猟友会の方に話を聞くと、稀に100キロ超えの大きさのイノシシが捕らえられるそうですが、この記事では特大イノシシの捕獲ニュースを紹介します。
最近の特大イノシシ事例
茨城県の西北部にある町、城里町。人口2万人ほどの町ですが、イノシシによる農作物被害に悩まされていました。 スイカ、カボチャ、トウモロコシなど収穫期の前に畑の土をひっくり返されたりで、本年度の城里町の農作物被害額は過去最悪ペースの約400万円。
被害拡大を防ぐため、狩猟免許を持つ町民31人で構成される城里町有害鳥獣被害対策実施隊が日々奮闘し、猟銃、くくりわなのほか、町が所有する20基の箱罠も使い活動していました。
今年12月4日昼ごろ、箱罠の異変に気付いた近隣住民から実施隊に連絡があり、駆け付けたところ特大のイノシシがかかっていました。 有害鳥獣担当の町職員・興野隆喜さん(52)は、捕えられたイノシシについて「クマかと思った。」とコメントしています。
イノシシは丸々と太った体長約140センチ(尻尾を除く)体重150キロの雄で、推定4~5歳(写真はこちらをクリック)。
11月上旬に一度箱罠に入った形跡が確認されましたが、力ずくで扉をこじ開けたとみられ(箱罠の扉にはロック機構が必須ですね)、足跡を残し脱走。約180キロの重量がある箱罠は当初の位置から3メートルほど移動していたそうです。
有害鳥獣被害対策実施隊の副隊長、狩猟歴40年以上の笹島憲道さん(68)は「これほどのサイズは県内で初めて見た。田畑を相当荒らしたのだろう」と話しています。
また、栃木県の大田原市でも今年12月、体長約170センチ、推定体重150キロの雄のイノシシが捕獲されています。ベテラン猟師も驚く大きさで、栄養状態がかなり良かったことが予想されます(写真はこちらをクリック)。 イノホイの箱罠をお使いのお客様も、150キロのイノシシを捕獲されたお客様がいらっしゃいます(詳細はこちらをクリック)。
イノシシはどれだけ大きくなるのか
日本のイノシシの場合
ニホンイノシシの体の大きさは、雌よりも雄の方が大きく、雄成体では体重50-150kg、頭胴長110-160cmほどです。秋から初冬にかけてのイノシシはとにかく食うので、栄養状態がよければ体がどんどん大きくなります。
知り合いにイノシシを飼っていた人がいるのですが、そのイノシシは食欲に際限がなく、ひたすら食っていました。食って食ってブクブク太り体重100kgを超えましたが、最後は糖尿病で死んでしまいました。1歳半くらいだったと思います。
一方、野生のイノシシの場合、適度に運動もするので、体は大きくても相当元気な個体が多いと思われます。 因みに、日本で過去に確認された最大級のイノシシは、2009年に滋賀県湖南市夏見の山中で、同市三雲の廣田仲雄さん(59)によって捕獲された体長約1.8メートル、体重約240キロの個体です(大きさは分かりにくいですが写真はこちらをクリック)。7、8歳くらいの雄で、普通のイノシシの2~3倍あり、応援を呼んで10人がかりで軽トラックに載せて運んだといいます。
少し遡ると、2003年にも岐阜県美濃加茂市三和町中廿屋の山中で体重220kgの大きな雄イノシシを罠で捕まえたという報告もあります(写真はこちらをクリック)。日本のイノシシは、体重200kgくらいが成長の限界とされ、200キロ超えのイノシシ捕獲は、10年に1、2度しか確認されないほど稀です。