【週刊】鳥獣被害対策 — おすすめ商品
オオカミの尿を使った鳥獣対策について
農林水産省が令和2年11月に発表した「鳥獣被害の現状と対策」によると、平成30年度の野生鳥獣による農作物被害額は158億円に上りました。年度単位の推移では減少傾向にあるものの、依然として被害額は大きく継続的な鳥獣対策が不可欠となっています。 そのため、被害を引き起こす獣に対して様々な対策品が登場していますが、その中で自然環境や景観を壊さず、自然や動物に優しい鳥獣対策として開発されたのが、オオカミの尿を使った忌避対策です。 オオカミの尿(ウルフピー)を使った対策とは? 太古からオオカミは野生動物にとって天敵として恐れられてきました。オオカミの捕食対象となるイノシシやシカなどの動物はとくに警戒心が強く、生き残るために捕食者の気配や匂いを忌避する本能をもっています。 こうした習性を野生動物対策に利用したのが、オオカミの尿(ウルフピー)を使う対策です。オオカミが尿や体の匂いで自分のなわばりを主張する「マーキング」を害獣対策に応用したもので、具体的にはオオカミから採取した尿を専用の容器を使って設置します。 イノシシやシカ等の野生動物は、この匂いを警戒しエリアに近付かなくなるため、田畑においても害獣を忌避させる効果を期待することができます。 またウルフピーは人工の添加物を使わないため、使用するエリアの環境に影響を与えることがありません。 例えば、無農薬栽培に取り組む場合や、農作物に利用する水を汚染するといった心配がないため「自然や動物に優しい」野生動物対策といえます。設置する手間が比較的容易な点もウルフピーの特徴です。 ウルフピーには恐怖を誘起する特徴がある では、どうして野生動物はウルフピーを警戒するのでしょうか。この理由に関しては研究論文が発表されています。 2015年に発表された『恐怖の匂い : オオカミ尿由来の恐怖を誘起するピラジン誘導体カクテルP-mix』(柏柳誠、長田和実、宮園貞治)では、ウルフピーに動物が忌避行動や強い恐怖行動(不動化)を引き起こす物質が含まれていることを突き止めました。 P-mixと呼ばれるこの物質は、動物の嗅覚を刺激し恐怖行動を誘起。動物は周囲にオオカミがいるという危険を本能的に察知し、忌避行動を取ります。これがウルフピーを野生動物が警戒する理由です。 忌避効果がないという研究結果もある 一方で、ウルフピーは忌避効果がないという研究も発表されています。 農研機構が発表した『イノシシ対策に使われているオオカミ尿には忌避効果がない』によると、ウルフピーを吸収させたワラを使ってイノシシの忌避効果を検証したところ、大きな有意性は見られませんでした。 理由としては諸説あり、当初は忌避効果があるものの動物が慣れてしまう、ウルフピーの設置方法が適切でなかった、日本にはオオカミが生息していないため獣がオオカミの縄張りを認知しない、といった可能性も考えられます。とはいえ、獣の行動を見て確認するしか確かめる術がないため、証明が難しいところです。 ただ、実際に導入した結果として、効果が見られたという声も多くあるため、忌避行動や強い恐怖行動を引き起こす物質はたしかに存在するが、野生動物対策において「絶対的な効果を保証するものではない」という点を押さえておくことが重要です。 効果的なウルフピーの活用方法は? ここまで、ウルフピーの効果をご紹介しました。ここからは、より効果的にウルフピーを活用するための方法について見ていきましょう。 物理的な防御と併用して使用する ウルフピーを使用する場合は、防護柵やネット等、物理的な防御と組み合わせて使用するのがおすすめです。 すでにご紹介したように、ウルフピーには忌避行動や強い恐怖行動を引き起こす物質が含まれており、一定の忌避効果がみられます。しかし、動物の慣れや種類によっては効果が認められない(低い)ケースもあることから、物理的な防御を併用して使うことで、より効果を高めることができます。 ウルフピーと物理的な防御を上手に組み合わせることで、対策効果を高めていきましょう。 設置場所の間隔幅や高さを細かく調整する 設置場所を細かく調整することも、ウルフピーの効果を高める方法の1つです。具体的には、被害をくい止めたいエリアを囲むようにしてウルフピーを設置します。また、動物のサイズによって設置する間隔幅を調整してみましょう。 〇イノシシ、シカ、クマなどの大型動物:約5~6mごとに設置 〇サル、ハクビシンなどの小型動物:約3~4mごとに設置 とくに侵入が多い箇所は間隔幅を狭めると効果が高まります。あわせて、ウルフピーを設置する高さも、対象動物の鼻の高さを意識して設置するのがおすすめです。 獣道を塞ぐように設置する 動物が侵入してくる獣道が分かっている場合は、獣道を塞ぐようにウルフピーを設置します。通り慣れた獣道は、動物が異変を察知しやすい箇所です。こうしたエリアにウルフピーを設置しておけば、効果を高めることができるでしょう。 定期的な補充と雨除け対策を講じる ウルフピーは液体であるため蒸発してしまいます。完全に蒸発してしまうと効果を下げる可能性があるため、1ヵ月程度で補充するようにしましょう。また、雨除け対策を講じておくのも、継続的な効果を高めるには良い方法です。 雨により尿の濃度が下がってしまうと、匂いの効果も軽減してしまいます。設置場所の上部に雨除けや、アルミホイルを使うなどして対策を施しておきましょう。 ★ウルフピーの購入はこちらからどうぞ>>
野良猫侵入対策の決定版。簡単設置で効果絶大「ニャンガード」をご紹介
自宅等に猫が侵入して糞をしたり、花壇を荒らしたり車を傷つけられたり。野良猫の多い地域に住んでいると、特にこういった被害に悩む人は多いと思います。しかしながら、保健所を含む公的機関は、猫の駆除や捕獲はできません。 そのため、被害を軽減させるためには、自分で猫よけ対策をするしかありません。 ホームセンターやネットショップでも様々な猫よけ対策品が売られていますが、物理的に追い払う方法としてもっともシンプルかつ有効なのが「猫避けマット(剣山)」です。 どんな商品でも良いというわけではありません。 100円ショップ等にもとげとげ(剣山)のついた猫避けマットが売られていますが、とげとげが弱く効果が出ない場合も散見されます。また、最初のうちは猫避けマットに猫が戸惑って効果が見られても、猫たちが学習してだんだん慣れてきて効果が薄まることもあります。 【#猫】#ネコ #ねこ寝室前の扉をガリガリしないようにネコ避けマットを設置フツーーーーーに踏んで歩くし、むしろ遊ぶし上に寝転ぶし、これほんとに嫌がるネコいるの!?www普通は何?踏むと痛いの? pic.twitter.com/nyOIZcI5wI — 教祖・馬っち (@uma_cchi) June 15, 2020 また雨や風などで自然にシートが劣化したり、取れてしまう可能性もあります。設置しにくい場所に頑張って取り付けたのに、やり直しとなると大変です。 猫避けマットを選ぶポイント コスト面を重視したいのはもちろんですが、「せっかく設置したのに効果が無かった」となると本末転倒です。きちんと機能する確実な商品を選びたいところですが、そのためには以下の3項目を満たしている商品を選ぶ必要があります。 ポイント1:猫がマットの上を歩けないような構造の剣山であること ポイント2:屋外耐候性能がしっかりしている ポイント3:いろんな場所に対応し、簡単に設置できる おすすめ商品。高品質国産 猫よけマット「ニャンガード」 上記3つのポイントを満たしている猫避けマットとして、「ニャンガード」をご紹介します。安心の日本製で、厳選した素材を使用することで、屋外耐候年数は10年以上。剣山が長いため、猫避け効果は抜群。かつ、柔軟で安全なオールプラスチック製剣山なので、安全性と効果を両立しています。 ハサミで簡単にカット・設置できる 猫避けマットは、様々な場所に敷く場合があります。塀の上や花壇の周り、室外機の上など。ニャンガードは、場所にあわせて枝切りバサミなどで簡単にカットできます。カット後は、猫が足場にする場所に並べて設置するだけのお手軽さです。難しい工事は不要、専用止め金具で簡単・確実に取り付け可能です。湾曲した場所にも取り付けられます。 基本的にメンテナンスは不要で、専用止め金具を使用すれば設置後も本体の着脱が可能です。また、ソフトで軽いプラスチック製ですので、ヒトにも猫にも安全な設計になっています。猫だけでなく、ハトやカラスよけとして、また防犯対策にも使えます。 以下は実際に使った感想の一部です。 「使いやすいです。柔らかいので、人に当たっても大丈夫。猫が来なくなりました。」 「効果絶大。つけて三ヶ月ほど経ちますが、メンテナンスは一度も必要なく緩くもなっていません。」 「鳩対策にも使えます。糞害に悩まされていたのが嘘のように来なくなりました。丸い手すりでもビニール紐で括りつける形で取り付けられます。」 商品ラインナップ 商品ラインナップは、以下の2タイプになります。 手軽な予防対策なら「ショートタイプ」 ◎ サイズ:高さ103mm×幅603mm×奥行60mm すでに被害のある場所には剣山長めの「ロングタイプ」 ◎ サイズ:高さ147mm×幅600mm×奥行78mm 専用止め金具 専用止め金具によって本体の着脱・取替えが簡単に行えます。大幅スピードアップとコストダウンが可能です。本体の2カ所に止め金具をはめて固定する形になります。 ショートタイプ用止め金具 ロングタイプ用止め金具 爪の長い方を先にはめてから、爪の短い方をはめ込みます。その後、止め金具裏面に接着剤を塗布し、設置面の端いっぱいに合わせ、接着します。※両面テープ付タイプの場合は、剥離紙をはがし強く押し付けて貼りつけます(釘打ちの場合、釘打ち用穴に釘を打ち込んでください)。 ニャンガードの効果を最大限に発揮させるコツ 猫は個体差もあるため、設置のやり方によっては効果がでない場合もあります。効果を最大限発揮させるためにはどうすればいいのでしょう。以下の3つが重要です。 ずれないようしっかりと固定する ニャンガードの固定が甘く、落ちてしまうと意味がありません。また、簡単に落ちてしまう状態だと、それを猫が学習して効果が無くなってしまう場合もあります。取り付けの際は、上記の専用止め金具を使用することをお勧めします。 しっかりと敷き詰める ニャンガードは置いてみるとそれだけで効果を発揮しますが、敷き詰めておらず隙間がある場合は、ニャンガードがないところに乗れるため効果がありません。塀の上などにしっかりと敷き詰めれば、効果を発揮します。 飛び越えを考慮する 猫はジャンプ力があるため、飛び越されてしまう場合もあります。ジャンプして飛び越せない間隔にニャンガードを置いたり、塀の上に置いて侵入できないようにするのが効果的です。 猫避け対策全般にいえることですが、重要となるのは猫にとって居心地のいい空間でなくすること。 一回やってみて効果がなかったとしても、諦めずに侵入防止対策をくり返すことで段々と猫が寄り付かなくなります。「ここは居心地の悪い場所だ」と猫にしっかりと認識させることが重要です。 被害状況や場所に応じた対策を 今回は物理的な侵入防止策として剣山マットを紹介しましたが、他にも柵や網で対処したり、猫の嫌いな臭いで対策したり、色々な方法があります。被害状況や被害場所などによっても必要な対策は変わってきます。 たとえば一軒家なのかマンションなのか等、状況が人によって違います。 それぞれの状況に応じて適切な対策を取るのがベストですが、ニャンガードは様々な場所や状況に適応するのが強みです。 特に塀の上等、高い場所に設置した場合に威力を発揮します。徹底的に対策をするなら、忌避剤と組み合わせて使うのもアリです。 他の猫避けマットを使って効果が無かった方も、一度ニャンガードを試してみてはいかがでしょうか。 商品ページはこちらから>>
年間300頭の捕獲事例も!ファーレ旭式くくり罠の紹介
