電気柵の選び方とおすすめ商品12選を紹介!害獣の見分け方もあわせて解説

電気柵の選び方とおすすめ商品12選を紹介!害獣の見分け方もあわせて解説
電気柵は、田畑を守るための重要な役割を担っています。しかし、設置場所にあわせたタイプを選ばないと、思うように効果を発揮できません。本記事では、電気柵の選び方や電源の種類を解説するとともに、3つのメーカーから各4種の電気柵を紹介します。
また、害獣の種類によっておすすめの電気柵は異なりますが、「そもそもどの害獣から被害を受けているのかわからない」方もいるかと思います。
足跡やフンで害獣を見分けるポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

害獣対策に電気柵がおすすめな理由


電気柵の柵線には電気が流れており、動物が触れると電気ショックが発生します。触れた動物は痛みに驚くと同時に、その痛みや驚きを覚え、電気柵を危険なものだと学習します。電気柵の危険性を学習することで、その後は警戒して近づかなくなるのです。

また、電気柵は電気ショックで動物が死んでしまったり、傷つけてしまったりすることはなく、痛みや驚きによって電気柵は怖いものだと認識させる「心理柵」としての役割を担っています。

電気柵はバッテリーとソーラーが一体になっていれば日光で稼働できるため、電気代を節約しつつ長期間の利用が可能です。電気柵の設置に特別な資格はいらず、手軽に設置できるため、害獣対策に慣れていない方にもおすすめです。

もちろん種類によりますが、コストパフォーマンスに優れており、初心者でも導入しやすいので、田畑を動物に荒らされて困っている方は、まず電気柵で対策してみることをおすすめします。

電気柵の選び方

電気柵の効果を最大限発揮させるためには、設置場所の規模や使用期間、対策する動物の種類などにあわせて、電気柵のサイズや電源方式、柵線の段数などを選択しましょう。
環境的な要因とそれぞれ何を基準にして選ぶべきか解説します。

土地の広さ|コードの長さで選ぶ

電気柵は、被害を防ぎたい田畑を囲むように設置します。そのため、設置する土地の広さにあわせてコードの長さを調整する必要があります。コードの長さが足りず、動物の侵入経路ができてしまうと、電気柵としての効果は発揮されません。適切なコードの長さを選べるよう、事前に設置場所の外周を測っておきましょう。外周はおおよそではなく、メジャーで正確な長さを計測します。

また、段差がある部分は、動物が潜り込んで侵入するリスクがあるため、段差のすき間を埋めるように支柱とコードを設置する必要があります。段差を埋めるためには、特別な配線が必要になるケースもあるため、ぜひ当店にご相談ください。

使用時間と家からの距離|電源の種類で選ぶ

電気柵の電源方式は主に4つです。
・乾電池式
・バッテリー式
・ソーラー式
・AC電源式

それぞれ特徴が異なるため、設置場所や目的にあわせて選択する必要があります。各電源方式の特徴については後述します。

害獣の種類|柵線の段数で選ぶ

害獣の種類によって特性や体の大きさが異なるため、対象の害獣によって電気柵も変える必要があります。たとえば、イノシシなら柵線は2段、シカやハクビシンなら4段など、動物の種類によって適切な設置段数が異なります。

また、基本的に電気柵は、動物の鼻先に通電するように設置します。イノシシやシカなどの動物は、全身がかたい毛で覆われており、電気が通りにくい特徴がありますが、鼻先は皮膚が露出し、湿っていて電気が流れやすいため、鼻先の高さにあわせて電気柵を設置しましょう。鼻先の高さは、動物の種類によって異なるため、対策したい動物によって柵線の段数と高さを変える必要があります。

鼻先に触れるように高さを調整すると同時に、動物が柵線の下から潜り込めないよう足元にも柵線をとおす必要があります。

動物のサイズによって支柱の高さや、設置する柵線の高さを調整する必要もあります。まずは、どの動物から被害を受けているかの把握が大切です。対策する動物の種類を知ったうえで電気柵を選びましょう。

