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イノシシ対策に効果のある電気柵の設置方法

イノシシ対策に効果のある電気柵の設置方法

イノシシは学習能力が高く警戒心の強い動物です。農作物被害の対策として電気柵を設置する場合も、効果を上げるために設置方法を工夫する必要があります。

本記事では、イノシシ向けの電気柵の仕組みと、効果的な設置方法を7つのポイントから解説しています。防御の効果をできるだけ上げられるよう、適切な設置方法を確認していきましょう。

イノシシ対策として電気柵はどう使う?

イノシシ対策として電気柵を用いる場合、農作物を囲む防護柵に電気を通しておき、侵入を試みるイノシシに電気ショックを与えます。 電気ショックによって身体的にダメージを与えるというよりも、恐怖心を学習させることにより、イノシシが柵を避けるようにすることが目的になります。

イノシシは警戒心が強く、自分が生活するエリアを注意深く観察する習性を持っています。その際、おもに鼻を使って様々な情報を取得しようとしますが、電気柵の電線が鼻の部分に触れたときに電気ショックが走ります。

この電気ショックによる「痛み」や「恐怖」が目的で、『この場所は危ないから近付かないでおこう』とイノシシに学習させ、農作物から遠ざけることで被害をくい止めるのです。

電気柵の仕組み

電線に何も触れていない状態では、電気柵の本体から出力された電流(+)が電線を伝って流れている状態となります。また、本体から地面にアース(-)が取られています。

※電流は常時流れているわけではなく、通電時間が1秒ごとに0.01秒以下という断続的なパルス電流になっていますので、動物を殺傷するほどの能力はありません。人間が誤って触れてしまった場合でも重篤な事故を避けることができます。

この状態でイノシシの鼻先など通電しやすいものが電線に触れると、イノシシの体をつたって電線→イノシシの体→アース→本体という順序で電気の通り道ができます。これによってイノシシが電気ショックを受けるわけですが、痛みの程度としては、「バチッ」と強い静電気を受けたくらいです。電気ショックを受けると、イノシシは驚いて逃げる行動をとります。

イメージとしては、理科の実験でよく見かける豆電球のような仕組みです。電気柵本体が乾電池、電線が導線、イノシシがスイッチの役割を果たします。イノシシの鼻が触れてスイッチが入ると、通電して豆電球が光る(電気ショックが起こる)といった仕組みです。

そのため、電気がきちんと通電するように設置場所や方法を工夫することがとても重要な意味を持ちます。

効果の上がる電気柵の設置方法7つのポイント

電気柵を使ったイノシシ対策では、効果を上げるために設置のポイントをしっかり押さえておくことが大切です。ここでは、設置方法の7つのポイントをご紹介します。

1.適切な通電状態を確保する

電気柵を設置する際は、適切な通電状態を確保することが重要です。電線部分に漏電がないか、また地面の導電性に問題がないか確認する必要があります。

漏電がないかよく確認する

よくあるのが、ガードレールやトタンなど導電性があるものに電線が触れており漏電が発生しているパターンです。ほかにも気づかないうちに電線が草や木や石に触れてしまっており、漏電が発生していることがあります。漏電があると、電気柵全体の電圧が下がってしまうので、イノシシに十分な電気ショックを与えることができません。

また、ガイシを使わずに支柱に直接電線を巻き付けるのは避けましょう。傍目は通電性が無い材質だとしても、電気柵は高電圧であるため、漏電が起こります。ガイシを使っていても、電線が適切に取り付けられておらず金属個所に触れてしまっている場合もあるので、設置の際によく確認しましょう。

地面の通電性に注意

先ほど電気柵の仕組みの部分でも触れましたが、電気柵は豆電球のような仕組みでイノシシが触れることで地面(アース)との間に回路ができることで電気が流れます。

しかし、柵を設置する場所の地面が通電しにくい状態の場合、十分な効果が得られません。 具体的には、コンクリートやアスファルト、石畳といった場所は避けるようにしましょう。

また、乾燥した土壌など、地質や土壌条件によっては通電が悪くアースが取りにくい場合があります。 柵を設置しようとする場所とコンクリートやアスファルトが近い場合は、柵がコンクリート等からできるだけ離れるよう設置場所を調整するか、通電性の良いトタン板などを敷くことによってアースとして機能させるという手もあります。

