものが良いです。 毎年、狩猟者登録の際に狩猟者記章(バッジ)が配布されますが、付け忘れや付け替え忘れがないようにしましょう。 念のためですが、携帯する狩猟登録証は濡れても大丈夫なようにジップロックなどに入れておくとよいでしょう。 靴については、こちらの記事で詳しく記載しております。わな猟では、ずっとかがんで作業することも多いので、くるぶし周りが硬い靴はなるべく避けたほうがよいでしょう。 仕掛けた罠には標札をつけておく必要があります...
わな猟に必要な装備・道具とは
狩猟と聞いて、真っ先にイメージするのは、銃をつかった猟かと思います。しかしながら、狩猟の種類には装薬銃・空気銃を使った銃猟のほかに、網を使った「網猟」や、罠を使う「わな猟(罠猟)」などがあります。 そのうち、わな猟は、厳しい審査や管理が必要となる銃猟よりも手軽に始められ、銃猟に比べると猟具もそろえやすく、さらに近年のジビエ人気の流れとも相まって、獲った獲物の食肉活用に向いた猟であることから、近年注目を浴びるようになってきている猟法です。 しかしながら、わな猟は決して簡単なものではありません。獣が残した痕跡から獲物の動きを読み取ったり、仕掛けやメンテナンスの知識、止め刺しの技術など、必要とされるスキルは多岐にわたりますし、装備や道具についても罠さえ準備しておけばよいというものではありません。 この記事では、わな猟に必要な装備・道具について説明します。 わな猟の種類 わな猟の歴史は古く、旧石器時代の落とし穴猟、落石を用いた罠など、ある意味力業ともいえる方法に始まり、その後金属をつかった「とらばさみ」など機械仕掛けの罠に発展し、さらに時代を重ねるにつれ、現在ではICT(情報通信技術)を使った罠まで登場しています。 ※とらばさみの使用は、現在では禁止されています。 技術の進歩した現在においても、わな猟の主流になるのは「箱罠」と「くくり罠」です。これらは、効率的に獣を捕獲するための確立された方法といえます。 銃との違いは、殺傷能力の有無。罠自体に殺傷能力はありません。そのため、捕獲した獲物を絶命させる「止め刺し」のテクニックが必要になります。また、必要に応じて、獲物を解体することも予め考慮しておく必要があります。 ※参考記事: ・捕獲獣(イノシシ・シカ等)の止めさしについて ・シカの解体・捌き方【※閲覧注意】 ・イノシシの解体・捌き方【※閲覧注意】 箱罠とは 箱状もしくは檻状となっているものに入口がついており、餌で獣を誘因して、獲物が中に入ると入口が閉まって捕獲する罠のことです。 獲った獲物の動きを制限することができるので、止め刺しの安全性が高いこと、餌を使って罠の内部に強く誘因するため、獣に関する知識が少なくても捕獲が可能であることなどが長所です。 ※参考記事:箱罠について詳しく知りたい くくり罠とは 金属製のワイヤーロープでできた輪っか(スネア)を獣の通り道に設置し、獲物の体の一部を縛り上げて捕獲する罠を指します。 箱罠にくらべると安価で、小型で軽量なので複数の場所に仕掛けやすい点や、餌付けが不要な点などが長所として挙げられます。獣の習性や動きを読んで罠を設置するため、箱罠よりも捕獲の難易度は上がります。 わな猟に必要な装備・道具 前置きが長くなってしまいましたが、ここからわな猟に必要な装備・道具について説明します。 まずは服装から 服装は一番好みが分かれるところですが、猟銃による誤射の可能性がある場所で活動する場合は、オレンジ色などの明るい色のものを一番外側に着ておくことをお勧めします。 虫刺されや日焼け、怪我防止の観点から長袖は必須です。 道なき道を進む場合は、なるべく頑丈なものを選ぶとよいでしょう。また、猟期の始まったころは、まだ暖かい日も多いかと思いますが、そのような日でもなるべく防寒着は用意しておきましょう。汗をかいても体を冷やさないように、肌着は速乾性のものが良いです。 毎年、狩猟者登録の際に狩猟者記章(バッジ)が配布されますが、付け忘れや付け替え忘れがないようにしましょう。 念のためですが、携帯する狩猟登録証は濡れても大丈夫なようにジップロックなどに入れておくとよいでしょう。 靴については、こちらの記事で詳しく記載しております。わな猟では、ずっとかがんで作業することも多いので、くるぶし周りが硬い靴はなるべく避けたほうがよいでしょう。 仕掛けた罠には標札をつけておく必要があります...
ハンターになるための手続き~狩猟者登録
狩猟免許を取ったら、「張り切って猟するぞ!」という気持ちになりますが、狩猟免許を取得して猟具を所持しただけでは狩猟はできません。猟具を使って狩猟(装薬銃猟、空気銃猟、わな猟、あみ猟)するためには、出猟する場所となる都道府県ごとに「狩猟者登録」と呼ばれる手続きを行い、狩猟税を納めなければならないのです。 今年初めて免許を取得した方は、是非一読ください。 狩猟者登録の流れ 狩猟者登録の受付は、都道府県によって受付開始時期は異なりますが、8~9月頃から始まります。申請の際に、必要書類を提出し、猟の免許区分に応じた狩猟税を納めます。 必要書類の提出 狩猟者登録では、以下4つの書類を狩猟担当窓口に提出します。窓口や手数料などは都道府県によって異なりますので、申請先の都道府県担当部局にあらかじめ確認しておきましょう。 2か所以上の都道府県で狩猟をする場合、以下の書類はそれぞれの都道府県ごとに提出する必要があります。 申請する都道府県内に在住か、都道府県外に在住するかによっても手続き方法が異なる場合がありますので注意が必要です。 なお、猟友会員の方は猟友会で登録申請手続きを代行してもらえます。 また、住んでいる場所とは別の都道府県に登録申請する場合でも、猟友会に代行してもらえる場合がありますので、会員で該当する方は確認してみると良いでしょう。 1. 狩猟者登録申請書 狩猟者登録では、狩猟者登録申請書を狩猟担当窓口に提出します。狩猟者登録申請書のフォーマットは全国ほぼ共通です(参考:東京都環境局ホームページ)。 a)住所、氏名、生年月日 申請日、登録する方の住所、氏名、生年月日を記入します。 また、あらかじめ縦3㎝×横2.4㎝の証明写真(申請前半年以内、無帽、正面の状態で、背景無しで撮影。※裏面に、氏名・撮影年月日を記載)を2枚準備しておき、うち1枚は申請書に貼ります。 注意しなければならないのは、狩猟免許の種類ごとにそれぞれ申請書が必要ということ。例えば、網・わな・第一種猟銃の3種類の免許を持っており、いずれも狩猟者登録をする場合は、3通の申請書、証明写真は2枚×3で計6枚が必要になります。 b)狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、狩猟免状の番号・交付年月日 狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、免許を取得した都道府県、狩猟免許番号と交付年月日を記載します。 c)猟銃の所持許可証の番号など 登録者の鉄砲所持許可用番号や交付日、職業、その他該当する箇所を記載します。 2. 狩猟免状(免許) そもそも、狩猟免許を受けていない方は、狩猟者登録はできません。登録申請時に、狩猟免状も提出する必要があります。都道府県によって、①原本を提出する ②狩猟者登録用として再交付したものを提出する ③直接提示する の3パターンがあります。 どのパターンになるかは、申請先の都道府県担当部局にご確認下さい。 3. 損害賠償能力(3,000万円以上の保障が可能であること)を証明するもの 3,000万円以上の保障が可能であることを証明する書類も提出が必要で、以下A~Cのいずれかになります。 A)一般社団法人大日本猟友会の共済事業の被共済者であることの証明書 B)損害賠償保険(ハンター保険※など)の被保険者であることの証明書...