くくり罠は、獲物が通りそうな獣道に仕掛け、獲物が足で罠を踏み込んだ際に仕掛けが作動し、文字通り足を「くくる」ことによって捕獲する罠です。 利点としては、箱罠などに比べて、小型・軽量のため設置と撤去が簡単で安価であることが挙げられます。 宮崎県にイノシシ・シカ合わせて年間300頭をくくり罠で捕えたことがあるという達人がおり、その達人が使う罠はどのようなものか聞いたところ、ファーレ旭式を使っているとのことでした。 百聞は一見に如かず、まずは動画にてその性能をご確認ください。イノシシ・シカ両方に対応します。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 ファーレ旭式くくり罠の特徴 くくり罠は自作される方も多いですが、ファーレ旭式のくくり罠の製作は専用の機械が必要で、誰でも簡単には作ることができない構造になっています。 また、独自の製造ノウハウにより、他のくくり罠よりもコストパフォーマンスに優れています(10%税込みで¥6,110。購入はこちらのページから>>)。 商品の構成 ファーレ旭式のくくり罠は、「A.踏み板セット」と「B.スプリングセット」の2つで構成されます。 A.踏み板(落とし板)セット カットした塩ビ管と、木製の踏み板にガイドレール(くくりワイヤーの輪を巻くための金属の輪)が付属したものがセットになっています。獲物が踏み板を踏み落とすと、ワイヤロープがスプリングの力で締まる構造です。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その1:荷重の調整が可能 地面の中に設置する塩ビ管には爪楊枝が6本まで刺せるようになっています。この爪楊枝の上に踏み板を乗せるのですが、刺す爪楊枝の本数に応じて踏み込み荷重の調整ができます。 爪楊枝の本数が少なければ、踏込荷重が軽くても踏み板が落ちて罠が作動します。逆に、本数が多ければ、踏込荷重が重めでないと踏み抜けなくなります。大体、4本で70kgほどの体重の獣に対応します。 過信はできませんが、本数の調節によって、猟犬が誤って踏み板に乗っても落ちないような細工もできます。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その2:豊富なサイズ展開 罠の大きさは、 S:短径12cm×長径18cm M:短径16cm×長径20cm L:短径18cm×長径22cm の3サイズ展開。ニーズや規制状況に合わせてお選びいただけます。 径が大きいほうが踏み抜く確率は増えますが、径が小さいほうがピンポイントで狙えるため使いやすいという声もあります。 ※罠の直径(短径)が12cmを超えるくくり罠は基本的に使用が禁止されていますが、知事判断で緩和されます。都道府県によってルールが異なるので、詳しくは各自治体にお問合せください。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その3:設置が簡単 上の動画の収録時間はノーカットで一分弱。わずかな時間で設置完了です。実際には、これに加えて穴を掘ったりする時間がかかりますが、初心者でも簡単に設置することができます。罠の設置に時間がかからないということは、人の痕跡が残りにくくなるということなので、当然捕獲率もアップします。 ファーレ旭式踏み板の特徴 その4:安全装置付き 安全装置が付いていないくくり罠を設置する際、予期しない罠の発動によって怪我をする場合があります。特に、顔面に罠がはじけてきた場合は重篤な事態につながりやすく、失明してしまうケースもあります。長年くくり罠を使っている方にとってはお馴染みの話かもしれません。 ファーレ旭式は安全装置(T字の押さえ金具)が付いているので、誤動作を防ぐことができますし、スプリングに力がかかった状態でも安心して持ち運びできます。 B.スプリングセット 獲物の足をくくるための「括りワイヤーロープ」と、罠の原動力となる「スプリング(ばね)」、支点となる木などと接続する「延長ワイヤロープ」で構成されます。 括りワイヤーロープ 獲物の足を捕える部分です。締め付け防止金具および抜け防止金具がついています。ワイヤーは油抜き直径4mmのもので、経験上柔らかさと強度のバランスが最適と考えられる規格のものを使用しています。 ※くくり部分に締め付け防止金具が装着されていないくくり罠は使用が禁止されています。また、クマ類・イノシシ・ニホンジカを捕らえる場合は、ワイヤーロープの直径が4mm未満のものは使用が禁止されています。 スプリング(ばね) 耐久性のあるステンレスを使用しています。罠をセットする際は、スプリングを全部塩ビ管の中に押し込み、ネジでロックします。くくり罠に最適と思われるスプリングを厳選し、使用しています。 延長ワイヤーロープ くくり罠の支点となる部分です。仕掛ける場所近くの丈夫な木などに固定します。 油抜きの直径4mmで、材質はUS304(鉄にクロム18%とニッケル8%を混ぜたもの)。長さは約1.4m。先端にはシャックル(U字形の連結金具)が付属していますので、支柱となる木等に取り付ける際に便利です。 延長ワイヤーロープは、ワイヤーの捻れや絡まり防止に使うサルカン(よりもどし)で接続されています(下の写真の金色のパーツです)。よりもどしが装着されていないくくり罠は使用が禁止されています。 捕獲率が高い理由 動画にも収録されているとおり、跳ね上げ式の足くくり罠です。足首の上の方を捉えるため捕獲率が高いという特徴があります。日々研究・改善を行い、この仕様にたどり着きました。 くくり罠を仕掛ける手順 1. 仕掛けたい場所に穴を掘ります。直径は25cm、深さ10cmほどにすると良いでしょう。 2. 延長ワイヤーロープを丈夫な木などに繋げ、踏み板のガイドレールにくくりワイヤーをセットします。体重をかけて引っ張りながら、バネをスプリングセットの塩ビ管内に押し込みます。 3. 掘った穴に踏み板セットを入れ、安全装置を外します。 4. ワイヤロープなどで地上に出ている部分は周りにある落ち葉等で自然に覆って見えないようにすると捕獲率が上がります。 コツとしては、踏み板の塩ビ管を埋める際に、塩ビ管がグラグラと不安定にならないよう周囲をしっかりと固めることです。 特にイノシシは足元が少しでも不安定だと、すぐに足を引っ込めます。また被せる土は薄くしましょう。よりもどし(サルカン)は土中に埋めると作動が悪くなるため、埋めないことをおすすめします。 罠で獲物を捕らえたことを確認したら、速やかに処理を行いましょう。止めを刺すために猟友会を呼びに行って、戻ってきたら足だけ残して逃げていた、というケースもあります。 商品の購入について 自作罠から既製罠まで、様々なくくり罠を試した達人が選ぶのはファーレ旭式。評判も非常によく、リピーターも多くいらっしゃいます。 ご購入は以下のページからどうぞ。※S、M、Lサイズが選べます。 >>ファーレ旭式くくり罠 完成品<< 補修パーツも取り揃えています。すべてのパーツは供給可能ですので、壊れても安心です。 全てのくくり罠商品はこちらから>>。 踏み板セットは紛失しない限り長く使えますが、それ以外の部分は特にイノシシがかかると部品の損傷が激しいので、修理して再使用か新たに準備することをお勧めします。 >>踏み板セット単体<< >>スプリングセット単体<< ご不明な点は、電話やメール、お問合せフォームからどうぞ:お問合せはこちらから>>。
コスパ抜群の箱罠!!ファーレ旭式箱罠
箱罠とは、野生動物を捕獲する場合に用いられる箱状の罠のことです。餌を使って箱の中に獲物を引き寄せて、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 商品も色々なものがありますが、いくつかの猟友会や自治体から「安くて良く獲れる箱罠がある」と評判の箱罠があります。 その名は「ファーレ旭式 箱罠」。これまで多くの金属加工を手掛けてきており、幼い頃から狩猟に慣れ親しんできたベテランのハンター兼エンジニアが設計した箱罠です。 まずは、ファーレ旭式箱罠のトリガーの発動シーンをご覧ください。※YOUTUBEの字幕設定を日本語にすれば、脚注がご覧いただけます。 仕様・値段 ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。150キロのイノシシを捕獲した実績もあります。分解式で、各パネルをワイヤークリップで固定します。 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m 重量:扉15~35kg前後、総重量約120kg 塗装:錆止め塗装一回塗り(グレー) ※ワイヤークリップの六角ナットを締めるための工具と、蹴り糸のみお客様にてご準備いただければ、すぐに仕掛けることができます。 ※購入はオンラインショップからでも承っております。サル、キョン、アライグマ、アナグマ等、体の小さい獣に対応した箱罠も取り揃えています。 ファーレ旭式箱罠の特徴 まず、ファーレ旭式と他の箱罠との違いを説明します。 安全性・耐久性 最も特徴的なのは、異形鉄筋全溶接で強度が抜群という点です。この価格帯の箱罠は、強度の劣るワイヤーメッシュを使っていたり、金属の溶接が甘かったりするので、耐久性を考えるとあまりお勧めしないのですが、ファーレ旭式は違う。力の強い獲物が暴れても耐えられる異形鉄筋に、しっかりとした全溶接が施されています。 側壁の鉄筋が細いものや、溶接がしっかりしていない場合、耐用期間が短くなります。野生の獣の力は想像以上に強いです。 安全性の観点からも、罠の耐久性は是非比較・チェックしていただきたいポイントです。非常に力の強いイノシシが何百回もぶつかることを想像してみてください。壊れかけのわなでの捕獲は、深刻な事故を引き起こす恐れがあり、非常に危険です。 ※以下は参考動画。なおファーレ旭式ではありません▼ 計算され尽くした構造 販売開始は約10年前、これまでのシリーズ累計販売台数10,000台以上です。デビュー以降、日々改良・改善を加えていき、この構造に到達しました。 経験に裏打ちされた絶妙な網目の設計や、害獣の特性を考慮した補強も加えられており、過酷な猟の環境に十分耐えうる仕様になっています。 そして、10年たった今でも、日々研究やユーザーからのフィードバックを得て改善を続けています。※そのため、予告なく細かい仕様が変わることがあります。 上の写真は、落とし扉ストッパー(誤落下防止の安全装置)、下の写真は工場にある製造装置の一部。 市町村や猟友会への納入も九州から北海道まで、数多くあります。知り合いの方が購入したファーレ旭式箱罠を見て、「これは、良くできた箱罠だ。」ということでご自身も購入されたという声を多くいただきます。 驚きのコストパフォーマンス 箱罠を選ぶとき、コスト面でどうしてもジレンマが出てしまいます。既製品は製造元のノウハウがしっかり詰まっているので、捕獲効率も高いのですが、結構お値段がします。 特に、鹿・イノシシ対策にも安心して使えるスペックとなると、既製品は10万円を超えてきます。 じゃあ、既製品は高いから自作で、という手もあるのですが、罠製作のノウハウや溶接技術がないと、結構ハードルは高い。材料費や消耗品、溶接機レンタルなどの費用もかかりますから。 自作で獲れず、試行錯誤してたら、結局既製品買ったほうが早かった、なんて事も。 コストとスペックのバランスが取れた既製品があると良いのですが、お値段の割に「この素材・溶接で大丈夫?すぐ壊れちゃいそう。。。」という商品も多く、コスパの良い既製品はなかなか見つかりません。 一方、ファーレ旭式は製造工程の工夫により、驚きのコストパフォーマンスを実現しています。大きめの獣にも対応するビッグサイズで両扉¥65,790、片扉¥56,520(いずれも税込・送料込)です。 しかも、トリガーの構造はシンプルな蹴り糸タイプで、初心者にも扱いやすく故障がほとんどありません。トリガー構造は、箱罠を選ぶときの要チェックポイントで、トリガー構造が壊れやすい製品は絶対に避けたほうが良いです。 蹴り糸タイプの利点として、単に蹴り糸を張るだけではなく、枯れ木などとと組み合わせて仕掛けを工夫することも可能です。蹴り糸の張り方は、こちらを参照ください。 簡単組み立て 工具としては充電式トルクレンチがあると楽に組めます。お一人でも組み立てられますが、複数人で組めば、より楽に早く組み立てられます。 