狩猟免許を取ったら、「張り切って猟するぞ!」という気持ちになりますが、狩猟免許を取得して猟具を所持しただけでは狩猟はできません。猟具を使って狩猟(装薬銃猟、空気銃猟、わな猟、あみ猟)するためには、出猟する場所となる都道府県ごとに「狩猟者登録」と呼ばれる手続きを行い、狩猟税を納めなければならないのです。
今年初めて免許を取得した方は、是非一読ください。
狩猟者登録の流れ
狩猟者登録の受付は、都道府県によって受付開始時期は異なりますが、8~9月頃から始まります。申請の際に、必要書類を提出し、猟の免許区分に応じた狩猟税を納めます。必要書類の提出
狩猟者登録では、以下4つの書類を狩猟担当窓口に提出します。窓口や手数料などは都道府県によって異なりますので、申請先の都道府県担当部局にあらかじめ確認しておきましょう。 2か所以上の都道府県で狩猟をする場合、以下の書類はそれぞれの都道府県ごとに提出する必要があります。
申請する都道府県内に在住か、都道府県外に在住するかによっても手続き方法が異なる場合がありますので注意が必要です。 なお、猟友会員の方は猟友会で登録申請手続きを代行してもらえます。
また、住んでいる場所とは別の都道府県に登録申請する場合でも、猟友会に代行してもらえる場合がありますので、会員で該当する方は確認してみると良いでしょう。
1. 狩猟者登録申請書
狩猟者登録では、狩猟者登録申請書を狩猟担当窓口に提出します。狩猟者登録申請書のフォーマットは全国ほぼ共通です(参考:東京都環境局ホームページ)。a)住所、氏名、生年月日
申請日、登録する方の住所、氏名、生年月日を記入します。
また、あらかじめ縦3㎝×横2.4㎝の証明写真(申請前半年以内、無帽、正面の状態で、背景無しで撮影。※裏面に、氏名・撮影年月日を記載)を2枚準備しておき、うち1枚は申請書に貼ります。
注意しなければならないのは、狩猟免許の種類ごとにそれぞれ申請書が必要ということ。例えば、網・わな・第一種猟銃の3種類の免許を持っており、いずれも狩猟者登録をする場合は、3通の申請書、証明写真は2枚×3で計6枚が必要になります。
b)狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、狩猟免状の番号・交付年月日
狩猟免許の種類、使用する猟具の種類、免許を取得した都道府県、狩猟免許番号と交付年月日を記載します。c)猟銃の所持許可証の番号など
登録者の鉄砲所持許可用番号や交付日、職業、その他該当する箇所を記載します。2. 狩猟免状(免許)
そもそも、狩猟免許を受けていない方は、狩猟者登録はできません。登録申請時に、狩猟免状も提出する必要があります。都道府県によって、①原本を提出する ②狩猟者登録用として再交付したものを提出する ③直接提示する の3パターンがあります。
どのパターンになるかは、申請先の都道府県担当部局にご確認下さい。
3. 損害賠償能力(3,000万円以上の保障が可能であること)を証明するもの
3,000万円以上の保障が可能であることを証明する書類も提出が必要で、以下A~Cのいずれかになります。
A)一般社団法人大日本猟友会の共済事業の被共済者であることの証明書
B)損害賠償保険(ハンター保険※など)の被保険者であることの証明書
C)上記に準ずる資金信用を有することの証明書(3,000万円以上の資産を証明する固定資産証明書や残高証明など)
※ハンター保険
ハンター保険とは、狩猟をしている際に自身、または他人を傷つけてしまったときを想定した保険です。猟具の損傷や自傷事故の保険もついていますが保険会社によって規約が異なります。
掛け金は補償内容にもよりますが、数千円程度です。最悪死亡事故を起こした場合を想定し、猟友会共済とハンター保険の両方に入っておくことも可能です。
4. 登録手数料・狩猟税
狩猟税は狩猟区分によって異なります。また別途で手数料がかかります。手数料や狩猟税の納付は、登録する都道府県ごとに必要です。
狩猟税証紙(収入証紙)を購入し、狩猟者登録申請書などに貼り付けて提出する場合や、所管部署の受付窓口で現金で支払う場合など、都道府県によって納付方法は異なります。なお、手数料や狩猟税の納付は、登録する都道府県ごとに必要です。
狩猟税
・第一種銃猟の場合・・・16,500円(県民税の所得割の納付を要しない者11,000円)
・第二種銃猟の場合・・・5,500円
・わな猟または網猟の場合・・・8,200円(県民税の所得割の納付を要しない者5,500円)
手数料
1,800円 ※都道府県によって異なる場合があります。 なお、指定管理鳥獣捕獲等事業の委託を受けた認定鳥獣捕獲等事業者の方などは狩猟税は課税されず、鳥獣の管理を目的として捕獲を行う方も狩猟税が減額される場合があります。狩猟者登録申請後
狩猟者登録申請後、数週間ほどで都道府県から狩猟者登録証や狩猟者記章(ハンターバッジ)、鳥獣保護区等位置図(ハンターマップ)などが入ったものが届きます。
狩猟者登録証
登録した都道府県における狩猟者であることを証明するものです(様式はこちらをクリック)。登録証には登録番号が記載されており、この番号は例えば、仕掛けた罠にかける標識に記載したりします。 登録証は、猟期が終わったら都道府県に返納します。狩猟者記章(ハンターバッジ)
登録した都道府県名が記載されたピンバッジです。狩猟区分によって色が異なり、青(第1種猟銃免許)、緑(第2種猟銃免許)、赤(わな猟)、黄(網猟)となります。
ちなみに、登録証やバッジをうっかり紛失した場合は、都道府県の担当窓口で手続きをすれば再発行してもらえます。狩猟中は、常に掲示しておく必要があり、帽子かベストなど、見やすい場所につけておくのが一般的です。なお、ハンターバッジは返納する必要はありません。
鳥獣保護区等位置図(ハンターマップ)
鳥獣保護区や特定猟具使用禁止区域等の場所を明らかにした地図です。狩猟する予定の場所が、狩猟可能であることを必ず確認しておきましょう。まとめ
狩猟者登録は、自分で申請をする場合は結構面倒な作業になりますが、狩猟を行うためには必ず必要なものです。猟期がスタートしても、狩猟者登録を済ませておかないと狩猟ができないので、今期まだ対応ができていない方は、なるべく早めに動かれることをお勧めします。
★こちらの記事もどうぞ:害獣捕獲のための第一歩 ~必要な免許・許可について
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