ハンターになるための手続き~狩猟者登録
狩猟免許を取ったら、「張り切って猟するぞ!」という気持ちになりますが、狩猟免許を取得して猟具を所持しただけでは狩猟はできません。猟具を使って狩猟(装薬銃猟、空気銃猟、わな猟、あみ猟)するためには、出猟する場所となる都道府県ごとに「狩猟者登録」と呼ばれる手続きを行い、狩猟税を納めなければならないのです。 今年初めて免許を取得した方は、是非一読ください。 狩猟者登録の流れ 狩猟者登録の受付は、都道府県によって受付開始時期は異なりますが、8~9月頃から始まります。申請の際に、必要書類を提出し、猟の免許区分に応じた狩猟税を納めます。 必要書類の提出 狩猟者登録では、以下4つの書類を狩猟担当窓口に提出します。窓口や手数料などは都道府県によって異なりますので、申請先の都道府県担当部局にあらかじめ確認しておきましょう。 2か所以上の都道府県で狩猟をする場合、以下の書類はそれぞれの都道府県ごとに提出する必要があります。 申請する都道府県内に在住か、都道府県外に在住するかによっても手続き方法が異なる場合がありますので注意が必要です。 なお、猟友会員の方は猟友会で登録申請手続きを代行してもらえます。 また、住んでいる場所とは別の都道府県に登録申請する場合でも、猟友会に代行してもらえる場合がありますので、会員で該当する方は確認してみると良いでしょう。 1. 狩猟者登録申請書 狩猟者登録では、狩猟者登録申請書を狩猟担当窓口に提出します。狩猟者登録申請書のフォーマットは全国ほぼ共通です(参考:東京都環境局ホームページ)。 a)住所、氏名、生年月日 申請日、登録する方の住所、氏名、生年月日を記入します。 また、あらかじめ縦3㎝×横2.4㎝の証明写真(申請前半年以内、無帽、正面の状態で、背景無しで撮影。※裏面に、氏名・撮影年月日を記載)を2枚準備しておき、うち1枚は申請書に貼ります。 注意しなければならないのは、狩猟免許の種類ごとにそれぞれ申請書が必要ということ。例えば、網・わな・第一種猟銃の3種類の免許を持っており、いずれも狩猟者登録をする場合は、3通の申請書、証明写真は2枚×3で計6枚が必要になります。 b)狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、狩猟免状の番号・交付年月日 狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、免許を取得した都道府県、狩猟免許番号と交付年月日を記載します。 c)猟銃の所持許可証の番号など 登録者の鉄砲所持許可用番号や交付日、職業、その他該当する箇所を記載します。 2. 狩猟免状(免許) そもそも、狩猟免許を受けていない方は、狩猟者登録はできません。登録申請時に、狩猟免状も提出する必要があります。都道府県によって、①原本を提出する ②狩猟者登録用として再交付したものを提出する ③直接提示する の3パターンがあります。 どのパターンになるかは、申請先の都道府県担当部局にご確認下さい。 3. 損害賠償能力(3,000万円以上の保障が可能であること)を証明するもの 3,000万円以上の保障が可能であることを証明する書類も提出が必要で、以下A~Cのいずれかになります。 A)一般社団法人大日本猟友会の共済事業の被共済者であることの証明書 B)損害賠償保険(ハンター保険※など)の被保険者であることの証明書...
猟中の獣検知に。サーマルカメラを使ってみよう。
サーマルカメラは、サーマル(thermal:熱)という名が示す通り、熱を検知して可視化できるカメラです。サーマルカメラによって可視化された映像はサーモグラフィと呼ばれ、動物や物質の温度が高いところと低いところが色で分かれて表示されます。 工事・建設現場での構造物診断や、キャンプ・登山などのアウトドアアクティビティ、防犯、研究用途などサーマルカメラには幅広い用途がありますが、もちろん狩猟の際にも獣の行動を検知する強力なツールとして役立ちます。 まず、サーマルカメラの原理 太陽光が当たるとモノは温かくなることは、地球上に住む人類にとって当たり前の自然現象です。そのメカニズムを解明しようとした1700年代の天文学者ウィリアム・ハーシェルは、太陽光の中に目には見えないが、物を温めることができる部分があることを発見しました。その光は、赤色の光よりも外側(長波長側)の波長をもつことから、「赤外線」と名付けられ、赤外線の中でも波長の長い領域の光は「遠赤外線」と呼ばれるようになりました。 地球上の物質はすべて遠赤外線を発しています。そして、温度が高ければ高いほど、遠赤外線の放射量(エネルギー)は多くなります。サーマルカメラにはその遠赤外線を検出するセンサーが搭載されており、遠赤外線エネルギーの強弱を検知することで物質の温度を検知します。 サーマルカメラに使われるセンサーは、「ボロメータ」とよばれる小型センサーを集積したもの(マイクロボロメータ)が主流です。撮影対象から受けた遠赤外線は、カメラに搭載されたレンズを通してボロメータに入射しますが、ボロメータの赤外線吸収層は温度変化によって電気抵抗値が変化します。 この電気抵抗値の変化を使って、放射強度を読み取るという仕組みです。 サーマルカメラの性能を示す項目 サーマルカメラの性能を示す項目には、以下のようなものがありますので、選ぶ際の基準とすると良いでしょう。 画素数 デジタルカメラでいう画素と同じです。数値が大きいほど、より遠くのもの、微細なものをよりはっきりと写します。 画角 横×縦の画角を表わします。数値が大きい程広角になります。 IFOV カメラが検知できる対象の最小の寸法です。例えば、11mradは11mm角の寸法のものを検出できます。IFOVは、実際の撮影対象寸法の3~5倍となるものを選ぶことが推奨されます。 NETD カメラが検出できる温度差です。数値が小さいほど画面のノイズが少なく温度差が鮮明な画像になります。 フォーカス フォーカスフリー(固定焦点)のものや、手動フォーカス・オートフォーカス(デジタルカメラと同じ)があります。 最近のサーマルカメラの実力 人間がもつ五感よりも獣の感覚の方が鋭いため、こちらの存在を獣に先に察知されてしまう場合が多くある思います。特にイノシシの場合は警戒心が強く嗅覚も犬並みに鋭いため、狩猟の際にハンターが五感をフル活用したとしてもイノシシより先に検知することは困難です。 しかし、サーマルカメラを使えば、彼らの存在や動きを簡単に検知できます。