充電式トルクレンチがなくても、メガネスパナまたはラチェットスパナ1丁で組立完了します。仕掛け・ストッパーも付いており、組み立ててすぐにご使用になれます(蹴り糸のみお客様にて準備が必要です)。合計6枚のパネルをメッキのワイヤークリップで止めて組み立てます。 両扉と片扉の違い 両扉タイプは、エサを真ん中に置いて誘因し、どちら側から入っても両扉が閉まる仕組みです。ご覧のように、両扉タイプの場合、奥が網で塞がれないため、獲物を誘因しやすい特徴があります。 一方、片扉タイプは、入口は片方のみのため、警戒心の強い個体は誘因されにくい場合があります。しかし、逃げ道が一つなので取り逃がしの確率は減ります。ターゲットがなかなか箱内に入らない場合は両扉、取り逃がしを極力防ぐなら片扉と使い分けると良いでしょう。 また、ファーレ旭式箱罠は、かかった獣が扉を持ち上げられないようにする仕掛けがありますので、捕獲率も抜群です(冒頭動画の開始40秒あたりをご覧ください)。 お客様の声 ファーレ旭式をお使いのお客様から得られた感想を一部紹介します。 " 無事到着しました。こちらミカン栽培をしておりますが近年の猪の激増に悩まされております。今回頂いた罠が反撃の助けになることを願っております。 " " ありがとうございました。とても良い取引ができました。また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。商品を早速組み立てましたが、とても頑丈なもので、熊でも大丈夫だと思います。 " " 分かりやすい説明書、大変有難うございました。使ってみたところ良い感触ですので、また注文するかもしれません。 " " 安くてよく獲れるので愛用しています。 " " 大変優れた品だと思いましたので、また買わせていただきました。取引も素早く、今週末に仕掛けることができます。これからもよろしくお願いします。 " " 罠の自作をしていますが届いた商品を見たところ、流石にプロ。素晴らしい出来栄えです。お安く有難うございました。" " 大型の荷物でしたけど梱包も素晴らしくスムーズに引き取りできました。感謝致します。又の機会も宜しくお願い致します。 " " 購入した罠にイノシシが掛っていると連絡が入りました。しま模様も消えて、成獣扱いです。数頭獲れば元が取れます。 " " この商品がこの値段ならかなり良心的な商いをされてると思います。また機会があればお願いします。" スペックまとめ 以下はビッグサイズのスペックになります。ビックサイズ以外もバリエーションがありますので、こちらをご参照ください。 ・分解組み立て式:各扉など個別に運んでしまえば、車の入りにくい場所などにも持ち込んで設置が可能です。 ・格子網:3分筋(約9mm)を使用して格子網を全箇所溶接。 ・扉(枠・レール部):鉄製アングル 40×40×t3 ・扉(格子網):3分筋(約9mm)を使用して格子網を全箇所溶接。要所を4分(約12mm)鉄筋、5分(約15mm)鉄筋で補強。 ・付属品:落とし扉ストッパー、仕掛け、扉つり上げ用ワイヤロープ、組み立て用ワイヤクリップ、組み立て要領・設置要領 ※蹴り糸と工具のみお客様にて準備いただきます。あとは届いた商品ですぐに仕掛けられます。 商品の購入について 購入はオンラインショップもしくは、以下の購入ボタンを押すとお申込みいただけます。オンラインショップには他のサイズの箱罠もあります。 商品のお問合せはこちらをクリック。 箱罠購入にあたって 箱罠の設置には狩猟免許や許可申請が必要です 箱罠の設置には、基本的に狩猟免許が必要です。また、野生動物を捕獲するためには、都道府県や市町村長の許可を得る必要があります(ただし、例外もあります)。 法律と地域のルールに従って、安全かつ適切な捕獲を心がけましょう。 離島は別途送料がかかります 該当するお客様は、オンラインショップでの注文の際、離島配送オプションを選択してください。 個人宅への送付はできません 重量物混載便でのお届けとなり、基本的には福山通運の営業所止めによる配送になります。数量や受け取り条件に応じて調整できる場合もございますので、ご不明な点はお問合せくださいませ。 なお、営業所止めの場合、機材や人員が多く配備されており、荷台のある車両で取りに行っていただければ、荷積みしてもらえることが多いので、多くのお客様がご利用になっています。また、個人宅への配送は不可となります。 ご不明な点は、電話やメール、お問合せフォームからどうぞ:お問合せはこちらから>>。 イノホイのご紹介 イノホイについての紹介動画を作成いたしました。よろしければ以下ご覧ください(音声あり)。
糞害に悩まされる前に。ソーラーパネルの鳩対策
昨今、屋根に太陽光パネルを設置した建物が多く見られるようになりましたが、屋根と太陽光パネルのあいだの隙間は鳥達にとって格好の巣作り場所です。カラス、スズメ、セキレイ、ムクドリなど様々な鳥が住み着き、糞や鳴き声による騒音等の被害につながります。 中でも、もっとも被害の相談が多いのが、鳩です。鳩の羽、糞、巣材などが電気系統の内部に入り込むと故障の原因になりますし、太陽光パネル表面が糞で汚れると発電効率も下がります。 せっかくの新築なのに屋根の上は毎日糞だらけ、鳴き声もうるさく、鳩に怯える毎日という深刻なケースもあります。 なぜソーラーパネルに鳩が? 鳩(ドバト)が巣作りの場所として好むのは、天敵である猫・蛇・カラス・タカ等が襲ってこない高所。マンションのベランダ、屋上の室外機、梁の下等に鳩が住み着いているのを見かけたことがある人も多いでしょう。 こうした場所は外敵から襲われにくく、雛にエサを運搬するためにアクセスしやすいという理由から、格好の巣作りの場所に選ばれます。 その中でも、鳩にとって最も優良立地といえるのが、屋根に設置された太陽光パネルの下です。 まず、屋根の上なのでには滅多に人間が来ない。また水場となる雨桶や餌場がすぐ近くにある。何より、太陽光パネルが外敵や雨風からのシールドの役割になる。鳩にとって最高に生活しやすい快適な場所というわけです。 さらに、厄介なのが彼らの「帰巣本能」。巣がある場所に帰ろうとする執着が非常に強いのです。巣を撤去したとしても必ず元巣があった場所に帰ろうとし、早くて2週間長い場合は1ヶ月以上この行動を繰り返します(諦めると別の場所に巣を作ってその場所への帰巣本能が生まれるため、元巣のあった場所には帰らなくなります)。 また、鳩被害のある家の近隣は、同じく鳩被害が発生しやすい傾向があります。鳩たちは快適な場所を探すのがとても得意です。太陽光パネルの隙間の快適空間から何らかの理由で追い出された場合は、そこから近所の太陽光パネルの隙間を優先的に探します。 このことにより、鳩被害がある太陽光パネルのご近所には、同じような被害のある場所が点在していることが多いのです。 鳩にとっての優良物件には、鳩がどんどん集まってきます。鳩の数に比例して加速度的に被害が進行します。 知っておきたいソーラーパネルの鳩対策 上記の鳩の習性を知ったうえで、重要なポイントは、住み着かせないということ。 一旦住み着かれてしまうと、帰巣本能によって鳩がその場所に執着するため、簡単には鳩対策ができなくなります。 オーナー様が被害を認識しだしたころには、既にパネルの裏側で鳥たちが巣を作っていたり、ヒナ鳥がいたりすることが多いです。そうなる前のタイミングで、できることならこれから新規でパネルを設置するというタイミングで、対策をしておくことが望ましいです。 また、糞や羽根の掃除や巣の撤去などには大変な労力がかかります。対策が遅れると、パネルを全て取り外して、対策しなければいけないのでコストが非常に高くなります。 鳩が卵を産んでしまうと事態はさらに深刻になります。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護法)」の対象となるため、卵やヒナのいる巣を無許可で撤去することは法律違反となります。 こうなってしまうと、巣立ちを待つか自治体に許可を得た上で巣を撤去し、その後で巣を作りづらい環境にする方法しかありません。 では、太陽光パネルに鳩が住み着かないようにするにはどうすれば良いか。それは鳩が隙間に侵入できなくするよう、物理的にブロックすることです。 それ以外の方法は、効果が一時的であったり全く効果が無かったりするため、無駄な労力やコストがかかってしまいます。 また、物理的にブロックするとしても、安価な鳥よけネットはおすすめしません。 「とにかく安く済ませたい」という相談をいただくことも多いですし、コストを気にするのは至極当然だと思います。しかしながら、経年劣化等によってネットが破れ、そこから侵入されて巣を作られてしまったり、酷い場合では破れた箇所から侵入した鳥が出られなくなって、そのまま死んでしまうという事案もあります。 重要なのは以下の3項目。これを満たすことが結局、長い目で見ても費用が安くつくと思われます。 1:耐久性が信頼できる物理的な侵入防止策を選ぶ 2:きちんとした工事で1を設置する 3:できるだけ早期に対策しておく イノホイのおすすめ侵入防止策:専用特殊フェンス イノホイがおすすめするのは、太陽光パネルの鳩よけ・営巣対策として特別に開発された専用特殊フェンスです。 おススメポイントその1:高耐久のオールステンレス 取り付け金具、フェンス共に材質はオールステンレス(SUS304)で信頼の日本製です。また、屋外耐候性の3M社製強力両面テープを採用。耐久性が高いので、長期に渡って安心できます。 おススメポイントその2:適応範囲の広さ 現場に応じて選べる取り付け金具の種類が多く、フラットな屋根はもちろん、瓦屋根などさまざまな形状にフィットさせることが可能です。また加工性に優れるフェンスのため、切ったり曲げたりの現場あわせが容易であり、景観も優れています。 おススメポイントその3:メンテナンス性 一般的に、太陽光パネルの部材に穴を開けるとメーカー保証の対象外になります。こちらのフェンス設置においては、穴を開けることがないので、太陽光パネルのメーカー保証を維持することができます。 設置後もフェンスの着脱が可能なため、太陽光パネル機材のメンテナンスも簡単に行えます。※保証については必ず各社規定をご確認ください。 オールステンレス製 特殊フェンス フレームがコの字の場合におすすめ しっかり保定できる支柱金具 伸縮金具を立てられない場所にはスライド金具 設置事例1・・・滋賀県 戸建住宅 お客様の声:鳩のフン被害に困っていました。我が家はパネルが4ヶ所に分かれていたので費用は高めになってしまいましたが、満足しています。ありがとうございました。 設置事例2・・・兵庫県 戸建住宅 お客様の声:太陽光パネルを設置してから3年でハトが来るようになりました。特に5~6月頃はハトの来る頻度が高く鳴き声と糞に悩まされたので、最初は樹脂ネットを付けてもらいましたが2年で破けてしまいました。こちらの商品は耐久性がしっかりしており、コストパフォーマンスも良かったのでとても満足しています。 設置事例3・・・兵庫県 戸建住宅 お客様の声:ハト被害は初めての経験でしたので何の知識もありませんでした。いち早く対策をしたい気持ちとは裏腹に、どんな対策がベストなのか費用はどれくらいが相場なのか不安でいっぱいでしたが、親切に親身に対応して頂き、おかげ様で今は快適に生活しております。ありがとうございました。 鳥に悩まされない快適な暮らしを手に入れる 太陽光パネルの鳥害対策工事は、高所作業となり、コストは高くなりがちです。価格と工事品質は比例しますが、建物の外壁塗り替えなどで足場を組む計画があるようでしたら、その足場がある期間に合わせて鳥害工事も行えば、コストを抑えられるでしょう。 なお、被害が進行しているにもかかわらず、あまりにも安い工事費の場合は、細かい作業が省かれていたり、設置が丁寧に行われないことがありますのでご注意ください。鳥に悩まされない快適な暮らしを手に入れるためには、一時的な費用だけにとらわれず、長い目で考えていただくことをおすすめします。 イノホイの防鳥関連商品はこちらから>>
ハトやカラスの鳥害に負けない。どんな対策が効果ある?
