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箱罠で捕獲した後の止め刺しについて

箱罠で捕獲した後の止め刺しについて

箱罠を使って獲物を捕獲したあとは、獲物にとどめを刺す「止め刺し」を行います。

くくり罠で捕獲した場合、捕獲後もワイヤー長のぶんだけ獣は動けますが、箱罠の場合は獣の動きが檻の内部に制限されます。

また、くくり罠の場合は、捕らえた獲物の足が何らかの原因でワイヤーから抜けてしまう場合があります。一方で箱罠の場合は、捕獲後に獲物が逃げ出す可能性は低くなりますので、くくり罠よりも止め刺しの難易度は下がるといえるでしょう。 

とはいえ、野生を相手に行うものですので箱罠でもリスクがまったくない訳ではありません。

とくに大型のイノシシなどは捕獲後は興奮状態にあり、体当たりして箱罠が動かしてしまうほどパワーがあります。 止め刺しを行う前に、遠巻きに罠の状態をよく観察し、箱罠に破損等の異常がないか確認したうえで、油断せず安全第一で作業にとりかかりましょう。

箱罠捕獲後の止め刺し手順

では、具体的に箱罠で捕獲した獲物の止め刺し方法を解説します。

1.刃物を用いて直接止め刺す

刃物を用いる止め刺しは、心臓や頸動脈をナイフなどで刺し放血させる方法です。 他の止め刺し方法と比べると制限が少ないので、古くからポピュラーな止め刺し方法として採用されています。ただし、急所に刃物を刺す必要があるため、物理的にも精神的にもハードルが高い方法でもあります。

難関となるのが急所部分となる胸元(心臓の付け根部分)を露出させることです。イノシシなどの四足獣は、胸元が地面側を向いており、そのままでは急所を的確に狙うことができません。そこで、獲物の胸元が見えるような状態にする必要があります。

一つの方法としては、ロープなどの保定具を使って獣の鼻や前足を垂直に吊り上げて拘束することです。

例としてイノシシを想定し、解説しましょう。

まず、保定具を輪の状態にします。このとき、保定具を引くと輪が締まるような結び方をしておきます(例:わな結びなど)。

上記の輪を箱罠天井のすき間から入れます。イノシシの鼻先で輪をプラプラさせると噛みついてきますので、その瞬間にロープを引いてイノシシの首や上アゴを括ります。

または、輪を地面に置き、輪の中に前足が入った瞬間に引き上げたりもします。 うまく輪を締めることができたら、持ち手側のロープに体重をかけて引っ張ります。

こうすることで、保定した部分が箱罠から離れられないようになります。なお、重量のある個体の場合は、近くの木の枝などに引っ掛けてから体重をかけると、持ち上がりやすくなります。

この状態になると獲物の前足が浮いて後ろ足だけで立ち上がるような体勢となるため、胸元が露出して急所を狙いやすくなります。この状態にして、リーチの長い槍状の刃物などで止め刺しするのがリスクの少ない方法です。

サイズが小さいイノシシの場合は、保定具を使用せずに、箱罠の網目からイノシシが足を出した瞬間に手で捕まえて止め刺しする場合もありますが、噛みつきなどの恐れがあるので、慣れないうちはおすすめできません。

急所を突く際は、サッと一突きするようなイメージです。突いてすぐに刃を抜いて、様子をみてみて、血が流れ出てきたら成功です。うまく行けば、1分ほどで絶命させることができます。ただし、絶命が確認できるまでは不用意に近づかないようにしましょう。

2.電殺器(電気止め刺し)を使用する

電殺器とは、小型バッテリー等を用いて獲物に槍状の電極を接触させ、電気ショックで心停止させる方法です。刃物による止め刺しよりも難易度が下がるのと、血を見ないで済むことから、近年は多くの狩猟家が採用し現場でもよく見られるようになりました。

一方で、一歩間違えると作業者自身が感電してしまうので、扱いには細心の注意が必要です。 前提として、雨の日の使用は絶対に避けます。また通電時は、槍先を人に向けたり箱罠に接触させないよう注意します。

1)まず、電殺器を使用する際は、作業者自身が感電してしまうことを防ぐため、絶縁性のゴム手袋とゴム長靴を着用します(高圧絶縁タイプを選ぶとよいです)。また長袖・長ズボンを着用して肌の露出が極力少なくなるようにし、袖やズボンの裾はゴム手袋の中に入れておきます。

2)次に、箱罠の金属部分にアースを接続します。接続部分が腐食して錆びついていたり、ペンキで塗装させていると電気が通りづらくなりますので、箱罠を仕掛ける際に予めヤスリなどで研磨しておくと良いでしょう。