例えば、解像度が160×120ピクセルのサーマルカメラで30メートル程先のイノシシを撮影すると、以下の動画のように見えます。 また、解像度640×512ピクセルのサーマルカメラ搭載のドローンで、上空からイノシシを撮影すると、以下の動画のようになります。 狩猟で使えるシチュエーション 狩猟において、サーマルカメラが最も活躍するのは、半矢の獲物を探すとき。一発で仕留められなかった場合、獲物は物陰などに隠れてじっとしていることが多くあります。そういった場合、猟犬がいなくては、たとえ獲物が出血していたとしても痕跡を見逃してしまい、発見するのが困難となるケースが多々あります。 でも、サーマルカメラがあれば、獲物を見失ったおおよその方向さえわかれば、探索が可能になります。流れ出たばかりの血の痕跡などが周囲と異なった色で表示されるので、容易に探し出せることが期待できます。 他にも、例えば不意な熊との遭遇など、出会いたくない動物を早期に発見する際にも使えます。万一遭遇してしまったら、適切に対処するしかないのですが(※参考記事:持っておくと心強い。「熊よけ」スプレー)、やはり一番安全なのは至近距離となる前に早期発見して逃げることです。 なお、撮影対象が樹木に完全に隠れている場合、遠赤外線が木々に遮られてしまうため、検知が難しくなります。撮影対象が茂った枝葉に隠れている場合は、枝葉が二重三重と重なっていなければ確認できますが、木々に視界を多く遮られたエリアでの猟には、あまり向かないかもしれません。 また、中型犬程度の大きさ以上の動物であればサーマルカメラで検知することができますが、鳥のような小型の生物の発見は困難な場合もあります(周囲の状況やスペックにもよります)。 おすすめサーマルカメラ...
猟中の獣検知に。サーマルカメラを使ってみよう。
サーマルカメラは、サーマル(thermal:熱)という名が示す通り、熱を検知して可視化できるカメラです。サーマルカメラによって可視化された映像はサーモグラフィと呼ばれ、動物や物質の温度が高いところと低いところが色で分かれて表示されます。 工事・建設現場での構造物診断や、キャンプ・登山などのアウトドアアクティビティ、防犯、研究用途などサーマルカメラには幅広い用途がありますが、もちろん狩猟の際にも獣の行動を検知する強力なツールとして役立ちます。 まず、サーマルカメラの原理 太陽光が当たるとモノは温かくなることは、地球上に住む人類にとって当たり前の自然現象です。そのメカニズムを解明しようとした1700年代の天文学者ウィリアム・ハーシェルは、太陽光の中に目には見えないが、物を温めることができる部分があることを発見しました。その光は、赤色の光よりも外側(長波長側)の波長をもつことから、「赤外線」と名付けられ、赤外線の中でも波長の長い領域の光は「遠赤外線」と呼ばれるようになりました。 地球上の物質はすべて遠赤外線を発しています。そして、温度が高ければ高いほど、遠赤外線の放射量(エネルギー)は多くなります。サーマルカメラにはその遠赤外線を検出するセンサーが搭載されており、遠赤外線エネルギーの強弱を検知することで物質の温度を検知します。 サーマルカメラに使われるセンサーは、「ボロメータ」とよばれる小型センサーを集積したもの(マイクロボロメータ)が主流です。撮影対象から受けた遠赤外線は、カメラに搭載されたレンズを通してボロメータに入射しますが、ボロメータの赤外線吸収層は温度変化によって電気抵抗値が変化します。 この電気抵抗値の変化を使って、放射強度を読み取るという仕組みです。 サーマルカメラの性能を示す項目 サーマルカメラの性能を示す項目には、以下のようなものがありますので、選ぶ際の基準とすると良いでしょう。 画素数 デジタルカメラでいう画素と同じです。数値が大きいほど、より遠くのもの、微細なものをよりはっきりと写します。 画角 横×縦の画角を表わします。数値が大きい程広角になります。 IFOV カメラが検知できる対象の最小の寸法です。例えば、11mradは11mm角の寸法のものを検出できます。IFOVは、実際の撮影対象寸法の3~5倍となるものを選ぶことが推奨されます。 NETD カメラが検出できる温度差です。数値が小さいほど画面のノイズが少なく温度差が鮮明な画像になります。 フォーカス フォーカスフリー(固定焦点)のものや、手動フォーカス・オートフォーカス(デジタルカメラと同じ)があります。 最近のサーマルカメラの実力 人間がもつ五感よりも獣の感覚の方が鋭いため、こちらの存在を獣に先に察知されてしまう場合が多くある思います。特にイノシシの場合は警戒心が強く嗅覚も犬並みに鋭いため、狩猟の際にハンターが五感をフル活用したとしてもイノシシより先に検知することは困難です。 しかし、サーマルカメラを使えば、彼らの存在や動きを簡単に検知できます。例えば、解像度が160×120ピクセルのサーマルカメラで30メートル程先のイノシシを撮影すると、以下の動画のように見えます。 また、解像度640×512ピクセルのサーマルカメラ搭載のドローンで、上空からイノシシを撮影すると、以下の動画のようになります。 狩猟で使えるシチュエーション 狩猟において、サーマルカメラが最も活躍するのは、半矢の獲物を探すとき。一発で仕留められなかった場合、獲物は物陰などに隠れてじっとしていることが多くあります。そういった場合、猟犬がいなくては、たとえ獲物が出血していたとしても痕跡を見逃してしまい、発見するのが困難となるケースが多々あります。 でも、サーマルカメラがあれば、獲物を見失ったおおよその方向さえわかれば、探索が可能になります。流れ出たばかりの血の痕跡などが周囲と異なった色で表示されるので、容易に探し出せることが期待できます。 他にも、例えば不意な熊との遭遇など、出会いたくない動物を早期に発見する際にも使えます。万一遭遇してしまったら、適切に対処するしかないのですが(※参考記事:持っておくと心強い。「熊よけ」スプレー)、やはり一番安全なのは至近距離となる前に早期発見して逃げることです。 なお、撮影対象が樹木に完全に隠れている場合、遠赤外線が木々に遮られてしまうため、検知が難しくなります。撮影対象が茂った枝葉に隠れている場合は、枝葉が二重三重と重なっていなければ確認できますが、木々に視界を多く遮られたエリアでの猟には、あまり向かないかもしれません。 また、中型犬程度の大きさ以上の動物であればサーマルカメラで検知することができますが、鳥のような小型の生物の発見は困難な場合もあります(周囲の状況やスペックにもよります)。 おすすめサーマルカメラ...