鳥(ハト、カラス、ムクドリ等)によって人間が受ける被害のことを、「鳥害」といいます。鳥の種類によって鳥害の内容に違いはありますが、近年では都市部における糞害などが主な問題となっています。今回は、その対策についてお話します。 知っておきたい鳥害内容 鳥害は大きく分けて4タイプ。 1:鳴き声・羽・糞などによって不快な感覚を受ける 2:資産や器具・商品などが、汚されたり損傷を受けたりする 3:景観が損なわれる 4:衛生・健康被害が挙げられます。 「共同住宅に住んでいますが、鳩にベランダを糞だらけにされました・・・」 「オフィスの上の階のベランダに鳩が巣を作っている。鳴き声がうるさいし、悪臭がすごい・・・」 「工場にある倉庫の天井に鳩が住み着き、車両や商品、機械などへの糞の被害に悩まされています・・・」 「マンションの廊下や駐車場、公園や駅前の広場といった場所で、ハトの糞をよく見かけます。景観も汚いですし、感染症が心配です。」 鳥は行動範囲が広いうえ、特にカラスや鳩は学習能力が高く対策は難しいとされます。また帰巣本能によって必ず元巣があった場所に帰ろうとする等、しつこい性質もあります。そのため、一時的に被害が減ったとしても、後で元に戻る場合があります。 適切な鳥害対策とは 対策としては、1:防除、2:生息環境の管理、3:個体数管理が重要な3原則になります。 鳥害を受けないための防除 対策を立てて予防することを防除と言いますが、いくつかの種類があります。 防除策A 鳥の嗅覚や聴覚を利用した忌避 防鳥効果★★☆☆☆(2.0)コスト低 設置箇所付近への飛来を抑制するために、忌避剤・薬品・粘着シート等を設置する方法です。設置が簡単でお手軽という点がメリットです。 一方で、場所によっては全く効かない または持続が短い、雨(水)に弱い、設置場所周辺が汚れてしまうという点がデメリットになります。また、飛来してきて欲しくない範囲が広い場合には向きません。 他にも超音波・磁石を利用した忌避グッズがありますが、そもそも鳩やカラスなどの鳥の聴覚は人間と大差はなく、超音波自体に鳥の忌避効果はありません。磁石についても、鳥は主に視覚に頼って活動しているため磁石の意味は無いと思われます。 なお鳥の執着心がまだ強くない初期段階において、超音波・磁石による忌避効果というよりは、鳥が飛来して留まろうとした時に邪魔になって効果が出る可能性があります。 ディストレスコール(忌避声)による追い払いは、過去にムクドリ問題で各地の地方自治体が採用していました。結果、追い払いは可能だがすぐに慣れて戻ってきてしまうことが多く見られました。 また、大きな音が必要で、ディストレスコール自体の騒音が問題となることもありました。 防除策B 防鳥剣山 防鳥効果★★★★☆(4.0)コスト中 設置箇所への飛来を防ぐために、最も一般的な方法です。網やネットに比べて設置が楽であり、実績も多く安定した効果が期待できます。 現在いろいろなタイプの商品が販売されていますが、価格も品質も様々。商品によっては、「剣山の上に普通に鳩が乗ってきた」等そもそも効果が出なかったり、「尖っているので危ない」「見た目が痛々しい・・・」など予想しなかったデメリットが出てしまう場合があります。 価格だけでなく、品質や性能、購入者の声をよく調べたうえで商品を選定すると良いでしょう。 イノホイがオススメするのは、こちらの樹脂製防鳥剣山です。 1型:鳥が来る前の予防対策に最適 2型:すでに鳥害のある所で威力を発揮 オススメポイント1:民間だけでなく官公庁・公共機関での豊富な実績 約30年間、長年にわたり様々な場所に採用されています。また、官公庁、電力・電鉄会社など、耐久性やシビアな性能が求められる現場でも選ばれています。 オススメポイント2:民間だけでなく官公庁・公共機関での豊富な実績 安心・高品質な日本製で、10年以上屋外で耐久します(耐候性素材使用)。 オススメポイント3:施工が簡単で設置が楽 独自の特許構造により、カットや設置が容易。好みの長さにカットして使えます。初心者の方でも取扱説明書を見ながら簡単に施工することができます。 オススメポイント4:動物にも人にもやさしい しなやかな樹脂を採用しており、先端を丸く加工してあるので、接近した鳥はもちろん、不意に人間が触れてしまっても傷つける心配がありません。 設置事例1・・・工場・倉庫 屋上笠木 お客様の声:倉庫の増築工事に伴い事前にハト除け対策をお願いしました。倉庫周辺にはハトやカラス等の鳥が飛び交っておりますので、先ずは屋上から外側へ糞を落とされぬ様に対策をしてもらいました。建物に馴染んで見た目にも目立たちません。 設置事例2・・・オフィスビル お客様の声:かなりの数のハトが止まっておりましたが設置後は糞を落とされることもなく徐々に数も減ってきて今では寄り付かなくなりました。また、ビルに馴染む色で違和感が無くほとんど気になりません。非常に助かりました。 設置事例3・・・公共・商業施設 お客様の声:以前設置した場所にて、取替え工事をおこないました。実際に長期間劣化無く使用できた商品でしたので、今回も同じものを指定させていただきました。鳩被害に効果的で安心しています。 設置事例4・・・橋梁下部 お客様の声:主に橋梁の耐震補強を目的とした工事でしたが、ハトの糞が公園に堆積し非常に不衛生であったため、合わせてハト対策を行いました。ハトが止まる場所に徹底して防鳥剣山を設置してもらったところ、ハトの糞害は解消されました。非常に効果があったので近隣の橋梁への設置をまた依頼したいと考えております。 防鳥剣山関連商品はこちらから>> 防除策C 網・ネット 防鳥効果★★★★★(5.0)コスト高 侵入を防ぐための網やネットを張ります。物理的に鳥が来ることができないため、効果は確実です。ただし、施工が大変というデメリットがあります。中途半端に取り付けをしてしまうと、隙間から鳥が侵入してしまい、内部で巣を作られたり糞が堆積したりしてしまったケースもあります。 それを防ぐためには、しっかりと施工すること、場所に適した商品を選ぶことが重要です。 ソーラーパネルの隙間に住む鳩 カラスなど天敵のいる鳩が特に好むのは、「高い場所」「屋根があって雨風がしのげる場所」「隙間のような狭い場所」ですが、太陽光パネルの隙間はまさにその条件に合致します。一度鳩が巣を作ってしまうと、帰巣本能が非常に強いため、中途半端な追い払い対策は無意味になります。 特に5~6月頃はハトの来る頻度が高く、鳴き声や糞に悩まされる方も多くなります。侵入防止のための樹脂製ネットを張っても数年で破けてしまうケースもあり、足場を組み再度ネットを張るだけで大きな費用かかるため、耐久性が高く施工性能の良いネットを用いて、隙間に侵入できないようにするとよいでしょう。 イノホイおすすめのソーラーパネル用防鳥ネットはこちら。 参考記事:糞害に悩まされる前に。ソーラーパネルの鳩対策 鳥害を防ぐための生息環境の管理 巣作りをさせない、また営巣されたら撤去・清掃することも重要です。巣作りをさせないための最大の対策は、巣作りされやすい環境を作らないことです。 鳩の糞や羽根が付いている環境は鳩にとってリラックスできる場所となりやすいです。そのため、巣を見つけたら撤去し、糞や羽根などはすぐに掃除しましょう。 鳥害を減らす個体数管理 人間に害を与える鳥は、繁殖力が高い場合が多いです。例えば、鳩(ドバト)は人が餌付けをすることなどによって栄養状態がよくなると、繁殖力がさらに高まり、個体数が大幅に増加します。 増えすぎた鳩は人間の生活環境に悪い影響を及ぼします。餌やりをしないことを地域で徹底することが重要です。また、ゴミの管理や庭の果樹を食べさせないといった対策を周辺地域で長期的に行なう必要があります。 鳥獣による生活環境への影響や農作物の被害が大きい場合には、個体数を減らすことも考慮しなければなりません。 ドバトは「非狩猟鳥獣」として狩猟による捕獲は禁止されていますが、市町村の捕獲許可を得て、檻(箱罠)などを使った捕獲ができる場合があります。ただし、なお、許可を受けるには狩猟免許を受けることが必要であるなど一定の要件があります。捕獲許可については、お住まいの市町村の鳥獣対策担当課にお問い合わせください。 まとめ 鳥害の特徴として、最初は一部にしか被害がなくても、それを放置しているとやがて被害が拡大していく傾向があります。そのため、被害のある場所周辺で協力して、継続的に対策を行うと効果的です。上記のとおり、被害を防除するとともに、生息環境の管理や個体数管理を行なっていくことが求められます。
イノシシ・シカ・アライグマ・ハクビシン対策!特許取得済み・忌避シートのご紹介
近年の鳥獣被害は非常に多岐にわたり、深刻なケースも多く見られます。時間をかけて丹精こめて作った作物が、獣に荒らされ食べられてしまう・・・。また、ゴルフ場の芝を掘られたり、中には高速道路での獣との接触事故など人命にかかわるケースもあります。 その被害を食い止めるために、大変な苦労をされている方も多くいらっしゃいます。人間の生活エリアに獣が近づかないようできれば良いのですが、簡単な方法はなかなか無いもの。そこで、この記事では柵などに装着することで簡単に防獣対策ができる、忌避シートを紹介します。 忌避シートの特徴 一番の特徴は、イノシシやシカ、ハクビシン、アライグマなどが嫌う臭い(カプサイシン・カレー・シナモン・ハーブ等20種類)を独自の比率で調合した特殊シートであることです。以下の動画をご覧いただくと、その忌避効果が顕著にお分かりになるかと思います。 電気柵や牧柵をはじめ、果樹や屋根裏など、場所を選ばずお手軽に設置できます。他にも、例えば獣が局所的に侵入する場合はその箇所に集中して吊るすなど、それぞれの状況に応じて工夫することができます。 単体での利用はもちろんですが、他の防獣対策と併用して利用するとより効果的です。 対象となる獣ごとにタイプが選べるようになっており、例えばイノシシ用は青色となります。 青色にしている点にも理由があり、イノシシは青色は区別できるものの、赤色や灰色は区別できないためです。またシートの揺れによって視覚的に警戒させるような工夫もなされており、それぞれの獣の特性に応じた調整がされていることも、特徴の一つです。 忌避シートの設置事例 忌避シートは、鳥獣被害の忌避資材に該当するため、鳥獣被害防止交付金の対象になります。また、全国の高速道路やJR、市町村、ゴルフ場に導入実績があり、高い評価を得ています(過去にテレビ番組でも取り上げられました)。 NEXCO西日本 高速道路においてシカやイノシシによる事故予防のために導入。ネットにイノシシ用とシカ用の両方を設置。 JR西日本 路線へのイノシシ侵入防止のため導入。 一般家屋 田畑へのイノシシ・シカ侵入防止のため導入。 仕様と設置方法 それぞれの獣タイプごとに色が異なります。※イノシシタイプとイノブタタイプで分かれています。 【タイプA】イノシシ用・・・色は青色。長さ9.5cm×50cm 【タイプB】イノブタ用(鈴つき)・・・色は紫色。長さ9.5cm×50cm 【タイプC】シカ用・・・色は赤色。長さ9.5cm×100cm 【タイプD】アライグマ/ハクビシン・・・色は赤色。9.5cm×10cm(屋内用)、9.5cm×50cm(屋外用) イノシシとイノブタは1メートル以内、シカは1.5メートル以内の間隔で設置します。取り付け高さの目安は、イノシシやイノブタが60cm~70cm、シカが110cm~120cmとなります(個体の大きさに応じて調整してください)。 また、地面から10cm~30cm離れて設定されていることが理想です。 商品には取付用のバンドが付属しており、柵やネット、ロープ等にしっかりと固定します。また、屋内用の場合は、巣がある場所に畳一畳あたり1枚を目安においてください。 ★豆知識:イノシシとイノブタの違い イノシシを食肉として利用する目的で、イノシシとブタを交配させたのがイノブタです。サイズはイノブタの方が大きいと言われます。またイノシシの繁殖期は1年1度だけであるのに対し、イノブタは年中繁殖できるため繁殖力が旺盛という違いがありますが、見た目で判断することは困難な場合が多いです。 イノシシ用の禁忌シートで効果が見られない場合は、イノブタ用をお試しください。 使用した感想 ◆「使用したところは被害にあいませんでした。手軽に簡単に取り付けられるのも良いと思います。」 ◆「一昨年、ほぼ全滅の被害にあい、昨年電気柵も検討しましたが、このたび忌避シートを購入しました。忌避シートの設置以外にも対策をしましたので効果の程は明確ではないですが、イノシシ被害は有りませんでした。」 ◆「設置後しばらくは効果があったみたいです。大雨が降った翌朝には、またイノシシが侵入した痕跡がありました。柵との併用、枚数は多めが効果が高いみたいです。」 ◆「これをぶら下げている所には出ていません。シートから離れた所は掘り返されています。効いていると思います。」 ◆「今の所被害は広がっていませんので、効き目はあるようです。イノシシは仕掛けに慣れるようなので注意が必要かと。」 ◆「犬は喜んでかじりに行きましたが、猪は来ないです。」 使用上の注意 様々な環境下で忌避効果が確認されていますが、個体差や条件により忌避効果が表れない場合もあります。被害に対する補償はいたしかねますので、予めご了承ください。有効期間の目安は開封後約1年ですが、条件により前後いたします。 忌避シートの購入について 以下のボタンから、それぞれの購入ページに飛ぶことができます。 ★商品一覧 対象となる獣 仕様 販売ページ イノシシ 9.5cm×50cm 50枚×2セット(ブルー) イノブタ 9.5cm×50cm 50枚×2セット(パープル・鈴付) シカ 9.5cm×100cm 50枚×2セット(レッド) アライグマ・ハクビシン (屋内用)9.5cm×10cm 50枚×2セット(レッド) 商品一覧はこちらをクリック。>>