電気柵に利用する電源の種類と特徴を比較


先述したように、電気柵に利用できる電源は、主に乾電池式・バッテリー式・ソーラー式・AC電源式の4つです。こちらでは、各電源方式の比較ができるよう特徴を紹介していきます。購入前に、どの電源方式が設置場所にマッチしているかを確認しましょう。

乾電池式

乾電池式の電気柵は、一般的に単1や単2の乾電池で稼働可能です。電気の供給を受けるための電源を必要としないため、電柱や電線を気にする必要がありません。比較的自由に設置場所を選べるため、手軽に利用できます。

ただし、乾電池式の電気柵は電気が切れるタイミングがわかりにくいデメリットがあります。電気柵は、電気が流れた状態で効果を発揮する対策グッズです。乾電池が切れて電気が流れていない状態で放置してしまうと、周辺の動物たちが電気柵は危険でないと学習してしまうおそれがあります。そのため、こまめに電圧をチェックしましょう。また、乾電池が切れるたびに新しい乾電池を購入する必要があるため、ランニングコストがかかる点にも注意が必要です。

バッテリー式

バッテリー式の電気柵は、1回の充電で乾電池よりも長時間利用できます。繰り返し充電ができるため、乾電池のように何度も購入しなおす必要がありません。乾電池式よりもコストパフォーマンスがよいといえるでしょう。

ただし、バッテリー切れが発生するため、乾電池同様こまめに電圧をチェックする必要があります。また、屋外に設置する場合は、雨に濡れないよう対策しましょう。防雨対策がされているバッテリーボックスがおすすめです。

バッテリー式の電気柵の中には、ソーラーパネルと併用可能な製品もあります。ソーラーパネルがついていると、日中は太陽光で発電した電気で稼働でき、足りない分をバッテリーで補う形になるため、より長期間継続して利用できるメリットがあります。

ソーラー式

ソーラー式の電気柵は、太陽光で発電した電気を利用するため、ランニングコストがあまりかかりません。発電された電気は搭載バッテリーに充電されるため、電気が切れる心配もほとんどないでしょう。
自宅から離れた場所に設置する場合、こまめに確認に行けない可能性があります。ソーラー式であれば、乾電池やバッテリー式のように電池切れを起こす心配が少ないため、メンテナンス頻度を減らしたい場合におすすめです。

ただし、悪天候が続き太陽光からの発電が十分にできていないと、電圧が低下してしまうおそれがあります。ソーラーパネルを設置する際は、日当たりのよい場所を選びましょう。

AC電源式

AC電源式の電気柵は、出力が強いため長距離の設置に適しています。電源が確保できており、常に電気が供給される状態を作れるため、電気が切れる心配がありません。こまめな電圧チェックが不要なため、ほかの種類よりも電源管理の負担を軽減できるでしょう。また、乾電池と比較して電池の取り替えが必要ないため、ランニングコストも低い傾向があります。

ただし、AC電源を確保する必要があり、設置場所が限られてしまうのがデメリットです。設置環境によっては安全確保のために漏電遮断器を設置する必要があります。

AC電源式は出力が強いため、危険に感じられる方もいるでしょう。その場合は、電気用品安全法(PSE)と呼ばれる厳しい基準をクリアしたPSE適合品を使用するのがおすすめです。

メーカー別おすすめの電気柵12選

害獣対策に役立つ電気柵は、国内外問わず多くのメーカーから販売されています。
ここでは、特におすすめの電気柵メーカー3社に絞り、それぞれ4つずつ電気柵を紹介します。金額と特徴を記載しているので電気柵を選ぶ際の参考にしてみてください。

【ネクストアグリ】おすすめの電気柵4選


ネクストアグリは安価かつ高品質な電気柵商品を数多く扱っているメーカーです。

商品名

金額

特徴

防獣くんソーラー1500 お手軽 100mセット(2段張)

39,400円

(税込)