平成30年度 都道府県別。狩猟期間リスト
目次 1はじめに 1北海道以外の区域 2北海道の区域 2都道府県別。延長されている狩猟期間リスト 1北海道 2東北地方 3関東地方 4北陸地方 5中部地方 6近畿地方 7中国地方 8四国地方 9九州・沖縄地方 ★最新:令和2年度(2020)版はこちら>> はじめに 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)では、毎年10月15日(北海道は、毎年9月15日)から翌年4月15日までの期間を、狩猟鳥獣の捕獲等をすることができる期間すなわち狩猟期間として定めています。しかしながら、鳥獣保護管理法施行規則第九条によって、鳥獣の保護を図る観点から、鳥類の繁殖や渡りの時期等を考慮し、下記の通り狩猟期間が短縮されています。 北海道以外の区域 毎年11月15日から翌年2月15日まで(猟区の区域内においては、毎年10月15日から翌年3月15日まで)。 ※青森県、秋田県・山形県の区域内の猟区外において、ヨシガモ(アナス・ファルカタ)、ヒドリガモ(アナス・ペネロペ)、マガモ(アナス・プラテュリュンコス)、カルガモ(アナス・ゾノリュンカ)、ハシビロガモ(アナス・クリュペアタ)、オナガガモ(アナス・アクタ)、コガモ(アナス・クレカ)、ホシハジロ(アイテュア・フェリナ)、キンクロハジロ(アイテュア・フリグラ)、スズガモ(アイテュア・マリラ)、クロガモ(メラニタ・アメリカナ)を捕獲する場合は、毎年11月1日から翌年1月31日まで。 北海道の区域 毎年10月1日から翌年1月31日まで(猟区の区域内においては、毎年9月15日から翌年2月末日まで)。 都道府県別。延長されている狩猟期間リスト 上記のとおり、法律で定められている狩猟期間は北海道以外では毎年11月15日から翌年2月15日まで、北海道は毎年10月1日から翌年1月31日までとされていますが、対象狩猟鳥獣や都道府県によっては、猟期を延長または短縮している場合があります。公式発表があるものについて、以下に記載いたしますので参考にしてください。※詳細は、狩猟者登録をした都道府県にご確認下さい。 北海道 北海道全域(オホーツク総合振興局管内西興部村猟区・上川総合振興局管内占冠村猟区を除く) 10月1日から翌年1月31日まで 西興部村猟区・占冠村猟区 9月15日から翌年4月15日まで ※エゾシカについては、「北海道エゾシカ管理計画」の目標達成のため、毎年の生息状況を検討したうえで、狩猟期間の延長等が行われる場合があり、その期間は地域によっても異なります。平成30年度のエゾシカ猟の可猟期間、可猟区域及び捕獲制限は、こちらをご覧ください。...
平成30年度 都道府県別。狩猟期間リスト
目次 1はじめに 1北海道以外の区域 2北海道の区域 2都道府県別。延長されている狩猟期間リスト 1北海道 2東北地方 3関東地方 4北陸地方 5中部地方 6近畿地方 7中国地方 8四国地方 9九州・沖縄地方 ★最新:令和2年度(2020)版はこちら>> はじめに 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)では、毎年10月15日(北海道は、毎年9月15日)から翌年4月15日までの期間を、狩猟鳥獣の捕獲等をすることができる期間すなわち狩猟期間として定めています。しかしながら、鳥獣保護管理法施行規則第九条によって、鳥獣の保護を図る観点から、鳥類の繁殖や渡りの時期等を考慮し、下記の通り狩猟期間が短縮されています。 北海道以外の区域 毎年11月15日から翌年2月15日まで(猟区の区域内においては、毎年10月15日から翌年3月15日まで)。 ※青森県、秋田県・山形県の区域内の猟区外において、ヨシガモ(アナス・ファルカタ)、ヒドリガモ(アナス・ペネロペ)、マガモ(アナス・プラテュリュンコス)、カルガモ(アナス・ゾノリュンカ)、ハシビロガモ(アナス・クリュペアタ)、オナガガモ(アナス・アクタ)、コガモ(アナス・クレカ)、ホシハジロ(アイテュア・フェリナ)、キンクロハジロ(アイテュア・フリグラ)、スズガモ(アイテュア・マリラ)、クロガモ(メラニタ・アメリカナ)を捕獲する場合は、毎年11月1日から翌年1月31日まで。 北海道の区域 毎年10月1日から翌年1月31日まで(猟区の区域内においては、毎年9月15日から翌年2月末日まで)。 都道府県別。延長されている狩猟期間リスト 上記のとおり、法律で定められている狩猟期間は北海道以外では毎年11月15日から翌年2月15日まで、北海道は毎年10月1日から翌年1月31日までとされていますが、対象狩猟鳥獣や都道府県によっては、猟期を延長または短縮している場合があります。公式発表があるものについて、以下に記載いたしますので参考にしてください。※詳細は、狩猟者登録をした都道府県にご確認下さい。 北海道 北海道全域(オホーツク総合振興局管内西興部村猟区・上川総合振興局管内占冠村猟区を除く) 10月1日から翌年1月31日まで 西興部村猟区・占冠村猟区 9月15日から翌年4月15日まで ※エゾシカについては、「北海道エゾシカ管理計画」の目標達成のため、毎年の生息状況を検討したうえで、狩猟期間の延長等が行われる場合があり、その期間は地域によっても異なります。平成30年度のエゾシカ猟の可猟期間、可猟区域及び捕獲制限は、こちらをご覧ください。...