抜群のコスパと捕獲効率!!ファーレ旭式 囲い罠
囲い罠は、囲い状の構造物の中に入った野生動物を閉じ込めて捕獲する罠のことを指します。そのタイプは、以下の2つがあります。 A・・・常設を前提とした大がかりなタイプ。大掛かりなものも多く、総周囲長が300mを超える場合も。 B・・・一見箱罠ですが、天面が半分以上開放されている移動可のタイプ。 ファーレ旭式の囲い罠は後者Bのほうで、一般的な箱罠と使い勝手は変わりません。 箱罠と同様、餌を使って罠の内部に獲物を誘因し、獲物が中に入ると扉が落ちて捕獲完了!という仕組みです。 >>箱罠タイプの紹介ページはこちらをクリック。 仕様・値段 箱罠シリーズと同様、ウリボウから大型のイノシシ、シカにも対応します。 製造国:日本 寸法:幅1.0m×奥行2.0m×高さ1.0m(忍び返し部分を含めると、高さ1.3m) 重量:総重量約120kg 錆止め塗装一回塗り 片扉タイプ ※落とし扉が片側一つだけのタイプ 両扉タイプ ※落とし扉が両側二つのタイプ ※購入はオンラインショップからどうぞ。 捕獲率が高い理由 まず、以下の2つの写真を見比べてみてください。 一つ目は、通常の箱罠を獣の視点から見た写真です。 そして、二つ目は囲い罠を獣の視点から見た写真です。 天面が解放されているため、後者の囲い罠のほうが圧迫感が少ないと感じませんか? この違いが、捕獲率の高さの理由です。箱罠・囲い罠による捕獲は、いかにターゲットの警戒心を弱めて罠の内部に誘い込むかが重要です。 囲い罠の製造を始めた経緯 農林業に従事する方にとって、狩猟許可などの手間や負担はなるべく無くしたいもの。 囲い罠は、条件を満たせば免許が不要という背景があり、イノシシによる食害に悩む農家の方の要望に応える形で開発に着手しました。 結果、囲い罠1基で一度に5頭も捕獲できるなど、通常の箱罠と比べると、どうも捕獲率が高いことに気づいたのです。 イノシシの場合、長年人間の手から逃れてきた大物は警戒心が非常に強く、捕獲の難易度も上がりますが、天面が開放されていると大物も捕獲しやすい傾向があるようです。 ファーレ旭式 囲い罠の特徴 まず、分解組み立て式なので、持ち運びが楽で、自動車が入り込めない場所でもパーツごとに運んで組立・設置が可能という特徴があります。 天面の柵の上部は忍び返し構造になっています。この忍び返しは、上部30センチを、イノシシのいる側に(罠の内側)に向けて20~30度、角度をつけたものです。獣の目線(低い目線)から見ると、折り曲げた柵の上部が覆いかぶさるようになるため、実際よりも柵の高さを高く感じさせる効果があります。 そのため、捕獲した獣が柵を飛び越えないようにできるというわけです。 さらに、ファーレ旭式では、真ん中に鉄筋を2本追加して、より逃げにくくする工夫を加えています。 大好評の箱罠シリーズの長所はそのまま踏襲 箱罠と同様、底・天面・両壁・扉の各パネルをワイヤークリップで簡単に組み立てできます。 3分鉄筋全溶接構造で、扉は5分鉄筋で補強しており、獣の力に負けない頑強構造となっています。 頑丈であるため耐用年数が長く、コストパフォーマンスが非常に優れています。 このサイズの箱罠・囲い罠は、10万円を超える商品も多く、お値段の割に「この素材・溶接で大丈夫?すぐ壊れちゃいそう。。。」という商品も多く見受けられます。 一方でファーレ旭式は、強度の劣るワイヤーメッシュは使っていません。大手メーカーの金属加工も行っているので、溶接技術には定評があります。 販売開始から約10年、日々改善を加えることで高い捕獲率を実現し、値段を下げることにも成功しました。安くてよく獲れる罠として、多くの自治体や猟友会に納入実績があります。 >>箱罠タイプの紹介ページはこちらをクリック。 免許や許可が不要になる条件 免許や許可なしで囲い罠を設置する場合、以下4項目のすべてを満たす場合に限られますのでご注意ください。 1.使用する猟具が「囲い罠」であること 2.「自らが事業として行っている」作物等の被害防止目的であること 3.捕獲する鳥獣が「狩猟鳥獣」であること 4.「狩猟期間」に「狩猟可能区域」で捕獲すること 詳しくは罠を設置する地域の自治体にご確認ください。 商品の購入について 購入はオンラインショップもしくは、以下の購入ボタンを押すとお申込みいただけます。 片扉タイプ ※落とし扉が片側一つだけのタイプ 両扉タイプ ※落とし扉が両側二つのタイプ イノホイのご紹介 イノホイについての紹介動画を作成いたしました。よろしければ以下ご覧ください(音声あり)。
狩猟の現場で使える。おすすめヘッドライト
あっという間に今年も10月が終わろうとしており、冬が近づくとともに日が暮れるのもどんどん早くなってきています。猟期に入ると、さらに日の入りの早さを実感することになるでしょう。 街灯のない山道で日が落ちると、足元が見えないほど深い暗闇に包まれます。特に、慣れない山道の場合は、滑落・転倒・道迷いの危険性が増しますし、何より真っ暗な山は本能的に恐怖を感じます。そのため、山に入るときは必ず照明を携帯することをお勧めします。 照明の携帯をおすすめする理由 銃猟を実施できる時間は日の出から日没までと限られており、日の出や日の入り近くの時間で、辺りが暗い状態での活動も多くあります。また、わな猟においては、基本的には設置した罠の見回りを毎日するため、昼間に別の仕事がある人は特に、辺りが暗い時間帯での活動が多くなるでしょう。仮に明るいうちに活動する予定だったとしても、不意のトラブル等によって、予定が大幅に遅れる可能性も考えると、照明を持っておくに越したことはないでしょう。 では、照明なら何でも良いのかというと、ペンタイプやランタンなどの手が塞がるタイプの照明はおすすめしません。もちろん、これらのタイプを携帯しておくのは良いのですが、おすすめなのは手の塞がらない「ヘッドライト(ヘッドランプ)」です。 なぜなら、暗くなってきている中で獲物を運んだり、急な斜面を降りたり、足場がわるい場所を歩く際に、手が塞がることは致命的だからです。また、わな猟においては、暗い中で手元を照らしながら両手で作業するシチュエーションが多々あります。暗い場所で獲物を解体する場合を考えても、やはり必要となるのはヘッドライトです。 ヘッドライトを選ぶ基準 現在多くのヘッドライトが市販されていますが、機能や性能はまちまち。とにかく明るければよいというわけではなく、電池の持ちや、装着時の着け心地、防水性能など、狩猟というシチュエーションに合った性能をもつ商品を選びたいところです。 明るさ(ルーメン:lm) まずチェックしたいのは明るさ。ヘッドランプの明るさはルーメン(lm)という単位が一般的です。ある面を通過する光の明るさを表す物理量を光束といいますが、光源から全ての方向に発される光束(全光束)の強さをルーメンで表します。大抵の照明は、パッケージや通販の商品詳細にルーメン値が表示されています。 最大○○lmといった表記がされているのですが、同じルーメン値でもメーカーごとにばらつきがあります。実際に使ってみると、ルーメン表記が低い商品のほうが明るかった、という場合もあるので、異なるメーカーの商品で比較する場合は参考までとしておくとよいでしょう。 ちなみに、自転車での夜間走行中に10メートル先の状況が確認できる明るさは、300ルーメン以上といわれます。山の中は街灯もなく、移動速度も自転車ほどは無いので、300ルーメンもあればかなり明るく感じるでしょう。最大300ルーメンで、明るさを切り替えられるものであれば、問題ありません。また、手元を照らすワイドビームと、より遠くまで届くスポットビームの両方が照射できるモデルがおすすめです。 なお最近では、内蔵されたセンサーによって適度な光量に自動で調節するモデルも出ており、明るさ調整のためにライト本体を触れなくても良いので、解体作業など手が汚れる作業の際などに役に立ちます。 照射時間(電池寿命)と電池タイプ 明るさの次に重要なチェックポイントは、照射時間(電池寿命)です。出力が高いと、当然電池の消耗は多くなり、照射時間は短くなります。照射時間(電池寿命)を表す指標は、商品詳細ページなどに「◯◯時間(h)」という形で記載されていますが、前述の明るさと同様、同じ公称値でも実際はメーカーごとにばらつきがあります。 そのため、照射時間(電池寿命)が長いものを選ぶに越したことはないのですが、どちらかというと電池の予備が使えることを重視されると良いでしょう。どこでも手に入りやすい単三または単四のアルカリ電池を使用するタイプが多いですが、スマホ用のモバイルバッテリーが使えるリチウムイオンバッテリータイプもあります。 着け心地 着け心地に関わるスペックのうち、特に注意したい数値は重量です。頭につけるものですので、数十グラムの違いだけでもやけに重く感じたりします。また、前後の重量バランスも重要です。バランスが悪いと、頭を動かしているうちにライト位置がずれてきます。だからといってベルトをきつくすると、圧迫感があって気になってしまします。 買ったときからヘッドバンドの締め付け具合が悪くずれやすいものもあるので、購入前にネット等で評判をできる限りチェックしておきましょう。amazon等では、商品の詳細でカスタマーレビューが見れますので便利です。 防水性 ヘッドライトは電子機器であるため、天候が悪い中での作業がありうるのであれば、防水性能があるかどうかはチェックしておきたいところ。バッテリーや乾電池は湿気が苦手で、濡れたまましばらく放置しておくと液漏れを起こしてしまいます。また、錆によって通電箇所の接触が悪くなる場合もあります。 そもそも、雨の日は出猟しないという選択肢もありますが、不測の天候の変化に備えたり、水辺での作業がある場合は、防水性能は高いに越したことはありません。 ヘッドラントの防水性能を表すのは、IPコードという防水性能の国際規格による指標です。商品詳細ページ等に「IPX〇」と記載されており、〇部分にあたる数字が大きいほど防水性能に優れているということを示します。なお、X部分にあたる数字は防塵性能を表し、大きいほど防塵性に優れているということを示します。 防水の等級は0~8の段階、防塵の等級は0~6があります(防水性能については、以下の表を参考にしてください)。 基準 防水性能の目安 IPX4 あらゆる方向からの散水に対する保護 IPX5 水の噴流に対する保護 IPX6 水の強い噴流に対する保護 IPX7 一時的な水没に対する保護(水深1メートルで30 分間) IPX8 長時間の水没に対する保護(水深1メートルよりも深い位置で、製造者により定められた時間) 雨でも行動する前提であれば、「IP X7」クラス以上の防水性能をもったモデルがおすすめです。 狩猟におすすめのヘッドライト 上記の内容を鑑みて、イノホイがおすすめするヘッドライトは。。。。『Black Diamond(ブラックダイヤモンド)社製 ストーム 350ルーメン』です。まずは、Black Diamond社のかっこいいプロモーション動画からどうぞ。 ストーム 350ルーメンの基本スペックは以下のとおり。 全光束:350ルーメン(クワッドパワーLED) 照射距離:80m(高照度) 電池寿命:22時間(高照度)、160時間(低照度) 防塵・防水レベル:IP67 電池:単4アルカリ×4本 重量:110g(電池込) 明るさはバッチリで調光可能、防水性がIP67と高く、電池もどこでも手に入りやすい単四電池が使えるという点で、バランスの取れたモデルです。また、白色光以外のグリーンやレッド、ブルー光も使用出来ます。暗闇に目が慣れたなかで点灯する際などいきなり強い光を見ると眩しすぎるので、特にグリーン光は地味に活躍します。 調整しやすいダブルアジャスターのヘッドバンドに、ライトユニットの裏には緩衝材が付いているので、着け心地も問題ありません。お値段は通販で¥5,000弱と、無名メーカーのものと比べるとやや割高ですが、筆者は無名メーカーの安物で多く失敗しており、多少お値段は張るものの、信頼のおけるヘッドライトのほうが結果長持ちしてコスパが良いように思います。 最後に、忘れがちだが大切なことがあります。それは予備の電池を持っておくことと、事前の動作チェックです。いざ使おうとした時に点灯しない、ということがないようにしましょう。