・本体+周囲100m×2段張りの支柱や電線がセットになった製品

・2段張りの場合は周囲が約750m

・本体1台あたりの最大電線長:1,500m

・電源:ソーラー式(別売りのアダプターを購入すると、AC電源での充電も可能

防獣くんソーラー1500 お手軽 100mセット(3段張)

41,600円

(税込)

・本体+周囲100m×3段張りの支柱や電線がセットになった製品

・3段張りの場合は周囲が約500m

・本体1台あたりの最大電線長は1,500m

・電源:ソーラー式(別売りのアダプターを購入すると、AC電源での充電も可能

防獣くんソーラー1500 4段張りセット シカ対策 100mセット

66,990

(税込)

・本体+4段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長は1,500m

・電源:ソーラー式(別売りのアダプターを購入すると、AC電源での充電も可能

防獣くんソーラー1500 8段張りセット サル対策 100mセット

78,760

(税込)

・本体+8段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長:1,500m

・電源:ソーラー式(別売りのアダプターを購入すると、AC電源での充電も可能


【アポロ】おすすめの電気柵4選


アポロは数多くの鳥獣害防護機器を開発・製造・販売している電気柵メーカーです。

商品名

金額

特徴

AP-2011-SR 2段張りセット イノシシ対策 50mセット

78,700円

(税込)

・本体+2段張りの支柱や電線がセットになった製品

・2段張りの場合は周囲が約1,500m

・本体1台あたりの最大電線長:3,000m

・電源:ソーラー式

AP-2011-SR 3段張りセット 小動物 50mセット対策

79,800円

(税込)

・本体+3段張りの支柱や電線がセットになった製品

・3段張りの場合は周囲が約1,000m

・本体1台あたりの最大電線長:3,000m

・電源:ソーラー式

AP-2011-SR 4段張りセット シカ対策 50mセット

81,800円

(税込)

・本体+4段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長:3,000m

・電源:ソーラー式

AP-2011-SR 8段張りセット サル対策 50mセット

90,700円

(税込)

・本体+8段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長:3,000m

・電源:ソーラー式



【ニシデン】おすすめの電気柵4選


ニシデンは手ごろな価格で運転切り替えスイッチや減電圧アラーム、過放電防止など多彩な機能が搭載されている電気柵を販売しています。

商品名

金額

特徴

電気柵 NSD-5 2段張りセット イノシシ対策 50mセット

32,800円

(税込)

・本体+2段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長は3,000m

・単三アルカリ乾電池×8本(別売)または外部電源(ソーラーパネルの後付けでソーラー式に変更可能)

電気柵 NSD-5 3段張りセット クマ対策 50mセット

33,800円

(税込)

・本体+3段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長は3,000m

・単三アルカリ乾電池×8本(別売)または外部電源(ソーラーパネルの後付けでソーラー式に変更可能)

電気柵 NSD-5 4段張りセット シカ対策 50mセット

38,900円

(税込)

・本体+4段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長は3,000m

・単三アルカリ乾電池×8本(別売)または外部電源(ソーラーパネルの後付けでソーラー式に変更可能)

電気柵 NSD-5 8段張りセット サル対策 50mセット

42,680円

(税込)

・本体+8段張りの支柱や電線がセットになった製品

・本体1台あたりの最大電線長は3,000m

・単三アルカリ乾電池×8本(別売)または外部電源(ソーラーパネルの後付けでソーラー式に変更可能)



害獣の種類を見分けるポイント


電気柵は、害獣の種類にあった製品の購入が必要です。こちらでは、被害をもたらしている害獣の種類を見分けるポイントを紹介します。事前に動物の種類を把握して、適切な電気柵を選べるようにしましょう。