シカ・イノシシの個体数について
一昨日、環境省より平成30年度版 全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等の結果が公開されました。それによると、現時点で最新の推定値として、平成28(2016)年度末の全国(本州以南)のニホンジカの推定個体数は中央値約272万頭、イノシシの推定個体数は中央値約89万頭となり、前年度に引き続き減少傾向であることが明らかになりました。 個体数推定のための統計手法について シカは低い初産齢とほぼ毎年出産するという特徴があります。またイノシシは多産で、春に2~8頭の子を産みます。そのため、シカやイノシシは、大型哺乳類の中では短期間で大幅な個体数変動をおこなう種といえます。 しかしながら、このような場合の生息密度や個体数を精度高く推定する方法は確立されていません。上記の環境省の個体数推定では、①個体数(翌年)=個体数(ある年)×自然増加率-捕獲数、②個体数(翌年)=個体数(ある年)×ある年と翌年の生息数指標の変化率という2つの前提のうえ、階層ベイズモデルが用いられています。 階層ベイズモデルとは 階層ベイズモデルとは、「ベイズ理論」という統計手法を多段階にして導き出すモデルです。この推定モデルは、個体数推定のほかにも様々な分野で活用されています。概念としては「ベイズ理論」と対をなす「頻度論」と比較すると理解しやすいかと思います。 頻度論 コインを投げたときの裏表を例に挙げると、頻度論ではコインを投げたとき表が出る確率は二分の一です。頻度論では、無限回試行を前提とした確率で考え、主観的なパラメータは排除されます。 ベイズ理論 頻度論が無限回試行を前提としているのに対し、ベイズ理論は、その時点で持ち合わせた情報をもとにした一回限りの確率を積み重ねるという考え方をします。 また、ベイズ理論では主観性を考慮します。 そのためベイズ理論においては、現時点でデータが全くなかったとしても、主観的な数値によってとりあえず事前に確率を設定しておくことができます。この確率を事前確率といいます。 例えば、コインを投げる人はコイン投げの達人だから、表ばかり出すことを狙ってくるはずだ、だから表が出る事前確率は五分の四だ、といったような主観を入れることが可能なわけです。 そして、事前確率を設定したのち、何らかの新たな情報を得て、出した確率を事後確率といい、事後確率は新たな情報によって更新されていきます。新たな情報を手に入れたら、前回は事後確率だったものが事前確率となって、さらに確率の更新が行われるという仕組みになります。 どんどんデータを足して更新していけば、現象をより詳しく説明できる分布を推定することができるようになります。先ほど例に出したコイン投げで考えると、コイン投げの結果のデータを足して更新していけば、表が出る確率は二分の一というのが最もありえるモデルで、0や1に近いモデルほどありえなさそう、といった形の確率分布になります。 ベイズモデルを使った推定値は、点推定値と標準偏差、信用区間を基本に報告されます。点推定値とは確率分布の代表値のことで、中央値や平均値をおもに使います。信用区間とは、たとえば90%信用区間であれば「90%の確率でその範囲に真値がある」という区間になります。 シカ・イノシシの個体数の推定値について さて、平成30年度版 全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定に話を戻すと、以下の結果が得られています。 ニホンジカの個体数推定結果 2016年度末における全国のニホンジカ(本州以南。北海道を除く)の個体数は、中央値で約272万頭となっています。50%信用区間では約237~314万頭で、90%信用区間であれば約199万~396万頭です。 イノシシの個体数推定結果 2016年度末における全国のイノシシの個体数は、中央値で約89万頭となっています。50%信用区間(50%の確率でその範囲に真値がある)は約80万~99万頭で、90%信用区間であれば約70万~116万頭です。 捕獲数の推移 環境省及び農林水産省は、2013年12月の「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」において、「ニホンジカ及びイノシシの生息数を10年後(2023年度)までに半減」することを当面の捕獲目標に設定しました。 具体的には、本州以南のニホンジカは、2013年度の推定値である261万頭を2023年度までに半減、またイノシシについては88 万頭から2023年度に50万頭まで減少させることを目指すとしていました。 これに伴い、捕獲数も年々増加しており、2016年度ではシカの捕獲数は約58万頭、イノシシの捕獲数は約62万頭に達しています(詳細な数値はこちらをご覧ください)。ここ10年の狩猟免許保持者数がほぼ横ばいであることを考えると、少ない捕獲者が効率的に狩猟圧を上げることができているといえます。 しかしながら、今回の個体数推定の結果、今の捕獲率※を維持した場合、2023年にはニホンジカの個体数が207万頭になるとされており、上記の目標に達することができない見込みとなっています。...
シカ・イノシシの個体数について
一昨日、環境省より平成30年度版 全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等の結果が公開されました。それによると、現時点で最新の推定値として、平成28(2016)年度末の全国(本州以南)のニホンジカの推定個体数は中央値約272万頭、イノシシの推定個体数は中央値約89万頭となり、前年度に引き続き減少傾向であることが明らかになりました。 個体数推定のための統計手法について シカは低い初産齢とほぼ毎年出産するという特徴があります。またイノシシは多産で、春に2~8頭の子を産みます。そのため、シカやイノシシは、大型哺乳類の中では短期間で大幅な個体数変動をおこなう種といえます。 しかしながら、このような場合の生息密度や個体数を精度高く推定する方法は確立されていません。上記の環境省の個体数推定では、①個体数(翌年)=個体数(ある年)×自然増加率-捕獲数、②個体数(翌年)=個体数(ある年)×ある年と翌年の生息数指標の変化率という2つの前提のうえ、階層ベイズモデルが用いられています。 階層ベイズモデルとは 階層ベイズモデルとは、「ベイズ理論」という統計手法を多段階にして導き出すモデルです。この推定モデルは、個体数推定のほかにも様々な分野で活用されています。概念としては「ベイズ理論」と対をなす「頻度論」と比較すると理解しやすいかと思います。 頻度論 コインを投げたときの裏表を例に挙げると、頻度論ではコインを投げたとき表が出る確率は二分の一です。頻度論では、無限回試行を前提とした確率で考え、主観的なパラメータは排除されます。 ベイズ理論 頻度論が無限回試行を前提としているのに対し、ベイズ理論は、その時点で持ち合わせた情報をもとにした一回限りの確率を積み重ねるという考え方をします。 また、ベイズ理論では主観性を考慮します。 そのためベイズ理論においては、現時点でデータが全くなかったとしても、主観的な数値によってとりあえず事前に確率を設定しておくことができます。この確率を事前確率といいます。 例えば、コインを投げる人はコイン投げの達人だから、表ばかり出すことを狙ってくるはずだ、だから表が出る事前確率は五分の四だ、といったような主観を入れることが可能なわけです。 そして、事前確率を設定したのち、何らかの新たな情報を得て、出した確率を事後確率といい、事後確率は新たな情報によって更新されていきます。新たな情報を手に入れたら、前回は事後確率だったものが事前確率となって、さらに確率の更新が行われるという仕組みになります。 どんどんデータを足して更新していけば、現象をより詳しく説明できる分布を推定することができるようになります。先ほど例に出したコイン投げで考えると、コイン投げの結果のデータを足して更新していけば、表が出る確率は二分の一というのが最もありえるモデルで、0や1に近いモデルほどありえなさそう、といった形の確率分布になります。 ベイズモデルを使った推定値は、点推定値と標準偏差、信用区間を基本に報告されます。点推定値とは確率分布の代表値のことで、中央値や平均値をおもに使います。信用区間とは、たとえば90%信用区間であれば「90%の確率でその範囲に真値がある」という区間になります。 シカ・イノシシの個体数の推定値について さて、平成30年度版 全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定に話を戻すと、以下の結果が得られています。 ニホンジカの個体数推定結果 2016年度末における全国のニホンジカ(本州以南。北海道を除く)の個体数は、中央値で約272万頭となっています。50%信用区間では約237~314万頭で、90%信用区間であれば約199万~396万頭です。 イノシシの個体数推定結果 2016年度末における全国のイノシシの個体数は、中央値で約89万頭となっています。50%信用区間(50%の確率でその範囲に真値がある)は約80万~99万頭で、90%信用区間であれば約70万~116万頭です。 捕獲数の推移 環境省及び農林水産省は、2013年12月の「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」において、「ニホンジカ及びイノシシの生息数を10年後(2023年度)までに半減」することを当面の捕獲目標に設定しました。 具体的には、本州以南のニホンジカは、2013年度の推定値である261万頭を2023年度までに半減、またイノシシについては88 万頭から2023年度に50万頭まで減少させることを目指すとしていました。 これに伴い、捕獲数も年々増加しており、2016年度ではシカの捕獲数は約58万頭、イノシシの捕獲数は約62万頭に達しています(詳細な数値はこちらをご覧ください)。ここ10年の狩猟免許保持者数がほぼ横ばいであることを考えると、少ない捕獲者が効率的に狩猟圧を上げることができているといえます。 しかしながら、今回の個体数推定の結果、今の捕獲率※を維持した場合、2023年にはニホンジカの個体数が207万頭になるとされており、上記の目標に達することができない見込みとなっています。...