猟中の獣検知に。サーマルカメラを使ってみよう。
サーマルカメラは、サーマル(thermal:熱)という名が示す通り、熱を検知して可視化できるカメラです。サーマルカメラによって可視化された映像はサーモグラフィと呼ばれ、動物や物質の温度が高いところと低いところが色で分かれて表示されます。 工事・建設現場での構造物診断や、キャンプ・登山などのアウトドアアクティビティ、防犯、研究用途などサーマルカメラには幅広い用途がありますが、もちろん狩猟の際にも獣の行動を検知する強力なツールとして役立ちます。 まず、サーマルカメラの原理 太陽光が当たるとモノは温かくなることは、地球上に住む人類にとって当たり前の自然現象です。そのメカニズムを解明しようとした1700年代の天文学者ウィリアム・ハーシェルは、太陽光の中に目には見えないが、物を温めることができる部分があることを発見しました。その光は、赤色の光よりも外側(長波長側)の波長をもつことから、「赤外線」と名付けられ、赤外線の中でも波長の長い領域の光は「遠赤外線」と呼ばれるようになりました。 地球上の物質はすべて遠赤外線を発しています。そして、温度が高ければ高いほど、遠赤外線の放射量(エネルギー)は多くなります。サーマルカメラにはその遠赤外線を検出するセンサーが搭載されており、遠赤外線エネルギーの強弱を検知することで物質の温度を検知します。 サーマルカメラに使われるセンサーは、「ボロメータ」とよばれる小型センサーを集積したもの(マイクロボロメータ)が主流です。撮影対象から受けた遠赤外線は、カメラに搭載されたレンズを通してボロメータに入射しますが、ボロメータの赤外線吸収層は温度変化によって電気抵抗値が変化します。 この電気抵抗値の変化を使って、放射強度を読み取るという仕組みです。 サーマルカメラの性能を示す項目 サーマルカメラの性能を示す項目には、以下のようなものがありますので、選ぶ際の基準とすると良いでしょう。 画素数 デジタルカメラでいう画素と同じです。数値が大きいほど、より遠くのもの、微細なものをよりはっきりと写します。 画角 横×縦の画角を表わします。数値が大きい程広角になります。 IFOV カメラが検知できる対象の最小の寸法です。例えば、11mradは11mm角の寸法のものを検出できます。IFOVは、実際の撮影対象寸法の3~5倍となるものを選ぶことが推奨されます。 NETD カメラが検出できる温度差です。数値が小さいほど画面のノイズが少なく温度差が鮮明な画像になります。 フォーカス フォーカスフリー(固定焦点)のものや、手動フォーカス・オートフォーカス(デジタルカメラと同じ)があります。 最近のサーマルカメラの実力 人間がもつ五感よりも獣の感覚の方が鋭いため、こちらの存在を獣に先に察知されてしまう場合が多くある思います。特にイノシシの場合は警戒心が強く嗅覚も犬並みに鋭いため、狩猟の際にハンターが五感をフル活用したとしてもイノシシより先に検知することは困難です。 しかし、サーマルカメラを使えば、彼らの存在や動きを簡単に検知できます。例えば、解像度が160×120ピクセルのサーマルカメラで30メートル程先のイノシシを撮影すると、以下の動画のように見えます。 また、解像度640×512ピクセルのサーマルカメラ搭載のドローンで、上空からイノシシを撮影すると、以下の動画のようになります。 狩猟で使えるシチュエーション 狩猟において、サーマルカメラが最も活躍するのは、半矢の獲物を探すとき。一発で仕留められなかった場合、獲物は物陰などに隠れてじっとしていることが多くあります。そういった場合、猟犬がいなくては、たとえ獲物が出血していたとしても痕跡を見逃してしまい、発見するのが困難となるケースが多々あります。 でも、サーマルカメラがあれば、獲物を見失ったおおよその方向さえわかれば、探索が可能になります。流れ出たばかりの血の痕跡などが周囲と異なった色で表示されるので、容易に探し出せることが期待できます。 他にも、例えば不意な熊との遭遇など、出会いたくない動物を早期に発見する際にも使えます。万一遭遇してしまったら、適切に対処するしかないのですが(※参考記事:持っておくと心強い。「熊よけ」スプレー)、やはり一番安全なのは至近距離となる前に早期発見して逃げることです。 なお、撮影対象が樹木に完全に隠れている場合、遠赤外線が木々に遮られてしまうため、検知が難しくなります。撮影対象が茂った枝葉に隠れている場合は、枝葉が二重三重と重なっていなければ確認できますが、木々に視界を多く遮られたエリアでの猟には、あまり向かないかもしれません。 また、中型犬程度の大きさ以上の動物であればサーマルカメラで検知することができますが、鳥のような小型の生物の発見は困難な場合もあります(周囲の状況やスペックにもよります)。 おすすめサーマルカメラ いろいろな種類のあるサーマルカメラですが、ここで狩猟に使えるおすすめサーマルカメラをいくつか紹介いたします。 Seek Thermal社「Reveal pro EC」 実戦に耐えうるスペックを持ち、携帯電話ほどの大きさで持ち運びも楽なのが、Seek Thermal社の「Reveal pro EC」。公表スペックは、画素数320×240ピクセル、画角32度、検出距離は約550m。大きさが12×6×3cm、バッテリー駆動時間が通常モードで約4時間。 以下の動画では、「Reveal pro EC」を使って、対象の距離が離れるにつれてサーマルカメラの映像がどのように変わるかを観ることができます。 お値段は10万円前後とややお高め。 キャタピラー社サーマルカメラ搭載スマホ「CAT S60」 大手建設機材メーカーであるキャタピラー社からは、プロフェッショナル仕様のサーマルカメラ搭載スマホ「CAT S60」が発売されています。 現場の道具として使うことはもちろん、普通にスマホとして使う場合も、その重厚さや機能性に注目を浴びること請け合いです。SOSボタンを押すと、予め登録しておいた連絡先に座標情報とメッセージが送信される機能や、気圧計等も内蔵されてますので、山歩きする人にもおススメできます。 水深5 mに60分間浸しても起動可能な防水・防塵性能、耐衝撃性も優れています。※以下の動画で、これでもかというほど落下させてテストしてます。 難点としては普通のスマホと比べるとやや重い点、画素数は80×60ピクセルで、専用のサーマルカメラと比べるとやや撮影機能に劣る点が挙げられます。現在のお値段は五万円弱~。 Seek Thermal社「CompactPRO EC」 お手持ちのスマートフォンに直接接続し、操作するタイプも発売されています。なかでも、 Seek thermal社の「CompactPRO EC」は、狩猟に耐えうる高性能カメラモジュールが搭載されています。画素数は320×240ピクセル。 スマートフォンに直接接続するため、充電の必要がなく、アプリをスマートフォンにダウンロードしておけばすぐに使用できます。画像はスマートフォンに保存されるため、撮影した静止画や動画をすぐに送信できます。もちろん、Android用・iphone用の両方が販売されていますので、お使いのスマートフォンに合ったものを選びましょう。 まとめ テクノロジーの進化によって、どんどん便利・高機能になっていく電子機器。サーマルカメラも進歩してきており、そのうち猟犬代わりになるほど便利なものが発売される日も近いかもしれません。 それなりにお値段がするものが多いですが、サイズもコンパクトで、ガジェット好きにはたまらないほど多くの機能を搭載しているものもあります。優秀な猟犬と共に猟をする方や、半矢にすることがない腕を持つ熟練ハンターにとってはあまり活用するタイミングがないものかもしれませんが、あればそれなりに重宝しますよ。
一度はやってみたい鹿のコール猟。鹿笛の紹介
コール猟とは、鳥獣の鳴き声を特殊な笛で真似て、おびき寄せて射止める猟法のことです。鹿のコール猟が有名ですが、他にもカラスや鴨などを寄せる笛も販売されています。鹿の場合、基本的には発情期となる秋にしかできない猟法です。この記事では、鹿のコール猟や鹿笛について説明しようと思います。 鹿の鳴き声 鹿は状況に応じて様々な鳴き声を発しますが、コール猟は鹿笛を使ってオス鹿の求愛の鳴き声(ラッティングコール)を真似ます。繁殖期のオス鹿は数頭のメス鹿を連れてハーレムをつくっています。この状態のオスが、縄張りでメスを呼ぶ他のオスの声を聞くと、それを排除しようと声のする方に寄ってきます。この習性を使ってオス鹿をおびき寄せて射止めるのがコール猟というわけです。 では、オス鹿の求愛の鳴き声はどういったものでしょうか?まずは以下の動画を観てみてください。イヌの遠吠えの様な鳴き声が、次第に高くなってしばらく続き、最後に急に低くなります。 他にも、危険を察知した時に甲高く短い笛のような「ピャッ」という鳴き声を発します。鹿をターゲットとした猟場を歩いている時に、頻繁に聞く音ですので、聞き覚えのある方も多いかと思います。何度も発して、仲間に知らせようとする場合もあります。 鹿笛(コール笛・ディアコール)の音 日本でも様々な様式の鹿笛が販売されていますが、ニホンジカ専用のものはなく、海外のアカシカ・エルク・ヘラジカ用を転用しているのが現状です。適当に鳴らしてみても、上述の鹿の鳴き声のようになりませんので、ある程度練習が必要になります。 ちなみに、ニホンジカとエルク等海外のシカ類では若干鳴き声に違いがあります。体の大きな動物は、発声器官である喉頭も大きく、声の通り道となる声道が長くなる傾向にあるため、大きな動物ほど低い鳴き声になることが多いですが、以下の動画のオスのエルクはその大きな体に似合わず、甲高い金切り声を上げています。 おすすめ鹿笛 多くのハンターに支持されているのが、定番のカールトンCarlton'sの鹿笛です。 ゴムの位置をずらす事で音質を変えることができます。また、ロングレンジ用(遠くまで大きく鳴らす)とショートレンジ用(小さく鳴らす)の2タイプがあります。白く薄いリード側を口の中に咥えて、緑のバンドより先の部分を唇で押さえて吹きます。リアルな鳴き声に近づけるには練習あるのみですが、ロングレンジ用は特に大きな音が鳴りますので、吹く場所には注意してください。 コール猟のやり方 鹿はテリトリーに入った人間を認識すると警戒します。そのため、手当たり次第に鹿笛を吹いていても、簡単にはおびき寄せることはできません。また、人数が多いと、鹿が人の気配をすぐに感じとって寄ってこないため、コール猟は多くても2人程度で行いましょう。 まずは、鹿の痕跡を探すことがらスタートします。オス鹿がいる場所には、角研ぎの跡があります。そういった場所を中心に、足跡などの痕跡を探しましょう。 また、前述のとおり、繁殖期のオス鹿は数頭のメス鹿を連れてハーレムをつくっています。そのため、群れが近くにいる場合は、小さい多くの足跡の中に、一回り大きい足跡が混ざってるのが見受けられます。そういった場所は、おびき出しによってオス鹿に遭遇できる確率が非常に高い場所といえます。鹿の歩くスジを読み、正確に射撃するためのイメージをしながら、待ち伏せる場所を考えましょう。 効率的にコール猟ができるのは、日の出から2時間以内。または、夕方3時半から4時すぎ程までです。目ぼしい場所を見つけたら、鹿笛で1~3声ほど吹いてみて、10~15分間ほど応答を待ちます。余計な気配を出さないよう気を配りながら、ジーッと待ちます。応答が無ければもう一度吹きます。5分間ほど待って応答無ければ近くにオスはいないと考えて良いでしょう。 一方で、鹿から返し鳴きがあれば、さらにふた声ほど吹いてみましょう。鹿が近づいてきて、威嚇の声がすぐ近くで聞こえてきたら、銃の安全装置を解除します。そこで鹿が姿を現したら、発砲して仕留める、という流れになります。 コール猟の装備で気を付けないといけないのは、防寒着。基本的に狩猟の際は、山野を渉猟しますので身体が温まります。しかしながら、コール猟のような待ち伏せ猟では、動かないので体が非常に冷えます。待ち伏せ場所を決めたら、できる限り防寒着を着こみましょう。 さいごに 地域によって若干の差はありますが、鹿の繁殖期は9月末~11月頭です。そのため、コール猟をするのであれば、猟期に入った直後が最もねらい目になります。11月に猟期が始まる地域であれば、コール猟を成功させるチャンスは非常に限られます。 単純に鹿を捕獲するだけであれば、罠を用いたほうが効率的ですが、コール猟が成功したときの達成感はひとしお。今期は鹿笛を使って、コール猟に挑んでみるのもいかがでしょうか?
