くくり罠のワイヤーについて詳しく知りたい

くくり罠ワイヤーロープ種類

獣の足をワイヤーで「括る(くくる)」ことによって捕獲する、くくり罠。構成する部品のなかでも、ワイヤーは必ず必要になる部品です。現在は「ワイヤーロープ」といって、金属の素線を編み合わせたロープを使うのが一般的です。

理由としては、ワイヤーロープは普通のロープよりも引張強度が高く、かつある程度柔軟性があるため、イノシシやシカなど力が強い獣を捕獲するための罠に向いているからです。

外見上は一見どれも一緒に見えるワイヤーロープですが、実は様々な種類があり、罠に使用するために知っておいたほうが良いことがいくつかあります。

使える太さにも決まりがある

イノシシやシカを捕獲するためには、径が4ミリより小さいワイヤーロープは使用が禁止されています。狩猟に馴染みがない人からすると、径が3ミリのものでも十分に強度があるように見えますが、野生の力は思った以上に強いもの。

生死がかかっているので、彼らも必死です。捕獲した状態でも、大き目の獣が下り坂で勢いをつけたりするとワイヤーが切れてしまうことがあります。

キンクに気を付けよう

くくり罠を現場で使っていると、キンク(折れ曲がりによって元の形状に戻らない)や形くずれ(ストランドが浮き上がったり、撚りが崩れたりする)が生じます。キンクや形くずれが生じてしまうと、元には戻りません。

外観上はキンクが直ったように見えても、実際は損傷は戻っておらず、その部分が起点となってロープが早く傷んでいきます。キンクが生じてしまうと、強度が6割近く低下する場合もありますので、ワイヤーロープに損傷が見られた場合は消耗品と割り切って新しいものに交換しましょう。

キンクが生じる原因は、ワイヤーが捩れた状態で引っ張られることです。くくり罠を使う場面ではどうしても避けられないシチュエーションですが、できるだけ捩れが生じないようにするため、より戻し(サルカン)を必ず装着するようにしましょう。

ワイヤーロープの構造

ワイヤーロープの径は、とにかく太いのを使えばよいのか?答えは「NO」です。ワイヤーが太くなると、その分硬さも出てしまいます。そのため、締め付けが甘くなったり、くくり罠の作動が鈍くなったりもします。

そこで、考慮するべきポイントがあります。それが素線やストランドの本数と、芯の素材です。

ワイヤーロープは細い「素線」が編みこまれた構造になっています。この素線を複数撚り合わせたものを「ストランド」と呼び、それが「芯」のまわりに複数撚り合わされることでワイヤーロープを構成しています。

ワイヤーロープの構造

 

芯の種類も複数あり、繊維芯タイプと金芯(鋼芯)タイプがあります。繊維芯タイプは柔軟性が高いため、捕獲率は上がります。繊維芯の素材は、天然繊維である麻やポリプロピレンを撚り合わせたものが使われています。

一方で金芯タイプは柔軟性が乏しくなってしまい罠の作動が悪くなってしまいますが、強度は強くなります。

ストランドを構成する素線の本数と、芯の周りのストランド本数によって、「6×24」と表現したり、「6×19」と表現したりします。例えば芯の周りに6本のストランドがあり、ストランドが24本の素線で構成されている場合は「6×24」と表現します。

同じワイヤーロープの太さなら、素線の本数が多いほうが柔らかくなりますが、その分ねじれてしまってキンクが生じやすくなります。キンクが生じたワイヤーロープで大物獣がかかると、ワイヤーが切れてしまいますので注意しましょう。

当店では、罠の作動と強度のバランス等を鑑み、4ミリ径 6×19の繊維芯タイプを主に使用しています。

油抜きかどうかも考慮するべき

ワイヤーロープは柔軟性をもたせるために、一般的に潤滑油(グリース)が塗布されています。しかしながら、油の匂いは野生の獣にとって異質であり、特にイノシシは犬並みの嗅覚の鋭さを持つことから、忌避される恐れがあります。

そのため、くくり罠に使用するワイヤーロープを選ぶ際は、油抜きのものを選ぶことをおすすめします。

罠に獲物がかかっていたら

大物のイノシシは力が強く、ワイヤーロープにキンクがあると切ってしまうことも少なくありません。また、足がちぎれかかっている場合や、足の先のほうをワイヤーが括っている場合もあります。こういった場合は、ワイヤーロープが切れたり、ワイヤーが抜けたりして、逃げた獲物がこちらに向かって来ることを想定しつつ、くれぐれも怪我がないよう注意しましょう。

獲物がかかっていることを確認したら、まずは遠巻きから括っている位置や状態を確認し、坂になっている場所では高いほうから獲物に近づくようにしましょう。

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