鳩が巣を作るのは3月から5月上旬あたりで、毎年この時期になると「気が付いたら、ベランダに鳩が住み着いていた・・・何とか追い払いたい」という声を多く聞くようになります。
いったん鳩に住み着かれると、自力で追い払うのは簡単ではありません。鳩には強い縄張り意識や帰巣本能(離れた場所から自分の巣の場所に戻ってこようとする本能)があり、追い払っても追い払っても元の場所に戻ってこようとするからです。
住み着かれる前に対策するのが大切
鳩に住み着かれてしまったら、お近くの鳩対策業者を呼ぶのがオススメです。
プロを呼ばずにあれこれ頑張ってみたけど、執拗に戻ってこようとする鳩の本能に負けて、結局卵を産まれてしまった・・・というケースが多いです。
卵を産まれてしまうと、個人ではどうしようもなくなってしまいます。鳩は鳥獣保護法という法律によって保護対象となっており、個人で捕らえたり卵やヒナを撤去することが禁止されているからです。
そのため、鳩が巣作りをする前に徹底的に対策してしまうのが、最もコストや労力を減らす方法になります。ここで重要になるのが、鳩の痕跡を見逃さないようにすることです。
鳩はいきなり巣を作り出すわけではなく、下見をしたうえで気に入った場所に巣を作ります。最初のうちは羽休めや待合場所として様子を伺いますが、気に入ると徐々に滞在時間が増え、寝床につかったりカップルになって巣作りの下見に来るようになったりします。
滞在時間が長くなるほどその場所に執着するようになるので、いかに初期の段階で鳩を追い払うかが勝負のポイントになります。
「なんか最近ベランダ周辺で鳩をよく見るようになったな。。。」「鳩の糞や羽がよく落ちているな。。。」等、鳩の痕跡が増えてきたと感じたら、すぐに対策をすることをオススメします。 対策内容については、こちらの記事(鳩よけ方法について、徹底解説!)に重篤度別に詳しく記載していますので、ご参照ください。
鳩を追い払うための方法
鳩を追い払うには、3つのポイントがあります。いずれも、鳩が来れないもしくは来にくくなるような環境づくりを目的としたものです。
①糞や羽を綺麗にする
鳩は、その場所に自分の糞があると安心する性質をもっています。そのため、糞をそのままにしておくと、鳩にとってどんどん居心地のよい場所になってしまいます。糞が堆積すると臭いも凄くなりますし、衛生的にも良くありません。
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本当は怖い。鳩の糞害について糞をそのままにしない、少しでも糞を見かけたら綺麗にするという意識でいることが大事です。
鳩の糞にはさまざまな病原菌が潜んでいるので、清掃の際は手袋とマスクを必ず着用します。また、一度糞の清掃に使った清掃用具は処分しましょう。 乾燥して風が強い日は糞の粒子が舞い上がりやすくなるので、風が弱い日を選んで掃除すると良いでしょう。
乾いて固着している糞は少量ずつぬるま湯をかけて柔らかくし、キッチンペーパーやウエスで擦り落とします。糞が概ね取り除けたら、次亜塩素酸ナトリウムが入った消毒剤を吹きかけてしっかりと吹きます。※次亜塩素酸ナトリウムは、材質によって劣化や変色を起こすので注意しましょう。
②物理的に防御する
鳩が巣作りしそうな場所は、物理的に防御しておきます。鳩が巣作りに好む好物件は、隙間があって雨風が防げる場所です。そういった場所には、隙間ができないように防鳥ネットを張りましょう。
そもそも飛来させないための防鳥剣山や、防鳥ワイヤーも有効です。
他にも、余計なものを置かないようにして、鳩が好みそうな空間をできるかぎり排除しておくことが重要です。例えば、ベランダについつい置きがちなダンボールや鉢などは撤去しておきましょう。
③忌避させる
鳩の巣作り場所のターゲットとなってしまった段階になると、忌避対策単体だけでは効果が出にくくなります。
しかしながら、上記①②との組み合わせにより、より万全な対策とすることが可能です。
おすすめは忌避スプレーと固形タイプの併用です。重点的にジェルタイプを塗布するのもよいでしょう。効果が強力なプロも使用するジェルタイプ忌避剤を導入するのも良いでしょう。
巣を作られてしまったら・・・
取れる手段は2つ、専門業者に相談・依頼するか、巣立ちの時まで見守るかのどちらかになります。
とはいえ、後者は糞や鳴き声が凄まじくなりますので、オススメしません。鳩の雛は育つにつれ行動範囲も広がるため、ベランダ全体を糞まみれにされかねません。また、鳩は一度巣を作ると何度も周辺に巣を作ります。巣立ってほっとしたのも束の間、また巣を作られることも珍しくありません。
鳩の対策業者は全国に多くありますので、巣を作られたことに気づいたら、すぐにお近くの業者に相談するのが良いでしょう。
まとめ
とにかく大切なのは早期対策。鳩の帰巣本能を甘く見ず、上記の対策をしっかりと実施しましょう。また、もし巣を作られてしまったら、専門業者に相談して再発防止も含めた対策を徹底的に行うことが一番の近道です。