カスタムナイフの魅力(武蔵野金属工業所/マトリックス・アイダ:東京都成増)
アウトドアで必須の道具である、ナイフ。食材を切るのはもちろん、草や枝を払う、薪を作る、狩猟では獲物の止め刺しや解体など、様々なシーンで活躍します。 世の中には様々なナイフが出回っていますが、なかでも作り手が知識や経験をフルに活用して製作するカスタムナイフは、格別の魅力があります。今回は、カスタムナイフのお話しを伺いに、板橋区成増の武蔵野金属工業所(店名:マトリックス・アイダ)にお邪魔してまいりました。 写真右側が武蔵野金属工業所社長の相田 義正氏、左側がスタッフの相田 東紀氏。忙しい中にもかかわらず、ナイフ素人のイノホイ編集部のために時間を割いてくださり、カスタムナイフについて丁寧に教えてくださいました。 そもそも、カスタムナイフとは 一言でいうと、手作りのナイフです。使う人のニーズや用途、コンセプトに合わせて、オーダーメイドでナイフビルダーが一から作ります。 カスタムナイフの製造方法 カスタムナイフの製造方法は、日本刀等と同じ「鍛造」と、現在の主流である「ストック&リムーバル(S&R)法」があります。 鍛造 熱した金属をハンマー等で叩いて圧力を加える事で、金属内部の空隙をつぶし、強度を高めると共に目的の形状に成形する方法です。古くから刃物や金物などの製造に使われてきた方法で炉やハンマー、プレス機、研磨機など、比較的大がかりな設備が必要になります。 ストック&リムーバル法(S&R法) もともとナイフの製造方法は鍛造が主流でしたが、より効率的にナイフを製造する方法として、1950年代にロバート・ウォルドーフ・ラブレス氏が鋼材を切って原型を作りヤスリで整形するストック&リムーバル法を考案しました。その後ストック&リムーバル法は、現在のカスタムナイフの最も一般的な作り方として世界中に広まりました。 ロバート・ウォルドーフ・ラブレス(ボブ・ラブレスまたはR.W.ラブレス) 先述の通りS&R法を考案したのがラブレス氏ですが、当時アメリカ車の部品に使われていた板バネからナイフを作り上げることによってS&R法を考案したそうです。ラブレス氏の作る高品質なナイフはアーネスト・ヘミングウェイを始めとする各国の著名冒険家にも愛用されました。 そして、ラブレス氏の弟子が日本を代表するナイフビルダーの相田 義人氏(相田 義正社長の実弟)です。マトリックス・アイダにはラブレス氏や相田 義人氏、その他著名なビルダーによる作品がたくさん展示されており、ナイフ素人の私も高揚感を感じました。 上の写真はR.W.ラブレスの作品。ファン垂涎の逸品なんだろうなぁ。。。 アウトドアを楽しむとき、お気に入りのナイフがそばにあればその楽しさもひとしお。一から製作されたカスタムナイフを使って焚き火の準備をし、焚き火の前でウイスキーを一杯やる。アウトドア好き男子の夢ですね。 カスタムナイフ鋼材 マトリックス・アイダには様々なナイフ鋼材が置いてありました。ナイフ用の鋼材は全て、ヤスリで削ったり、金属用の弓鋸で切ったり、ドリルで穴を開けたりすることができる硬さになっています。 刃の形を整えてから、焼き入れなど一連の熱処理作業を経て、鋼は刃物としての命が吹き込まれて硬く丈夫になるそうです。 カイデックス カイデックスは、ナイフシースの材料としてポピュラーな素材です。熱可塑性の合成樹脂板で、軽くて丈夫で、しかも防水性が優れています。ダイビングナイフなどの濡れやすい環境のナイフに最適です。他にも、サバゲ―用の銃のホルスターに使ったりもするそうです。 カスタムナイフ製作用の機材 マトリックス・アイダには、カスタムナイフ製作用の基本的な工具から、研磨に使うナイフ・メーキング・マシンもありました。下の写真は、バーキング・ナイフ・メーキング・マシン。この一台で、必要な切削、研磨作業をほとんどこなします。 カスタムナイフの魅力 太古の昔、人類は石を刃物として使うことを発見し、ナイフとして使いました。石は時代を経て青銅器になり、さらに鉄器に変わり、ステンレス鋼が発明され・・・人類の歴史とともに、ナイフの素材や構造は飛躍的な進歩を遂げていきました。 今でもナイフに魅了される人が多くいるのは、太古の昔から人類のDNAに刻まれた、刃物を手に入れたときの高揚感によるものかもしれません。 なお、イノホイオンラインショップではマトリックス・アイダも一押しの止め刺し用ナイフや、カスタムナイフ入門用キットを取り扱っています。お気軽にお問合せくださいませ。 武蔵野金属工業所 創業 1914年(大正3年) 設立。創業以来、鋏、安全剃刀、爪切り、サファイヤ爪ヤスリなどそれぞれの時代と市場にマッチした各種刃物類を99年にわたり全て自社工場で一貫生産。世界トップクラスのカスタムナイフメーカーとしても知られており、高級カスタムナイフの製造だけでなく、全国のナイフ作りを目指す人々に対して材料、機械、工具の提供を行っている。 アクセス 住所:京都板橋区成増2丁目26−18 カーサ・エール 1F東武東上線成増駅南口から、徒歩5分。※ダイエー成増店の裏側。 ホームページ:https://matrix-aida.com/
万能山刀、フクロナガサ(叉鬼山刀)の魅力
狩猟の現場では、信頼のおける刃物が必要になる状況が多くある。狩猟に使える刃物には、メーカーが作る大量生産品から鍛冶屋が作る鍛造品、ファクトリーが作るカスタムナイフなど様々なものがあるが、その中でもこの記事では止め刺しに適した刃、フクロナガサ(別名:叉鬼山刀 マタギナガサ)を紹介する。 鬼よりも強い猟師、叉鬼(マタギ) 現代でいう「マタギ」とは、東北地方・北海道から北関東、甲信越地方にかけての山岳地帯で、鉄砲を使う猟師を広く指す言葉である。 しかし、本来は山に入った時に用いられる山言葉で「人間」あるいは「成人男子」を意味し、厳しい掟と山岳信仰によって生まれた独自の狩猟文化を引き継ぐ狩人のことを指していた。その歴史は平安時代にまで遡るとも言われる。 マタギの語源については諸説ある。アイヌの言葉で狩猟を指す「マタンギ」が訛って「マタギ」となったという説、山を跨ぐ(またぐ)健脚に由来して「マタギ」という言葉が生まれた説、鬼の強さを誇る熊さえ仕留め、その鬼よりもまた更に強いので叉鬼:マタギとなったという説もある。 彼らは命を賭した狩猟の現場で、卓越した技術を発揮し獣を仕留めていた。また、狩猟の技術だけでなく、冬場の山を生き抜くためのサバイバル技術や、仕留めた獣を山の恵みとして余すことなく活用する解体技術も高度なものであった。 マタギが装備の中で最も重視したものとは・・・ 言うまでもなく、山の厳しい環境では特に装備が重要である。装備の中でマタギたちが特に重視したのが「ナガサ」と呼ばれる山刀(大型のナイフ)である。 枝を払うときは鉈として、藪を切り払うときはブッシュナイフとして、包丁代わりに山菜や肉・魚を調理することもできる。 木を倒して沢に橋を架けたり、薪を割ったりすることも、そして小屋掛けをしながら獲物を追う際に簡易な小屋をつくることも。もちろん、熊や鹿などの大物でも、ナガサ一丁あれば容易に解体ができる。マタギ達は、ナガサを欠くことのできない生活用具として使っていたのである。 今でも広く使われる高性能ナガサ、フクロナガサ マタギの郷として有名な秋田県の阿仁では、「フクロナガサ(別名:叉鬼山刀 マタギナガサ)」と呼ばれる万能ナガサが、今も受け継がれている。その性能の高さから、地元のみならず各地の狩猟現場やアウトドアなどで広く使われている。 フクロナガサの特徴 フクロナガサは代々の西根正剛が伝統に創意工夫を重ねた業物であり、現在も四代目(本名:西根登氏)によって、一本一本手打ちで作られる。獣の首を一打ちで砕くほどの性能で、大量生産の安物とは格段の品質の違いを誇る。 中空の柄 フクロナガサの一番の特徴は、刀身と柄が一体成型されていることである。柄を溶接するのではなく、刃体と一体で地金を赤め、特殊な金床とハンマー一丁で叩き出す鍛錬の技である。 下の写真のとおり、袋状(中空)の柄の合わせ目は僅かに隙間が空き、握り締める握力を吸収することにより力が入るとともに、物に食い込んだ瞬間の衝撃が直接手首に伝わらない効果もある。 中空になった柄には、真っ直ぐな棒を差し込むことができる。止め刺しとしてのフクロナガサ使用法が紹介されているので、参考にされたい(参考記事① 参考記事②)。 昔のマタギ猟で使われた銃は主に単発の村田銃であったため、連発して撃つことができなかった。そのため、向かってきた獲物を撃ち損じた場合は、ナガサで戦っていた。 故・三代目西根正剛(西根 稔氏)も、手負いのクマにフクロナガサを使って止めを刺したことが何度もあったという。 因みに、狩猟の達人に止め刺しの極意を聞いたところ、「やるなら一瞬。じりじり向かい合ったりせずに、スパッと刺すこと」だそうだ。 厳選鋼材を使用 フクロナガサに用いられる鋼材は、島根県の安来鋼(ヤスキハガネ)である。現在、安来鋼は先端技術に用いられる材料の強さが求められる刃物・金型に使われており、また日本刀の正統的な和鋼素材としても有名で、全国の刀匠に使われている。 フクロナガサは、安来鋼の中でも終戦前までに製造された希少なストックを使用している。 今でも日立金属がヤスキハガネとして製造しているが、戦前の安来鋼とは全く別ものである。他所ではもはや使うことのできない希少な厳選素材を、フクロナガサでは贅沢に使っているのである。 強じんな刃 止め刺しにつかう刃物にとって特に重要なのは刃の強靭さである。脆い刃だと、獣の厚い毛皮に阻まれ、簡単に曲がってしまう。 一方でフクロナガサの刃は非常に強じんである。 十分な厚みに加え、他所では入手不可である希少な安来鋼に中軟鉄を合わせ、何度も熱して打ちたたくことで不純物が取り除かれた結果、強じんな刃に鍛え上げられる。 その結果、折れず、曲がらずな強じんな刃を実現している。また焼き入れは特殊な油焼き入れを施しており、これによって刃が一段と丈夫になっている。 切れ味について フクロナガサは刃の背(裏)が少し沿って作られている。これは「裏押し」と呼ばれる日本刀の製造にも使われる技術であり、切断の際の摩擦抵抗を減らすことができる。 使い始めのうちは、刃保ちが悪いと感じることもあるだろう。 しかし、研いでは使い、使っては研いでを繰り返していくうちに、真の刃が姿を現す。研ぎの感触も変わり、しなやかで驚くほど切れ味の良い刃となるのである。 止め刺しの際は吸い込まれるように刃が入り、体勢が悪くても獲物に届きさえすれば一撃で致命傷を与えられるほどである。 刃を育てていく楽しみも、フクロナガサの魅力の一つである。 秋田杉の鞘 フクロナガサの鞘は、水濡れに強く刃が錆びにくい秋田杉、それも原生林の古木の一枚板から作られる。また日本一といわれる秋田県角館市の樺細工が、鞘の化粧帯に使われている。 ただし、資源保護のために天然の秋田杉の伐採は中止となっているため、この伝統工芸品とも言える鞘はいずれ他の材に変わるであろう。 フクロナガサの購入について 過酷な状況下で数百年にわたって改良を重ねた末に辿り着いた究極のナガサ、「フクロナガサ」。狩猟・有害駆除における実用性も抜群である。洗練された刃の美しさもあり、一生ものの相棒として長く使えることは間違いないだろう。購入は以下のリンクから。 ★商品一覧 サイズ 特徴・用途 販売ページ 4寸5分 刃長:約140㎜、全長:約270㎜、重量:約220g 気軽に使えるサイズで、繊細な刃先をお望みの場合にお勧め。 6寸 刃長:約190㎜、全長:約330㎜、重量:約320g 肉や魚を捌くのにちょうど良いサイズ。 7寸 刃長:約210㎜、全長:約360㎜、重量:約400g 様々な用途に幅広く使え、最も人気のあるサイズ。 8寸 刃長:約240㎜、全長:約380㎜、重量:約500g 比較的大きく、猪や鹿の止め刺しに丁度良いサイズ。 9.5寸 刃長:約280㎜、全長:約450㎜、重量:約580g 最も大きいサイズ。一撃の威力、迫力ともに最大。 商品一覧はこちらをクリック。>> ※「叉鬼山刀」「フクロナガサ」は西根打刃物製作所の登録商標です。 商標登録 叉鬼山刀 第4022508号 商標登録 フクロナガサ 第3342939号 必ずお読みください フクロナガサを狩猟・有害駆除用途として使う場合、公安委員会の許可は必要ない旨を警察署にて確認しておりますが、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)や軽犯罪法等の範囲に含まれます。 止め刺し行為を行う現場以外でフクロナガサを槍の形態にして持ち歩くことは絶対に避けてください。狩猟・有害駆除時以外で、フクロナガサを車の中に置いたままにすることも避けてください。 銃刀法の違反によって、狩猟免許等が取り消されるケースも散見されています。 刃長サイズにかかわらず、理由のない持ち運びは全てが上記法令の規制対象になり得ます。 正当な理由があれば「携帯」してもよいですが、その場合でも使用しないときは厳重な梱包が必要です。 ※正当な理由とされる場合の例 ・狩猟・有害駆除・罠の見回りの際の往路、復路 ・買った刃物を自宅に持ち帰る、修理のためにメーカーや販売店に持っていく ・ジビエ調理のために調理師が店に自分の包丁として持っていく
すごいぞ。トレイルカメラ
