野生鳥獣による農作物の被害金額は依然として高い水準を保っており、それを背景として近年では被害防止を目的とする捕獲が活発に行われています。特に、イノシシ及びシカの捕獲頭数は大幅に増加していており、農林水産省の統計によると、令和元年でイノシシの捕獲頭数は64万頭、シカの捕獲頭数は60万頭に達しています。
それに伴って問題となっているのが、捕獲した獲物の処分です。捕獲した獲物のほとんどは埋却処分や公的施設で焼却処分されていますが、鉄砲の弾に含まれる鉛による汚染や、公的処理費用の負担が大きいことなど課題が多くあります。
そこで、捕獲した獲物を処分するのではなく、捕獲鳥獣を地域資源(ジビエ肉等)として利用することが求められています。農林水産省は、令和7年度にジビエ利用量を約4,000トンとする目標を掲げており、令和元年度に全国の667処理加工施設で処理されたジビエ利用量は目標の半分である約2,008トンに達しました。


※参照:農林水産省HP
しかしながら、加工施設要件においても課題があるのが現状です。野生鳥獣をジビエとして利活用するためには、衛生的な解体処理(トリミング)はもちろん、どうしても活用できない部分(残渣)の焼却処理が必要になります。
ダイオキシンなど環境面に配慮した大型の焼却施設の場合、導入にも管理にも大きなコストがかかってしまいます。そのため、ジビエ加工処理施設に求められるのが、環境に配慮した安全で経済的な小型焼却炉というわけです。
小型焼却炉ジビエファイアの特徴
上記の課題を解決すべく生まれたのが、NTTグループのNTTPCコミュニケーション
残渣処理のコストを大幅削減
焼却施設が無い解体処理施設の場合、生じた残渣は産廃処理業者に回収・処分を依頼しなければなりません。その場合、処分量にもよりますが、年間数百万円のコストが必要となります。
ジビエファイアは、着火時に少量の灯油を使用する以外は、動物の脂及び薪を利用して燃焼させることが特徴です。残滓の追加投入も可能なため、効率よく燃焼させる事が出来ます。ランニングコストの一例は以下のとおりとなっており、上述の産廃業者への依頼と比べると、ランニングコストを大幅に低減する事が可能です。
灯油代:10,000円、電気代:5,000円、薪代:+α
他にも、ジビエファイアが注目を集めている理由として、以下がような特長があります。
届け出不要の小型焼却炉
焼却炉の設置は関連する法令等により、原則届け出が必要となりますが、ジビエファイアは届出不要の処理能力、面積で設計されており、原則届出不要で設置が可能です。各種法令の対象外となることで、年1回のダイオキシン類測定や年2回の排ガス測定も不要となり、数十万円の測定、届出コストを削減する事が出来ます。
環境にも優しい設計
800℃以上の高温で燃焼することで、ダイオキシン類が分解され、煙や臭気が出にくくなっています。当社スタッフが、宮崎県西米良村にて実際に稼働状況を見学した際にもほとんど臭いを感じる事がなく、非常に驚きました。
また、山での埋設処分を行わない事で狩猟者の負担も減り、野生鳥獣による掘り起こしや土壌汚染の心配もなくなります。
抜群の耐久性と安全性
炉体内は特別耐火構造となっており、正しい方法で利用すれば10年以上の耐久性を誇ります。また、断熱効果も優れており、炉外への熱放射がほとんどないことから、安全にご利用いただくことが可能です。
やめよう、残滓放置。
鳥獣保護管理法では、捕獲した鳥獣は原則として持ち帰るものと定義されており、捕獲場所や山野に放置・埋設する事は禁止とされています。※地形や天候などで対応が困難な場合は、特例として埋設することが認められますが、掘り返しなどを考慮した適切な埋設を行わなければなりません。
適切な埋設がされないと、臭気の発生により様々な動物が誘引されてしまいます。特に熊が生息する地域では誘引により接触の可能性が高まり、人身事故へ発展することが危惧されます。他にも、臭気によって獲物が警戒してしまい、捕獲難易度が上がってしまう場合もあります(補足ですが、箱罠の場合は内部にベニヤ板を敷き毎回取り替えるという方法を取ることが多いです)。
他にも病原菌の発生や生態系への影響等、様々な可能性があるためしっかりとした処理が必要ですが、残念ながら一部の狩猟者にて放置が発生し、多くの地域にて度々問題となっているのが現状です。
現在、農林水産省ではジビエの利活用に対して助成金を設けるなど、積極的に推進しています。令和元年時点で、全国に667の処理施設がありますが、小型焼却炉が導入することで、処理量、受け入れ可能量を拡大して持ち込み意識の改善に繋げていくことも必要だと当社は考えます。
ジビエファイアの導入をご検討の方へ
鳥獣被害防止総合対策交付金を利用した導入が可能です。詳しくは農林水産省HPをご確認ください。
他にも、自治体様にて導入予定の際、対象地域が過疎地域の場合には過疎対策事業債を利用する事で交付金と組み合わせて実質負担が15%程度で購入が可能となるケースもあります。
全国26府県での導入実績を元に、当社を介してNTTPCコミュニケーションズ様より包括的な提案が可能ですので、残滓処理にお困りの際はご検討されてみてはいかがでしょうか。こちらのフォームから、お気軽にお問い合わせください。
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