また、獲物に突き刺す槍についても、槍先に泥や血による汚れがないか、錆びついていないか確認しておきましょう。

3)イノシシが暴れた衝撃で電殺器の棒や針が折れてしまうもあるため、注意が必要です。 獲物が動いて狙いを定めにくい場合は、槍を突き刺す前に、箱罠の中で獲物が動き回らないよう鉄パイプや木材などを網目から差し込んで可動域を制限してゆき、入り口側に誘導します。

獣の動きが抑制できない場合は、保定具を使って獣をあらかじめ拘束するのも良いでしょう。 また、電殺器を使用する前に、箱罠が接している地面やイノシシに水をかけておくと電気が通りやすくなります。

4)電殺器の電源を入れ、狙いを定めて槍を突き刺します。獲物を失神させるなら、イノシシなら首筋を狙い、シカなら頭部を狙います。感電死させる場合は、できるだけ心臓に近い部分に狙いを定めましょう。 

このとき、自分の体が箱罠に接触すると感電する危険があるため十分に注意してください。 また、電流が流れている状態で、電極の槍の部分が鉄骨に触れるとショートが起こるため、十分注意しましょう。

5)止め刺し後は、獲物が感電して完全に絶命したか確認しましょう。ショック状態で失神しているだけの場合、獲物が覚醒して暴れ出し事故に繋がります。絶命したかを確認するには、

  • イノシシが目を閉じた、瞳孔が開いた
  • 硬直から解けて、全身の力が抜けた
  • 呼吸する動きが止まった

といった項目を確認してください。上記が確認できても蘇生する可能性がゼロではないので、最後に刃物で止め刺ししておくほうが確実です。 

3.銃による止め刺し

銃による止め刺しは、獣による反撃を最も受けにくい方法です。しかし、銃そのものが危険な道具であることに代わりはありません。

作業時は細心の注意を払い、安全に配慮することが大切です。 具体的には、箱罠のフレームに弾が当たり跳弾する危険性があります。銃を発射する場合は、銃口を箱罠のフレームに置いて発射するようにすると、照準を安定させやすくなります。

また、流れ弾による事故を防ぐため、銃口の先に民家や人がいないか必ず確認します。バックストップ(弾が範囲を越えて行かない為の遮蔽物)もきちんと確保しておきましょう。

同行者がいる場合は、銃所持者の後方に位置を取り、可能であれば木の後ろに隠れるなどして安全を確保してください。 また、罠にかかった獣を銃で止め刺しする場合は、下記の条件を満たしている必要があります。

  • 罠にかかった鳥獣の動きを確実に固定できない場合であること
  • 罠にかかった鳥獣が獰猛で、捕獲等をする者の生命・身体に危害を及ぼす恐れがあること
  • 罠を仕掛けた狩猟者等の同意にもとづき行われること
  • 銃器の使用にあたっての安全性が確保されていること
  • 狩猟者登録を受けていること
  • 有害鳥獣駆除等である場合は、銃器による捕獲許可や認定を受けていること

止め刺しする場所が特定猟具使用禁止区域(銃禁エリア)に該当していないかも、できれば自治体の担当課に事前に確認しておくほうがよいでしょう。

銃で狙いを定める場合は、シカの場合は頭部か首、心臓を、イノシシの場合は、こめかみ(耳のうしろ)か心臓を狙います。食肉活用を想定している場合は、腹部を狙うと弾の破片が内蔵に食い込み、活用できる部分が限られてしまいますので、注意しましょう。

4.窒息させる

小型の獲物を箱罠で捕獲した場合、窒息させて止め刺しをする方法も用いられます。具体的には、ガスを使う または 箱罠ごと水没させる、といった方法が挙げられます。

また、特定外来生物にあたるアライグマやヌートリアといった小型の獣は運搬が禁止されており、捕獲した場所で止め刺ししなければなりません。外来生物法による防除の場合は、捕獲した個体にできるだけ苦痛を与えないことが義務づけられているため、罠を設置したあとは頻繁に見回りを行い、捕獲後は適切な方法で処分します。

ガスを使って窒息させる

ガスを使って窒息させる場合、箱罠を密閉された容器に入れ、炭酸ガスを注入します。そのまま10分程度放置し窒息させます。炭酸ガスは専用のボンベから注入するのが一般的です。

大型の箱罠を使用する場合は、容器のサイズやガスの準備などが大掛かりなるため不向きですが、小型のサイズの箱罠では有効な方法といえます。

箱罠ごと水没させる

小型の獲物を捕獲した場合は、箱罠ごと水没させて獲物を窒息死させる方法もあります。水深の確保できる川などに箱罠ごと沈め、流されないように固定します。10分程度そのままにして、窒息するのを待ちましょう。

水深が浅く息継ぎができるような状態だと、なんとか呼吸しようとするため、かえって獲物を苦しませることになります。しっかり水深が確保できる場所を選び、なるべく苦しまないように配慮したいところです。

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