一度は食べてみたい!絶品イノシシ肉ジビエ料理の食べ方やレシピ5選。
猟師にとってはおなじみのイノシシ肉ですが、その食べ方は一般の方にとってはそれほど馴染みがないものかもしれません。一般的な豚肉と比べると個体差が大きいですが、良質なシシ肉はまさに絶品の一言につきます。 この記事では、猪肉をおいしくいただくための料理レシピを紹介します。 まず、猪肉の特徴から 高たんぱく低カロリーであることが大きな特徴です。江戸時代には猪肉は薬とされたほどで、良質のたんぱく質やビタミンが豊富に含まれています。 豚肉における同じ部位で比較すると、ミネラル・タンパク質は猪肉の方が多いです。脂肪やビタミンB1は豚肉の方が多く、猪肉の脂肪は豚肉の半分以下ともいわれます。若い個体のほうが加熱後も肉質が柔らかく肉汁の量が多い傾向があります。 肉の質を左右するのが、と殺時の放血(血抜き)です。 血抜きをいかに丁寧にするかによって、臭みが全く変わってきます(※参考記事:イノシシの解体・捌き方)。さらに、料理で使用する前に、塩水につけてもみこんでおくと臭みが弱まります。 なお、猪肉にはいくつかの別称があります。「獅子に牡丹(取り合わせのよいもののたとえ)」の、「獅子」を「猪」にいい換えたことを語源として「牡丹肉(ぼたんにく)」と呼ばれたり、江戸時代に獣肉を食べることを良しとしない風潮が強かったことを名残として「山鯨(やまくじら)」と呼ばれたりもします。 もちろん、部位によっても、肉質に特徴があります。 ロース:脂肪の乗り、肉質共にバランスの取れた部位。肉の柔らかさに加え脂肪の旨みが濃いのが特徴。 バラ肉:一般的に三枚肉とも呼ばれる部位。もっとも脂肪の比率の多い部位です。脂肪の美味しさを堪能したいのであれば、バラ肉がおすすめです。 モモ肉:白身より赤身比率が多いのが特徴です。赤身の旨みを味わいたいのであれば、この部位がおすすめです。バラ肉と併せて盛付けると、赤白濃淡がはっきりした美しい盛付になります。 絶品イノシシ肉ジビエレシピ5選 うんちくも述べたところで、ここからは絶品イノシシ料理レシピを紹介してまいります。 その1:シシ鍋(牡丹鍋) 猪肉料理として、真っ先に挙げられるのが牡丹鍋。美味であることはもちろん、たっぷりの野菜と猪肉パワーで滋養強壮効果も抜群です。ちなみに、俳人・与謝蕪村が「静々に五徳にすえにけり薬食」と詠んでいますが、ここでいう薬食とは牡丹鍋のことです。 2~3人前でしし肉300gほど、薄切りにしたものを使います。具材としてベーシックなのは、豆腐・にんじん・ごぼう・長ねぎ・しめじ・白菜・もやし・水菜といったところです。薬味としてにんにくや生姜も少々加えます。 水は800cc程度で、味付けはお好みで。味噌味の場合、和風だしの素大さじ1、昆布・酒・みりん・味噌大さじ2、塩小さじ1/4を加えます。 しし肉と固めの野菜(にんじん・ごぼうなど)を煮込み、肉が柔らかくなったら水菜以外を入れ、火が通ったらさらに味噌で味を整えます。その後、ひと煮立ちしたら水菜を入れてさらにひと煮立ちしてから、いただきます。 その2:炭火焼き レシピも何も、猪肉をただ炭火で焼くだけなのですが、とにかく美味しいです。塩コショウで味付けするだけでも十分いけますが、焼いた肉と梅ニンニクを一緒に食べると最高です。イノシシパワーとニンニクパワーの合体技で、猟期の山歩きも元気いっぱいにこなすことができます。 その3: 猪肉チャーシュー(焼猪) 猪肉(バラ肉)350gで2~3人前になります。下準備として、猪肉全体をフォークで刺し、味の染み込みと火の通りをよくさせておきます。その後、型崩れを防ぐためにタコ糸で巻きます。お店に売っているようなチャーシューにしたければ、巻きチャーシューに挑戦するのも良いでしょう。 タコ糸で肉を巻いたら、強火のフライパンで猪肉に焦げ目をつけます。 その後、圧力鍋に猪肉を入れ、生姜スライス、白ネギ、砂糖、しょうゆ、酒、水を入れ、圧力をかけ、蒸気がでてきたら、強火のまま10分、中火で10分、火を止め余熱で15分ほど煮込みます。 フタをあけ猪肉に竹串を刺してみて、透明な肉汁が出てくればOKです。後はフタをせず、ふたたび火にかけ、時々、猪肉を裏表転がしながら煮詰めていきます。 その4:猪肉のカツ(シシカツ) トンカツならぬ、シシカツです。猪ロース肉を使いますが、あらかじめ筋や大きな脂身を取り除いておきます。また、衣をつける前に、肉をビールやワインに長時間漬け込んでおくと、臭みもばっちり取れます。 その後、小麦粉→卵→パン粉の順に衣をつけていき、180℃ほどの油で揚げます。中までしっかり火が通るまで揚げれば出来上がりです。...