トレイルカメラとは、屋外に設置することを想定した小型の写真・動画撮影カメラです。 カメラには動体を感知するセンサーが付属しています。センサーが動体を感知しなければ待機状態のままですが、動体を感知すると撮影を開始します。 ベルトなどを使って樹木や電柱などに固定し、野生動物や自然の観察、防犯等に使います。電池で駆動するので、設置の際に電源の確保や工事も不要です。 簡単設置にお手軽撮影、そんなトレイルカメラの魅力や選び方について説明します。 トレイルカメラの用途 さまざまな場所に設置ができますので、アウトドアから防犯まで幅広い用途に使用することができます。 設置した罠の見張り(狩猟) 箱罠やくくり罠などのわな猟において、ターゲットの行動観察にトレイルカメラは大活躍します。 たとえば、「設置したくくり罠を見回ると、空はじきされているが、原因が分からない。」「箱罠を設置して、餌は食べられた形跡はあるものの、捕獲できていない」といった場合、トレイルカメラで撮影した映像によって、原因や対策を浮き彫りにすることができます。 田畑や家屋を荒らす犯人を特定(鳥獣被害対策) 設置方法やスペックにもよりますが、基本的に画像はとてもきれいで、顔も判別できるほど鮮明な映像が撮れます。 田畑の作物や家屋が何者かによって被害を受けた場合は、対策のためにまず犯人を特定する必要がありますが、トレイルカメラを使えば、ばっちり映すことができます。 他にも、自宅前にペットの落とし物が頻発するため飼い主特定のためにトレイルカメラを使ったり、留守中や夜中のペットの行動を知るために庭や屋内にトレイルカメラを設置したりする場合もあります。 野生動物の生態観察 人間が近づくとすぐ逃げてしまうような動物が、普段どのように生活しているのか観察したい場合も、トレイルカメラはおすすめです。 野生の動物は動作が素早いので、人間が被写体を追って撮影するというのは困難ですが、センサーが反応して撮影するトレイルカメラなら、反応エリアに入った動物を綺麗に撮影することが可能です。夜間の場合も、フラッシュによって、充分鮮明に映すことができます。 他にも、植物の成長観察に使用されることもあります。その場合、タイムラプス撮影(コマ送りのような撮影。詳しくは後述します)という機能を使うと便利です。 防犯目的 不法投棄や駐車場の悪戯、空き巣、お店の防犯のために、使用するケースも多くあります。固定タイプの防犯カメラを取り付ける場合、安くても5、6万円程しますし、移設はできません。一方、トレイルカメラの場合は、安価に導入することができ、移設も簡単です。 アウトドアアクティビティ時の定点撮影 自動撮影でカメラマン不要という特徴を生かし、自然の中で行うアクティビティ等の定点撮影カメラとして使うことも可能です。 例えば、エアソフトガンとBB弾を使って行うサバイバルゲーム(サバゲー)の場合、カメラマンが居ると、邪魔になったり誤射されたりしてしまいますが、トレイルカメラなら安心です。 ウェアラブルカメラと合わせて使うと、様々なシーンが撮影できます。 液晶ディスプレイによって、その場でプレビューが見れる機種も多くありますので、現地ですぐに様子を確認できるという点も魅力です。 >>くくり罠・箱罠の見張りにおすすめのトレイルカメラはこちらをクリック<< トレイルカメラの選び方 今市場には、スペックや価格帯が様々なトレイルカメラが出回っています。しかしながら、完璧な一台というのは存在しません。 カメラ性能を上げると消費電力や価格も高くなるなど、一方の性能を追求すれば他方で目をつぶらなければならない項目がでてきます。 そのため、どのような用途にするのか、そしてその用途にはどのようなスペックが必要なのか予めチェックしたうえで、ニーズに適した機種を選ぶ必要があります。 チェックポイントその1:トリガースピード トリガースピードとは、付属のセンサーが動体を検知してから撮影が開始されるまでのタイムラグのことを指します。最近の機種は1秒未満であることがほとんどですが、高性能なトレイルカメラでは検知から0.3秒ほどで撮影を開始することが出来ます。 ただし、安価なものの中には、公称でトリガースピードが1秒未満であること謳っていても、実際は数秒以上かかるものもありますので、注意が必要です。 トリガースピードが長いと、動体が通り過ぎた後にやっと撮影が開始され、結果として風景しか映っていなかった・・・ということも。 チェックポイントその2:保証期間や日本語説明の有無 スマートフォンと同様、近年はトレイルカメラでも安価で性能の良い中国製の製品が台頭してきており、安くても画質はそれなりに良いものがほとんどです。 しかしながら、海外製の製品の中には、買ってしばらくして電源が入らなくなったり、撮影ができなくなったり、モニターが反応しなくなったり、と初期不良がそれなりに多いものも珍しくありません。 そこで差が出てくるのが、保証期間です。 使い始めてしばらくすると不具合が出てきたものの、保証期間がなく即ゴミ箱行き、とならないよう保証期間の有無や長さはしっかりチェックしておきましょう。 また、海外製品の場合、日本語説明がなかったり、あっても翻訳の精度が悪く意味不明な日本語だったりする場合もありますので、注意が必要です。Amazonなどで購入を検討するのであれば、☆の少ないレビューを予め確認しておくと良いです。 チェックポイントその3:画角 画像の写り方を決めるのはレンズです。どんなレンズを使うかによって、被写体が写る範囲(画角)が決まります。画角がより広角であるほうが、広い範囲を撮影することができます。 そのため、野生動物を撮影する際など、被写体の動きが予想できない場合は、画角が広いタイプのほうが効率的に撮影できるといえます。 しかしながら、動体検知に使う赤外線も広角に照射するため、消費電力が高くなります。 また、商品の設計において、広角センサー部品を搭載する、もしくはセンサー部品の数を増やす必要がありますので、同じく消費電力が高くなります。 そのため、一般的に、広角になるほど動作可能時間(電池の持ち)は短くなりますし、製造コストも上がりますので価格が高くなります。 チェックポイントその4:フラッシュ機能 トレイルカメラのフラッシュ機能は大きく分けて3種類あります。人間に見えにくい光も、獣にはよく見えている場合がありますので、被写体に応じてタイプを使い分ける必要があります。 不可視光赤外線フラッシュ(ノーグロー) 人や動物の目に見えない波長940nm付近の赤外線フラッシュです。 動画に移る獣の目線を観察すると、カメラに気づいているかどうか何となくわかるのですが、ノーグローを使ったカメラの場合、カメラに気づきにくい傾向があります。 そのため、警戒心の強いイノシシやクマの場合、警戒を軽減できるノーグローモデルが最適です。 可視光赤外線フラッシュ(ローグロー) ノーグローよりも可視域に近く、人間の目でも赤くぼんやり光って見える、波長850nm付近の赤外線フラッシュです。 ノーグローより明るく照射できますので、撮影画像もより鮮明になります。シカやアナグマ、タヌキ、キツネなどは、ローグローでも問題ないでしょう。 また、初めのうちは赤い光に驚いて獣が逃げたとしても、その後は慣れて容易に撮影できるようになった、というケースも多くあります。 白色LEDフラッシュ 人間にとっても十分可視となる白色LEDを照射し、夜間でもカラー映像を撮影することが可能なフラッシュです。十分目に見える光を放つため、警戒心が強い動物は驚いて逃げてしまうこともあります。警戒心の弱い個体や、撮影に慣れた個体には有効です。 また、防犯に使用する場合なら、被写体にカメラを敢えて認識させることで、犯行を未然に防ぐ効果もあります。 その他オプション 防水 トレイルカメラは全天候での使用を想定されていますが、ほとんどが簡易防水程度で、完全防水のモデルはありません。故障の原因として最も多いのは、内部への浸水(水没)です。 また、基本的に水没による故障は保証対象外となります。 そのため、雨天使用を前提とするなら、防水オプションの有無を確認しておきましょう。また、ペットボトルなどを使って、自作で防水ケースを作成することも可能です。 タイムラプス撮影 タイムラプス機能とは、予め設定した時間間隔で撮影する機能です。日本語では微速度撮影ともいいます。タイムラプスによって、コマ送りのような撮影が可能になります。現在出回っているトレイルカメラには、タイムラプス機能がついていないものも多くあります。 例えば、自然の変化や植物の生育を観察する場合など、タイムラプス機能なしには膨大な録画時間が必要となってしまいます。タイムラプス機能を使えば、撮影時のコマ数を落として撮影することによって、撮影・編集の手間やデータ容量を大きく削減することができます。 インターネット接続 最近は、ICT技術を駆使した商品も出てきています。設置したカメラをインターネットに接続して、ほぼリアルタイムに撮影データを確認したり、カメラの状況(電池残量・SD空き容量など)をモニターしたり、任意のタイミングで撮影したりすることが可能となります。 デメリットとしては、機器が高価であること、電池の消耗が早いこと、カメラからインターネットに接続するための通信料が別途でかかることなどが挙げられます。 まとめ 様々なタイプが発売されているトレイルカメラですが、その機能はトレードオフ(一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ない)であり、最も重要なのはバランスです。 安価な商品も多くありますが、値段だけで決めてしまうと安物買いの銭失いになりかねません。この記事が、納得の一台を見つけるための一助となれば、幸いです。 >>くくり罠・箱罠の見張りにおすすめのトレイルカメラはこちらをクリック<<
ファーレ旭式箱罠 組み立てのコツ
ファーレ旭式箱罠は組み立て式ですので、持ち運びが楽で簡単に組み立てできるという長所があります。しかしながら、初めて組み立てる方にとっては、同梱の説明書だけだと分かりにくい部分もあるかもしれません。 慣れれば20分程度で組み立てることができますが、初めての頃は結構時間がかかったというお声も、お客様からいただいております。 ここでは、初めてでも組み立て時間を短縮いただけるよう、組み立てのコツを写真と動画でご紹介いたします。 ※2018年2月時点の仕様です。日々改善が加わりますので、現物と細かい部分が異なる場合があります。 組み立て方の概略 以下の動画にて、組み立て方の概略を紹介しております。実際に組み立てる前に、是非ご覧ください。 組み立ての前に パーツの確認 まず、箱罠の構成部品に不足がないか、確認してください。 ▼両扉の構成品 扉パネル×2枚 ※写真 側壁パネルA(トリガー付き)×1枚 ※トリガー拡大写真 側壁パネルB(トリガーなし)×1枚 底面パネル×1枚 天面パネル×1枚 ※ワイヤーロープガイド付き ワイヤークリップ×24個+予備 ※ワイヤクリップを固定した写真 扉ストッパー×2本 ※J字の金具 扉つり上げ用ワイヤーロープ ※扉にテープで取り付けられています。 ▼片扉の構成品 扉パネル×1枚 ※写真 後部パネル×1枚 ※後部パネル組み立て後 側壁パネルA(トリガー付き)×1枚 ※トリガー拡大写真 側壁パネルB(トリガーなし)×1枚 底面パネル×1枚 天面パネル×1枚 ※ワイヤーロープガイド付き ワイヤークリップ×30個+予備 ※ワイヤクリップを固定した写真 蹴り糸用滑車×2個 扉ストッパー×1本 ※J字の金具 扉つり上げ用ワイヤーロープ ※扉にテープで取り付けられています。 組み立て工具の準備 ラチェットスパナやトルクレンチなど、六角ボルトの締め付けをするための工具を準備してください。作業の効率を考えると、電動式をお勧めします。 注意事項 鉄筋の向きに注意 各パネルには裏表があります。以下の写真を参考にしてください。 扉の扱いに注意 扉の誤落下により、怪我をしないよう注意してください。誤落下防止の安全ストッパーの使い方は以下の動画を参照ください。 動画にあるように、扉を解放する際は「獲物逃げ防止ロック機構」の取っ手を上げた状態で扉を持ち上げます。扉を開放して、内部の仕掛けの準備や餌まきなどを行うときは、安全ストッパーを必ずセットして、扉が落ちないようにしておきましょう。 組立の際は、扉のパネルは扉がすべり落ち 或いは 横滑りして怪我をするおそれがありますので、扉がすべらないよう注意しながら組み立ててください。 組み立てのコツ ※以下の写真は1名で作業をおこなっていますが、安全のため組立は2人以上で行ってください。 まず底面パネルを地面に置いて、扉パネル一枚と側壁パネル一枚を以下の写真のように配置します。パネルの裏表に注意してください。 また、組立中にパネルが倒れると、けがをする恐れがありますので、ワイヤクリップで固定するまで人手で倒れないように持っておいてください。 この状態で、ワイヤークリップを手で仮締めしたのち、工具を使って本締めします(冒頭の動画を参考にしてください)。まずは、片側の側壁パネルと扉パネルをワイヤクリップ3点で固定します。 次に、底面パネルと側壁パネルを一辺あたり合計3点のワイヤクリップで固定しますが、まずは扉側の1点だけ固定して、いったん具合を確認するとよいでしょう。手際よく組み立てるために、各パネルの網目のピッチが揃うよう、仮締めの時点で位置を都度調整するのがコツです。 側壁パネルは、以下の写真のように、底パネルの長筋に乗せる形で固定します。 この時点で、各パネルが固定されて倒れないようになるので、作業が楽になります。 側壁パネルは、全て固定するまでは少したわみますが、手で修正しつつ、ワイヤクリップで固定していきます。 次に、両扉の場合はもう片方の扉パネルを、片扉の場合は後方パネルを固定していきます。 片扉の後方パネル取り付け 片扉にて後方パネルを固定する際は、一辺あたりワイヤクリップ3点で固定します。 もう一方の側壁パネルを持ってきて、同様にワイヤクリップで固定していきます。 最後に、天面パネルを上に乗せて、ワイヤクリップで固定していきます。 天面パネル取り付けのポイント 天面パネルは獣が持ち上げることを防止するため、アングルで補強しています。天面パネルをワイヤクリップで固定する前に、扉パネルと側壁パネルの間にアングルが入ることを確認しましょう。 固定が完了したら、組み立て完了です。天面は、獣の持ち上げ対策に、残ったワイヤクリップで多めに固定してもよいです。 組み立てた状態で運搬する場合は、5~6人の人手で運ぶか、クレーン等の重機を使用して行ってください。 ご購入のお客様には取扱説明書も同梱させていただきますが、こちらの記事も参考にしていただき、組み立てのお手間を減らすことができれば幸いです。