またアース棒を使って地面と本体のあいだにアースを取る場合は、アース棒がきちんと設置場所の地面に埋まっているか、断線していないか確認します。

設置時に適切な通電状態を確認するのはもちろん、設置後も定期的にチェックすることが重要です。

2.傾斜地から離す

電気柵を設置する場合は傾斜地から離すようにしましょう。 傾斜地すぐそばに柵を設置していると、傾斜の高さを使ってイノシシが柵を飛び越えてしまいます。※イノシシは助走なしで1m以上ジャンプできると言われています。傾斜地がある場所からは、2mほど距離を取って、平らな地面に設置しましょう。

また、柵や電線の下の地面に凹みがある場合は、イノシシが電気柵の下をくぐり抜ける可能性があるため、あらかじめ地面を平らにならしておくとよいでしょう。平らにできない場合は、凹み部分に電線を追加するなどして、隙間を作らないよう工夫します。

3.雑草を刈る

電気柵の近くに雑草がある場合は、あらかじめ刈っておくようにしましょう。 前述のとおり、電線に雑草等が接触していると、漏電してしまい電気が流れにくくなってしまいます。

雑草以外にも、倒木や枯れ枝、水たまりなどに触れていると同じく効果が軽減します。設置時はもちろん、設置後も定期的に見回りをしてメンテナンスを行うことが重要です。

4.イノシシが潜む場所をなくす

イノシシは非常に警戒心が強く、電気柵を設置するとじっくり観察しようとします。その際に、柵の近くにイノシシが潜むことができる藪や雑草が生い茂っていると、柵の通電状況に影響がでるだけでなく、イノシシが電気柵の付近まで容易に侵入してくる経路となってしまいます。

こういった経路をイノシシが良く使うようになると、心理的な警戒レベルを下げてしまい、電気柵に慣れてしまう可能性があります。 電気柵を設置した付近でイノシシが潜むことができそうな藪や雑草はあらかじめ撤去しておきましょう。

5.電気柵の隙間をなくす

電気柵は、守りたい土地をしっかり囲むように設置しましょう。手薄の部分があると、イノシシはそこを見つけて侵入しようとします。それを見た他のイノシシも真似するようになり、せっかく設置した電気柵が防護柵として機能しなくなることも。

特に広域に設置するような場合は、手薄になる個所がでやすくなりますので、守るべきエリアが電線によってちゃんと囲まれているか確認しましょう。

6.イノシシの鼻の高さに設置する

 電気柵を設置する場合、電線はイノシシの鼻の高さを目安に設置しましょう。 イノシシの体には毛がびっしりと生えており、体に柵が触れた程度では電流は通りません。力も強く身体能力が高いので、柵をなぎ倒して侵入してくる場合もあります。

狙うべき部位は、敏感なイノシシの鼻先部分です。イノシシの鼻先の高さを想定して、地面から40cm程度の高さを目安に電線を設置しましょう。あわせて、イノシシが柵の下をくぐり抜けないよう、地面から20cm程度の位置にも電線を設置します。

低い位置に設置しておくと、サイズの小さいウリボウの対策にもなるため効果的です。 『2.傾斜地から離す』、で紹介したように地面に凹みがある場合は、もう1本電線を設置するなどして隙間を作らないようにしましょう。

7.24時間電気を流す

電気柵を設置したあとは、24時間電気を流すようにしてください。

昼間の明るい時間は電気を通さず、夜間だけ通すといった使い方をするとイノシシが電気柵を「ただの紐だ」と認識してしまいます。これでは恐怖感を植え付けることができず、電流が通っている状態でも柵の中に侵入するようになってしまいます。

イノシシが常に「危ないから近付かないでおこう」と認識できるように、24時間通電稼働させましょう。 また、電気柵を設置する際は、未通電の時間が発生しないよう、設置後はできるだけすぐに稼働させてください。

未稼働の状態でイノシシが柵を突破してしまうと、柵は怖くないものと認識してしまい柵を怖がらなくなります。こうなると後で通電を開始しても効果が弱くなってしまいます。

とくに広域に設置する場合は設置に時間を要しますが、あらかじめ計画を立てておき、未通電の状態でイノシシが柵に近づく期間が発生しないようにしましょう。

イノホイでは電気柵のお取り扱いもございます。設置をご検討の方は、こちらからお見積りをご依頼ください。※ご依頼の際は、対象動物や設置する場所の広さをお知らせください。