一度は食べてみたい!絶品イノシシ肉ジビエ料理の食べ方やレシピ5選。
猟師にとってはおなじみのイノシシ肉ですが、その食べ方は一般の方にとってはそれほど馴染みがないものかもしれません。一般的な豚肉と比べると個体差が大きいですが、良質なシシ肉はまさに絶品の一言につきます。 この記事では、猪肉をおいしくいただくための料理レシピを紹介します。 まず、猪肉の特徴から 高たんぱく低カロリーであることが大きな特徴です。江戸時代には猪肉は薬とされたほどで、良質のたんぱく質やビタミンが豊富に含まれています。 豚肉における同じ部位で比較すると、ミネラル・タンパク質は猪肉の方が多いです。脂肪やビタミンB1は豚肉の方が多く、猪肉の脂肪は豚肉の半分以下ともいわれます。若い個体のほうが加熱後も肉質が柔らかく肉汁の量が多い傾向があります。 肉の質を左右するのが、と殺時の放血(血抜き)です。 血抜きをいかに丁寧にするかによって、臭みが全く変わってきます(※参考記事:イノシシの解体・捌き方)。さらに、料理で使用する前に、塩水につけてもみこんでおくと臭みが弱まります。 なお、猪肉にはいくつかの別称があります。「獅子に牡丹(取り合わせのよいもののたとえ)」の、「獅子」を「猪」にいい換えたことを語源として「牡丹肉(ぼたんにく)」と呼ばれたり、江戸時代に獣肉を食べることを良しとしない風潮が強かったことを名残として「山鯨(やまくじら)」と呼ばれたりもします。 もちろん、部位によっても、肉質に特徴があります。 ロース:脂肪の乗り、肉質共にバランスの取れた部位。肉の柔らかさに加え脂肪の旨みが濃いのが特徴。 バラ肉:一般的に三枚肉とも呼ばれる部位。もっとも脂肪の比率の多い部位です。脂肪の美味しさを堪能したいのであれば、バラ肉がおすすめです。 モモ肉:白身より赤身比率が多いのが特徴です。赤身の旨みを味わいたいのであれば、この部位がおすすめです。バラ肉と併せて盛付けると、赤白濃淡がはっきりした美しい盛付になります。 絶品イノシシ肉ジビエレシピ5選 うんちくも述べたところで、ここからは絶品イノシシ料理レシピを紹介してまいります。 その1:シシ鍋(牡丹鍋) 猪肉料理として、真っ先に挙げられるのが牡丹鍋。美味であることはもちろん、たっぷりの野菜と猪肉パワーで滋養強壮効果も抜群です。ちなみに、俳人・与謝蕪村が「静々に五徳にすえにけり薬食」と詠んでいますが、ここでいう薬食とは牡丹鍋のことです。 2~3人前でしし肉300gほど、薄切りにしたものを使います。具材としてベーシックなのは、豆腐・にんじん・ごぼう・長ねぎ・しめじ・白菜・もやし・水菜といったところです。薬味としてにんにくや生姜も少々加えます。 水は800cc程度で、味付けはお好みで。味噌味の場合、和風だしの素大さじ1、昆布・酒・みりん・味噌大さじ2、塩小さじ1/4を加えます。 しし肉と固めの野菜(にんじん・ごぼうなど)を煮込み、肉が柔らかくなったら水菜以外を入れ、火が通ったらさらに味噌で味を整えます。その後、ひと煮立ちしたら水菜を入れてさらにひと煮立ちしてから、いただきます。 その2:炭火焼き レシピも何も、猪肉をただ炭火で焼くだけなのですが、とにかく美味しいです。塩コショウで味付けするだけでも十分いけますが、焼いた肉と梅ニンニクを一緒に食べると最高です。イノシシパワーとニンニクパワーの合体技で、猟期の山歩きも元気いっぱいにこなすことができます。 その3: 猪肉チャーシュー(焼猪) 猪肉(バラ肉)350gで2~3人前になります。下準備として、猪肉全体をフォークで刺し、味の染み込みと火の通りをよくさせておきます。その後、型崩れを防ぐためにタコ糸で巻きます。お店に売っているようなチャーシューにしたければ、巻きチャーシューに挑戦するのも良いでしょう。 タコ糸で肉を巻いたら、強火のフライパンで猪肉に焦げ目をつけます。 その後、圧力鍋に猪肉を入れ、生姜スライス、白ネギ、砂糖、しょうゆ、酒、水を入れ、圧力をかけ、蒸気がでてきたら、強火のまま10分、中火で10分、火を止め余熱で15分ほど煮込みます。 フタをあけ猪肉に竹串を刺してみて、透明な肉汁が出てくればOKです。後はフタをせず、ふたたび火にかけ、時々、猪肉を裏表転がしながら煮詰めていきます。 その4:猪肉のカツ(シシカツ) トンカツならぬ、シシカツです。猪ロース肉を使いますが、あらかじめ筋や大きな脂身を取り除いておきます。また、衣をつける前に、肉をビールやワインに長時間漬け込んでおくと、臭みもばっちり取れます。 その後、小麦粉→卵→パン粉の順に衣をつけていき、180℃ほどの油で揚げます。中までしっかり火が通るまで揚げれば出来上がりです。...
【注意喚起】豚コレラの発生について
今月はじめ、岐阜市の養豚場で国内では26年ぶりとなる豚(とん)コレラウイルスが検出されました。豚コレラは、豚やイノシシが感染する病気であり、強い伝染力と高い致死率が特徴です。 ※豚コレラが人に感染することはありません。 また、今回の豚コレラは、中国で発生しているアフリカ豚コレラではないことが確認されています。根拠のない噂などによって混乱が生じないよう、こちらの記事でも案内させていただきます。 これまでの経緯 まず、今月3日に飼養豚が死亡しているのが確認され、県の検査が実施されましたが、当初は豚コレラが否定されました。 そのため、ひとまずは経過観察とされていましたが、事態が収束しないことから7日に県が改めて検査を実施したところ、豚コレラを否定できない結果が得られました。それを受け、8日に国の研究機関で精密検査をした結果、豚コレラの感染が確認されたという経緯になります。 その後、養豚場付近において、野生のイノシシでも感染が確認されています。1頭目は13日に養豚場から約7キロ北西の水路で死んでいました。2頭目は15日に約3.5キロ北東の住宅の庭で死体で見つかっています。 18日に発見された3~5頭目は、約7~9キロ離れた畑や公園などで死亡している状態で発見されました。いずれも養豚場から半径10キロメートル圏内で見つかっています。 9月29日追記:養豚場から北西に約8キロ離れた同市椿洞の山地で死んでいたイノシシを遺伝子検査したところ、陽性でした。これで野生イノシシの感染は7頭目となりました。 10月5日追記:さらに野生イノシシの感染確認は続き、現在12頭目。12頭目は、養豚場から北西に約8キロ離れた山中で生きたまま捕獲されたもの。 野生のイノシシに対する調査も開始 感染した野生のイノシシが移動することによる感染エリアの拡大が懸念されるため、岐阜市と市猟友会は22日から、周辺の山中で野生イノシシの生態調査を始めました。 イノシシの通り道やエサを食べた跡を探索し、生息範囲を特定するための調査を行っています。 また、岐阜県と県猟友会も、豚コレラに感染した野生のイノシシの死骸が見つかった岐阜市内の地区周辺で、イノシシへの感染状況の把握や個体数の削減を目的とした調査捕獲を25日から開始しています。 