動物の足跡から見分ける

こちらでは、各動物の足跡の特徴を紹介します。畑を荒らしている動物の正体を確認したい方は参考にしてください。

動物の種類

足跡の特徴

イノシシ

前方に2本の長い蹄があり、かかと部分には小さな副蹄がある。1本の足で合計4つの蹄の跡がつく。長さはおよそ5~8cm。

シカ

細長い2本の蹄跡が特徴的。イノシシとは異なり、副蹄の跡はつかない。長さはおよそ5~6cm。

クマ

丸い5本の指に加え、広くて大きい手のひらの跡がつく。柔らかい土の上では、爪の跡もつく場合がある。長さはおよそ15~18cm。

アライグマ

5本指かつ指が長いのが特徴。基本的にかかとまではっきり跡がつく。指先に爪の跡がつく場合もある。長さは前足がおよそ5.5cm、後足がおよそ6.5~8cm。

ハクビシン

短い5本指が特徴。爪の跡はつかない場合が多い。手のひらの跡は丸くつく。長さは前足がおよそ5cm、後足がおよそ10cm。

タヌキ

犬に似た足跡が特徴。4本指で指先には爪の跡がつく。長さはおよそ4cm。

アナグマ

短めの5本指の跡が特徴。細長い爪の跡がつく場合もある。長さは前足がおよそ7.5cm、後足がおよそ9cm。



動物のフンから見分ける

こちらでは、各動物のフンの特徴を紹介します。

動物の種類

フンの特徴

イノシシ

丸い粒のフンがいくつも連なり、10cmほどの棒状で落ちているケースが多い。食べたものが消化されずに残っている場合もある。

シカ

俵状でコロコロしているフンが特徴。長さはおよそ1・2cm、直径は0.8cmほど。1回で50~60個のフンをする。

クマ

フンがまとまって落ちていることが多い。大きさは大人のこぶしくらいある。食べ物がすりつぶされたような形状をしており、色や臭いは食べたものに近い状態になっている。

タヌキ

黒くて丸い形をしていて、臭いが強いのが特徴。大きさはおよそ2~3cm。ためフンの習性があり、フン同士がくっついている場合が多いため、大きさの判断がつきにくいことがある。

アライグマ

雑食性のため、食べたものによって形状や色が変わる。固形の場合は直径がおよそ2~3cm、長さがおよそ5~18cm。あまり噛まずに食べるため、動物の骨や昆虫がそのまま落ちている場合もある。

ハクビシン

棒状のフンで、長さはおよそ5~15cm。ねぐらやよく通る道の側溝、水たまりにする傾向がある。果物を好むため、果物の種が混ざっている場合がある。

アナグマ

棒状のフンで、長さはおよそ5~15cm。浅く穴を掘ってフンをする習性がある。フンの表面には光沢があり、テカテカして見える。


被害の内容から見分ける

こちらでは、各動物による被害の特徴を紹介します。

動物の種類

被害の特徴

イノシシ

果物やカボチャなど野菜類の実を食べてしまう。ジャガイモを掘り起こして食べる場合もある。土壌の幼虫やミミズなども好物のため、土を掘り起こして田畑を荒らすのも特徴。

シカ

樹木の皮を剥いで食べる剥皮害がある。葉物野菜やカボチャ、トマトなど多くの野菜類の葉や茎を食べてしまう。

アライグマ

手先が器用なため、スイカに穴をあけて中身だけ食べる場合がある。甘いサツマイモも好物。柿やリンゴなどの木になる植物も被害の対象となる。

サル

集団で田畑を荒らすため、被害が大きくなる傾向がある。一口だけ食べて捨てたり、食べかすが散らかったりしている場合は、サルの可能性が高い。



まとめ|電気柵を選ぶ際は設置場所にあった製品を選びましょう


田畑を荒らす動物たちから野菜や果物を守る役割がある電気柵。製品を購入する際は、設置場所にあわせてコードの長さや電源の種類、柵線の段数を選択しましょう。また、害獣の種類によって有効な電気柵の種類が異なるため、事前に田畑を荒らしている動物が何かを明確にしましょう。動物の種類は、足跡やフン、被害の状況などから判断できます。必要な機能や種類を明確にしてから電気柵を購入しましょう。
イノホイではさまざまな鳥獣対策グッズを販売しています。対策グッズのカタログ送付も可能ですので、鳥獣対策にお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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