電気柵の購入費用を決める5つの要素
電気柵の費用は本体の電源方式や機能、電圧によって購入価格が違ってきます。また、本体のみを購入するのか、枠線や支柱といった付属品をセットで購入するのかも、費用を決める要素です。 さっそく購入費用を決める5つの要素を見ていきましょう。1.本体の電源方式
費用の目安としてまず確認したいのが、本体の電源方式です。 電気柵の本体は、電気を供給する電源によって種類が違っています。
電源方式 |
費用の目安 |
特徴 |
ソーラー |
高 |
太陽光で充電できコスパ◎ |
バッテリー |
中 |
大容量で長期間電源が持続 |
乾電池 |
低 |
乾電池で手軽に管理が可能 |
コンセント |
高 |
家屋から直接電源を確保でき安定稼動 |
ソーラーは太陽光を使って充電し電気を供給するタイプです。日当りが良い環境なら電気代がかからず、コストパフォーマンスが高いのが特徴。電源を確保しづらい場所でも設置できます。
バッテリータイプは本体に内蔵されたバッテリーから電気が供給され、長期間安定して稼動できます。ソーラー同様、電源の確保が難しい場所にもおすすめです。やや費用が高い点や、こまめにバッテリー切れの有無を確認する必要がある点がネックです。
手軽に導入できるのが乾電池タイプです。乾電池は手軽に入手可能で、設置場所を選びません。一方でバッテリー切れをこまめに点検する必要がある点や、乾電池を購入するランニングコストが発生します。
コンセントタイプは、自宅や作業小屋など家庭内のコンセントから電源を確保するタイプです。手軽に接続して電気を供給できますが、電源ケーブルの距離に限度があるため設置できる場所が限られます。購入前には設置場所と電源までの距離を測り、ケーブルの長さが足りるのか確認するのを忘れないようにしてください。
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2.本体の最大有効柵線距離
2つ目は電気柵本体の最大有効柵線距離です。 電気柵はメーカーや商品の種類によって最大電圧が違い、それに応じて電気柵に通電できる最大距離を意味する「最大有効柵線距離」が違ってきます。最大電圧が低ければ有効距離が短くなり、カバーできる範囲が狭まります。反対に最大電圧が高ければ有効距離も長くなり、広い面積をカバーできる仕組みです。費用は電圧が低いと割安ですが、電圧が高いと割高になります。 購入時はまず電気柵を設置する広さから、設置する柵の長さを算出しておきましょう。
柵の長さが分かれば、それに応じて最大有効柵線距離を満たした電気柵を購入できます。有効距離以上の範囲に電気柵を設置すると、電気の衝撃が弱まり効果が薄くなるので注意してください。
3.枠線の段数
次に枠線の段数も費用を決める要素に挙げられます。
動物 |
イノシシ |
シカ |
サル |
段数 |
2〜3段 |
4段 |
8段 |
柵の間隔 |
20cm間隔 |
30cm間隔 |
20cm間隔 |
支柱の間隔 |
200〜400cm |
300〜400cm |
300〜400cm |
電気柵は対象とする動物によって枠線の段数を調節します。イノシシなら2段張り、シカなら4段張りといった具合です。
段数が多くなれば、それだけ使用する枠線の長さも長くなるため、費用も高くなります。上記の表で主な動物別の段数や柵の間隔を紹介していますので、参考にしてください。
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4.メーカーや機能の違い
メーカーや機能によっても費用感は違ってきます。 電気柵を取り扱う代表的なメーカーを挙げるだけでも、老舗から後発まで多くのメーカーが揃っています。
メーカー |
特徴 |
電気柵メーカーとしては後発ながら、安価且つ高品質な電気柵商品を数多く扱う |
|
昭和52年に日本で初めてエレクトロニクス・プロパン式爆音機を開発販売。数多くの鳥獣害防護機器を取り扱う |
|
三重県松阪市の電気柵メーカー。手頃な価格でさまざまな機能を搭載した電気柵を販売 |
|
タイガー |
創業70年の老舗メーカー。電気柵をはじめ数多くの鳥獣対策アイテムを販売し、農業の『収穫支援』に取り組む |
家電製品がそうであるように、電気柵も製品によって機能や特色に違いがあり、費用もそれに応じて上下します。
例えば運転切り替えスイッチの有無や、バッテリー残量の表示形式など、製品ごとに特徴があります。購入時は「自分がどんな機能を求めているのか」「求めている機能が備わっているのか」確認しておくと、間違いがないでしょう。
5.セット内容
最後にセット内容によっても、電気柵を購入する費用が違ってきます。 電気柵には本体以外にも、支柱や枠線、クリップといったさまざまな部材が必要となります。詳しい部材や設置の情報は下記の記事でも解説していますので、参考にしてください。https://inohoi.com/blogs/knowledge/230106
すでに枠線や支柱といった部材が揃っているなら本体だけの購入でも大丈夫です。一方でこれから新たに電気柵を設置するなら、セット品の購入も検討してみましょう。
セット品なら本体だけでなく設置に必要な部材をまとめて購入できます。個別に商品を購入するよりも費用が割安で、一つずつ部材を選ぶ手間も省けます。
また、現在設置している電気柵を延長したい場合は、別売りされている延長用の枠線やフックを購入すると費用を抑えられます。用途に応じて選んでみましょう。
まとめ
今回は電気柵を購入する際の費用についてご紹介しました。 電柵の費用の目安は、まず購入する本体の電源方式がベースとなります。そこに設置する枠線の距離や段数、必要な部材の費用が上乗せされるイメージです。また、電気柵の本体はメーカーによって機能の有無が異なり、この特徴によっても費用が変動します。 電気柵を購入する場合は、まず本体を設置する場所を想定して最適な電源方式を選びます。そこから設置する農地の面積や、必要となる機能などを元に商品を選んでいきましょう。
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