豚コレラの症状 豚コレラに感染した個体との直接接触や、その体液や排せつ物に接触することによって他の個体への感染が広がります。 強い伝染力があるため、体液や排泄物の飛沫や付着物と間接的に接触することでも感染が成立します。 豚の場合、感染すると、はじめのうちは発熱、食欲不振、うづくまり、元気消失、豚舎の場合は個体同士で体を寄せ合うパイルアップなどがみられます。 その後、結膜炎による目やにや、リンパ節の腫脹、呼吸障害、便秘に次ぐ下痢がみられるようになります。その後、運動失調や後躯(体の後方)まひなどの神経症状を起こし、耳介・尾・下腹部等に紫斑が見られるようになり、最後は起立困難となって死亡します。 発症から死亡するまでの期間が10~20日以内のものを急性豚コレラといい、発症と回復を繰り返した後に30日程度で死亡するものを慢性豚コレラといいます。経過期間が半年以上と長い遅発性の豚コレラもあります。 もし豚コレラが疑われたら?イノシシ等、野生動物に対する措置 まず、豚等が患畜または疑似患畜であると判定された場合、発生農場を中心とした半径3キロ以内の区域が、家畜等の移動を禁止する区域(移動制限区域)となります。 移動制限区域内の豚等の所有者に対しては、関係者以外の者の出入り自粛や、消毒の徹底、野生イノシシと豚等の接触が想定される場合、接触防止のための畜舎出入口の囲障を設置することなどが指導されます。 また、都道府県によって、野生動物における感染確認検査が行われます。具体的には、移動制限区域内における野生イノシシの死体や、猟友会等の協力を得て捕獲した野生イノシシに対する抗原検査や、血清抗体検査を実施するための検体採取が行われます。 これらの検査で陽性が確認された場合は、その野生イノシシを確保した地点の消毒や通行の制限・遮断が実施されます。また、野生イノシシがいた地点から半径10キロ圏内の豚所有者に対する注意喚起、飼養している豚等の異状の有無の確認が行われます。 死亡した野生のイノシシを見つけた場合は? 岐阜県内で野生のイノシシの死亡個体を発見した場合は、以下の事務所へご連絡ください。連絡の際、詳しい場所や、死んでいる頭数を伝えてください。また、死亡したイノシシは、触らないようにしてください。 担当課 所在地 電話番号...
【注意喚起】豚コレラの発生について
今月はじめ、岐阜市の養豚場で国内では26年ぶりとなる豚(とん)コレラウイルスが検出されました。豚コレラは、豚やイノシシが感染する病気であり、強い伝染力と高い致死率が特徴です。 ※豚コレラが人に感染することはありません。 また、今回の豚コレラは、中国で発生しているアフリカ豚コレラではないことが確認されています。根拠のない噂などによって混乱が生じないよう、こちらの記事でも案内させていただきます。 これまでの経緯 まず、今月3日に飼養豚が死亡しているのが確認され、県の検査が実施されましたが、当初は豚コレラが否定されました。 そのため、ひとまずは経過観察とされていましたが、事態が収束しないことから7日に県が改めて検査を実施したところ、豚コレラを否定できない結果が得られました。それを受け、8日に国の研究機関で精密検査をした結果、豚コレラの感染が確認されたという経緯になります。 その後、養豚場付近において、野生のイノシシでも感染が確認されています。1頭目は13日に養豚場から約7キロ北西の水路で死んでいました。2頭目は15日に約3.5キロ北東の住宅の庭で死体で見つかっています。 18日に発見された3~5頭目は、約7~9キロ離れた畑や公園などで死亡している状態で発見されました。いずれも養豚場から半径10キロメートル圏内で見つかっています。 9月29日追記:養豚場から北西に約8キロ離れた同市椿洞の山地で死んでいたイノシシを遺伝子検査したところ、陽性でした。これで野生イノシシの感染は7頭目となりました。 10月5日追記:さらに野生イノシシの感染確認は続き、現在12頭目。12頭目は、養豚場から北西に約8キロ離れた山中で生きたまま捕獲されたもの。 野生のイノシシに対する調査も開始 感染した野生のイノシシが移動することによる感染エリアの拡大が懸念されるため、岐阜市と市猟友会は22日から、周辺の山中で野生イノシシの生態調査を始めました。 イノシシの通り道やエサを食べた跡を探索し、生息範囲を特定するための調査を行っています。 また、岐阜県と県猟友会も、豚コレラに感染した野生のイノシシの死骸が見つかった岐阜市内の地区周辺で、イノシシへの感染状況の把握や個体数の削減を目的とした調査捕獲を25日から開始しています。 豚コレラの症状 豚コレラに感染した個体との直接接触や、その体液や排せつ物に接触することによって他の個体への感染が広がります。 強い伝染力があるため、体液や排泄物の飛沫や付着物と間接的に接触することでも感染が成立します。 豚の場合、感染すると、はじめのうちは発熱、食欲不振、うづくまり、元気消失、豚舎の場合は個体同士で体を寄せ合うパイルアップなどがみられます。 その後、結膜炎による目やにや、リンパ節の腫脹、呼吸障害、便秘に次ぐ下痢がみられるようになります。その後、運動失調や後躯(体の後方)まひなどの神経症状を起こし、耳介・尾・下腹部等に紫斑が見られるようになり、最後は起立困難となって死亡します。 発症から死亡するまでの期間が10~20日以内のものを急性豚コレラといい、発症と回復を繰り返した後に30日程度で死亡するものを慢性豚コレラといいます。経過期間が半年以上と長い遅発性の豚コレラもあります。 もし豚コレラが疑われたら?イノシシ等、野生動物に対する措置 まず、豚等が患畜または疑似患畜であると判定された場合、発生農場を中心とした半径3キロ以内の区域が、家畜等の移動を禁止する区域(移動制限区域)となります。 移動制限区域内の豚等の所有者に対しては、関係者以外の者の出入り自粛や、消毒の徹底、野生イノシシと豚等の接触が想定される場合、接触防止のための畜舎出入口の囲障を設置することなどが指導されます。 また、都道府県によって、野生動物における感染確認検査が行われます。具体的には、移動制限区域内における野生イノシシの死体や、猟友会等の協力を得て捕獲した野生イノシシに対する抗原検査や、血清抗体検査を実施するための検体採取が行われます。 これらの検査で陽性が確認された場合は、その野生イノシシを確保した地点の消毒や通行の制限・遮断が実施されます。また、野生イノシシがいた地点から半径10キロ圏内の豚所有者に対する注意喚起、飼養している豚等の異状の有無の確認が行われます。 死亡した野生のイノシシを見つけた場合は? 岐阜県内で野生のイノシシの死亡個体を発見した場合は、以下の事務所へご連絡ください。連絡の際、詳しい場所や、死んでいる頭数を伝えてください。また、死亡したイノシシは、触らないようにしてください。 担当課 所在地 電話番号...