記録的な猛暑の2018年
今年は猛暑ではなく、酷暑であるといわれます。梅雨明け後に全国的な猛暑が始まり、先月23日に埼玉県熊谷市で最高気温41.1度を記録、国内記録を5年ぶりに更新しました。
先月に観測史上最高気温を塗り替えた観測地点は、全体の1割強の113地点に上るそうです。 日本だけでなく世界でも記録的な猛暑が観測されています。
アメリカでは、先月8日にカリフォルニア州デスバレー国立公園で最高気温52度となったほか、ロサンゼルス近郊のチノでも48.9度を記録したとのこと。もはや、人間が気合や根性で耐えられるレベルを完全に超えています。
酷暑による健康被害
記録的な猛暑が続くなかで、熱中症による健康被害が深刻化しています。総務省消防庁によると、先月9日から15日の間で、国内で救急車搬送された熱中症患者数は9956人、うち12人が死亡したとのこと。
熱中症には様々な症状があり、初期~中期症状としてめまい、ふらつき、頭痛などがあります。さらに症状が進むと重症化し、ひどい発汗やけいれん(こむらがえり)、吐き気などが出たり、熱で意識がもうろうとして、自分の状態を判断できないまま急に意識を失う場合もあります。
熱中症のメカニズム
人間を含む恒温動物の体には、体温調節機能が備わっています。体温が上がり過ぎたときには、体の表面(皮膚)に流れる血液の量を増やし、熱を体の外へ逃がしやすい状態にします。
しかしながら、このメカニズムのバランスが崩れて血液が足りなくなると、血圧が低下して脳に十分な血液が送られなくなります。その結果、めまいやふらつき、意識消失が起こります。
人間は体温が上がったら汗をかき、その汗が蒸発するときにからだの表面から熱を奪うことで、上がった体温を下げようする仕組みを持っていますが、発汗によって水分を失い脱水症状が続くと倦怠感、嘔吐、頭痛などが生じます。
また、発汗によって血液中の電解質(塩分)が不足すると、筋肉の収縮を調整する電解質が足りなくなり、けいれん、こむらがえりが起こりやすくなります。
さらに症状が進むと、脳内の温度が上昇することで中枢神経に異常が起こり、からだのさまざまな臓器に障害が出て、命を落とすこともある危険な状態になります。
そして、上記のいかなる症状においても、まずは身体を冷やすことが大切です。
ハンターにおすすめの熱中症対策
その1:冷却ベスト/クールベスト
繰り返しになりますが、熱中症にならないためには、体を冷やすことが大切です。
しかしながら、狩猟活動(有害駆除)は野外で行うもの。炎天下での作業はどうしても発生しますが、作業の都度いちいち体を冷やすわけにもいきません。 そこで是非ともおすすめしたいのが、冷却ベスト(クールベスト)です。
冷やし方としては、注水することにより気化熱で冷やすパターン、氷を入れて溶けた水の気化熱で冷やすパターン、保冷材によって冷やすパターンなどがあります。
着用の際に、衣服を濡らしたくない場合は、保冷材を使用するパターンを選ぶと良いでしょう。 冷却ベストの上に上着を着て、その上から猟友会の蛍光オレンジベストを組み合わせれば、ばっちりです。
各社から様々なタイプが出ていますが、接触面積が大きく密着度が高いものを選ぶと、より保冷効果を体感することができます。また、蒸れを考慮すると、メッシュタイプがおすすめです。
その2:空調服
上記の冷却ベストに、空調服と組み合わせると、最強の熱中症対策ウェアになります。空調服とは、一言でいうと「電動ファン内蔵服」です。
服に付いた小型ファンで服の中に外気を取入れ、体の表面に大量の風を流すことにより汗を気化させます。気化熱によって体温が奪われ、暖かく湿った空気は襟元と袖口から排出されます。
なお、ジャケット(空調服専用)・ファン・バッテリーをそろえる必要があります。価格の目安としては、メーカーや素材によっても異なりますが、すべて合わせて2万円ほどです。
購入の前にジャケットのサイズ感や、バッテリーの稼働時間をあらかじめ確認しておきましょう。ピッタリなサイズよりも、1サイズ余裕を持たせるほうが良いと思います。
その3:肉を食べる
獲った獲物を有効活用して、食肉利用することも多いかと思います。中でも鹿肉は、牛肉や豚肉と比べるとカロリーは3分の1、 脂質は80分の1、鉄分は豚肉の4.6倍、鶏肉の9倍以上と言われます。
また、獲った獲物の肉でなくても、ビタミンB1を多く含む食材はおすすめです。ビタミンB1は、炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変えるとともに、老廃物を代謝して、疲労を回復させてくれます。
豚肉やうなぎなどは特にビタミンB1を多く含むので、熱中症対策におすすめです。 夏はバーベキューなど野外で食べるイベントも催しやすいので、熱中症対策だと思って、このシーズンは積極的に摂取するようにしましょう。
まとめ
今年は残暑が厳しくなることが予想されており、気象庁によると、向こう一ヶ月の期間前半において、気温がかなり高くなる所があると予想されています(クリックでファイルを展開)。
上記の対策によって夏場の有害駆除作業の効率が上がり、体調管理もしやすくなるかと思います。こまめな水分補給はもちろん大切ですが、野外での活動がメインになるハンターの方は、さらに上記の対策を取り入れてみるのも良いのではないでしょうか?
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